タバコをよく吸う低音ボイスのヤサグレお姉さん系バニーガールが、賭けに負けて股布を食い込ませたり、パンツを見せたりと恥ずかしい目にあう話 作:癖置
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生まれてはじめてカジノに来たその男は、そこで出会ったバニーガールのことが気になって仕方がなかった。
腰までさらりと伸びるブラウンの髪と、いたずらっぽく細めた目。豊満な胸、そして何より大きく張りのある尻が魅力的な女性だ。
網タイツで包まれている下半身はスラリとしているのに、出るところは出ていて、とても官能的だった。
たった一目見ただけで、男の心は彼女に奪われた。
ポーカーやルーレットなどそっちのけに、ただひたすら彼女のことを視線で追っていた。
彼女がバーカウンターについたのを確認すると、男も釣られて席に座る。
「あ、あの……すみません!」
男は彼女に声をかけた。彼女はブラウンの髪をなびかせながら振り向き、ニコリと笑う。
「はい。いかがなさいましたか、お客様?」
少し低めの、落ち着いた声だった。
「あ……えっと……」
話しかけたは良いが、何を話すかは考えていなかった。話題はないかと頭を巡らせていると、彼女はクスリと笑い「少々お待ち下さいね」と言った。
言う通りに少し待つと、男の前にカクテルグラスが置かれる。中には透き通った液体とオリーブの身が入っていた。
「お待たせいたしました。こちらをどうぞ」
「ええっと……コレは?」
「マティーニです。カジノでは定番のカクテルなんですよ」
「は、はぁ……」
「私からのサービスですからお代は結構です。さ、どうぞ」
「では……いただいます」
男はカクテルグラスを一気にあおった。キリッと冷たい喉越しと焼けるような熱さを感じる。
ハーブのような香りが鼻を抜け、強烈な苦みが口いっぱいに広がった。
「うっ……キッツ」
「ふふっ。それで……私に何かお手伝いできることはござますか? ぜひおっしゃってください」
「え、あ、いや……手伝いとかは……大丈夫です」
「あら……そうなんですか? 先程からずっと私のことを見ていらっしゃったので、てっきり……」
「え!?」
男は素っ頓狂な声を上げる。彼女はずっと視線に気がついていたのだ。この男のことを、助けが必要なのに話しかけられない人見知りなお客様と認識していたらしい。
「ふふふっ」
彼女は再びクスリと笑う。
いたずらっぽい表情なのに、年上の女性のような母性を感じさせる不思議な笑みだ。
「それなら、良かったです。でも、それならどうして私のことを見ていらっしゃったのですか?」
「えぇと……それは……」
彼女に見とれていた、とは恥ずかしくて言えなかった。
そんな男の様子を見て、彼女は愉快そうにクスクスと笑う。
「大丈夫ですよ、お客様。お考えがまとまりましたら、ぜひ教えて下さいね」
「あ、はい……ありがとうございます」
「いえいえ。ところでお客様。こちらに灰皿がございますが、タバコはお吸いになりますか?」
「いえ、俺は吸わないです」
「そうですか……もしよろしければ、私、喫煙者なんです。一本よろしいでしょうか?」
「あ、はい。どうぞ」
「ふふっ、ありがとうございます」
彼女は手首に巻かれたカフスからタバコを一本取り出し、火をつけた。
艶やかなくちびるから煙を細く吐き出す。よく見ると目の下には薄っすらとクマが浮かび、少し疲れているように見えた。
「どうしましたか?」
「ああ、いえ……ええっと……バニーガールの衣装って不思議だなって。ワイシャツから襟とネクタイと、袖の手首部分だけ切り取ったようなカフスを身に着けているじゃないですか」
彼女の職場で「疲れてますね」と聞くのはなんとなくはばかられる。そのため男はいましがた湧いた疑問を彼女に投げかけることにした。
「ああ、これはですね。バニーガールは、一応ウエイトレスというていなので。ネクタイと袖はちゃんとしないとって感じなんです」
「へぇ…」
「あ、でも、全く実用性がないというわけではありませんよ。カフスにはボールペンやライターなどの小物を入れることもできるので。私の場合は、タバコも一緒ですけどね」
「なるほど、そうでしたか」
彼女は微笑みながら煙を吐き出す。バニーガールが客前でタバコなんか吸ってもいいのかはわからないが……それでも、彼女のそんな姿も、とても様になっている。男は吸い込まれるように彼女を見つめてしまっていた。
ふと彼女の目が男をとらえる。
「お客様。考えがまとまりましたか? よろしければ、ぜひお教え下さい」
「は、はい。あの……その……」
男は大きく息を吸い込んだ。そして意を決して口を開く。
「も、もう一杯ください」
「あら……」
彼女はキョトンとした顔をする。
だが、それも一瞬のことで、すぐに彼女の目が細められる。
「承知いたしました、同じものでよろしいでしょうか?」
「はい、おねがいします」
彼女の笑みに、男はドキリとする。そして、また一つ彼女に対する憧れが強くなるのを感じた。
「はい、では少々お待ち下さい」
彼女は手慣れた動作でボトルを取り出しては大きめのグラスに注ぎ、かき混ぜる。
出来上がった透明なカクテルをカクテルグラスに注ぎ、男の前に差し出した。
「どうぞ、お客様」
「あ、ありがとうございます……」
男は再びマティーニをあおる。
しばらくして──
「へぇ、あの小説好きなの?」
「はい。文章が読みやすくて、なんか読んでるだけで情景が思い浮かぶっていうか……」
「そうそう。そうなのよね……私も好き」
男はしばらく話しているうちに、彼女と仲良くなった。彼女は敬語もとれ、自然体で男に話している。
客商売としてはどうかとも思うが、その対応は男を喜ばせた。彼女との距離がぐっと近づいたような気がした。
「じゃあさ、この本知ってる? お隣さんのために殺しの罪をかぶる男の話。私、どうしても思い出せなくて」
「ああ、多分それは……」
男は酒をあおり、女はタバコをふかす。
都合の良いことに、バーカウンターにはふたりしかいない。
談笑は長い時間続いた。
さらにしばらくして──
「お客様……大丈夫?」
「はい……大丈夫です」
マティーニを7杯ほど飲みきったあたりで、男はすっかり出来上がってしまった。
ベロンベロンに酔っ払い、意識がハッキリしない。
「もう一杯くださいよ。もう一杯」
「やめておいたら? もうすっかり酔っ払ってるみたいだし」
「いえ、大丈夫ですって……だって……まだ言いたいことも言えてないですし……」
「ああ、そうだった……私に言いたいことって……なに?」
「あ、ええっと……」
「いい加減、観念しなさい。大丈夫……笑ったり、言いふらしたりしないから」
男は逡巡する。
せっかく仲良くなったのに、こんなこと聞いて良いものかと。
だが、彼女は優しく微笑みながら男を見ている。
(よ、よし)
酒に酔った勢いで男は覚悟を決めた。
もうどうにでもなれというヤケクソな気持ちと、今ならイケるんじゃないかという気持ちが合わさって、思い切って口を開いた。
「じ、じゃあ……」
「うん」
「バ、バニーガールの衣装って、とっても……その……官能的ですよね」
「くすっ……そう? 確かにね」
彼女はタバコを一口吸って、煙を吐く。妖艶な笑みを浮かべながら男を見た。
「それで……バニーガールの衣装がどうしたの?」
「だから……俺は……」
「うん。なぁに?」
男はマティーニを一気にあおる。そして……一気にまくしたてた。
「バニーガールのハイレグをグイッと引っ張って、お尻に食い込ませたいんです!」
「……はい?」
その瞬間、彼女が纏っていた空気が一変した。妖艶だった彼女の表情もキョトンとしたものに変わる。
「それから胸に張り付いてる、その三角形の胸当てみたいなのをめくって、おっぱいをポロリさせたいです!」
「ちょ、ちょっとお客様……落ち着いて……」
「そして何より!」
男は一度大きく息を吸い、一際大きな声をあげた。
「そして……バニーガールはどんなパンツを着ているのかどうしても知りたいんです!」
「……」
彼女はポカンとした顔を浮かべ、そして……
「……ふっ! あはっ! あはははは!」
突然笑い始めた。腹を抱えて大爆笑している。
男はそんな彼女をポカンと見ていたが……次第に自分の言った言葉を思い出し、顔が熱くなるのを感じた。
「あ、あの……俺……」
「ふふっ、あははははっ! 酷いこと聞くのね、おかしい。それで私のことずっと見てたんだ」
「は、はい! そうです!」
「あははっ! もうダメ。気持ち悪すぎる! お腹痛い!」
彼女はひとしきり笑ったあと、笑いすぎて流れた涙を手で拭いながら、男に顔を近づけた。
そして妖しくいたずらっぽく、目を細める。
「……いいよ。その願い叶えてあげる」
「え……ホ、ホントですか!?」
「ただし、それには条件があるんだけど……良い?」
「はい! なんでも言ってください!」
ダメ元で聞いたのにまさか受け入れてもらえるとは思わなかった。
こうなったらなんでもやってやると、男は期待に胸を膨らませる。
「ここはカジノなんだからさ……賭けをしようよ」
「賭け……ですか?」
「そう、賭け。そうね……ブラックジャックなんてどう? 3回勝負で、お客様が1回勝つごとに、さっき言った事していいよ。ただし、お客様が負けるたびに、そうだなぁ……ふふっ、服でも脱ごっか。全裸になったら、お客様の負け。負けたら罰金かと貰おうかな。例えば……10万とか」
「やります!」
「ふふっ、即答ね。じゃあこっちに来て」
彼女はバーカウンターを後にし、客の入り交じるカジノの奥へと進む。男もそれに続いた。
一番奥に突き当たると、そこにはカードゲーム用の机が1台設置されている。
彼女は奥側の椅子に座った。男も反対側の椅子に座る。
「このスペースはね、今回みたいなちょっと特殊な賭けのときだけ使われるの。ここでは何してもOK。お店側も、イカサマでもしない限りは、私達に関与しない。いい?」
「はい、大丈夫です」
「お客様はブラックジャックは初めて?」
「いえ、PCのゲームで何度かやってるのでルールは大丈夫です」
「そう……じゃあさっそく始めるわね。それはそうと……」
彼女は急に手を上げ、あたりの客に向かって声を掛ける。
「お客様がた~。今から私とこちらの男性が勝負をいたします~。負けたほうが勝った方の命令を何でも聞く、真剣勝負。もちろん命令にNGはございません。お時間のあるお客様はご見学なさってくださ~い」
その提案にカジノの客たちは大いに盛り上がり、こぞって見物を始めた。
「え、ちょ、ちょっと……」
「ふふっ、お客様が素っ裸になるところ、皆に見てもらいましょうね♡」
「そ、そんなぁ……」
周囲の視線に男は身を固くする。こう注目されては、なんとなく居心地が悪い。彼女は見られることに慣れているのか、特に気にする様子は無いようだ。
「じゃあ、最初の勝負ね。準備はいい?」
「はい、よろしくおねがいします」
しかしもう後には引けない。
彼女は新品のトランプの封を切って取り出し、念入りにシャッフルする。
手札を配り、ふたりの勝負が始まった。
しばらくして──
「ふふ、あとはパンツだけね、お客様♡」
「く……!」
勝負は圧倒的に彼女が優勢だった。男はまだ一勝もしていないのに、もうパンツ1枚しか履いていない。
彼女の敗北を望んでいた見物人達も落胆の声を上げていた。
「次にお客様が負けたら全裸……そうなれば私の勝ちね」
「くっ……」
彼女はバーカウンターにいたときのような、いたずらっぽい笑みを浮かべる。
「じゃあカードを配るわ。これで最後の勝負になるかもね」
「いや、まだ……!」
男は配られたカードを見る。
悪くないカードだが、勝てるかは運次第だ。
「さあ、勝負よ」
互いにカードを引き合い、男の手札の合計は19になった。
(これ以上引いたら、バーストする可能性が高い……ここでキープだ)
「もう引かないの? ふふっ、弱気ね。次は私の番」
彼女は手早くカードを引き、合計が18になった。
「じゃあ、もう1枚……」
彼女は山札からもう1枚カードを引く。
引いたカードが3以下なら彼女の勝ちだ。決して分の良い賭けではない。
だが彼女は、先ほどからずっとこういう場面で勝負に出て、そのたびに勝っていた。
もしかしたら今回も……
男の体に、思わず力が入る。
引いたカードは……
「うそ……?」
「や、やった! 7だ!」
男の声に、見物人達が歓声を上げる。
彼女の手札は合計25になりバースト……つまり、男の勝ちだ。
「なんで……ど、どうして……こんなことって……」
「じゃ、じゃあ……約束ですよね! 俺のお願いを、聞いてくださるんですよね!?」
「あ、それは……えっと……」
彼女はうろたえるように顔を反らした。まさか自分が負けるだなんて、考えてもいなかったようだ。
「約束は約束です! 俺だってパンイチになったんですから!」
「そうだ! そうだ!」
「聞いてやれよ姉ちゃん!」
「頑張れぇ、兄ちゃん!」
先ほどとは打って変わり、見物客も男に向かって声援を送る。
「う……わ、わかったわ……なにをすればいいの?」
彼女は観念したようだ。男の顔色を伺うように、上目遣いで尋ねる。
「じゃあちょっと、そこに立っていただけますか?」
「え、ええ……」
彼女は椅子から立ち上がり、腕を組んで立つ。
先程のいたずらっぽい笑みは消え、不安そうに横を向いていた。
男は彼女の背後に回る。
大きく空いた背中の空いたバニー服のデザインに目が釘付けになった。近くでみると、触りたくなるようなきめ細やかな肌だ。
背中に頬ずりしたくなる衝動を抑え、男は腰辺りの……ハイレグの隙間に指を入れた。
「では……失礼します!」
そう言うと男は、彼女のハイレグをグイッと思いっきり引き上げた。
「ひゃっ!」
彼女が悲鳴をあげた。尻にハイレグがTバックのように食い込み、プリンッと揺れる。
張り良い大きな尻があらわになり、見物人も歓声を上げた。
「くっ……あぁ……ちょ、ちょっと……こんなこと……は、恥ず……」
彼女は恥ずかしさのあまり、内股で必死に脚を閉じ、それ以上食い込まないように股をかばう。
そんなことお構いなしに、男は余計にグイグイとハイレグを引っ張った。
「や……いやぁ……」
彼女は内股でモジモジと腰を動かす。
これ以上ハイレグが食い込まないようにと両手を尻側に回して布地を指でつまみ、元の位置に直そうと懸命に引っ張った。
その行為が男の嗜虐心を刺激する。
彼女が尻をくねらし布地を引っ張る度、男はそれよりも強くハイレグを食い込ませた。
最後には、もはや紐の幅さえ残さずに布が食い込んでしまい、尻が完全に丸出しになった。
意外なことに、下着は露出しなかった。
「あぁ……こんな間抜けな姿……く、屈辱よ……」
(さっきまであんなに妖艶だった彼女が……こんなエロいことに……!)
男はもう夢中だ。
大きく開いた背中から彼女の体がどんどん熱くなっているのを感じた。
ほんのりと湿る彼女の肌が男の腹に密着し、体温がじんわりと染み込んでくる。
「ち、ちょっと……いつまでやってるの……」
彼女が男の手を掴んだ。
「あ、ごめんださい」
男は素直にハイレグから手を離し、彼女から離れる。
「あ、待ってください!」
食い込んだハイレグを直そうとする彼女を、男が制止した。
「戻さないで。そのままにしてください」
「そ、そんな……こんな格好でゲームを続けろと言うの?」
「はい。俺だってパンイチのままゲームをしてるのに、あなただけ服装を戻すなんて、不公平ですよね?」
「う、確かにそうかも知れないけど……」
彼女は食い込んだハイレグを直したい衝動をなんとか抑えるように、体をモジモジさせる。
ようやく決心がついたのか、彼女は席に座った。
露出した尻がブニュリと形を歪めるのを見て、男はゴクリと生唾を飲む。
「わ、わかったわ……勝負を持ちかけたのは、私だもの……従うわ」
「ありがとうございます」
「でも覚悟して。次こそお客様をスッポンポンにひん剥いてあげるから」
彼女は再びカードを配った。しかし緊張のせいかカードを配る手さばきはぎこちなく、僅かに震えている。
「お客様、タバコ……吸ってもいい?」
緊張をほぐそうとしているのだろう。男が「どうぞ」と言うと、彼女は手首のカフスに手を伸ばす。
しかし──
「あ、あれ?」
両腕につけていたはずのカフスがなくなっていた。
「ああ、これですよね。どうぞ」
男は彼女にライターと、タバコを一本渡した。
「え……なんで?」
「さぁはじめましょう! 俺からカードを引いていきますね」
「ちょ、ちょっと待って!」
彼女の声を無視して、男は山札からカードを引く。
手札は3枚になり、数字の合計は20。
「ここでキープしますよ。次はあなたの番です」
「くっ……」
彼女は不安げな顔でタバコに火をつける。小さな口からふぅっと細く煙を吐き、気持ちを落ち着かせているようだ。
だが尻に食い込んだハイレグが気になってしょうがないのか、しきりに座り直したり、モジモジしたりしている。
なかなか気持ちは落ち着かないらしい。
彼女は山札からカードを1枚引いた。3と7の手札に5が加わり、合計15になる。
もう1枚カードを引かなければ負けは確定。引いたカードが6より多ければバースト。
「すぅ……はぁ……」
紫煙を吐き出した彼女は、意を決してカードを引く。
カードの数字は11だった。
「バ、バーストだ! また兄ちゃんの勝ちだ!」
見物人が歓声を上げる。
「くぅぅ……」
「じゃあこの勝負、俺の勝ちですね。約束通り、今度はその胸に張り付いてる三角形にそそり立った布を、めくらせてください!」
「うぅ……あぁ」
彼女は恥ずかしさのあまり涙目になるが、やがて覚悟を決めて椅子から立ち上がる。
しかし突き刺さる数々の視線が、彼女の覚悟を大いに揺るがしているようだ。
「……じゃあ、失礼します」
男は両手で衣装の胸当てをめくり下ろそうとした。
だが──
「あ、あれ? 硬い……」
しかし衣装の胸に張り付いた布は思いの外硬く、めくり下ろすことができなかった。
「……ふ、ふふっ。残念ね。コスプレ衣装はどうかわからないけれど……こういうちゃんとしたバニーガールの胸当てにはね、しっかりした骨組みが入ってるの。だからめくれないし、そうそう胸が露出することもないのよ」
「そ、そんなぁ……」
彼女は咥えていたタバコを灰皿に押し付け火を消した。
うなだれる男の姿を見て、満足げに微笑んでいる。
「ふふっ。残念だったわね。じゃあこの件はこれで終わりかな……」
「仕方がないですね……じゃあこれで我慢します」
「え……なにを……ひんっ!?」
男は彼女の胸元に手を差し込んだ。生の胸の感触が両手に伝わる。
汗で湿っていて吸着力を増した豊満な胸は、手のひらによく吸い付いた。
そしてマシュマロのように柔らかく、握り込むと指の隙間から余った肉がはみ出るほどだった。
「ちょ……ちょっと……胸、触っていいなんて言ってな……んひぃ!」
男はそのまま両手を持ち上げ、彼女の窮屈な衣装に閉じ込められていた胸を開放させる。
骨組みを伴った硬い胸当ての上に、大きい胸がぶにゅりと乗っかった。
上を向いてそそり立った果実の頂点には、シリコン素材の何かが吸着し突起を隠していた。
「これって……ヌ、ヌーブラ!?」
「あ……あぁ……」
恥ずかしさのあまり、彼女は耳まで真っ赤になった。
「ノ、ノーブラとでも思っていたのかしら? 残念ね……」
そう説明した彼女だが、動揺を隠しきれず目が泳いでいる。
「す、凄い……ヌーブラの上からでもこんなにわかるほど……乳首勃起してる」
「え……いやっ! へ、変なとこ見ないで!」
男が食い入るように見つめると、彼女は胸を両手で押さえようとする。その姿を見て男の嗜虐心は最高潮に高まった。
「じゃあ最後の勝負ですね。俺が負けたら全裸になります。その代わり、俺が勝ったら……」
「う、うぅ……あぁ……」
彼女は男が言ったことを思い返しているのだろう。
バニーガールのハイレグをグイッと引っ張って、お尻に食い込ませたい。
三角形の胸当てをめくってポロリさせたい。
そして最後。
バニーガールはどんなパンツを着ているのかどうしても知りたい。
下着を見られる。
あと一回勝てば、バニーガールがどんな下着を履いているのか確認できる。
男の胸がドクンと高鳴った。
ツキは完全にこちらに来ている。この調子でいけば勝てる。
「さぁ、最後の勝負ですよ!」
配り終えたカードを確認した後、男は意気揚々と山札からカードを引く。
そのカードは──
「あっ」
「……え?」
手札は5と11。そして引いたカードは12。
ブラックジャックでは10以上のカードは10点と数える。
そのため合計は25。
バースト、男の負けだ。
「うそ……負け、た?」
「よ、よかった……」
彼女は胸をなでおろした。
「そんな……ツキは俺に来てるはずなのに……」
男はがっくりとうなだれた。
周りの見物人達もガッカリだと言わんばかりに、声を上げる。
「ふふっ、ついてなかったわね。じゃあお客様♡ 残念だけれどルールだからね。最後に残ったパンツ……脱いでもらいましょうか」
うなだれた男の顔を覗き込むようにしゃがみ込む彼女。
さっきまでの仕返しだと言わんばかりに、いたずらっぽい笑みを浮かべていた。
だが見物人のひとりの「うわぁ……ケツ食い込みヤバ。あんなんで良くしゃがめるよなぁ」という声を聞いて慌てて立ち上がり、手で尻を覆い隠した。
「いえ……それはやめておきます」
「え?」
「バンツは脱ぎません」
「そう……約束を破る気なの? お客様はスケベだしちょっとおバカだけれど……誠実な人だと思っていたのに……」
「期待を裏切ってすみません。でも、先にウソをついたのはあなたですよね?」
「……え?」
わけがわからない、といった表情の彼女に対し、男は周りの見物人に聞こえないように小声で続けた。
「さっきこっそり剥ぎ取ったカフス……覚えてます?」
「……あっ」
彼女は青ざめた。男に何か弱みを握られたかのようだった。
「なんか負け続けて変だなって思ってたんですよね。んで、俺が勝った時のあなたの反応が気になったんです。自分が負けるなんてありえないって感じで。だから調べてみたんですよ。ハイレグ食い込ませてるドサクサに紛れてカフスを奪い取ったんです。そしたら一方のカフスにはタバコとライター、ボールペンが挟まってました。その反対のカフスには数枚のカードが。言ってる意味……わかりますよね?」
「うっ……」
そう。彼女はイカサマをしていた。
カードをカフスに仕込み、有利になるようカードを入れ替えていたのだ。
「あ、あれは……その、ちょっと手違いが……」
彼女は慌てて言い訳を考えているようだった。
男がイカサマを指摘したら、勝負に負けるだけでは済まない。カジノは信用を失い、彼女は責任を問われ職を失う。もしかしたら損害賠償を求められるかもしれない。
「大丈夫です。別に言いつけたりしません」
「ほ、本当?」
「はい。ただし、条件があります」
「じょ、条件って……な、何?」
男は彼女に顔を近付ける。そして彼女の耳元で囁くように言った。
「俺の望みを叶えて下さい。あなたの仕事が終わったら、一緒に隣のホテルに行きましょう。そこで……あなたを自由にしたい」
「え……?」
彼女は思わず男の顔を見る。その目は真剣だった。
「あ、あの……それは……」
「お願いします」
「う……」
彼女はしばらく目を泳がせて悩んでいたが……やがて観念したように頷いた。
「……わかったわ」
「ありがとうございます! じゃあお仕事終わるまで適当に時間つぶして待ってますね! あ、服はそのまま、食い込んだままにくださいね! ホテルに行くまでの間ずっと」
「ええ!?」
驚きの声をあげる彼女をよそに、男はいそいそと服を着る。
なんだよもう終わりかよ、という見物人のヤジを背に、男はその場を後にした。
(やった……やったぞ……これでバニーガールがどんなパンツを履いているのか見られる!)
男は胸は飛び跳ねそうなほどに高鳴っていた。
【後編へ続く】