ポケモン世界でどこまでやれるか 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
「リュー君おいでー」
「りゅ~」
近くのポケモンセンターでミニリュウをあやす。
りゅうりゅうと言ってこれが可愛いんだ。
嫉妬したキュウコンがボールをから出てきて撫でてかまってとアピールにして来るのでこいつもまた愛らしい。
「さて、次だけど無人発電所に行こうか。ここから近いし」
「電気タイプのポケモンがいっぱいいるところだよね?」
「そうそう。ディグダ···いや、今はダグトリオのトレーニングにもなると思うんだよね」
「次のジムが電気タイプのクチバシティだから?」
「そう。正直じめんタイプが居ればクチバシティの攻略は容易い。ジムリーダーにはその地方で出てくるポケモンしかジム戦では使ってはいけない決まりがカントーポケモンリーグにはあるから、水電気タイプのポケモンは出てこないんだよね。となると地面に有効な電気タイプのポケモンは居ないから、一方的に叩けるんだよね」
「なるほど···」
「それの予行演習としての無人発電所のポケモンはピッタリってわけ」
「なるほど!」
「しかも電気タイプのポケモンは発電関係で需要が高い! 大量ゲットできれば資金に余裕が出るからね!」
「が! 頑張りましょう!」
コイルを捕まえるためには強力な磁石があったほうが良い。
磁力にくっつく性質があるので、普段は電線とかに引っ付いて盗電しているが、強い磁力があるとそちらの方に吸い寄せられる。
それがわかっているのか、このポケモンセンターの中にあるコンビニには強力な磁石が売っており、ポケモンセンターでもコイル1匹1000円買い取りと高値で取引されていた。
一応絶縁グローブも購入しておき、感電に気をつける。
リザードンに2人で乗って無人発電所に移動すると、発電所特有のボイラーが回る音がする。
無人発電所は無人と言っているが、数名の管理人がちゃんとおり、伝説のポケモンサンダーの協力で莫大な電力を発電している。
サンダーは餌を貰える代わりに発電に協力する形で、しかもレベルが200とめちゃくちゃ高いので並みのトレーナーが挑むと電気ショック程度の電力でも並みのポケモンの雷よりも威力があるのし、敵意を向けると殺しに来るので仲の良い管理人以外は絶対に近づいてはいけないことになっている。
カントー地方の電力の10%を担っているのでロケット団でもここは攻撃しないらしい。(もし攻撃したのがバレたら警察とかも本腰入れた全面戦争になるため)
そんな無人発電所の高圧電線にはコイルやレアコイルがビッチリ張り付いており、集合体恐怖症の人が見たら卒倒しそうなほどコイルがエグい数いる。
多分数万匹いる。
試しに磁石を投げてみると磁石にコイルの塊が引っ付いて落ちてきた。
しかも落ちた衝撃で目を回しているし、他のコイルを退けようと電撃放ちまくるので互いに弱るという行為をしている。(馬鹿かな?)
一瞬で5匹捕まえ、これで5000円かよと啞然としてしまう。
「凄い稼げるね」
「なんで皆しないんだろう?」
気になったので無人発電所の管理人さんに聞くと一歩間違えると感電死する可能性が高く、あと無人発電所の位置が山に囲まれた僻地なので空を飛ぶか水路を通らないと着かないので行き来がし辛いのもあるらしい。
俺らにとってはボーナスタイムなのでモンスターボールがある限りガンガン捕まえていく。
そんな中でなんか馬鹿でかいコイルが居た。
平均サイズのコイルが30センチのところ、このコイルは1.5メートルもある。
磁石に吸い寄せられて落ちてきた時も、他のコイルの塊がコツンって感じなのにこいつはズドンと地面にめり込んでいた。
名前としてデカコイルと命名した。
しかもこのデカコイル、特性アナライズだし···
そしてこのデカコイル磁力も凄いらしく、回復させて電線近くを漂わせるとめちゃくちゃ他のコイルがくっついてくる。
くっついてくるコイルは全部特性が磁力だが、デカコイルはくっついていても特に何も感じてないのか呑気な性格で、いっぱい付いてきたから褒めてーみたいな感じだった。
ジバコイルじゃないけど乗れないかなーとデカコイルに跨ってみたら普通に乗れた。
頭のネジみたいなのが捕まるのに丁度よい。
すっかり俺は気に入り、デカコイルに他のコイルやレアコイルを捕まえてきてもらって電撃を浴びせて弱らせて、どんどん捕まえていった。
ミキの方は磁石を投げて落ちてきたのをダグトリオのマグニチュードで弱らせて捕まえるを繰り返していた。
あっという間にバックいっぱいにコイルが捕まり、経験値稼ぎもできた。
俺は大好きなコイルを捕まえられて満足。
とりあえず稼げるだけ稼ごうと10日間無人発電所に通い、純利100万を稼ぐのだった。
あとデカコイルが捕獲の際に意図せずレベリングみたいになり、進化してレアコイルになったけど、大きさが約3メートルになった。
1.5メートルの球体が3つついているが三角形みたいなバランスだから3メートルで済んでいるが、1列に並ぶと4.5メートルにもなる。
ちなみに3メートルというとバスケットゴールの高さと同じで、幅もだいたい3メートルである。
でかすぎる···ジバコイルになったら更にデカくなるから少し怖い。
縦長になったことで乗りづらくなったが、自転車を背中にくっつけて移動できるので、リザードンで飛びながら移動するときに、デカコイルが自転車を運んでくれるので凄い助かる。
デカコイルのお陰でお金を大量に稼げたので、当分の間は金に困ることはなさそうである。
準備を整え、岩山トンネルを2日かけて抜けるとシオンタウンに到着した。
「なんか街全体がジメッとしているね」
「カントーのポケモンのお墓が集まる場所だからね···霊気みたいなのが街全体を覆っているよね」
ポケモンとの思い出に浸る安息の地としてシオンタウンは人気だが、活力漲る若者達からは街の雰囲気からやや嫌厭された土地であった。
確か霊園であるポケモンタワーにロケット団が暗躍していた記憶があるが···今回はどうなのだろうか?
とりあえずシオンタウンのポケモンセンターでデカコイルが加入したことで過剰になっていた手持ちの整理としてニドクインと仲の良いニドキングをマサラタウンのオーキド研究所に送り、一度ミキの手持ちも確認する。
ピカチュウ、ダグトリオ、オムナイト、カメール、クサイハナ、ミニリュウでパーティーが完成しており、正直タマムシジムが苦戦しそうだなと感じた。
まぁこれはレベルを上げて圧殺するしか無いだろう。
「ポケモンセンターの食事も美味しいけど、お金があるからレストランで食べたいんだけど駄目かな?」
「ん? そうだね。レストランで食べようか。食べたあとはホテルで今日は泊まろう」
「やった!」
というわけでレストランを探すと、街の雰囲気とは場違いなイタリアレストランがそこにあった。
入ってみると本格的な石焼き窯が店内にあり、窯の中でピザやグラタンを焼いてくれるらしい。
あとピザも普通に提供しているらしい。
「お、可愛いカップルさんこちらの席にどうぞ」
と案内されメニューを見る。
どれもポケモンセンターの食事よりは高いが、他のレストランと比べると普通、やや安いくらいの値段だ。
「じゃあこのピザと海鮮ドリア2つで」
「はーい」
ウエイトレスさんに注文を言って食事を楽しむ。
「店内も若い人が多いね」
「町の雰囲気とは違っているからそういうのを楽しみたいお客さんが来るのかもね」
と俺は答える。
食事を楽しむが、気になったのでウエイトレスさんになぜこの町で明るいイタリアレストランを? と聞くと
「オーナーが昔亡くなった彼女がカントー地方が好きだったらしく、そんな彼女が好きだった町で彼女の霊を慰めながら料理をしたいからこの地を選んだらしいですよ」
と、教えてくれた。
ポケモントレーナーも色々な出会いと別れがある。
もしかしたら俺と同期の奴らも亡くなっていたりするかもしれない。
そう思うと少し連絡を取ってみたくなる俺だった。