※この作品はR-18です。

勝利の女神:NIKKE オムニバス小説   作:ざぎねぅ

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今宵、私は彼(ブラザー)に堕ちる。


3-2.聖女、快楽に堕つる時(R18)

「ん゙ぉ゙お゙っ…!!」

 

 その時、私は自らの記憶の中で一番の絶頂を迎えた。

 下品に漏れ出た声は彼の部屋(指揮官室)に響き、彼のモノを思い切り咥える腰はガクガクと飛び跳ねた。

 

「おっ……あぁっ…ぁっ…ぁっ……」

 

 全身を襲う快楽の濁流は引くことを知らず、私をさらに深い所に引きずり込んでゆく。力が抜けた口からは、唾液が垂れた。

 思考転換してしまうのではないのかと思うほどに意識が朦朧とする。

 

 私はなぜこんな体になってしまったのだろう。

 

 視界が白濁する中で、私の脳裏では今までの彼との交わりが走馬灯のように浮かび始めた。

 

――――――――――――――――――――――

 

 雲一つない晴天。終わる気配のない戦いに若干の絶望感を抱きながら、それでも希望を求め私は旅を続けていた。

 しかしあることがきっかけで自分を慰めることに狂い始めた私は、いよいよ我慢できなくなって彼(ブラザー)に会いに行こうと決め、今は前哨基地に歩を進めている。

 どのくらい歩いただろうか。思い立ってから休まず歩いて、既に数日の時が経っていた。

 そして、なんとなく彼の顔を想像する。

 

「……………………………………………………………………………………んふっ」

 

 この時の私はもう、彼を思って妄想に耽り、股を濡らす下品な痴女と化していた。前哨基地が近づいていることにしばらく気が付かない程には妄想が止まらなかった。

 

「ぁ…」

 

 そしてやっと気付いたころには、私は彼の部屋の目の前に着いていた。

 

「ぁ…ぁぁ…」

 

 たぶん、扉が開けばそこに彼はいる。今まで幾度となく"彼にされる"妄想をしていたけれど、いよいよそれが現実になるかもしれないと鼓動が速くなった。

 しかし同時に、初めて彼と出会った記憶はもう戻ってこないという事実に息が荒くなった。興奮と幾ばくかの恐怖が混じり合い、背徳感のような寒気が背筋を滑って行った。

 

「うぅっ…はぁ…はぁ……」

 

 その感覚でさえ快楽に変えてしまえそうなくらいには、私の彼に会いたい気持ちは膨れ上がっていた。そのまま扉に向かう。

 

「はぁ…はぁ……はぁぁ…はぁっ……」

 

 さぞおかしな光景だろうと、自分でも分かる。まるでゾンビのように他人の住む場所に向かっているのだから。

 

「はぁぁ…はぁっ……んはぁっ………」

 

 しかしその実態はただの変態なのだから、呆れるほどだけれど。

 

「はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

 

 吐く息とともに足が前に出る。数歩進むと、ついに扉は開かれた。

 

「はぁっ……ぁあっ……はあぁっ…」

 

 部屋の景色が見える前に感じたのは彼の匂い。暖房のせいか生温いそれは、私の喉を纏わりつくように通って肺に満ちてゆく。ぬめる感覚に、脳が溶けるような気がした。

 

「はぁぁぁ…はぁ…あぁ……」

 

 開いた扉の前で立ち尽くす私は今、恍惚とした表情をしているのだろう。本当に、誰かに見せるには恥ずかしい姿。ましてや彼に見せられるようなものでは到底ない。

 しかしそんな恥より、彼に近づきたい、触りたい、触られたい、犯されたいという欲が勝ってしまっていた。

 ここでじっとしていても仕方がない。一瞬か、いくつかの呼吸の後かは分からないけれど、少しの時間が経ってから私は部屋に入った。

 

「ブラザー…」

 

 小さく呟くように呼んでみると、部屋の奥から彼が顔のぞかせた。彼は驚いたようで、きょとんとした表情を見せて私の名を呟く。私はそんな彼が可愛らしくて微笑んだ。

 

「ふふっ…やっと会えましたね……」

 

”どうしたんだ”

 

 彼の声を聞いて、私の破廉恥な欲がさらに高まった気がした。そして私は精一杯の演技をする。まずは彼に足早に近づき、その胸に飛び来む。

 

「ブラザー…」

 

 そして顔を上げて、眉をひそめて言う。

 

「抱いて………」

 

”は…?”

 

 当然の反応。しかしこうやって"何かあった風"に言えば、たぶん彼は断れない。そのまま私をベッドに連れて行ってくれると踏んでの言葉だった。それに、彼は少し女の子にだらしないなんてことを風のうわさで聞いたから。

 私は彼をじっと見つめながら黙っていると、彼は静かに言った。

 

”本当に…いいんだな…?”

 

 半分懸けのような感覚ではあったけれど、私の思惑は存外上手くいったらしい。彼の両腕が私の背に回った。そしてその手は私のおしりの上、背骨の一番下あたりに置かれた。もどかしい感覚が私の緊張と興奮を大きくさせる。自然と、息が荒くなった。

 

「はぁ…はぁ…ふぁ……はぁ…」

 

 今私はどんな顔をしているだろう。彼に抱きしめられる幸福の表情か、それとも発情したメスの表情か。

 特に考え込む時間もなく、彼が私の目をじっと見つめているのに気付く。

 

「はぁ…はぁ…ブラザー……はぁ…」

 

 未だに乱れる息を整えることもなく呼ぶ。彼はそんな私の頭を優しく撫でた。

 

「ぁぁっ…はぁ…はぁ…」

 

 声が漏れるくらいには心地よく、快感も覚える程の彼の手に包まれる。

 そして、

 

「んっ…んんっ……ちゅっ……」

 

 彼はゆっくりと、熱い吐息を漏らす私の口を閉じた。

 

「んんっ……ぅんっ……ちゅぅ…んちゅっ……んんんっ……」

 

 この世のものとは思えない程に柔らかい唇が、私に安らぎと幸福をもたらす。時に淫靡な音が立てば、背中にぞくりと刺激が走った。

 

「んっ…あぁ……ちゅっ……ちゅぅ……んん……ぁんんっ……んちゅ…」

 

 彼は決して力を入れなかった。貪られているわけでもないのに、支配されているような気になってしまう。しかし嫌な感じは微塵もない。それどころかずっとこの腕と唇に支配されていたいと思ってしまう。

 

「んん…んっ…ふんんぅ……ちゅっ………ちゅぅ……」

 

 そういえば、男の人にこんな風に抱きしめられてキスされるのなんて初めてだ。全身を包む温もりと幸福感が私を溶かすようで、意識が消えそうになる。

 そんな時、彼は不意に言った。

 

”腰が動いているぞ”

 

 その言葉は、消えかけていた私の意識を叩き起こした。

 

「い、いやっ…こんなっ……んん…」

 

 完全に無意識だった。私は彼の太ももに股間を擦り付けているではないか。純粋な幸福を覚えていると思った中で、私の体はその欲望を我慢できずに動いていた。それを理解した瞬間、突然、快感が私の膝を揺らし、曲げた。転ばないように何とか耐えるけれど、それでも甘い刺激は溢れてくる。

 

「ぁあっ……あぁ…だめっ……こんなことっ……んっ……んんんっ……」

 

 しかも下を向けば、彼は膝を少し曲げていた。まさか、最初から私の股に太ももを押し付けていたのだろうか。"私の理性"がそれに気付く前に、"私の体"は気付いていたということに、大きな羞恥を覚える。

 

「あぁっ…いやっ…いやっ………あぁぁっ……」

 

 でも、口ではそう言ってもやっぱり体は止まらない。私の姿を見て、彼は”ふっ”と短く息を吐くように笑った。

 

「あっ…ごめんなさっ……あぁっ…こんなっ…んんっ……だめなのにぃっ……」

 

”だめなのに動いているじゃないか”

 

 彼のそんな意地悪な言葉がさらに私の羞恥心を刺激する。見上げれば、彼は口端を上げて私を見つめていた。とっても恥ずかしいはずなのに、そんな表情がすごく魅力的で、私も見つめてしまう。そして見つめながら、私はエサを求める雛鳥のように唇を小さくぱくぱくと動かした。止めてしまったキスの続きを早くしてほしいから。

 

「ぁ…きす……あんん…んん…ぶらざぁ…」

 

 もう溶けきっていた。押し付けるのは股間にとどまらず、腿も、胸も、彼が興奮しそうなものは全部押し付けた。

 すると、彼は私に慈悲を与えるようにキスをする。

 

「ぁんん…ちゅぅ…んんっ……あっ…ちゅっ……んちゅぅっ……」

 

 与えられるままに温もりを堪能する。そして程なくして、今まで私の腰に置かれていた彼の手がもぞりと動き出し、その中指が私の背を下から撫で上げた。

 

「ふんんっ…!!」

 

 一瞬の内に酷く甘い刺激が背を走る。体はびくついて、声は一気に漏れ出た。

 

「はぁ…あぁっ……はぁ…はぁ……」

 

 そしてこれだけかと思えば、今度はその手が私のあちこちを這いずった。背中だけではない。脇腹も、首も、肩も、腕も、手も、彼が私を這う度に私はその刺激に身をよじらせて、もっとしてほしいと彼の耳元で甘く鳴いた。

 

「んっ…んんっ……ぁあっ……あぁぁっ…んぁあ…!」

 

 撫でるだけでそれ以上のことはしない彼の行動はやがて私を切なくさせてゆく。思わず、彼に擦り付ける腰の動きが激しくなってしまう。恥ずかしくて言葉にはできない私の精一杯のアピールに気付いたのか否か、彼はその手を止めた。そして、もう一度私の頭に手を当てて小さく撫でた後、耳元で囁いた。

 

”ベッドに行こうか…”

 

 発せられた一音一音が耳に当たるたびに快感で震える。その音は脳を溶かして、一瞬私の思考を濁らせた。私は彼に手を引かれ、よく意味を理解しないまま、いつの間にか背を布団に預けていた。彼の匂いがさらに私を包む。

 

「んっ……ちゅっ…」

 

 彼は優しく私にキスすると、頭から頬まで撫でて、そっと腕枕した。そして私たちは向き合って見つめ合う。程なくして彼は枕にした腕を曲げて半身を起こし、私の顔の上に自分の顔を寄せた。空いた手で私の手を握り、足を絡み合わせる。ゆっくりゆっくりと、身も心も一つに溶けあうように密着する。全身で彼を感じることで安らぎは最高潮に達した。

 ここまで来るのに感じていた不安も、絶望も、彼との最初の記憶を忘れてしまったことへのどうしようもならない罪悪感も、すべて覆い隠すように私は満たされた。あくまで隠すだけ。

 

「んんっ……んんん…んちゅぅ……ちゅっ……んんっ……」

 

 そして次に求めるのは、やっぱり更なる快楽だった。私は、今度は意識して彼の腿に股を擦り付ける。一生懸命に彼を求めて腰を振った。

 

「んっ……ふぅ…んん……あぁ……」

 

 腰を前に突き出すと同時に胸も彼に押し付ける。スーツで覆われていても、多分彼には分かるくらいに乳首が立ってしまっていると思う。しかし私は恥を捨てて自分の全身を彼に押し付けた。

 

「はぁ…はぁ……んん……ちゅっ……ぅんん……ちゅっ…ちゅぅ……」

 

 すると、彼はこの気持ちに応えるように私の胸を撫でた。心地よくも痺れるような感覚が片方の胸を刺激する。

 

「んんっ…」

 

 思わず、意識して動かしていた腰が勝手に跳ねる。そのとき見せた彼の意地悪く歪んだ表情が、何か私の奥に焼き付いた気がした。何だろうか、この感じ。

 

「んっ……ふんぅっ………あぁっ……んちゅ……んっ………!」

 

 動きは優しいはずなのに、彼の顔を見た瞬間からその表情に冷たいものを感じている。勝手な妄想なのだろうけれど、そんなものを感じているのに関わらず、何か心の奥深いところでそれで悦びを覚える自分がいた。

 彼の動きは止まらない。撫でるような手つきは、だんだんといやらしく揉む動きになっていった。

 

「あっ…あっ…あんっ…ちゅっ…んっ…んんっ…ぁぁぁっ……んあっ……ちゅぅ……」

 

 肌の表面で感じていた刺激はそれだけでなく、じんわりと滲むように私の中に入っていた。入ってきた快感はしかし出ていくことはなく、胸の中を何度も往復して私の体をびくつかせた。

 

「あっあっ…あぁっ…だ…めっ…んちゅぅ……んっ…んんっ…ちゅ……ぁだめっ……んん…!」

 

 小刻みに震えながら漏らす声と同時に勝手に紡がれた思ってもいない言葉は、彼をまた意地悪にさせる。

 

”だめならやめようか…”

 

 そう言って彼は動きを止めた。本当にそうしてほしくて”だめ”といったわけじゃないのに、彼はそれを分かっていながらも止まった。

 

「いやぁ…」

 

 緩まっていた腰の動きが再び激しくなる。もっとしてほしいという私の精一杯のアピールを彼はひとしきり見たあと、腕枕をそのままに今度は私に覆いかぶさるように体勢を変えた。

 

「んんんっ…」

 

 そして彼は絡まった足をゆっくりと動かし、その太ももをさらに強く私の股に押し付けた。されるがままの状況に、被支配感から更なる興奮が生まれる。

 彼の手もやっと動きだした。

 

「んっ…んんっ……ぁあっ……ちゅぅ…んちゅ……ぁ…ああっ……きもち…ぃ…ぁぁ…!」

 

  右に、左に、私のすべてをほぐすようなゆっくりとした触り方がしばらく続いた。ひとしきりその手が私を堪能したかと思うと、彼は私の目をじっと見つめて言う。

 

”そろそろ脱ごうか…”

 

 とても色気のある声音が私に催眠をかけるように響いた。

 

「はい…」

 

 何も考えず答える。そして私たちは、ゆっくりと半身を起こし改めて向かい合った。

 普通の服ではないから、脱がせてもらうのは難しい。だから私が自分で脱ぐけれど、その間もずっと優しくキスしてくれる彼に、幸せで溺れるような気分になる。

 焦らず急いで、纏ったものをすべて脱ぎ去ると、”ちゅっ”と音を立ててお互いの唇が離れる。少し寂しくなった気持ちはしかし、すぐに羞恥に変わった。

 

”…”

 

 彼が私の胸をじっと見つめているから。その目はもはや見せつけているのかと思う程に隠すことなく、品定めするかのような視線を放っていた。そして相手が彼だからか、嫌悪感はないどころか私の心をいやらしくくすぐるばかりだった。

 

「ぁ…その……あまり、じっと見られると……あの……」

 

 しかし、恥ずかしくて…と言ってしまえば、今までこの身で味わった彼のサディスト的な感覚を刺激してしまうだろう。もっと意地悪な事をされると感覚で気付いた私は、そのまま口を閉じて目を伏せた。

 

”…”

 

 彼はそんな私をじっと見続けて何も言わない。何も変わらない状況に羞恥が増して、つい胸を隠してしまった。その時、ちらりと彼の方をみると目が合った。そして一瞬の後、彼の表情は意地悪に少しにやけたものに変わった。

 

「んんぅ…」

 

 顔から火が吹き出そうだ。だんだんと体が縮こまってゆく。しかし彼はそれを許さないようで、丸まった背中に太い腕を回して私を抱き寄せた。

 

「あっ…」

 

 厚い胸板に私の右肩が当たる。そして彼は、俯いた私の顎をくいっと上げて無理やり私と目を合わせた。私は反射的に彼の唇を求めて、目を閉じながら口を軽く突き出した。嬉しいことに、焦らされることはなく、彼の唇が私の下唇を覆って撫で始めた。

 

「んっ…ちゅっ……んんっ………ちゅぅ…」

 

 しばらく経つと、私の胸が彼の温もりに包まれた。

 

「あっ…んんっ……ちゅっ…んんぅ…!………あぁっ……ちゅ……あっ…!」

 

 直に触られるのはスーツの上からよりやっぱり気持ち良かった。間に阻まれるものがない中では、より敏感に彼を感じることができる。

 そしてそんな感覚も、程なくしてもっと鋭いものに変わる。ついに彼の指が私の”頂点”を転がし始めた。

 

「んんっ…!」

 

 今までより強い快感が私を襲い、飛び跳ねるのではないかと思う程びくりと体を痙攣させてしまう。相まって声も大きくしてしまう私の姿を彼はやっぱり面白く思ったのか、今度は弾いたり、軽くつまんだりしはじめた。

 そしていつの間にか、彼は私の後ろに回り抱きしめる。当然、今まで片方だけ弄ばれていた乳首は、両方同時に弄ばれることになった。

 

「んっ…んっ……あぁっ……あっ…!」

 

 彼の指が動くたびに、痙攣するように私の体は小刻みに震える。同時にへこへこと腰も動いてしまっていた。

 

「はぁっ…はぁっ……ぁあっ…んあっ……あぅっ……はぁっ……んっ…!!」

 

 そして程なくして、下の方からくちゅくちゅと音がしているのに気付いた。

 

「あぁっ……音なっちゃ…う……んっ…」

 

 さっきまではスーツを着ていて音なんか出なかったけれど、私の溢れ出す愛液が動く腰に合わせて音を出していた。だんだんと慣れて落ち着きつつあった気持ちが、再び羞恥に塗られる。その気持ちは背筋をぞくぞくとさせて、彼から逃れられないこの状況が私に悦びを生んだ。

 

「ああっ…!……だめっ…だめっ……ぁあっ…!!」

 

優しく激しい彼の動きは、私の快感をどんどんと高めていく。体の芯が熱くなっていく感覚もそのまま快感に変わっていった。

 

「ぁっ…ぁっ………も…だ……めっ……」

 

 快感が最大まで高まったかというとき、私の体は跳ねあがった。

 

「ぁんんっ…!!!」

 

 一瞬だけ、頭の中が真っ白になって意識がどこかに行ってしまった。

 そして戻ったかと思うと、二度、三度とまた腰が跳ねる。

 

「えっ…ぁっ……なん…でっ………あぁっ……ぁっ…」

 

 まさかと思ったけれど、私は確かに絶頂していた。乳首だけで。

 

「あぁっ…ぁ…ぁっ……」

 

 少し経って腰の動きが落ち着いたころ、彼は私の膝裏を持ち上げるようにして広げた。"くちゅり"と愛液の音が部屋に響く。

 

「ぁっ…」

 

 次に彼にされることはすぐに分かった。彼の手が膝から内ももに滑って、ゆっくりと股に向かった。恥ずかしくても足は閉じない。何よりも、彼にしてもらいたくてたまらなかったから。

 

「はぁ…はぁ……あぁ…」

 

 私の一番恥ずかしい所を、彼はその両手で開いた。また”くちゅ”と音が鳴る。そしてそっと、片手の二本指で私の入り口を撫でた。

 

「んっ……んんっ……」

 

 何かを伺うように、そして愛液を指になじませるように、いやらしく音を立てられる。直に触られているのに、なんだか切ない感覚が、私に彼をもっと求めさせた。

 

「ブラザー…ぁっ…ここ…んぅ……こっちも……」

 

 私は彼の指を、今一番彼を感じたい場所(クリトリス)の方に誘導する。

 

「ぅんんっ…!!」

 

 自分で触らせたにも関わらずぴくんと腰が跳んだ。すると彼は"分かった分かった"といった様子で、愛液を纏わせたその指でクリトリスを撫で始める。

 

「んっ…んっ!……ふっ……んんっ…!!」

 

 太い指がクリトリスを通るたびに、"中"がきゅんと締まる。そのたびに愛液が外に垂れた。

 彼の動きはだんだんと速くなる。

 

「ん!…んんんっ…!!……ぁあっ…!……ぅぁ…!……ああ!」

 

 2本だった指は4本になって、私のクリトリスと"入り口"を行き来する。連続的になる刺激がさらに快感を呼んで、鳴り響く音はぐちゅぐちゅと激しくなった。

 

「ぁああっ!……んあっ…あっあっ…だめっ…だめっ…あああ!……ぁあっ…ああ…!!」

 

 快感がもうそろそろ弾けそうになって、腰もへこへこと今までより大きく動き出す。

 

「ぶ…ぶらざぁっ…い…くっ…!……あぁっ…いくっ…いくいくイクぅ…!!」

 

 絶頂に達する直前、私の体は縮こまる。

 

「んぁああ…!!!」

 

 そしてすべてを開放するように体が脈打って、大きな快感が股から全身に広がった。

 

「あっ…んんっ…!……あぁ…!」

 

 なかなか収まらない激しく甘い刺激が二度、三度と私に波打つ。

 

「ぁ…あぁぁっ……ぅっ……あぁ…」

 

 時間の感覚を忘れて快感に埋もれたのも少しの間だった。彼は今まで私の”外”をいじめていた指を、今度は"入り口"に当てた。溢れた愛液のおかげで、指はそのままするりと簡単に入っていく。腰が抜けるような甘い感覚に襲われ、思わず息が漏れた。

 

「ああぁぁぁ…」

 

 ゆっくりと時間をかけて奥まで入る指は、やがて小刻みに動きだす。そしてさっきよりも強い快感を私にくれた。

 

「あぁっ……んん…!」

 

 時折、伺うように彼は指を動かしていた。私の反応は分かりやすいのか、彼の動きは私の全部を知っているかのように良い所を押し当てていた。少し悔しくなってしまうけれど、でもそんな感情も飲み込んでしまう程、彼と触れ合うことが嬉しくて、そしてそんな彼に抗おうとは到底思えない程、快感を与えられていた。

 

「くっ…ぅあっ…!……ぁああっ……!!…………んんっ…んぁあ!!」

 

 全身が性感帯になったような気分だった。後ろから抱きしめられて、彼の胸があたる背中も、太い腕が触れるお腹も、彼の息が当たる耳も、すべてが快感になって全身を駆け巡った。その感覚に、まるで凍えるように震える私の体を止めるように、彼は私に絡める腕を強くした。

 

「ぁあっ…きもち…ぃ……です…ぅあ…!………ぁああっ!!」

 

 逃げられない状況、いいえ、NIKKEである身なら簡単に解ける程度の力にひれ伏す私の感情が、さらに自らの被支配感を高めて、私の芯をぞくぞくと震え上がらせた。

 

「ん゙…ぁ゙あ゙…あ゙あ゙ぁ゙……あ゙ん゙!」

 

 指だけでこんなになってしまうのに、"彼"が入ってきたらどうなってしまうのだろうか。

 そんな気持ちが脳裏に走った時、突然彼の動きは止まった。そして私の中で暴れていたその指は虚しく私から出ていく。今まで快感を浴びながら悦んでいた膣は、寂しく愛液を垂らしながら閉じた。そんな感覚に耐えられる訳もなく、私は駄々をこねるように腰をくねくねと振りながら彼をねだった。

 

「ぇ…ぃ…やっ……だっ…めっ……だめっ……いれっ…てっ……いれてっ……んうぅっ…」

 

 中途半端に終わった快感の余韻は抜けず、言葉を紡ぐこともままならない状態でねだる。そうすると、彼は私の耳元で囁いた。

 

”入れようか…”

 

 入れようか。それは今までのように指を入れるということでないことは、訊かずとも分かった。彼の雰囲気は優しくも、その内には獣のような欲望と男としての色気を交わらせて、私の耳を温めた。私はその吐息にまた、びくりと体を跳ねさせる。

 

「んはぁっ…」

 

 甘い声が子宮に響き渡り、その波が収まらないうちに彼は動き出した。私の背からそっと離れて、首の後ろに手の平を回して私を寝かせる。その手で軽く私の頭を撫でると、彼はそのままゆっくりと私の足の間に体を移動させた。そして、着ていた服を脱ぐ仕草は私に見せつけるようだった。布が擦れる音も、ベルトを外すカチャカチャと響く音も、鼓動を大きくしてゆく。

 

「はぁ…はぁ…はぁっ…」

 

 ついに彼は裸になった。流石指揮官か、その体は筋肉で引き締められている。その形が分かる胸も腹筋も腕も、私をときめかせた。それでまた愛液が零れるのが分かる。

 

「ぁっ…」

 

 彼の大きくそびえたったモノが私の入り口に触れた。いよいよ始まると、私は体で思い知る。そう思うのも一瞬、彼は私に触れている"先"を押し込んだ。

 

「ぅんん…」

 

 自分の指より遥かに太い"彼"が、私の中を押し広げてゆっくりと入ってくる。溶けてしまうような彼の熱と、”彼の大きさ”ゆえに感じるほんの少しの苦しさが合わさって、言葉にできない感覚が私を覆った。

 

「ぶらざぁ…んっ…ちゅぅ…」

 

 思わず漏れてしまった呼び声に、彼は答えてくれる。まだ全部入りきっていない状態だけれど、彼は私に覆いかぶさるようにしてキスする。やがて舌で優しく唇を愛撫するように舐められた。幸福の中でもっと彼を感じたいと、膣にきゅんと力が入ってしまう。

 

「んっ…はぁ…」

 

 そうしている間にやっと、彼の全部が私の中に入った。

 

「はぁ…はぁ…」

 

 彼はしばらく動かず、私に覆いかぶさって、優しく頭を撫でながらキスしてくれる。

 

「んん…ぅん…ちゅっ……んちゅ……」

 

 彼の鼓動を、私の中を通じて全身で感じる。それは心地よくも、私の鼓動をより強くさせた。

 

「ん…んちゅぅ……ぶら…ざぁ……ぶらざぁ…んん…ちゅ……」

 

 私はだんだんと動きのないこの状況に耐えられなくなっていって、彼を呼びながら腰をへこへこと動かしてしまった。

 

「ちゅ…はぁ…はぁ…」

 

 彼は唇を離すと、また意地悪な表情を見せた。そんな表情で見つめられるのはとっても恥ずかしくて、私は目を逸らしてしまう。でも私の無意識が、目が合ったときのぞくぞくとする感覚を求めてしまう。

 

「ん…うぅ…ぁぁ…」

 

 彼は変わらず私を見つめている。しかし今度は、目を離せなくなった。優し気な彼の目は私の目を通して見ると捕食者のそれとなり、蛇に睨まれた蛙のように動けなくなってしまった。

 

「はぁ…はぁ…はぁ……」

 

 それでも心は興奮を増すばかりで、それにつられて息も荒がる。そしてついに、彼はゆっくりと動き出した。

 

「あぁっ…あぁぁぁっ…」

 

 彼は私の中を強く擦りながら行き来する。擦れる度に感じたことのない快感を覚えて、悦びの声が漏れ出た。

 

「んっんっんっ……あぁっ…ぁぁあっ……!!……すご…いぃっ…きもちっ……ぁあ!!」

 

 快感はどんどん大きくなる。それに呼応するように彼の動きも速く、強くなってゆく。

 

「ぁあっ!……ああああぁぁっ!!………んんんぅ…!!……あっあっ!…ぁああ!」

 

 今までの優しさを忘れたように、獣のように体を動かし始めた。しかし痛みは全く感じない。優しく犯すようだった。

 

「んっ!!……ぅ…ぁあっ…ぉ…あぅっ…んぉ……ぉぉぉ…ぉあっ…!!」

 

 そして私も、獣のようになる。一人でしていた時でも出したことがない喘ぎが漏れ出た。

 

「ぁあ…!……んんぉっ!…んぉおっ……」

 

 恥ずかしい。しかし与えられる快感に抗う気持ちなどとうになく、もはや"鳴き声"になりつつある声を上げてしまう。そんな感覚の中で眩むような視界から辛うじて見える彼の表情。見下すような目で私を見つめながら口端を上げていた。

 

「ん゙っ…おぉぉぉぉっ…ぁっ…あっ……ぁあっ…!」

 

 瞬間、体の奥底から全身に走る背徳で、再びぞくぞくとした快感を覚えた。愛でも恋でもない、見下されるような表情で快感を得たということに、驚く暇もなく体が震える。

 

「ん゙ん゙ん゙っ…んぁあ゙っ…あっあっあぅっ……ぉっ…んぉぉっ……!!」

 

 彼は私の奥を強く、何度も突く。そのたびに喉奥から声が、いや、音が溢れ出した。そして溢れるものとは正反対に、今度は快感が体に溜まっていく。

 

「ぉっ…んんっ…あぉっ……んんぁあ゙っ…!!!」

 

 彼が私の腰を叩くほど快感は大きくなって、耐えられなくなりそうになる。意識は白濁して、辛うじて保っていた。

 

「ぅんぉぉぉっ…ぁあ゙!…ぁぁあ゙っ…んぁあ゙あ゙あ゙あ゙っ…!!」

 

 このまま彼に身を任せていたらどうなってしまうのだろう。そんな想像は大きくなる快感に容易く掻き消され、考えるどころではなくなった。

 

「ぁっ…ぁぁあっ……ぃくっ…」

 

 なんとなく分かった。今まで一度も奥で絶頂を迎えたことはなかったけれど、それでも今から絶頂することが分かった。

 

「ぁあ゙っ…ぁぁあ゙っ…いくっ……ぁぃくっ…………いくいくイグぅっ…!!!」

 

 そして、溜まりに溜まった快楽の風船は弾けた。この時、私は自分の覚えている限りの人生の記憶で、最大の快感を味わった。

 とても聖女とは呼べないような、下品な声が溢れる。

 

「ん゙ぉ゙お゙っ…!!」

 

 そして、快楽の濁流にのみこまれるように全身が痺れて、濁流はそれだけにとどまらず私の体内に流れ込んでくる。

 子宮に大砲を撃ち込まれたかのような衝撃で腰は跳ねあがり、肩とつま先だけで体を支えながら、長い長い痙攣をおこす。

 体がビクンと脈打つたびにみっともなく潮が吹き出て、彼の胸を汚す。

 やっと上がった腰が落ちたかと思えば、また思い出したかのように快楽が押し寄せて再び跳ね上がる。

 

「ん゙っ…!!……お゙っ……ぉ゙…ぉ゙お゙っ……ぁあ゙っ…!!」

 

 朦朧とする意識の中で見えた彼は、そんな私の姿が心底面白いようで、先ほどまでの冷たい表情から打って変わって笑っていた。もはや彼の前で無様で惨めな姿を晒すことが快感に変わって、さらに打ち上げられた魚のようにベッドの上で踊ってしまう。

 

「ぐっ…ぅ゙ん゙あ゙っ………ん゙ぉ゙ほお゙っ…!!」

 

 しかしそんな中で、頭のほんの片隅に、すごく冷静でいる自分がいた。

 

「ん゙お゙っ…あ゙っ…あ゙っ…ぁあ゙っ…!!」

 

 

 

 この記憶も、感覚も、悦びも、ちょうど一年後には消えてなくなってしまっているのかと。

 

 

 

「ぁっ…ぁぁあ゙っ……ぁぁあぁああ゙っ…!!!」

 

 それを自覚したとき、私を支配したのはもはや忘れる恐怖ではなかった。

 それは、快楽をただ貪ること。

 快楽の波がやっと落ち着いた頃、私はただ一言、呟いた。

 

「…して……………」

 

 多分この時に、もはや思考転換したかのように、完全に快楽に狂ってしまったと思う。

 私の欲望は増して、語気は強くなる。

 

「して…ブラザー……もっと…してください……」

 

――――――――――――――――――――――

 

 あれからのことはほとんど覚えていない。ただ、激しく、獣のように唸りながらイキ狂い、快楽を貪っていたと思う。

 

「はぁ…はぁ…」

 

 地上に戻り数日たった今でも体に刻み込まれたあの快感と悦びは忘れられない。それは、今日も自然と私の足を彼の部屋(指揮官室)に運ばせた。何度目だろうか。

 

「ぶらざぁ…」

 

 力なく、ふやけた声で、ふしだらに、彼のオスを刺激するように呼ぶ。

 

「…ぶらざぁ……?」

 

 口から熱い息を漏らしながら、股を愛液でぐしょぐしょに濡らしながら、私は彼を呼ぶ。そうすると、いつも彼は顔を見せてくれる。

 今日もまた、彼に犯される時間が始まる。

 

――――――――――――――――――――――

 

 今日の彼はとても積極的だった。

 

「だめっだめっ…見られちゃうっ…!!」

 

 積極的過ぎた。

 彼は指揮官室のドアを開け放って、裸の私をその前に立たせる。そして、ぐしょぐしょに濡れきった膣に"彼"は押し入ってきた。

 

「んんっ…!!」

 

 ”声を出したら見つかってしまうぞ”

 

「だっ…だめっ……ですっ…んんん!」

 

 だめと言っても、彼はやっぱり私のお願いを聞いてくれない。何とか声を我慢しようと私は口を自らの手で押さえる。

 

「んっ…んんっ……!!!!」

 

 彼は"私の中"を満たすと、そのまま腰を少し引き、そして勢いよく押し込んだ。

 

「ん゙お゙っ…!」

 

 奥を貫かれて、凄まじい刺激となって全身に走る。その刺激は、扉の外から見られてしまうかもしれないという背徳感によってさらに大きくなり、意識を失いそうになる程の強さになった。

 

「んんんぅ…んぅぅぅ……!」

 

 膝がガクガクと震える。立っていられない。しかしここで倒れてしまえば彼を下敷きにしてしまう。そんな私を見透かすように彼は囁く。

 

 ”膝、曲げるなよ”

 

「でもっ…ん゙っ…でもっ……んぅぅぅ…ん゙っ…!!」

 

 彼の言葉は短く、しかしとてつもない快感をもたらした。

 

「ぃっ……ぃいっぎゅぅ…!!!」

 

 今までとは段違いに速い絶頂だった。自分でも驚く暇はない程に体が忙しく跳ねる。膣は彼を握りつぶしてしまうのではないかと思う程に締まって、そして開き、また締まる。

 

「ん゙ぉ゙お゙っ…ぉ゙お゙っ…ぉああっ…!!」

 

 精一杯、声は我慢したつもりだった。それでも抑えられない快楽の波が私の喉を震わせる。開け放たれたドアから私の鳴き声が響く。どこまで聞こえているのかは分からないけれど、凄まじい羞恥が私を覆い、その感情がさらなる快感を呼んだ。

 

「ん゙ん゙ん゙ぉ゙お゙っ…!……ぉ゙お゙ぉ゙お゙お゙お゙っ!!……ん゙お゙っ…!」

 

 生まれたての小鹿のように足を震わせながら潮を吹く。股から滝のように潮が落ちてゆき、足元に池ができた。

 彼の腰は、少なくともそれが湖になるまで止まらなかった。

 

――――――――――――――――――――――

 

 またある日、彼はうって変わってとても冷たかった。

 

「ぶらざぁ…したい…したいんです……」

 

 今日の彼はいつにもまして意地悪だ。求めても求めても、彼は冷たく私に構ってはくれない。もしかして私がしつこくて嫌になったのではないかと思うけれど、そんなことはどうでもよくなってしまうくらいに、彼との行為(セックス)に溺れてしまっている。それに彼のそんな態度も私の心の奥をくすぐる程に、私はおかしくなってしまった。

 

「はぁ…はぁ…」

 

 気付けば私の目の前には床があった。おでこと両手はそんな冷たい床を温めている。私は彼を求めて、みっともない姿を晒していた。裸土下座というのだろうか。傍から見れば惨めで見ていられない行為はしかし、私の膣をぐちゃぐちゃに濡らし、その愛液で床をドロドロに汚した。

 

「ぶらざぁ…はやく…して……くださいぃ……」

 

 そしてやっと、彼はゆっくりと私に近づき声をかけた。

 

 ”何をだ”

 

 耳元で囁かれると同時にその息が耳をくすぐる。びくりと腰を震わせた後、私は恥を忍んで、思い切って言葉にした。

 

「おちん…ちん……いれてくださいぃ…」

 

”…”

 

 彼は静かにじっとするだけ。私のおねだりに彼は答えてくれない。

 それでも、

 

「おねがい…」

 

 それでも懇願する。おでこに冷たさはもう感じなかった。

 

「おねがい…しますっ……」

 

 そのとき、彼はゆっくり動いた。彼の指先が腰を撫で上げる。甘く激しい快感が痺れるように私に走った。

 

「んん…!!………ぁぁあっ…!!」

 

 そして、

 

”ふっ…”

 

 はっきりと聞こえた。彼の軽い笑い声が。その声で再び私の腰は跳ねあがり、それにとどまらず喉の奥からはみっともない声が上がった。

 

「ん゙っ…!!」

 

 今頃、とっても意地の悪い表情で私を見ているのだろう。私はどうしてもその表情を確かめたくなって顔を上げた。

 やっぱりそこには、いたずらな顔。

 

「ん゙お゙お゙お゙っ…!!!」

 

 私は大きく汚い声を上げた。上げた頭は勢いよく下がり、おでこは強く床に打ち付けられる。子宮のあたりから熱い快感がドクンと流れてきて、それは潮となって出ていった。

 

「ん゙あ゙あ゙あ゙っ!……あ゙あ゙っ!…あ゙あ゙っ…!」

 

 声を上げた分だけ、びしゃびしゃと潮を吹き続けた。とてつもない勢いで股の下に水たまりができていった。

 私は背中に彼の視線を感じてさらに快感を覚える。

 

「あ゙あ゙あ゙っ!……ん゙あ゙っ!…ん゙お゙あ゙っ…!」

 

 彼に見つめられながら、私はしばらく乱れ狂った。

 

――――――――――――――――――――――

 

 それから何日経っても、私は毎日、彼の帰る時を待って指揮官室に忍び込み、彼を求めた。

 

「ぶらざぁ…ぶら…ざぁ……」

 

 そのたびに私は愛液を垂らしながら、彼に媚びるように迫った。

 彼の対応は冷たい感じだった。今日もいじわるモードらしい。しかしその冷やかな視線ですら、もう私には快感になってしまっていた。

 

「んんっ…」

 

 そうだ、今日は彼にハメ撮りをお願いしてみよう。

 こんな体になる前から妄想はしていたのに、今の今まで気付かなかったことに少し残念な気持ちになる。しかし、そんなものは興奮で一瞬にして消え去った。

 

「………んふっ…」

 

 

 

 

 これで少しは残るから。私が感じた悦びが、そして、私の中には残らない記憶が。

 

 

 

 




顔も見たこともない死者(NIKKE)。それを一度は弔ったという事実でさえ私は忘れてしまう。でもそんなことはもう関係ない。私に開いた空洞にある虚しさと、悲しさと、罪悪感は、彼が埋めてくれるから。

あの夜、私は彼(ブラザー)に堕ちた。
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