未来も希望もない戦場で必死に生き残ってたらモテモテになった件(ハーメルン版) 作:SIS
「……」
そしてその日の夜。
アレックスの部屋の前を一人訪れたニーナは、そこで呼吸を整えていた。
恐ろしい訳ではない。怖い訳ではない。
ただ、多分この扉を越えたらまた一歩、抜け出せない深みにはまるのが分かっていて、もしかするとこれまでの自分ではなくなってしまうのではないかという思いがあった。
「今更……」
自嘲して、渡されていた合鍵を通す。キーカードがぴっ、となって、ロックが解除された。軽くドアを叩く。
『誰だ?』
「ニーナです、隊長」
『あ、もうそんな時間か。おいで』
「はい……」
扉の向こうから聞こえる男の声にごくりと唾を飲み、ドアを越える。
後ろ手にドアのロックをかけながら部屋を見渡した。
アレックスの部屋は、隊長だけあって広くて物がある。備え付けとはいえ家具があり、テーブルの上には酒保で購入したのであろう雑誌がつまれている。
そして執務机に座ったアレックスが、ちょうど椅子から立ち上がろうとしている。アーミージャケットを緩めた、気楽な格好だ。黒いTシャツのふちから鎖骨が覗いて見える。思わず、服の下にある古傷だらけの裸体を連想して、ニーナは顔が熱くなるのを感じた。
「その。……今晩も、よろしく」
「うん、よろしく。ほら、いつまでもドアの前につったってないで、こっちおいでこっち」
ベッドに腰かけ、ぽんぽんとシーツを叩いて誘導するアレックス。それに従って、ふらふらとニーナも近づく。どことなく夢見心地の気分のままアレックスの隣に腰を預けると、男の腕が伸びてきてきゅ、と抱き寄せられた。
ごつごつして、ごわごわしている男の人の、指。それを意識すると、きゅ、とお腹の奥が熱くなる。
「んっ……。きょ、今日は、どうする……?」
「んー、まぁ。ニーナに提案がなければ、俺のしたいようにしてもいい?」
「別に、構わない。その。好きにすればいい……」
「おっけおっけ、分かった。じゃあちょっと準備するね」
軽く笑ってアレックスがベッドを立つ。机の引き出しを開いて何か用意している彼の後ろ姿を見ながら、ニーナは自分の言動を顧みた。
好きにすればいい、だなんて。本当は、好きにしてほしい、のクセに。
そしてアレックスはそれを分かっている。基本的に彼は、あくまでこっちの要望に従う、という体で抱いてくれている。
ただ、最近ちょっとご無沙汰だったとか、どこかの誰かが余計な事をしたせいか、あるいは良い意味で遠慮が無くなってきたのか、ミリシアとイオリの話だと男の獣欲をさらけ出しがち、とも聞いた。
一体何をされてしまうのか。かなり楽しみで、僅かに不安だ。
これまではニーナのマゾヒズムに合わせても、タオルで手を縛るとか、猿轡だとか、そういう緩い拘束プレイとかが多かった。でも、何かしら今用意してみる所をみるに、今晩はそれでは済みそうにない。
「……………っ」
ああ。私、期待してる。
ニーナはぶるりと背を震わせた。
「はい、お待たせ。今日はこれ使って楽しんでみようか」
「そ、それ……」
「別にわざわざ取り寄せたとかじゃないよ。装備の中に使えそうなのがあったから、それをちょいと整備班からテープとか分けてもらって躰を傷つけないようにしてみた。どう? サイズ、合う?」
アレックスがにこやかな顔で差し出してきたのは、リング状のクランプをワイヤーでつなぎ、内側に肉厚のダクトテープを貼ったものだ。クランプやワイヤーは装備を車体に固定する時とかに使うし、ダクトテープだって戦場ではありふれたものだ。修理のための部品が届かない時、とりあえずダクトテープを巻き付けて塞いでおくのは日常的ですらある。
だから、決して見慣れない物どころか、身近なものの組み合わせではあるのだが。
今この瞬間には、ニーナの目にはとても淫靡な物体に写った。
だって、それは。どう見ても。
「拘束具……」
「肌を痛めないように工夫してみたんだけど。どうする?」
アレックスがそしらぬ顔で再び隣に腰かけて、手にしたお手製拘束具を手渡してくる。冷たい金属の感触と、ぷにぷにとした肉厚のテープの感触。なるほど、流石にそのまま付けたら皮膚を傷つけるから、クッション材としてダクトテープを巻き付けてあるらしい。
いや、なるほどじゃない。
「玩具じゃなくて、実用品だからね。強度は抜群。どう?」
「ど、どうって……」
確かに、何十キロもある装備を固定するのに使うものだから、いくらニーナが女性としては鍛えているとはいっても自力で外すのは困難というか、不可能だろう。それに、クランプ同士を繋ぐワイヤーも短い。これをつけてしまったら、もう自力で歩くどころかまともな身動きもとれなくなってしまうはずだ。もし、何かあっても、どうしようもできない。
ベッドの上に転がされたまま、どこにもいけずに。そのまま。
知らず、息が乱れる。
ああ、本当に。どうしようもない。
「……ニーナは、どうしたいかな?」
そんな事は全部承知した上で、アレックスは優しくニーナに問いかけた。
ベッドの上で、ニーナは下着姿で拘束されていた。
両手首と両足首はお手製の枷で拘束され、手首と足首はごく短いワイヤーで繋がれている。とても手足を自由に動かす事などできず、彼女は股を開いた無様な格好でベッドの上に転がされていた。
さらに顔にはアイマスクとタオルの猿轡。身動き一つ取れず、視界も奪われ、揚げ句声を発する事もできない。あり合わせの道具による拘束で実際の所そこまで身動きが取れない訳ではないのだが、初心者であるニーナには自由の全てを奪われたように感じられた。
普通の性癖なら、そこで恐怖や怯えを感じてしまって、スイッチなど入らないだろう。だがニーナの露になった秘所はぐずぐずに蕩けていてショーツに黒い染みが出来ていて、誰が見ても彼女が乗り気ではない、などと考えないだろう。
「ん、んー……」
「よし、こんなもんかな」
一通り拘束をしたアレックスは、自らの仕事の具合を確認するようにニーナの躰を嘗めるような視線で鑑賞した。
拘束され、どこか座りが悪いのかもぞもぞと動くニーナ。不安そうに首を竦めているが、拘束を振りほどこうとする様子はない。肌はじっとりと汗が滲み、落ち着かなさそうに指が閉じたり開いたり。
アレックスはニーナにもわかるようにわざと強めの歩調でベッドに近づき、彼女の頬に触れるか触れないかまで顔を寄せると、ふぅ、と息を吹きかけた。びく、と反応するニーナに、肌感覚で分かるようにゆっくり、息を這うように吹きかけていく。頬から首筋、胸、頂きの乳首、へそ、太もも、そして秘所。視線代わりに吐息を感じて、悶えるニーナ。
「んん……んんーーーっ」
「縛られて身動きできないのに、すっかり発情してるなぁ。ふふ。可愛いよ、ニーナ」
「んぐぅ……」
金の前髪をかきあげて、ちゅ、と額にキスを落とす。それから優しく、ニーナの躰をベッドに押し倒した。拘束された彼女はそれに抵抗する事もなく、ころん、と仰向けに転がる。
鼻をぴくぴくさせて呼吸するニーナの痴態を観察しながら、アレックスはベッドの下に手を伸ばした。ニーナから敢えて隠しておいた道具箱を引き寄せ、中から大人の道具を取り出す。
緩やかに弧を描くボールペンぐらいの太さの細長い、ただし先端がぷっくら膨らんだバイブ。シルバ商店で取り寄せた一品だ。スイッチを入れると低いモーター音が響き、びくりとニーナが腰を跳ねさせた。訝し気にアイマスク越しに視線を向けてくる彼女に低く嗤う。
「大丈夫、バイブだよ。でも、見えないし抵抗できないから、ちょっと感じが違うかもしれないね」
「んぐ……んんっ!? んーーっ!」
弱で震えるバイブを、ぐしょぐしょになったショーツに向ける。愛液でぐっしょりと濡れたショーツは陰唇に張り付いてその形をはっきりとさせている。それをなぞるように、形を教え込むようにバイブでふれていく。
「花弁がぷっくら膨らんで開いてるの、わかる? エッチな形をしてるよね。すごい量の愛液を零して、男を受け入れるのを今か今かと待ち望んでるみたい」
「ふ、んぐっ! ん、んんぅう~~!? っ!?」
「それでこれがクリトリスね。ガチガチに勃起して、ふふ。せっかくだから皮を剥いてあげようか」
愛液を絡めたバイブでクリトリスを触れ、さらには優しく手で皮を剥く。包皮から解放された陰核は真っ赤に充血しながらぷっくらと膨らんでいた。
敏感で繊細な器官を丁寧だが無遠慮な手つきでいじられ、ニーナがガチャガチャと拘束具を鳴らして抵抗した。だが手首を繋がれているために手は伸ばせず、股を閉じようにもアレックスの躰が割って入っているので閉じれない。
今更、恐怖に似た感情がニーナの胸に去来する。だが無慈悲な事に、それすら彼女の股を一層しとどに濡らしただけだった。
再びバイブが優しく触れる。敏感な核に振動を優しく送り込まれて、猿轡の下でニーナが獣のように吠えた。
「んぐぐううぅ! んぐぅーーー!」
「あ、そうそう、知ってる? クリトリスはこのちょこっと出てる豆が全部じゃなくて、大半はその下に埋まってるらしいよ。その埋まっている部分の裏側がいわゆるGスポットなんだけど、まあこういう責め方もある」
そういうとアレックスは硬くとがった豆の根元周辺を、ぐりぐりとマッサージするようにバイブを押し当てた。陰核に直接触れられるほど鋭くはないが、じんじんと響くような刺激にニーナが腰を悶えさせる。
どこからどこまでが”そう”であるか教え込むようにバイブである程度ニーナを悶えさせると、今度はブラジャーに手をかけた。
フロントホックをはずし、露になる二つの双丘。普段振舞が陰気なのでミリシア達のように他の男性兵士にまじまじと見られる事は少ないが、ニーナもかなりのものをお持ちだ。輪郭をなぞるように優しく揉むと、ニーナが安堵したように鼻を鳴らした。
「胸を優しく揉まれるのは好き? ……強いのはまだ早いだろうね。じゃあこれはどうかな」
「んんぐぅ!」
ぷっくりと立ち上がった乳首にバイブを押し当てる。声を上げるニーナの様子を観察しながら、ぐりぐりとバイブを手繰って刺激を加えていく。乳首を押しつぶすだけでなく側面から当ててみたり、乳輪をなぞってみたり。
「特別乳首が敏感、って事はないけど、感度は良好、と。ふふ、縛られてるせいかな。いつもより感じてるよね」
「ん……ぐぅ、んっ」
そんな事はない、とでもいうようにニーナが首を振るが、アレックスは取り合わない。バイブを離し、安堵するように脱力する女体を前に、再び秘所へとバイブを向ける。
「ニーナが好きなのは、やっぱこっちだものね」
「んんぐぐううっ!?」
ほとんど下着の意味をなしてないショーツを切っ先で掻き分け、ずぶりとバイブを膣内に侵入させる。そのまま中を弄り、ある場所に切っ先を押し当てると、バイブの勢いを中に切り替えた。
「んんぅーーーーっ!?」
ビクンと跳ね上がるニーナの躰。だが拘束されていて身もだえも思ったようにする事ができない。快楽の逃し先を求めて慌ただしく手足の指をばたつかせる彼女の躰をしっかり押さえながら、アレックスは覚えの悪い幼子に教育するようにぐりぐりとバイブを押し付けながら囁いた。
「ここ。入口の浅い所だと、ニーナが特に感じるところだよ。よーく覚えておくんだ。別にGスポットやKスポットばかりじゃなくて、個々でちゃんと感じる所がある。自分でもよく覚えておくんだ、中の、どのあたりがよく感じるかをね。もう少し奥へいくと、この辺かな」
「んぐぅぅうーーーーっ! うぅっ! んぐーーーっ!」
身動きが取れない中、自分自身の性感帯をじっくりと解説されるのはどんな気分か。どう考えても気を失いたいほどの恥辱だが、全ての抵抗を奪われたニーナに成す術はない。
細いバイブは、余計なところに刺激を与えず、ニーナ本人も知りたくなかった弱い所を的確に刺激し、嫌でもその場所を記憶に刻み込んでいく。今後彼女は膣を逸物で貫かれる度に、張り出したエラが急所を通過するたびに今日の事を恥辱と共に思い返す事だろう。もう、甘やかなまともなセックスはできはしない。
そして、ますます愛液の濃さと量を増し、絡みつくようにうねる膣肉の具合をつぶさに観察しているアレックスは、問題なしと調教を続行した。
趣味以外にも理由はある。
ここまで被虐趣味が強いと、時として破滅願望に繋がる事もある。実際かつてのニーナはおそらく無意識ながらそういう状態だった。そういう事にならないよう、ここらで一度、骨の髄まで躾けておこう、というのがアレックスの考えだ。
「そして、奥はここ。子宮口のちょっと手前で、背中側の少しぷつぷつがあるあたり。わかる? まあわかるわけないかな、とにかくこのあたり。俺の反り返りすぎてて、ここを刺激するのが難しいから、ちょっと気が付くのに時間がかかったよ。まあ後ろからいれればここにどんぴしゃだったんだけど」
「んんっ! んぐぅっ! うぎぃっ! んんん~~っ!」
「そうだね、わからないよね。じゃあ強くしようか、バイブ」
「~~~~~~っ!」
かちりとバイブの勢いを大に切り替えると、弱点に送り込まれる振動が跳ね上がる。胎の奥深く、普通なら本人も知らずに終わったはずの敏感な場所を暴力的に揺さぶられ、ついにニーナは限界を迎えた。アイマスクで暗闇に閉ざされた視界が白く弾け、あらゆる感覚が曖昧になってどこかに落ちていく感覚。その中で、手足を縛る拘束具の痛みだけが鮮明だった。
膣から水鉄砲のように愛液がしぶいた。大量に分泌された愛液が膣の収縮で噴出されたそれを浴びながら、アレックスは表情を変えずにバイブを手繰り、ニーナをさらに追いつめていく。細いバイブはきゅうきゅうに締まった膣の中でも構わず動き、ニーナの弱点を掘り出すように様々な角度から刺激を送り込んでいく。
絶頂の中でさらに押し上げられ、痙攣するように拘束された躰がのたうつ。そうして絶頂の波が一通りすぎるまで女体を蹂躙したアレックスは、ぐったりと骨がないようにベッドに沈むニーナを前に満足気に頷いた。一仕事終えた気分。
失神はしてないがぐったりしているニーナから、猿轡とアイマスクをはずしてやる。ぷは、と吐き出されたタオルは、べっちょりと涎がしみこみ、繊維がいくらか噛み切られていた。
「はい、本日のレッスンは終了。どうだった?」
息を整えたニーナが、気だるげに顔を上げる。その視線には疲労と非難が色濃く表れていた。
「……隊長、惑星総督の息子だったって聞いてたけど。実はマフィアの若頭とかだったりする? 星の若い娘、何百人ぐらい売りさばいたの……?」
「……なんで?」
「あきらかに堅気の手つきじゃなかった!」
ぐすぐす涙ぐみながら、ウガーとニーナが吠える。
「絶対女の子何人も破滅させてる手草! 明らかに経験者でしょ!」
「いや……夜伽は訓練相手の侍女相手に練習しただけだけど……」
「……その子、どうなったの? やっぱ風俗に沈めたの……?」
「いやそんな訳ないじゃん、幼馴染だぞ。普通に侍女してたけど。……全く、躾けが足りないと見えるな」
「あ……」
服を脱ぎ、ベッドに乗ってくるアレックス。その股間では、逸物がギンギンにそそり立っていた。変わらず太くてゴツくて凶悪な形をした凶器そのものを至近距離で目の当たりにし、ニーナは思わず唾をのんだ。
「レッスン終了したから、次は本番な」
「ひ……あ……んぃぃいいい!」
のしかかってくるアレックスに、逃げようとしたのか、抵抗しようとしたのか、カチャカチャと拘束具を鳴らすニーナ。その女陰に、アレックスは容赦なく逸物をねじ込んだ。硬ささえ感じるほど濃く大量に分泌された愛液のおかげで、一息で根本近くまで潜り込む。
それだけで軽い絶頂を迎えた媚肉が、きゅうきゅうと食いついてくる。
「ん、ぎぃ……あっ! んっ!」
仰け反って悶えるニーナの白い喉を軽く食むように口づける。ぢゅう、ときつく吸うと、赤い後が残った。そのままある程度体重をかけて、ニーナを抱きしめる。潰されて息ができないようにならない、でもちょっと苦しい程度に。
「じゃ、復習するぞ。ニーナの弱い所はどこだったかな?」
「あ、い、まって、あっ! んっ! あぁんっ!」
とちゅん、とちゅん、とスローペースで打ち付ける。理由は勿論、さっき教え込んだ彼女自身の弱点を、改めて意識してもらうためだ。
効果は抜群で、これまでとは段違いに締め付けてくる。喘ぎにも、羞恥が色濃い。
羞恥は大事だ。自分がいかに恥ずかしく淫らな事をしているか、意識する事で感度は増す。まああまりやりすぎると痴女みたいになって逆効果だが……。
「わかるか、ニーナ。こうやって、お前の全部を、満たしてやれる、のは、俺だけだっ。いいな?」
「あひぃっ! あっ! んあっ! ああひぃっ!」
「ほら返事ぃ!」
「にぃいいっ!? わ、わかって、あっ! わかってますっ! 隊長、たいちょぉの、おんなだからっ! したがいますっ! あぁんっ! ああ゛っ!!」
「そうだ、な! お前は俺の、女、だっ! いいなっ」
「はいっ! あんっ! あっ! はいぃ!」
一定のペースでニーナの性感帯を的確に刺激しながら、暗示じみた宣誓を刷り込ませる。かつて身体の関係だけを迫ってきた女に、愛人である事を自ら望ませた。ここまですれば、彼女が今後破滅願望に振り回される事もないだろう。最初に抱いてから問題視していたニーナの不安定な部分の調教は、これにて完了、という事だ。
ついでに、セックスを嘗めていた事も、心の底から改めた事だろう。実際の所、とっくの昔にニーナの認識は更生されていたのだが、アレックスの自己認識にはちょっと歪みがあった。残念ながら彼は自分が相当にタチの悪いベッドマフィアである自覚が薄い。
そうこうする内に、アレックスの方が限界が近くなってきた。打ち付けるペースを考えると、思ったよりもかなり早い。レッスンだなんだと言いながら拘束バイブ責めをアレックスもかなり楽しんでいたのもあるし、ニーナの膣の具合が良いからかもしれない。
ニーナの方は……とりあえず遠慮する必要はないだろう。さっきから小刻みに絶頂に達しているようできゅうきゅうと締め上げてくる。まだ失神するほどの絶頂には届いていないようだが、これはニーナがミリシアやイオリより強いというより、まだ慣れてなくて快楽に戸惑いが強いからだろう。
「そろそろ、こっちも限界だから。ペース上げるよ」
「ひっ! あっ! んあっ! あひぃっ!」
ゆっくりと弱点を教え込む動きから、自分勝手に欲望を満たすための動きに。ハイテンポで叩きつけられる動きに、ニーナは拘束された躰をぎこちなく揺らしながら金髪を振り乱して悶えた。
「あ゛っ! いぐぅっ! いぎます、もうだめっ! あ゛あ゛っ! あぁんっ!」
「もう少し、我慢しろ。今いったら、そこからまたやり直しにするぞ?」
「ぞんなあ゛っ! 死ぬっ、しんじゃうあ゛っ! あ゛あ゛っ! 無理ぃっ!!」
「じゃあもう少し我慢しろ……!」
ニーナの腰を抱え上げるようにして抽送しやすい体勢を取り、我武者羅に前後させる。アレックスも股ぐらに熱いものがせり上がってくるのを感じ、最奥、子宮口に逸物をめり込ませるようにして動きを止めた。
「っ、出る……!」
「ひっ、ぎっ、んん~~~~~~~~っ!!!」
アレックスの動きが止まったのをきっかけに、ニーナが達する。とっくに絶頂の領域は越えていて、ただ暴力のような快楽が止まらなかったのでイき損ねていたのだ。絶頂に伴う締め付けを感じながら、アレックスも最奥に射精する。ゼリー状の濃い精液が尿道を駆け上がり、強く締め付けてくる膣圧の抵抗もあって射精感を強く感じる。満足そうな吐息が思わず口から零れた。
軍の回春剤や精力剤、シルバの秘伝の秘薬の効果もあって、連日のように女を貫いているのに今日一番のそれは非常に濃くて量も多い。あきらかに成人男性の平均の数倍近い量を吐き出し終えて、アレックスはずるりと逸物を引き抜いた。
ニーナはぴくぴく痙攣するように余韻に浸りながら動けない。ぽっかりと空いた膣から、どろりと白濁した本気液が滴ってベッドのシーツを汚した。最奥で子宮口に注ぎ込まれた濃い精液は、奥の方から垂れてくる様子はない。
「ふぅ……」
淫靡な光景を観察し、満足そうにつぶやきつつ、アレックスは己の股間に目を向ける。
……僅かなインターバルで逸物はほぼ完全に復活していた。ガチガチに聳え立ったそれはもう一ラウンドぐらいは余裕そうだ。
「やっぱシルバのあれ、効きすぎじゃないかな」
こんな調子なら服用しないほうがよかったかも、と思いつつも、アレックスはベッドの上で伸びているニーナにゆっくりと覆いかぶさった。
「ニーナ?」
「……あひぇ? たい、ちょう……。……あ、あれ。まって。本気?」
「うーん、ごめん。全然足りない」
「い、いや、ちょっとまって。あっ、動けない」
「いや、まあ。本気で嫌ならやめるけど……どうする?」
「そんなの……」
嫌に決まってるでしょ、と言いかけて言葉を飲み込む。
ミリシアやイオリだったら絶対に断るまい。タッグを組んで夜伽当番をした時も、彼女らは1回2回失神させられても最後まで隊長の相手をしていた。
それに。ニーナの方も、今日は身体が何か変だ。お腹の奥がきゅうきゅうと鳴っていて、子宮が酷く疼く。あれだけ強く絶頂を迎えたのに、男が欲しくてたまらない。
「……きょ、今日は特別ですからね。特別……だから、別に、続きをしても……いい、です」
「ホントか?」
「ホント。正直に言うと、なんか今日、変です。子宮がうずうずする……隊長のせいですから。変な事ばっかり教え込むから、私の躰、おかしくなっちゃったに決まってる……あ……」
くちゅり、と逸物が陰唇に触れる。未だ屹立するそれを指で抑え込みながら、愛液と精液で潤った女陰に収めていく。
「あぁあああ、んあっ、ああっ!? ひっ、あ……んんっ!」
「ん、わかった。今日は特別だね……ニーナの頭に焼き付いて忘れられない夜になるよう、頑張るよ」
「あっ、ま、待って、それは言葉の綾……んんんっ!? ちょ、それ、まずっ……!」
そのまま、無制限延長戦が始まった。
期限はアレックスが満足するまで。
そのまま拘束正常位でもう一度中に吐き出したアレックスは、そのままニーナを抱え上げベッドの端で対面座位の形で交合を続行した。
女陰は大量の愛液と濃い精液が混ざり合い攪拌され、衰えてきた膣圧を補って密着感と滑りをもたらしている。ニーナはもう意味のある言葉も出せず、胎の奥に楔を穿たれたまま、揺さぶられるままに息を上げるだけになっていた。
「……っ、……あ……ん……、んっ……、あ……」
「ごめんね、ニーナ。ちょっとやりすぎた……これで終わりにするから、もう少し付き合って」
「………っ」
ぐったりとしながらも、ニーナは微笑みを返してくる。極限の状況で浮かべられたそれは、酷く柔らかく、優しかった。触れるようなキスを返し、アレックスは子宮を押し上げながら三度目の射精を行った。
流石にある程度薄まった精液が、それでも平均以上に注ぎ込まれる。ぴく、と最後に子宮が強く反応した。
「……あ………」
僅かに声を零しながら、ニーナが絶頂に達する。反応が薄いように見えるが、あくまで体力その他を極限まで削れ切ったからであって、彼女の脳を焼く快楽は激しい電流のようだった。
それに耐えかね、ついにニーナの意識が完全に落ちる。
くてり、と首を倒した彼女を抱き留めて、アレックスは優しくその背中を撫でさすってあげた。
「お疲れ様、ありがとう」
ようやくしなびた逸物を引き抜き、ちゅ、と額にキスを振らせる。ガチャガチャと拘束具をはずすと、シャワー室につれていくべくニーナを抱きかかえた。
その後。
アレックスはやりすぎたとこの晩の事を反省したのだが、ニーナの方はもう完全にクセになってしまったようで、完全に拘束プレイにはまってしまった。以後、シルバに頼んで道具を集めるニーナの姿が見られたが、対応するシルバはドン引きというよりは明日は我が身と言わんばかりに怯え切っていたという。