ポケモン世界でどこまでやれるか 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
一応更に詳しくネオマグマ団について調べてみると、カイナシティから更に南東にあるグンカンタウンという前世の軍艦島に当たる場所に本拠地があるらしい。
会社の代表はホムラという男性で、マグマ団が壊滅した時にデポンコーポレーションがマグマ団の組織を乗っ取るために派遣した者がそのまま団長の地位に就いたらしい。
従業員は20名程で小規模な採掘事業とグンカンタウンでの木の実栽培で利益を出しているらしい。
正直いつ潰れてもおかしくなく、資金力も親会社のデポンコーポレーションの機嫌で決まる弱小組織である。
「組織を拡張できれば功績になるか···まぁ最初のスポンサーだ。こっちも利用できればいいだろう···ミキは良いか? スポンサーにネオマグマ団でも」
「うん、問題ないよ」
俺は直ぐにカガリに連絡を入れるとグンカンタウンに来てほしいと言われ、ジバコイルの背中に乗って移動するのだった。
「ウヒョヒョ! カガリから話は聞いています。現在ネオマグマ団団長をしているホムラさんですよ! うちの団はいわば寄せ集めですからね! 部外者だろうが歓迎しますよ!」
事務所のプレハブ小屋で歓迎された。
「ウヒョヒョ、まずこちらから提示させていただくスポンサー料金はこれぐらいになります」
月額15万円···まぁそんなもんだろうな。
「申し訳ない。そもそもうちの会社はデポンコーポレーションでも窓際···御曹司のダイゴ氏の石集めの趣味で存続を許されている面があるので···」
「いや、カントー地方から来た若輩者を真っ先に評価していただいたので、それだけでも受けようと思いました」
「ウヒョヒョ! 若いのにしっかりしておりますな〜! カガリに団員の紹介等をお願いしましょうか。カガリも珍しく君を気に入っているようですし」
「……ボクが案内するよ」
カガリさんに案内してもらい、まず採掘場では採掘機がガリガリと削っていき、掘り起こされた道具や石を選別し、金になりそうな物を仕分けして綺麗に磨いて梱包していた。
木の実の栽培をしているエリアではマグマ団の服を着た人達が木の実の栽培やホースで水やりをしていた。
「本当にこじんまりとした施設ですね」
「……うん……マグマ団の時はもっと規模が大きかったし団員も多かったけど……リーダーが居なくなってからどんどん減っていって分裂して……」
「……皆、ネオマグマ団でチームを率いてくれるトレーナーだよ」
「ヒデノリです。よろしくお願いします!」
「おう! 坊主よろしくな」
「やーん、可愛い!」
どうやら受け入れてくれるらしい。
とりあえず俺のポケモンはこちらである程度の数なら預かってくれるらしい。
土地だけは余っているので基本放し飼い、餌やりもしてくれるらしい。
「ウヒョヒョ、ポケモンの預かりくらいならやりますぞ!」
と、これでポケモンの預かり問題は解決した。
で、カガリさんに聞いたところ、今ネオマグマ団に残ったメンバーはビギナークラスの人材しか居らず、トレーナーとしては駄目なメンバーらしい。
だから外部からチームを率いれる人を招集し、活躍してもらい、団の知名度を上げて、新規加入者と職員を増やして次世代は自前のトレーナーを内部昇格させられれば最高らしい。
「……失敗しても良いから……人を育てる練習と思って……」
なるほど···大会で活躍するのは無論、組織を強くしていかないといけないわけか···これはやり甲斐があるな。
「まずは労働力となるポケモンを増やしましょう。捕まえてくるんで、そのポケモンを指揮できれば各々の統率力は上がるでしょうし」
ということで俺がやる事は労働力となるポケモンの捕獲、バックアップをしてくれる人材のスカウト、そして大会の入賞である。
で、できれば人材の育成もやれと···まぁジムリーダーになるための予行練習と思えばいけるか?
「とりあえずモジャンボのモジャさんをカガリさんに預けるわ。今育成する時間がねーからな」
「……ん。預かる」
「モジャさん仲良くやれよ」
「モジャ♪」
とりあえず空き屋を与えられ、ここで住んで良いと言われた。
プレハブ小屋だがトイレとシャワー付きでキッチンも普通に付いている。
ただトイレとシャワー以外個室が無く、キッチン、リビング、寝室一体型である。
まぁミキとイチャイチャできるので良いが···
ホムラさん曰く、このプレハブ住宅はホムラさんが考案した建物で安価かつ最低限の居住性能があるのでネオマグマ団の貴重な収入源でもあるらしい。
災害時とかに役立ちそう。
なんか翌日カガリさんは足がガクガクして、顔が真っ赤だった···なんでだろうか? (モジャンボによる調教)
ミキは俺の手伝いとして一緒に来てくれることになり、とりあえずキンセツシティの更に北、112番道路でワンリキーの大量捕獲を目指すのだった。
ワンリキー達が大量に生息していると言われる112番道路に行くと、確かにワンリキー達が集団で格闘技の練習をしていた。
ワンリキー達は自信が付くとマクノシタに勝負を挑むのがこの地方での特徴であり、マクノシタとワンリキーをセットで放し飼いしていたら、勝手に勝負をして高め合うというポケモン界でも珍しい共存関係を築いている。
格闘家のポケモントレーナーがワンリキーとマクノシタをセットで育成しているのはそういう背景がある。
で、ワンリキー達を捕まえるのに効率が良いのは力自慢を売りにしているので、こちらも力で勝負すると懐きやすい。
俺達のパーティーで筋肉と言えばニョロボン。
しかも野生とは異なりこちらはだいぶ鍛えている。
ワンリキー達に力比べをして負けたら捕まってほしいと言うとワンリキー達は喜んで勝負してくれる。
勝負は土俵のない相撲で、相手を地面に着けたら勝ちらしい。
ニョロボンの鍛え上げられた筋肉により、次々にワンリキー達は投げ飛ばされ、軍門に降っていく。
すると兄貴分のゴーリキーがやって来て勝負を挑んできた。
ニョロボンは負けることなくゴーリキーを投げ飛ばして倒してしまい、群れ1つを捕獲することに成功した。
ざっと30匹ほど捕まえ、そのポケモン達をグンカンタウンのホムラ達に預け、続いてムロタウン近くの石の洞窟に移動してマクノシタを同様の方法で捕獲していった。
ついでにケーシィも何匹か捕獲してグンカンタウンに戻る。
グンカンタウンに戻ったら捕獲したワンリキーやマクノシタ、ケーシィをニドキング、ニドクイン、ニョロボンやリザードン、モジャンボと群れバトルをしてもらう。
倒すことはできなくても経験値が入るのがゲームとは違った現実のポケモン。
何度も何度も投げ飛ばされ、追い回され、触手責めをされたりしながらも経験値を獲得し、僅か数日で群れはゴーリキーとハリテヤマ、ユンゲラーの軍団に早変わり。
進化した格闘ポケモン達に採掘や運搬を、ユンゲラーの超能力で掘り起こした石の分別を行わせると効率が凄く良くなった。
「ウヒョヒョ! バトルだけでなく捕獲も育成の腕前がすごいですね! まさか数日でここまでポケモン達を戦力にするなんて!」
「気に入った個体は団員の皆さんに渡しますので」
「ウヒョヒョ! よろしいので?」
「あくまで業績を上げるためのポケモンなので気にしてません。それに交換をすればカイリキーやフーディンに進化するので更に効率が良くなるでしょう」
「ウヒョヒョ! カガリ君、君の人を見抜く力は本物だねぇ!」
「……ボクもここまでとは……思ってなかった……お礼にボクのご飯をご馳走するよ……」
俺はその晩はカガリの家にお邪魔することになった。