数日後─。
◁ガンプラバトルアリーナ【ノーマン】▷
『Battle Ended.』
というアナウンスが会場内に流れ、コクピットルームからは
マーク
ユイ
ザック
が肩を落として出てきた。
今日の対戦相手はアスマン商業高校ガンプラバトル部。
対戦相手を1機も撃墜できない完封負けだった。
見物客達から嘲笑されるマーク達…。
「ちくしょうッ!!」
と、マークは
床に叩きつけられたブレイズストライクフリーダムガンダムは粉々に砕け散った…。
負けた腹いせに自分の
マークの蛮行を見た見物客達はドン引きした。
いや、ドン引きしたのは見物客達だけでなく、ユイ達も同様だった。
見物客達は嘲笑から一転、マークの蛮行に対する非難の声があがった。
そんな見物客達の中から
「ストフリ使って、そのザマかよッ!!」
という声が聞こえた。
ストフリ…
すなわち、マークの
「おいッ!!
今言ったヤツッ!!
出てきやがれッ!!」
と、声を荒げるマーク。
「俺だよ☆」
と、水色のTシャツを着た青年が出てきた。
「ストフリ使って
ぶウゥッ!!」
と、マークに殴られる、水色のTシャツを着た青年。
・
ビビッ島のガンプラバトルの特徴の一つに
『原作の性能がある程度再現されている』
というのがある。
つまり、ストライクフリーダムガンダムのような高性能機を使おうものなら
ガンプラファイターにも、それ相応の技量が求められる
のだ。
マークの
スーパードラグーンを無くしているのは
マークにスーパードラグーンを扱えるだけの技量が無い
からだ。
それだけでも、戦闘力はベースキットよりも大幅に低下しているのだが、ベースキットよりも使いやすくはなっているはずだ。
それでも勝てないということは
マークにはストライクフリーダムガンダムを扱えるだけの技量が無い
ことを意味している…。
・
「やめてください!!」
「兄貴、やめろよ!!」
と、マークを止めに入るユイと、マークの弟のトオル。
実際にマークを止めに入ったのはトオルだったが、マークはユイの方に振り向いた。
「ユ…ユイ…
すまねぇ…。」
と、なぜか、ユイに謝るマーク。
「みんな…帰るぞ…。」
と、自分が殴った水色のTシャツを着た青年を見向きもせず、会場を後にするマーク。
ユイ達も、逃げるようにマークの後を追った…。
◆
時刻は19時すぎ…。
外はすっかり真っ暗になっていた。
「送るぜ、ユイ。」
と言うマーク。
「あ、大丈夫です。
キリカと一緒に帰りますから…。」
と断るユイ。
「私は大丈夫よ。
ユイの方が遠いんだから、送ってもらったら。」
とキリカに言われ、驚くユイ。
ユイはマークと一緒にいるのが嫌だからキリカと一緒に帰ろうとしていたのだが、そのキリカから一緒に帰るのを拒否されるとは思いもしなかった。
「さっき、俺を止めてくれた礼もしたいしよ…。」
と言うマークに
「そんな…
お礼を言われるほどのことでは…。」
と答えるユイ。
ユイはキリカの方を見るが、キリカが助け舟を出す気配は無い。
ザックは、すでに帰ったらしく、姿が無い。
こうなると、逃げることもできない…。
ユイは渋々、マークが運転する車の助手席に座った…。
・
車を走らせながら、マークは
「さっきはありがとうよ。」
と言う。
「いえ…止めたのはトオルさんです…。」
と言うユイ。
「いや…
ユイに言われて、冷静になれたんだ。」
とマークに言われたが、ユイは、どう答えたらいいのかわからず、何も答えなかった…。
「あの…マークさん…
私の家の方向は、こっちじゃないんですが…?」
と言うユイ。
「すまない。
オレの家に向かっているんだ。」
というマークの発言を聞いて、驚くユイ。
「トオル、すまねぇ。
先に帰ってくれ。」
と言うマークに
「は?
順番逆じゃねぇか?」
と言うトオル。
「いつもの癖で、オレん家に向かっちまったんだから、仕方がねぇだろ。」
と開き直るマーク。
「何やってんだよ、兄貴…★」
と、あきれるトオル。
一方のユイは、体が震えだしてきた…。
トオルが降りると、マークと2人きりになってしまう…。
短時間とはいえ、それはユイには耐え難い時間だ…。
トオルと一緒に降りたくても、ここがどこなのかわからないので、家の方向がわからない…。
とうとう、マークの家の前に到着し、トオルが降りてしまった。
ここからは、マークと2人きりの時間だ…。
「すまなかったな。
どっちだ?」
と、ユイに家の方向を訊くマーク。
「とりあえず…3号線に出てください…。」
と言うユイ。
「わかった。」
と、車を走らせるマーク…。
3号線に出て
「右に曲がってください。」
とユイは言ったのに
マークは左に曲がった…!!
「ど…どこに行くつもりですか…!?」
と叫ぶユイ。
「すまない。
予定変更だ。
オレと一緒にホテルに泊まろう。」
と言うマーク。
「嫌っ!!
降ろしてっ!!」
と叫ぶユイ。
やがて、左の方にラブホテルが見えてきた。
「嫌っ!!
お願いっ!!
降ろしてっ!!」
とユイは叫ぶが、マークはまったく動じない。
ユイは警察を呼ぼうとスマートフォンを出そうとしたが、慌てていたため、スマートフォンを落としてしまった。
「あっ…。」
落としたスマートフォンは座席の隙間に入り込んでしまった。
車内が暗いことと、車が走っている状態では取るのが難しい…。
とうとう、マークが運転する車は、ラブホテルの駐車場に入った。
駐車したらスマートフォンを取ろうと思ったが…
その前に…
鳩尾にマークの当身をうけ
て、ユイは失神してしまった…。
◆
◆
◆
「…うっ…?」
と、目を覚ますユイ。
(うっ…)
と、鳩尾に鈍い痛みが残っている。
それと同時に
乳房を揉まれている感覚
がした。
「気がついたか?」
というマークの声を聞いて驚くユイ。
(!?)
マークを見れば全裸だった。
そして
自分も全裸
だった…!!
ベッドの上で全裸のマークと一緒にいる
という状況に
「い⋯いやぁぁぁっ!!」
と絶叫するユイ。
「何が嫌なんだよ?」
と、ユイの両腕をつかみ、ベッドに押しつけるマーク。
「ユイ…
オレはお前の想いに応えている
んだぜ?」
と言うマーク。
「私の想い…?」
と、何のことなのかわからず、困惑するユイ。
「オレは知ってるんだぜ…
いつもオレを見る時の熱い視線を…。」
と言うマーク。
(・・・・・・?)
ユイには、マークが何を言っているのか、さっぱり理解できなかった。
「素直になれよ…
好きなんだろ、オレのこと…。」
というマークの発言を聞いて、ようやく理解した。
どうやら、マークは
ユイが自分のことが好きなのだと思い込んでいる
ようだった。
「何言ってるんですか…?
私はマークさんのことなんか、全然好きなんかじゃありませんっ!!」
と言うユイ。
だが
「照れちゃって…
かわいいな…♡」
と、完全に勘違いしているマークは、まったく動じなかった。
(ど…どうしよう…!?)
と恐怖にかられるユイ。
振り払おうにも、相手は自分よりも3歳年上の男…。
ユイの力では、どうすることもできない…。
「ユイ…。」
と、目を閉じたマークの顔が近づいてきた。
マークが何をするつもりなのか悟ったユイは
「いやぁっ!!」
と、顔を右に向けた。
左の頬に、マークの唇が着いた感触がした…
その直後…
「ひぃっ!?」
舌先で舐められる感覚
がして、体を震わせるユイ。
視線をマークの方に向けたら…
「あぁ…
ユイの味がする…☆」
と、マークの恍惚とした表情が見えた。
そんなマークの表情に、言いしれぬ恐怖を感じ、体を震わせるユイ。
(?)
と、ユイは
股間が熱くなる
のを感じた。
それは
恐怖による失禁
だった。
「なんだよ…
小便漏らすほど感じているのか?
うれしいぜ☆」
とマークに言われ、失禁してしまった羞恥心で、ユイの顔は真っ赤になった…。