敷かれた布団に寝転びながらもコンビニで買ったつまみを食べる。
こういうときに酒が飲みたくなるな。
別段アクアと一緒なら飲んでもいいかと思わないでもない。
だが、宿には本名で記帳しているし、缶が残るのも、自販機で買っているところを見られるのもあまり良くはない。
アクアも医者だから若年の飲酒は良くないとお断りされる可能性が高い気がする。
兄弟で飲むのはまあ、今度か……。
しかし。
しょっぱいものの次はあまいものだとチョコをつまむ。
しかし、エロ話はどうだろうか。引かれるだろうか。
性的には頼れる兄なのだが、アクアは今世は童貞かもしれないが、前世は相手に困らない医者である。
兄として頼れる姿を見せるにはエロは難しいか。
いや、だいぶ距離感を詰めれるのではないだろうか。
見るか? 見ないか?
いや、今回は諦めておこうか……?
それに今回はB小町も泊まりに来ているのだ。
戻ってきたアクアの後ろにB小町がいたら即死である。
名残惜しいが……
そう惜しんでいると「こんこーん!」と口から出たノック音が聞こえてくる。
「うおおおおお!? るるr,ルビーちゅあ──ん!?」
「あーけーてー」
「い、今開ける……から」
別にテレビは問題のある画面ではなかったが、電源を消してからドアを開けるとそこにはルビーが一人で立っていた。
「アクアに用事?」
「ううん? 違うけど。いれて!」
「そう? どうぞどうぞ」
部屋にささといれるが、彼女はちらりと何も映っていないテレビを見たと思えば軽やかな足取りで部屋に入っていく。
湯上がりなのだろうか、血色がよく、肌がつるりとしている。
上機嫌な様子で、しかしどこか緊張しているようにも見えた。
「あのね、今日はお願いにきたの」
「お願い?」
なんだろうか。B小町のことであれば残りの二人とは対してつながりがないが、妹のお願いである。
何だって手伝うつもりだが。
「私の処女をもらってほしいの」
「なるほど」
「……」
「は?」
しまった、脳に言葉が届かなかった。
今なんと言った? まさか処女をもらってほしいと行ったのだろうか。
しょううじょう? 賞状?
「だから、私の処女をもらってほしいの」
うん。聞き間違いじゃなかったようだ。
彼女はもう風呂に入ったのか頬を赤く染めている。
髪は湿り気を帯びていて、アイドルを始めて弾けだしたその色っぽさにどきりとしたが、いやそうじゃない。
「……それは、その」
「……嫌?」
「い、嫌ではないけども……!」
「じゃあ駄目じゃないよね?」
だめな理由はたくさんある。年齢や、血縁関係や。
しかしそれをそのまま伝えていいものなのかと。
いいわけないなあ……。
好かれているのは知っていた。キスされた身でその思いがまったくないなんてはずはない。
けど、どこかに義妹であるという意識があった。
女性である前に義妹だった。家族の一員だった。
同じような枠としてはカナちゃんだが、それでも彼女は血の繋がらない相手でもあった。
手を出してはいけない相手だ。
「だめな理由しか思いつかない」
「どうして?」
それは……
「アイドルだから」
「……うん」
「売れてきたし、今は大事な時じゃないか」
「そうだね」
そう、彼女の夢を阻むわけにはいかない。
なにせ、アイドルとはルビーの大事な夢なのだ。
アイは妊娠を、子どもを隠し通す事ができたが、それは時代が良かったのもある。
今は誰もがスマホを持ち、簡単に情報共有ができる時代だったらアイは宮崎の病院で写真の一つでも取られていたかもしれない。
「だからそういうことは」
「でも、私はしたい。今したい。しないと後悔する」
目がギラギラと輝いている。
その有無を言わさない感じはとてもアイを感じた。
親子だね、ルビーちゃん。
「なんで急に?」
「急じゃないよ。好きだから、……したい。それに、後悔したくない」
輝くルビーの瞳が一瞬黒く輝く。
黒い星の輝きは、どこか怪しく美しい。
何かが吸い込まれていって目を離すことができない。
「しないで後悔したくない」
「ねえ、いや?」
「結婚してなんて言わないから、今日して?」
怒涛に畳み掛けるように、黒い星が語りかけてくる。
目を見ていると絡め取られるようだ。
彼女もまた、アイのように脳を壊す人がまともでいられなくなる最高のアイドル。
彼女の熱を移されたようにぼうっとするまま、答えを返してしまう。
「……あ、ああ」
「ほんと!?」
「あ!」
「やったー! もうナシはナシだからね!」
魔女の呪いがとけたように正気に戻るが、もう遅い。
約束に答えてしまったのだから。
「よーしするぞー!」
しかし、アクア、出る前のあれこれはそういうことか。
やられた。
きっと彼は終わるまで、あるいは今日は戻ってこないかもしれない。
宿無しになって困ってしまえ。
かわいい弟にちょっと悪態を吐いてしまう。
まあ、手際の良いアクアがそんな目に合うはずがないが。
**
「んっ」
彼からの口づけは優しく、触れ合うだけのようなもの。
押し当てるだけのキスだったはずだけど、とても気持ちがいい。
夢中になって唇が離れるたびに次を早くしてもらうためにどんどん近づいていく。
ほとんど抱きしめられる形でキスを続けていると彼の舌が口をノックしてくる。
おずおずと口を開けばぬるりと温かく柔らかいものが進入してくる。
「ん!?」
歯列をなぞり上あごを舐められる。
未知の感覚ではあるが腰が抜けそうになるほど気持ちがいいという感覚。
抱きしめられてなければそのまま床に崩れ落ちていたかもしれない。
大人のキスだ……!
そう思うと興奮で胸が弾けそうだ。
キス一つからしてそうだが、こちらからしたあのときとは感じ方が全く違った。
あのときは楽しくて、心が弾むキスだった。
だからきっといまもそう感じていいはずなのに、ねっとりと、何かが溢れ出しそうなキス。
熱であぶられるように、奥があぶられる。
とろけるようにして、勝手に蜜が漏れるような。
うあぁ……
予習していて良かった。
アイドルを目指していて、
汚れない、なんて今は古いのかもしれないけど、アイドルだからね! って。
でもあのキスのあとにちょっと興味を持って、ちょっとだけと思って、そういう描写の強いらしい少女漫画を読み漁ってみたりして……。
すごいなあ。
自分を相手の色で塗りつぶすような、前と終わったあとでは何もかもが変わってしまいそうな予感がある。
よかった、知らないままじゃなくて。
荒い息を吐く。
けど、キスっていつ息をすればいいんだろう。
呼吸が詰まり、息が荒くなる。
「はぁ……っっ……んぁ……」
これ以上キスをしていたら胸の奥で何かが弾けて死んでしまうかもしれない。
気持ち良すぎるキスに抗議するように彼の首筋にキスをする。
鎖骨を甘噛みし舐めて吸うとそこには赤い痕がついた。
なんだかすごい満足感があった。
私のだよ、なーんて
「痕つけたのか」
「うん」
嬉しくって笑うと、微笑見ながら私の胸元にもキスをする。
「痕は残さないんだ」
不満そうに伝える。
「アイドルだろ」
「……じゃあ、バレないところにあとつけて」
心臓が壊れそうなほどドキドキしだす。服を一枚ずつ脱いでいくが、視線を感じる。
こんなにはっきり。
ファンにだってたくさん見られてきたけど、好きな相手の視線を独占しているのが嬉しい。
視線にあぶられるみたいだ。
脱ぐのはとても恥ずかしくて、温泉に入ったんだから浴衣で来ればよかったと思ったけど、この時間が一瞬で終わってしまうよりは……。
浴衣じゃなく良かったかもしれない。
「ど、どう?」
アイの娘なんだから、見た目の良さは言いに決まってるのに、聞いてしまえば答えに不安になる。
「かわいいよ」
「それは……し、しってる! もっとないの! 10言って!」
付き合いたてのバカップルみたいなことを言ってしまった。
ああいうの馬鹿っぽいな―どういう気持でやるんだろ、とか思ってたのに。
耳元でルビーちゃんは……と一つづついいところをあげられる。
頭の中に直接吹き込まれたみたいでなんだかもう、頭の中からとろけだしてきそうだ。
「っ……ふっ……んぁっ」
「かわいいな」
「かわいくなんてないよ」
「いや、かわいいよ」
自分でお願いしたことだけど、声がいい。
役者だからなのだろうか。耳元で囁かれると声は体に響いて痺れる。
このままじゃ褒められるだけで我慢できなくなってしまって倒れてしまいそうだ!
そんな事になったら、後悔じゃ済まない!
「も、もう大丈夫! 準備OKだから!」
浴衣をめくると……わお。すごい盛り上がっている。
おわあ……ぶっとい。
え、マジ? コミックと違ってめちゃくちゃ生々しいリアル感がある。
本物だから当たり前だけど。
「い、入れちゃうんだからね!」
ニヤニヤとちょっと意地悪そうにアレに慄いている私を見ている彼に悔しくなって馬乗りになる。
よしと固くなっているアレの先っぽをあそこに押し当てる。
押し当てて、力を入れて……うん。
いれてる。いれて、いれて、どうやって入るの?
先っぽが穴の入口をグリグリ押し付けるものだからそれだけでめちゃくちゃ頭が痺れるが、全然入っていかないんだけど!
場所間違えてる? いや、そんな馬鹿な!
「あ、あれえ……?」
ぐりぐりぐりぐり押し付けるが、気持ちよく放っても全く入っていく気がしなかった。
「まだ濡れてないから入らないよ」
「あ、なるほど……」
まだしてないもんね! それ漫画でやってた!
馬乗りになっていたところから一歩二歩下がって大っきくなっているおちんちんを掴む。
「むおっ!?」
「わー、すごい硬いね」
何で出来てるんだろうか。骨でも入ってる?
すごい硬いんだけど! そもそもよくこんなにすごいのズボンに隠しておけるものだ。
歩きづらくない?
手で掴んでいると感じる硬さと暖かさ、血の通う生きてそうなピクピクする動き。
とても不思議だ。
そっと口を近づけ、唇だけ触れる。
手で握るよりずっとその硬さが感じられる。
「アイスキャンディみたいにだよね?」
んあーと大きく口をあけ、カプリと唇でくわえる。
歯を触れさせないのがコツとどこかに書いてあった気がする。
ああ、なんだかすごいな、口に入れて先っぽ溶けろと舐め回しているのに、むしろぐんと膨らんでる気がする。
もう大きくしないでいいのにな。
そう思いつつも、いれるためにもしっかり濡らさなきゃいけないんだと先っぽだけじゃなくて塗ろんと棒を横から溶けてタレていくアイスを舐め取るようにして繰り返す。先っぽからとろとろと透明なお汁がタレてきてアイスっぽさが……はあんまりないか。
じっくり舐めながらこれ、男的には気持ちいいんだろうかと見上げてみれば、前よりずっとオスっぽい目でこっちを見ていた。
どことなく気持ちも良さそうだ。
これ、好きかもしれない。
なんなら1日中舐めていられるかも。
でも、今日はそんなに待ってられない。
それに不思議なことにただ舐めていただけで触ってもいないのに私のあそこがぐちゃぐちゃになっていた。
触ったらべっとり濡れてそう。
「よしよ~し!」
今度は何かが違うっ……!!
穴に触れたところからズルると入り込んでいく感じ!
「あっ、あっ……あっ!」
「あうっ……ぇ?」
ちょっと入っていくのに最後苦労したところでぐっと押し込むとそこからは一気にズルると入り込んでいく。
落ちていくみたいに。
深いところまで杭を打ち込まれて串刺しになったみたいだ。
なのに、なんでこんなに気持ちいいのかなぁ?
「あっ。あっ♡ あっ♡ すご……♡」
勝手に声でちゃうやつだこれ。
すごい、もう、一つの生き物になったみたい。
つながってて、溶けているみたい。
入ってきたおちんちんがオーラでも出してるみたいに体中が暖かくなって、ビリビリ痺れるくらいに気持ちが良くて、体が溶け出す。
「はあ、ああ♡ すごい、気持ちいい……♡」
世界にはこんなにすごいことがまだまだあるんだ。
ぎゅっと彼の体を抱きしめる。服の外からは感じられなかった硬い男の身体。
たくましいってこういうことだろうか。
アクアもしっかり鍛えていたけど、それよりさらにすごい。
年齢的なものも、鍛えている量も違うのかもしれない。
でも、それ以上に……
「きす、キスして……♡」
今キスしたら絶対気持ちがいい。
さっきまでよりずっとずっと気持ちいい。
ほら、ほら!
唇を触れ合わせた瞬間から確信だ。気持ちいいが爆発する!
ああ、すごい、すごいよお兄ちゃん! 私今心臓壊れて死んじゃうかも!!
「っ……ふっ……んんっ♡」
「痛い?」
「きもちいいー……」
エッチってすごいな。なんていうんだろうか。かけていた何かがハマるような感じ。
エッチした人を好きになっちゃったなんてクラスメイトの話を聞いて、安っぽいって思った。
順番が逆じゃないって思った。
でも、こんなこと経験したらそりゃ好きになるかもしれない。
パズルのピースを埋められたみたいな、元々こういう形だったみたいな、隙間が埋まる感覚。
好きな人とエッチしてそうだったなんて私は幸せだ。ちょうラッキーだ。
「っ……はっ……♡」
「気持ちいいね」
「うん……」
すき。
膣内はまだ痛みを感じているが、それ以上の幸せを感じていた。
すき。めちゃくちゃすき。だいすき。
推しはみんなに広めたくなった。
一番推しは人生で最大に大切なものだった。
この好きは、独り占めしたくなる。
少なくても、今は私だけのもの。
そこにあるだけで与えられる快感に酔っていたのに、まだ上があるらしい。
「動くね」
「うん……♡」
彼が動き始める。
今までのが水の中に身体をつける気持ちよさなら、そこからは海の中に入ったような変化だった。
波が押し寄せ、すべてを飲み込もうとして、引き波にどこまでも身体を引っ張られていく。
それが何回も繰り返される。
今までの気持ちよさが本当にただの入口だったとわからせられる。
こんなの快感に溺れちゃうよっ!
「あ……んんっ♡……んん゛っ♡……んんっ♡ 溺れるっ♡ 溺れちゃうっ♡」
とてもきもちがいいがすぎる。
息をはく暇もない、いつ吐いていいのかもわからない!
悪いことをしている気持ちになるから、自慰なんて全然してこなかった。
気持ち良すぎて悪いことをしている気持ちになった。
今はそう思わない。
気持ちいいことが悪いことだなんて思わない。
こんなにいいことだから、こんなに気持ちいいんだ。
でも、気持ち良すぎるんじゃない!? これ!?
あっという間に身体には力が入らなくなって、押し倒すよりは倒れるようにして抱きしめられた。
カエルみたいになっていて今の私は可愛くないかも……?
そんな外からの自分に気を向けられたのは一瞬で、次第により気持ち良い場所を気持ちがいいタイミングでこすり始めるおちんちんに簡単に何度も何度もいかされたて何がなんだかわからなくなりそうなときに……
「でるっ」
そんな声を聞いた気がした。