こういう系の話が好きなので、欲望に身を任せ書き殴りましたので面白くはないです。
誰かもっと話作りが上手なそこのあなた、書いて♡
――憂鬱だ。
大きな溜息をひとつ吐く。
一歩外に出ると見渡す限りのカップル、カップル、カップル。甘ったるい雰囲気を醸し出し、まるで世界に自分達しかいないとでも思っているのだろうか。見えていないかもしれないが、なんとびっくり俺もいるのだ。
昔はこんな事もなかったのになぁ、と古より伝わる老害ムーヴをかましながら早足に横を通り過ぎる。まあ、じっくり舐め回すようにすれ違おうが気づかれる心配もなさそうではあるが。
それにしても、大して見回しもしていない視界に映り込む多種多様な種族の魔族達。やっぱりデカいなぁと感心してしまう。当然、身長の話である。俺は貧乳派だ。
少なくとも190cmはあるだろうか、魔族達と必ずと言ってもいいほど隣にいる人間との身長差はもはや漫画の世界観に等しい。いや、魔族の存在自体が漫画の世界観なのか……?
その体格差、フィジカルの差を用いて魔族がする事といえば、人間を誑かす、豊満な身体で蕩かす、自分なしでは生きられないようにするといった、簡単に言えば人間に愛を伝える事だろうか。それ以外に魔族が何かをしている所なぞ見た事も聞いた事もない。
確実に他の、魔族に愛されすぎて毎日限界を超えて搾り取られている勝ち組の人間共と比べ物にならないほど自由な時間を過ごしている俺が言うのだ。間違いがあっていいはずがない。
そう。なぜそんな、人間大好き永久らぶらぶえっちの事しか頭にないような脳内真っピンク魔族達が当たり前のように生活するこのご時世で俺はこんな自由に生活ができているかというと、理由は至極単純だ。モテないのである。それはそれは盛大に。考えてみれば魔族が人間と共生するようになったのは俺が大学に入ったくらいの頃で、俺はそれまで一度たりともモテた試しがない。魔族というのは人間の事が大好きで仕方ないが、生命体としての格は人間なんぞより圧倒的に上で、本来人間程度が魔族と対等に会話する事も許されないような存在なのである。
そんな、圧倒的格下の人間という生命体の中でも売れ残った者にはさすがの魔族も興味を示さなかったわけで、考えてみれば至極当然な事だといえる。ちなみに俺と全く同じような人生を送ってきたオタク友達は全員バグほど美人な嫁とのツーショット写真を週3で送ってくる。現実は非情である。
何かしら納得ができる理由をできるだけ早く見つけなければ、いつかやけを起こして発狂してしまうのではないか。それだけが最近の悩みだ。
と、そんな馬鹿な事を考えているうちに、ようやく目的地に到着した。そう、俺は目的もなく一人虚しくカップルのイチャつきを眺めていたわけではないのだ。
ぶっきらぼうにポケットに突っ込んでいた手を伸ばし、チャイムのボタンを押す。
チャイムの聞き慣れた軽快な音はかすかに外に聞こえてくる程度だが、その人物が駆け下りてくる足音はハッキリと聞き取る事ができた。
バタバタと慌ただしく鳴り響く足音は、ガチャリと重たい扉の音と共にピタッと止み、代わりに満面の笑みでこちらを見下ろす玲の顔が見えた。
「飲み物何がいい?」
そう尋ねてくる玲は机の上に山ほどの酒やお菓子を並べ始める。何個かお菓子落ちた……どんだけ買ったんだよ……
玲の懐事情に若干ドン引きしつつも、まあどうせ玲なら魔族からいっぱい貢いでもらっているんだろうと納得する。玲から嫁の話を聞いた事はないし、会った事もない。玲曰く人見知りらしい。しかしいつ見てもシミひとつない肌にくっきりとした二重、すらりと通った鼻筋にふとした瞬間に見える鋭い犬歯、もしかしたら産毛すら生えていないかもしれないという、完璧な容姿を持ち合わせている。少しくらい俺に分けてくれ。
なぜそんな細部まで知っているのかというと、玲は極端に距離感が近いのだ。先程机からこぼれ落ちたお菓子を広い集めた後、当然のようにピッタリくっつくように隣に座っているこの状況を見れば一目瞭然であろう。ここまでの情報だと、綺麗な顔をした子犬系の男子だと思うだろう。しかしながら玲はかなりデカい。だから胸の話じゃないって。そもそも玲は男だ。おそらく180はあるのではないかと思うほど、人間にしてはかなり身長が高い。
お前の出身は少女漫画かと何度思った事だろう。俺が玲に勝てる要素なんて、容姿の悪さと性格の悪さぐらいだろうか。
正直なぜこんな俺と仲良くしてくれるのか、未だに分からない。何度も聞き出そうと考えはしたが、何か自分が失礼な事を口走って、そこから関係が崩れてしまったらと悪い事ばかりを考えてしまい、結局聞けずじまいの日々を送っている。
適当に缶ビールをひとつ手に取り、溢れてしまわないようにゆっくりと缶のプルタブを押し上げていく。小学生の頃、自販機で買った炭酸ジュースが吹きこぼれ、半分はなくなってしまったあの絶望が今も心に深い傷を残している。
「その溢れないようにゆっくり開ける癖、いつまで経っても直んないねぇ」
ケラケラと笑いながらそうからかう玲をとりあえず眼圧で威圧し、勝ち誇った優越感に浸りながらビールを喉奥に流し込む。
5秒ほど酒を流し込み、缶から口を離すと、あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙……!!!としゃがれた鶏のような声を出して喉越しを楽しむ。
チラッと玲を見やると、コクコクと小さく喉を鳴らして酒を嗜んでいる。
なぜだ、同じ酒を飲んでいるという点では何も変わらないはずなのに、とても惨めな気持ちになるのはなぜだろう。こんな時は街中で見かけた魔族にドロドロに愛されている愚か者の話をして優越感に浸るのが一番だ。あまりにも客観視できすぎる環境に居すぎた事により、俺は魔族側の常識や思考も何となく分かる特殊能力を身につけ始めたのだ。……本当になぜ俺は玲と友達なのだろうか。
まず一人目は、獣人に手作りの弁当を作って来ていた男だ。さながら本人は給仕係のつもりだったのだろうが、獣人がその男を見る目、あれは完全に獲物を見る目だった。そもそも弁当なんかよりその男を凝視していた。なぜそれに気づかないのか俺にはさっぱり分からないが、きっと恋とはそういうものなのだろう。そんな経験は皆無のため憶測だが。
二人目は教会にいた、天使を信仰する男だ。あれはもはや手遅れだったが、見ていて面白かった。一人の人間に何人(?)何体(?)もの天使が群がっているのだ。あれは完全にアートだった。なんかモゾモゾしてたし。あと顔がグッチャグチャになるまで蕩かされてたし。ちなみに俺の所には一人も天使は来ませんでした。教会に行けばみんな天界に召し上げてもらえると聞いたのはきっと空耳だったのだろう。
そんな愚かな人間共の話題が尽きる事はなく、それを傍観できる優越感とそれを死ぬまで傍受できない劣等感とでヤケクソになり、つい酒を入れすぎてしまった。
なんだかクラクラする。玲、お前、分身できるようになったのか。高速で動いてるのって疲れないのか?
なんだかいつもより下らない事がいっぱい思いつくような気がする。その辺にあったティッシュを三角に折り、玲の額に貼り付ける。
玲霊www
玲www
霊wwwwwwwww
あ、雨降って来た。
玲霊レインwwwwwwwww
玲もすごく満面の笑みだ。俺のギャグセンスに舌を巻いているのだろう。言わなくても分かるぞ。
「あ、本当に雨降ってるね」
俺が玲に嘘をついた事があるのか、いやない!あるとすれば見栄を張って街中で魔族にナンパされたと言った事ぐらいのはずだ!
「……」
あの時のお前の慌てふためく顔は未だに鮮明に覚えているぞwwwあの日の飯はそれはそれは美味かった。あれ、あの日って高級焼肉行った日だっけ?まあ気のせいか。
てかなんか暑い、雨降ってるのに暑いのおかしいよ、俺がこんな間違った世界ぶっ壊してやるよ!
「はいはい、お水飲みましょうね〜」
俺は酔ってない!俺がアルコールなんかに負けるような男に見えるのか!
「は〜い、じゃあこの指何本?」
え、玲、お前って人差し指三本あんのか……?
……玲が息もできないくらい笑っている。玲が楽しそうならなにより!
首筋に一筋の汗が流れ落ちる。酒ってこんなに体が暑くなるものだっけ?あまり普段酒は飲まないから知らなかったが、どうやら俺は酒に弱いらしい。
襟元を掴み、パタパタとあおいで少し気を紛らわせる。新鮮な空気が服の中に充満し、心なしか涼しくなったように感じられるような気がするのだ。
「ッ……」
「あ、暑かった?もう少し温度下げようか」
そう言って立ち上がった玲はその長く伸びた脚をこれでもかと俺に見せつける。玲の身長は座っていると更に大きく見え、もはや威圧感すら感じる。
そうやって見つめていたその時、パチリとエアコンの操作を終えた玲と目が合う。慌てて目を逸らし、なんでもないように缶を口元に運ぶが、そもそも別に目が合おうがやましい事などひとつもないはずではとも思うが、やってしまったものは仕方がない。目を伏し、ちびちびと酒を飲んでいると、俺のすぐ目の前に玲が立ち尽くしている。その巨体で照明は隠れてしまい、逆光で落ちた影も相まって玲の存在感を引き立てている。
玲は無言無表情で立ち尽くしているため、とても怖い。それはそれは怖い。
ちょっとwww暗いってwwwと、冗談調子で声をかけてみるものの、うん、とかあぁ、といった生返事しか返ってこない。
俺が座っているソファのすぐ後ろの壁に手をつき、見下されている様は一見少女漫画のようではあるものの、玲の表情と壁ドンされている人物が俺という現実が邪魔をする。何かを握り潰すかのように拳を握っては緩めるといった玲の行動も、怒っているのだろうか、なにか不快な事をしてしまったのだろうか、と頭をフル回転し考えてみたものの答えにはたどり着かず、ただこうして怯える事しかできない。
お互いに沈黙のまま一分は経っただろうか、気まずさから目を泳がせていると、頬に何かが触れる。玲の女のような細い指だ。顔の輪郭をなぞるようにスリスリと指が這っていく。
当然、他人に触れられた事などない俺の禁断領域と言っても過言ではない肌は、頬を撫でられただけでゾワゾワと嫌な感覚を覚える。背中の後ろから頭にかけて神経を逆撫でされたような感覚が走り抜ける。
思わず全身がこわばり、目を閉じ、下唇を噛む。玲の有無を言わさぬ圧により体をよじってこそばゆさを逃がす事も許されず、ただ耐えるしか選択肢がない。
抵抗しないのをいい事に玲の指は不躾に俺の肌を這い回る。頬を始点とし、顎、耳を撫で回す。耳の周りの軟骨に沿って指を這わせ、次に耳たぶを。最後に耳の中の凹凸を辿って耳の穴へと。慣れない不快感に体がビクッ!と震え、息が漏れ出てしまう。
ひと通り触って満足したのか、玲の指がようやく俺の肌から離れる。やっとか……そう思い体の力を抜いた瞬間、ふわっと鼻腔に甘い香りが広がる。いや、ふわっとどころではない。鼻の奥、脳みそにべったりとこびり付くように香るその匂いで、たまらなく興奮してしまう。明らかに濃厚すぎる匂いではあるものの、もっと嗅ぎたい、もっとその匂いに包まれていたい、と思ってしまうような、もはや中毒に近い。そんな香りに意識を持っていかれていたその時、首筋に生暖かい物が触れる。
予想外のその感触に今まで必死に我慢していた声を漏らし、玲の腰にしがみつく。久々に開いた瞼からの光に眩しさを覚える暇などなく、頭の中も視界も玲の事でいっぱいだ。
しばらく玲に抱きついたまま、息を大きく吸って吐いてを繰り返す。少しは冷静になった頭が急に今の状況を恥ずかしいと認識し始め、勢いのまま玲を突き放す。
「あん♡」
わざとらしく、まるで女のような声を上げる玲に少し、心臓が跳ねる。鼓動が速まり、顔が暑くなっていくのをどこか他人事のように感じていた。
ブスの骨格を撫で回して楽しいか?玲から目を逸らし、強がりからそんな言葉を吐き捨てる。玲が息を呑む音がすぐ耳元で聞こえる。ゴクリと玲の唾液が喉を通る音がうるさいほどに耳につく。食べられてしまうのではないかと錯覚してしまうほど、この瞬間、玲の威圧感が大きくなっていく。
――いや、本当に大きくなっている……?
玲はギチギチと音を立てるほど強く噛み締めた歯の間からふーッ……フーッ……!と息を漏らし、今にも倒れそうなほど苦しそうだ。
目の前で友達が苦しそうに悶える姿を凝視している俺はというと、なにか声をかける訳でもなく、ただ呆然とソファに体を預けて動けないままでいる。
いや、正確には頭が沸騰しそうなほど、興奮していた。玲が苦しそうに身体を悶えさせる度、身長も胸も大きくなっていく。まるで魔族のように。
そして玲が身体をよじる度香るこの匂い……さっき嗅いだあの匂いだ。いや、さっきの匂いなんかとは比べ物にならないほど、濃い。
俺の愚息は既にパンパンに膨れ上がり、おそらくもう我慢汁でズボンまでグチャグチャだろう。そんな状況下でこんな香り。今の俺の紙より薄い理性なんて、すぐさま性欲に書き換えられてしまう。
腰の奥からじわぁ……と広がる甘い快楽に身を委ね、もう射精寸前。体も心も完全に無防備な隙を晒していると、玲が俺の背中に手を回し、グイッと力強く抱き寄せられる。まともな思考すらできないこの頭でその強い衝撃に対応する事などできるはずもなく、俺はあっけなく大きくなった玲の胸に顔を埋めた。
玲の汗と甘い香りが混ざった強すぎるその匂いに脳を焼かれ、本能的に悟る。
――これは、だめだ。
今ここで意識を手放してしまったら、二度とまともな人間ではいられなくなる。自分という存在がかき消されてしまう。
だめだやめろやめろいやだいやだいやだ……!!!
待っ……!
ゔぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ッ゙……!!!!!!!!!!
体を駆け巡る快楽が、一気に体の外へと放出される。息も忘れてガタガタ震えながら一心に玲の身体にしがみつき、喉が千切れてしまうのではないかというほどに叫ぶ。そうでもしなければ自分の体がなくなってしまう、人間の形を保てなくなると、まともに働かない頭でも、それだけは理解できた。
何度も何度も押し寄せる快楽の波に抗う術もなく、ただ絶叫して意識を手放さないように、それしか俺にできる事はない。
結局、射精が止まったのは体感で数時間ほど経過したころだった。本当はどれくらい時間が経ったのか、体感より長かったのか短かったのか、それすら分からない。忘れかけていた息を大きく吸い込もうと、玲の胸から顔を上げると、それを待ち構えていた玲の口がこちらの口を塞ぐ。
もはや力が入らない俺の口内に舌をねじ込み、暴力的なまでの快楽を絶え間なく与えられ続ける。
息を吸わなければ……本当に死んでしまう。霞んでいく視界の中、精一杯の力を振り絞り、どうにか玲に抵抗しようと手を伸ばそうともがくものの、体は言う事を聞かず、視界いっぱいに玲の綺麗な顔が映り込んだまま、俺はとうとう意識を手放した。
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「ッはぁ……!ふふっ……すごい顔……♡」
「なんでそんなに魔族の事理解できたのに、自分だけは大丈夫だなんて思ったのかなぁ……♡」
「君もよく話してたよね?男友達だと思ってたら実は淫魔でした〜なんてオチ」
「確かに僕のマーキングのお陰で君にたかる害虫は追い払えたけどさぁ……毎日毎日君の無防備な身体を見せつけられる僕の身にもなってよね?」
「うっすいTシャツなんか着てきやがって……♡ちょいちょい乳首見えてんだよッ!♡」
「クソッ!クソッ……♡♡♡」
「あ〜マジでムカつくな……♡ちょっと発情フェロモン嗅がせただけでそんなトロ顔で身体預けてきやがって……♡」
「君がいつも馬鹿にしてる人間達と同じように犯されちゃうよ〜♡」
「寝てる間に全身開発されて二度とお外出られなくなっちゃう身体にされちゃうよ♡」
「そんなのヤだよね?♡」
「早く起きてッ♡♡♡」
「ほらッ……!♡起きろって……♡♡♡」
「いつまでもトロ顔晒して僕の理性グズグズにしてんじゃねぇよッ!♡♡♡」
「ッあ゙ぁ゙……♡♡♡」
「ここまでやってやってんのに起きないとかもう同意だよな?♡」
「何回も何回も忠告して、お前が起きるの待ってやってた優しい友達の言う事聞かずにいつまでも起きねぇお前が悪いよなッ!♡♡♡」
「覚悟しろよ?今までお前にムラつかされた分全部ぶつけてやるからな……♡」
「また次自分には魅力がないからとかふざけた事抜かしやがったらどうなるか、ちゃんとそのえっろい身体で覚えとけよ?」