未来も希望もない戦場で必死に生き残ってたらモテモテになった件(ハーメルン版) 作:SIS
ミリシアは部屋に戻るとシャワーを浴びて身を清めると、すぐに部屋を後にした。
ルームメイトのイオリは何も言わず、ただ一言「ちゃんと仲直りしてきなさいよー」とだけ告げて見送ってくれた。
……実をいうと仲直り自体はもう済んでいるのだが、あえてミリシアはその勘違いを修正しなかった。ただ、うん、とだけ頷いて部屋を後にする。
カツカツと静まり返った廊下を歩く。すれ違う人はいない。皆、今後の訓練に備えて……そして、待ち受ける未曾有の戦いに備えて身を休めているのだろう。
そんな中、独り情欲を募らせて思い人の所に通う自分は、酷く淫らな存在に違いない。そう思ったミリシアだったが、かぶりを振ってその思いを振り払った。
「だって……アレックスさんが来いっていったんだし……」
口に出して、ぶるりと肩を震わせる。
一応、これまで二人の関係は恋人だった。それはまあ、褥での交わりは激しく強引で淫らなものだったけど、それ以外は甘やかで優しい情感の交流であり、愛をはぐくむものだった。
だけど同時に、不可逆ではなかった。恋人は恋人であり、互いの誓いと愛で結ばれたものだが、それは場合によって容易く失われる。確固たるものの存在しないあやふやな、契約書の無い契約のようなものだ。
でも、これからは違う。
もう、逃げ出せない。離れられない。ミリシアがどう思おうと、どう感じようと、アレックスは決して彼女を手放す事はない……そういう繋がりだ。今から部屋を訪ねるのは、そういう事だ。
多分、歪な関係ではあるのだろう。もともと不健全な関係ではあったが、これはもう完全に社会常識に反している。ある種のセクシャルハラスメントとか、場合によってはバイオレンスに分類されるかもしれない。
でも同時に、それはミリシアが望んだこと。
離れたくないと思うくせに、近くに居たくない、とか言いだした我が儘娘の為に、王子様がそうありたい自分を曲げてまで合わせてくれたのだ。
だから、仕方ないよね、とミリシアも自分の気持ちに蓋をする。そうまでしてあの人が私を求めてくれるんだから、私自身があの人に触れるのが恐ろしいとか、穢してしまうのが恐ろしいとか、考えちゃ駄目だよね、と。
それはある種の逃避ではあったが、余人に否定できるものでもないはずである。
そうこうする内に、アレックスに宛がわれた部屋の前までくる。前後左右を見渡すが、通りがかる人の姿はない。
「たいちょ……アレックスさん? 来ま」
軽くノックして声をかける……前に、ドアがすっと開きそこから伸びてきた指がミリシアを捕まえる。そのまま、獲物を捕まえたジグモがそうするようにミリシアは部屋の中へと引きずり込まれる。パタン、とドアが音を立てないように静かに閉じられた。
部屋に引きずり込まれたミリシアは、状況を把握するよりも壁に押さえつけられ、熱烈に唇を奪われていた。思考が回るよりも先に、教え込まれて焼き付いている反応を返して舌を絡め返す。
「あ……ん………ちゅっ、あっ……んぅっ」
激しく口づけをかわしながら、アレックスの腕がミリシアの衣服を解いていく。キスを続けながらミリシアもその手に合わせて、脱がしやすいように身を捻る。とさり、とさりと衣服が床に落ちていき、下着姿になるミリシア。
そのショーツの、秘所の部分は既に湿って黒ずんでいた。この部屋に入ってからの短時間ではこうはならない。もっと長い時間、ぐずぐずに蕩けていないと。
くす、とアレックスが嘲笑を浮かべる気配があった。羞恥に頬を染めながらも、ミリシアはすがりつくように口づけをかわす。
「ふ、ん……う……っ!」
舌を強くこすられて、軽い絶頂に至る。もともと全身を開発されきっている上に、長いアイドリングでミリシアの躰はかつてなく敏感だった。そしてそれ以上に、有無を言わせずアレックスに迫られるというシチュエーションは、質の悪い密造酒のようにミリシアの意識を悪酔いさせていた。
「は……あ……は……っ。は……っ……」
口を解放されて、喘ぐように息を吸う。肩を落とし、前のめりになるようにアレックスによりかかって息を整えている彼女の胸元にアレックスの手がのびる。そのままブラジャーのフロントホックを外すと、解放された胸がぷるり、と揺れた。その乳首は尖りに尖っていて、ミリシアの興奮を如実に示している。
そんなミリシアをアレックスは強引に抱きかかえてベッドに転がした。間髪入れず彼女の体に押しかかる。股の間に体を割り入れて足を閉じれないようにして、上半身を手で抑えるような体勢。
酸欠と興奮でくらくらするミリシアの視界の中、おしかかるアレックスが照明の逆光で黒い影のように見える。その瞬間、フラッシュバックするのは過去の事だ。
以前にもこんな事があった。
もはや顔も忘れた部隊長に部屋に引きずり込まれ、嫌がって抵抗するのを無理やりベッドに押さえつけられ、腕を縛られ猿轡をかまされ、強引に初めてを奪われた。
その、もはや朧げになっていた忌まわしい記憶が一瞬だけ思い出されたが、明確に違う点が一つある。
「ミリシア。手を挙げて」
「はい……」
言われるがままに手を枕元に挙げて、シーツをぎゅっと掴む。完全に抵抗を放棄した彼女の胸元にアレックスは口を寄せて、屹立する乳首を口に含み、舌で嬲った。
「あっ! あんっ! あっ、あ!」
抑えきれない喜悦の声がまろびでて、ミリシアはシーツを噛みしめて声を抑えた。個室とはいえ、艦内であまり大きな嬌声を上げるべきではない、という微かに残った理性がそうさせた。
そんなミリシアに対し、アレックスはむしろどこまで我慢できるか試すように胸を嬲った。年齢を考えればまだ少女の初々しさを残しているべき彼女の胸は、雑多な男関係と、アレックスの教育で完全に花ひらいていた。一度妊娠したのが関係しているのか、胸の奥の硬い未成熟も完全に消失し、それでいて柔らかさとハリが両立している形のよい乳房を、男が揉みしだき押しつぶし嬲りながら、好き勝手にぐにぐにと形を変える。本来赤子を育てるための授乳器官であるはずのそれは、いまや淫らな性感を感じるための器官のようだった。
そういう風に教え込んだ。
そういう風に教え込まれた。
「んっ……んんぅーーーーっ」
部屋に来て二度目の絶頂。シーツを破かんばかりに握りしめて、性感の波をやり過ごすミリシア。
「ふふ。面白いぐらい簡単に達しちゃうね」
「う………」
「責めてる訳じゃないよ。俺としては、感じやすい女の子は好きだよ。……弄びがいがある」
露悪的にそう告げて、アレックスはミリシアのお腹につう、と指を這わせた。その指先が、へその下あたりで止まり、続けてくるくると円を描くように肌を撫でる。
ぞわ、とミリシアの背筋が粟立って、血流がごうごうと耳の奥で鳴っているのが聞こえる。
「……わかる? ミリシアの子宮、ぷっくり膨らんでる。もしかしてまた受精させてもらえるって期待してるのかな?」
「~~~~~~っ」
顔を真っ赤にしてミリシアは視線を逸らした。だが一度意識させられてしまうとたまらない。一度それを覚えた胎の奥が、きゅうきゅうと疼いてたまらない。
そこで、は、とミリシアは思い出した。
「た、たいちょ……アレックスさん。その、今更何ですけど……」
「うん?」
「実はその……ピル、飲んでなくて……」
そう。普段は食事ごとのサプリメントみたいに飲んでいたので気にしていなかったが、今のミリシアはピルを飲んでいない。異星生物の元で多少体をいじられたであろう事や、変な形で妊娠出産を経験した事を踏まえ、生理周りは事後経過の観察中だった。そのため、強引に生理機能を停止させるピルの類は医務官からも供給を止められているのだ。
それを今更思い出してしまった。
つまり。今中に出されると、再び妊娠する恐れがある。
行為の最中に伝えるのは、機嫌を損ねるのではないか……ミリシアは内心それを少し恐れたが、アレックスは特に気にする様子はなかったようだ。
そのまま意に介せず、褥を続ける。指先が、濡れそぼったミリシアの秘書をショーツの上からつうっと撫でた。
「ん……っ、あ、アレックスさん、待って……」
「別に入れなければ問題ないだろう? ここでも十分にミリシアを感じさせてあげられる自信はあるけど、嫌なの?」
「嫌、じゃない、ですけど……」
とてもそうは見えない表情でしばらく葛藤した後、羞恥に絞り出すようにミリシアは本意を口にした。
「私がその………………物足りなさすぎて辛いので………」
「ふぅん。ミリシア、今ものすごく淫乱な事言ったの、自覚ある? あるよね」
「うぅう……」
「つまり。どれだけ前戯でイかされても、胎の奥を突き上げられて、どぷどぷ白濁液を注ぎ込まれないと満足できない躰になっちゃった、って、そういう事だよね。ふふ」
「あ、アレックスさんが私をそう躾けたんじゃないですか……。乱暴に扱われる事しか知らなかった私に、優しく激しいセックスを教え込んで……! お、奥さんだって、いるくせに……!」
「そう言われると返す言葉がないなあ。でも、責任を取れとかは、言わないんだね」
「……取ってもらえるなら、嬉しいですけど……一兵士の私達に取ってもらう責任なんて……」
「俺はその気はあるけど。ねえ、ミリシア」
アレックスはぐ、とミリシアの上半身に覆いかぶさって、覗き込むようにしていった。
「ウィンザードの姓、名乗るつもりは無いかい?」
「はい?」
言われた事を、ミリシアはすぐに理解できなかった。
数秒かけて言葉の意味を理解した所で、ぼひゅ、と顔が性的な羞恥とは別の意味で真っ赤にそまった。舌がもつれたようにうまくしゃべれない。
「な、な、な、え」
「本妻はいるから、第二婦人って事になるのかな。大丈夫、妹には何とかして納得してもらうから。うちは小さい惑星だけど惑星総督の立場なら、別に複数の妻を娶るとか普通だし。そもそもアホみたいな人頭税で男手持っていかれたからね、奥さん複数人とかにしないと人口維持もやばいだろうし。うん、いけるいける」
「あ、いえ、ちょ。え??」
「あー、もしかしてヴァディスの姓が惜しい? んー、困ったな。うちは夫婦別姓は認めてなくて……」
「ち、ちが、そういう話、じゃ、えっ!? ちょ、つまりその……夫婦って……え?!」
完全に目を白黒させて混乱するミリシア。そんな彼女の困惑を意地悪く楽しんで、アレックスは裏話を明かした。
「あのさ。この作戦が終わったらさ、多分前線を離れる事になるんだ、俺達。フォンブラウ少佐から話があったんだけど、状況が変わったというか……俺達第77独立遊撃隊のメンバーが、今後異星生物との重要な交渉役というか、場合によっては親善大使として任務に臨む事になる。当然一兵士じゃなくなって、既存の軍の命令系統からは切り離される。特に、俺とミリシアはね」
「え……あ、それは……」
確かに、考えてみるとアレックスは勿論、ミリシア自身も今では非常に重要なポジションにいる。なにせ、共通体との繋がりがある事が発覚したし、アレックスに次いで異星生物から注目を浴びている人物でもある。最前線で一兵士として使いつぶしてよいような人間ではない。
完全に特別扱いだが、まあ文字通り状況が変わったのだ。
なにせ、人類軍はザラガ総司令他総司令部がほぼ全滅。舵取りする人間すらいない以上、次の作戦で堕ちた星見を叩いて事態を収束させても、現状の回復には大きな労力と時間がかかる。その間、今までのように異星生物とやりあっていたら人類軍は確実に壊滅する。
何が何でも、相手の慈悲にすがる形でもいい、とにかく異星生物と講和を成立させる必要がある。もはやなりふり構ってはいられない、戦後不平等条約だの言われようが、矛を収める必要があるのだ。
フォンブラウ少佐は事態が収拾つき次第転属になるだろうが、それでも基本方針は新しい司令部も引き継ぐはずである。
なおミリシアには考えが及ばないしアレックスも言うつもりは無いが、これには、西方軍のように司令部への直接攻撃を受けていない他の方面軍の介入を防ぐ意味合いもある。
残念ながら同じ人類軍を名乗っていても、管轄が違えば実質別の勢力だ。消耗していない他方面軍に支援の名目で介入されれば最悪実権を奪われる……そういう危惧もある。メンツの問題とかではなく、絶滅戦争と化しているこの戦争で異星生物と講和するつもりのない他方面軍に実権を握られれば、西方軍の生き残りは民間もろとも体のいい肉盾にされるのが見えている。
まあ勿論、次の作戦に成功すればの話だが……異星生物と星見両方の見解では失敗すれば人類も異星生物もまとめて消滅するらしい。全員死ぬなら考えるだけ無駄である。
「ついでに言うと、ね」
さわさわとミリシアの下腹部を撫でながら、アレックスが言う。
「子供の一人や二人、ばんばん生んでほしいってさ」
「……ふぇ?」
「なんせミリシアが俺の子を産めるのも、その子がゼノファージに適応できるのも実証済みだからね。ザラガ総司令の下だと生まれてきた子がモルモットにされるのはどうしても否定できなかったけど、フォンブラウ少佐はそんなつもりも微塵もないらしいし、そもそもこれ以上異星生物を刺激する必要もないからね。異星生物との交渉役として、両種族の融和のきっかけとして軍でもおしていくって話にもっていけそうだってさ」
「え、えと……じゃあ、その」
「つまり避妊の必要は全然なし。それとも、何かな。ミリシアは、俺との子供、欲しくない?」
ちゃかすようで、少しだけ弱気なアレックスの問い。
それに対して、ミリシアは。
「あ、わ、あ、ああ……?」
完全に困惑の極みにいた。アレックスのにじませた不安を察する余裕もない。ただ、すぐに答えなければ不味い、というのは判断できたのだろう、ぶんぶんぶん、と彼女は勢いよく首を縦にふった。その勢いに思わずアレックスも笑ってしまう。
「はは、そんなに興奮するなって」
「だ、だって、だって……そんな……急に! あ、ああ……」
涙を滲ませて両手で顔を覆うミリシア。感極まりすぎてしまったらしい。アレックスはしばらくの間、そんな彼女の感情が落ち着くのを待ってやる。
数分たって落ち着いてきたミリシアは、所在なさげにアレックスの腕に手を添えながら、不安そうに見上げてきた。
「その……話は分かったんだけど……アレックスさんは、いいの? その……」
「いいも何も」
今更何をいってるんだ、とアレックスは苦笑する。
「子供を産んでほしいって言われて泣いて喜ぶような相手にいいも何もないだろ。全く。だいたい、ずーっと言ってるのに、そういう反応されるとちょっと怒るぞ」
「え、え。な、何が?」
「さっきもいったろ。ミリシアは、俺のものだって。手放したりしないし、逃がさない」
「あ……」
ミリシアが縮こまるように肩を竦めた。
そんな彼女の肩を抑えるようにして身動きを封じながら、アレックスは自分も下半身の服を投げ捨てた。露になった怒張は、これまでで一番の硬度と長さで聳え立っている。
その切っ先が、ぐ、とミリシアの秘所に押し当てられた。下着が用をなさないほど愛液でぐちょぐちょに濡れてしまったその表面に、亀頭がぐぐっと押し込まれる。
「あ、あ、あ……」
「今からするのはただ気持ちよくなるだけのセックスじゃなくて、子作りだ。わかるな? 冗談とか、脅しじゃないぞ。本気だ」
ぐ、と下着を突き破ろうとするかのように逸物が押し込まれていく。ミリシアは視線も虚ろにその様子をただ見つめている。
「ほ、しい……です……」
「何が?」
「アレックスさんの赤ちゃん、ほしい、です。産ませて、産ませてください。一人でも二人でも、何人でも産みます……だから」
受け入れるように自ら足を開くミリシア。幾度となく逸物を受け入れてきた女陰が、口を開いてどろりと白濁した愛液を零した。
「ずっと、貴方の傍においてください……いつかしわしわのおばあちゃんになっても、どうか、貴方の傍に……」
「離さないとも。死んでも一緒の墓に入ってもらう。石に刻まれた名前だけになっても、ずっとずっと、俺の隣にいてもらう」
「嬉しい……」
ちゅ、とキスをかわす。普通の恋人同士が愛を誓いあうような、優しいキス。
「だったら、全部。全部差し上げます……私の命も、身体も、心も、子宮の奥も未来も全部貴方のものです。貴方のものにして……っ」
「ああ。全部、奪わせてもらう」
ぐ、と腰が突き出される。薄いショーツを突き破るようにして、極悪な形状の逸物が、ミリシアの胎の奥へとぐぷり、と入り込んだ。
「あ゛、い……っ!?」
久しぶりに受け入れる男の屹立に、ミリシアが目を剥いて躰を跳ねさせた。反射的に逃れようとする彼女の躰を押さえつけて、アレックスはぐっぷ、ぐっぷと躰を前後させる。早くは無いが遅くもなく、ただし入口から最奥まで確かめるように蹂躙する。
様子見やミリシアのペースに合わせるつもりは一切ない、ただ自分が気持ちよくなるため、彼女を蹂躙する為だけの動きだった。
「あ゛ひぃ……ああ゛っ! あ゛っ! あ……んあぁあっ! あ゛あっ! か、硬……いぅっ! は、あ、おかし……これ、いつも、あ゛っ! いつもより、大きぃっ! あ゛ぁんっ!」
「そりゃあ、お前を孕ませるつもりだからな……!」
そう告げるアレックスの方も、実はそんなに余裕がある訳ではなかった。
ミリシアの胎は、これまでないほどドロドロに惚け、それでいて今までとは桁違いの締まりだった。
子宮はとっくに降りきっていて、突き入れればどこまでも受け入れる膣はともすれば子宮口を突き破ってしまうのではないかと錯覚するほどだった。亀頭に感じる子宮口も完全に開いていて、小指ぐらいなら通りそうにすら思える。その奥から、明らかに濃くて粘ついた分泌液が際限なくあふれ出してきて、掻きまわすたびに膣と逸物に絡みつき、至上の一体感を感じさせる。最奥を突き上げ、分泌液の糸を引いて逸物を引こうとすると、今度はそれを絶対に逃さない、と膣肉が縛るように絡みついてくる。いつもならきゅうきゅうに閉まっていてもエラで性感帯をゴリゴリと責め立ててやれば忽ち怯んでたじろいでしまう膣肉が、今日に限ってはどれだけ強烈なカウンターをかえしてもその力を緩めない。その結果、ますます跳ね返る性感は際限なく高まり、ミリシアが断末魔のような嬌声を上げてのたうつのに、彼女の膣は別の生き物のようにアレックスの逸物を捕らえて離さない。
「あぁあ゛っ! 頭、変に、あっ! 凄いっ! あ゛っ! これ以上、無理、なのにぃっ! あぁああーーーっ! もっと、もっとしてぇっ! あぁっ!」
「……っ!」
狂乱したように悶え泣くミリシアが、足をアレックスの腰に絡めてくる。
彼女はさきほどからイキっぱなしで、快楽はもはや息や心臓を止めんばかりの拷問の域に達しているだろう。普通なら前後不覚に陥り、ただ与えられる刺激に反応するだけの絶頂人形のような状態で、絶対に離れない、とアレックスの腰を捕らえてくるその意図。
何が何でもここで孕む、という雌の本能のさせる業だ。
「奥っ! あひぃあ、あぁっ! 奥に出してっ! あっ! 妊娠させて……んんんんんっ! あ゛っ!? 妊娠っ! ああっ!」
「くそ……この、調子に、乗って!」
いつもならミリシアを数度失神に追い込んでも余裕があるアレックスだったが、早くも彼は限界を感じてきていた。アレックス自身、ミリシアを妊娠させるために抱く、というシチュエーションに酷く高ぶっていたからだ。
快楽をえる為に抱く。それは楽しみではあったが、同時にミリシアのメンタルケアの一環でもあった。
日常的に虐待じみたレイプを受けていたミリシアは、それに適応する為に自身の淫乱性を歪に開花させた。その事で彼女は、性的行為を嫌悪しつつも依存する状態にあった。そんな彼女に、淫乱性を自覚させつつも否定せず、性的行為の嫌悪を取り除く、というのがアレックスが彼女の求めに定期的に答えていた理由だ。操縦手である彼女は部隊運用の肝であり、内心に抱えている爆弾を放置しておくのは極めて危険だった。
勿論、見目麗しい女性で性格も良い彼女が、女としてアレックスに夢中になっている状況を楽しむ気持ちもあったし、行為中の躾けじみたプレイも好きでやっていたので、義務感はほとんどなかった。
だけど今は違う。発端こそ、埋没した爆弾の解除だったが、それはすでに終わっている。今こうしてミリシアを突き上げているのは、完全にアレックスの欲望によるものだ。
もはや交わっている二人は兵士ではなく、男と女ですらなかった。
孕ませたい雄と、孕ませられたい雌。二匹の獣の原始的な交合でしかない。
「あ゛っ! あぁああ~~~~~~っ! あっ!!」
ミリシアが目を見開いて何度目かわからない絶頂に目を瞬かせる。すでにずっとイキっぱなしといってもいい状態だが、それでも波はある。絶頂にぎゅうぎゅうと締め付けが増し、それがアレックスにもトドメとなった。
「っ」
「あ゛ひぃ!?」
最奥に逸物を楔のように捻じ込んだまま腰を起こす。ミリシアの下半身を持ち上げて、子宮を逆さづりに、逸物で上から串刺しにするような姿勢を取る。ベッドの上でミリシアの躰がなかば無理やりに折りたたまれるようなこの体勢、誰が言い出したのか種付けプレス、なんて呼ぶ者もいるが、なるほど、言葉の通りだ。
逆さにつるされた子宮は文字通りの肉壺だ。注ぎ込まれる精液を全て受け止める他は無い。
「出るっ!」
しばらく機会がなかった特濃の精液は、半ばゼリーじみていた。それでいて粘っこく、一度ついたらそうやすやすとは拭いきれない。
さらに今日はアレックスもいつになく高ぶっていて、射精までの最短記録を更新するほどだった。それだけの興奮でもって吐き出された白濁液は、量も勢いも凄まじかった。
そんなものが、逆さづりの子宮にぶちまけられる。ミリシアの子宮口は完全に緩み切っていて、絶頂による収縮と相まって吐き出された精液をごくごくと飲み干さんばかりだった。
「い゛っ!? あ゛っ!? あっ!!」
胎の奥に満たされる灼熱。絶頂中にあってそれを感じ取ったミリシアは、仰け反って反応を示した。性的絶頂の波が、およそまともな人間の感じられる天井をしたたかに打ち、ミリシアの意識を激しく攪拌し、白い閃光になって弾ける。
人格や人間性すら破壊しかねない脳機能の限界に押し上げられながらも、ミリシアにあるのはただ、圧倒的な幸福感のみだった。
「ひっ、あ゛……あ。アレック、さん……私、しあ、わせ………んぅ」
最後にそれだけを伝えて、かくん、と電源が落ちるようにミリシアは気を失った。
その間も、アレックスの逸物はびゅくびゅくと脈動を続け、彼女の胎は子宮に精液を詰め込みつづけた。
最後の一滴まで注ぎ終えると、アレックスはぐちゅり、と己自身を引き抜いた。意識を失ってもからみついてくる膣肉がこびりついた僅かな精液も拭い去り、最後に鈴口で愛液と精液の混合物が糸を引いて、切れる。
どさりと完全に脱力したミリシアの下半身がベッドに投げ出される。愛液と分泌液で彼女の秘所はドロドロに汚れていたが、最奥につめこまれた精液が垂れてくる様子は無い。ドロドロベトベトの粘度もあるが、もしかすると本当に一滴残らず子宮が飲み干してしまったかもしれないな、と思ってアレックスは達成感に満ち足りた。
「……ん。お疲れ様」
タオルでミリシアの体を綺麗にぬぐってやり、毛布を引き寄せて一緒にくるまる。
空調の行き届いた部屋はエアコンがよく効いていて、まぐわいの熱が去ると少し肌寒い。毛布の下で彼女の躰を抱きしめるとちょうどよいぐらいだ。
「ん……」
意識を失ったままのミリシアが呻いて、アレックスに躰を寄せてくる。無防備な彼女の様子に心を満たされつつ腰を抱き寄せ、アレックスは目を閉じた。
多分、だが。
きっとゆっくりできるのは今晩が最後だ。そんな気が、していた。