大人の知識を持ったまま中学生に戻った俺は好き勝手に生きていく 作:柊咲
俺と桃花さんはランチバイキングを楽しんだ。
それからはまったりと、漫画とか雑誌が置いているコーナーで漫画を読んだり、横になったりして時間を過ごした。
終始、桃花さんは楽しそうだった。
だが、外が夕暮れ空に変わると、少しだけ表情が暗く見えた。
「桃花さん」
「ん、どうしたの?」
旅館を出て車へ。
「いや、なんかテンション低いなって」
「そうかな。なんでだろ、ぐてーって横になったからかな」
「眠いんですか?」
「ううん、そうじゃないよ。ただ……まあ、正直な話はあれかな、今日がもう終わっちゃうなあって思ったら、なんかテンション下がっちゃったのかも」
苦笑いを浮かべながら桃花さんは言う。
「まだ今日は終わりじゃないですよ。これまでは桃花さんが行きたいところを一緒に楽しみましたけど、これからは俺が行きたいところで一緒に楽しむんですから」
「ふふっ、そうだったそうだった。もう行き先は決まったの?」
はい、とスマホのマップを起動すると、ナビゲーションが始まった。
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「うわっ、なんか緊張する……」
屋内の駐車場に車を停めた桃花さんは、不審者みたいに周囲を警戒しながら車から降りる。
「今の桃花さん、なんだか不倫相手とラブホに来たみたいに見えますよ」
「だ、だって、車で来たことないから緊張するんだもん。って、それ合ってるよね」
「あっ、そうでした」
「ふふっ、じゃあ行こっ」
手を繋いでラブホへ。
タッチ画面で目当ての部屋を探していると、まだ挙動不審な桃花さんが不安そうな声をあげる。
「なんかさ、部屋選んでるときとかエレベーターとかで他の人と会ったら気まずいよね」
「ああ、なんとなくわかります。でも、たまに『へえ、こんな二人が来てるんだ』って見るの面白いですよ」
「例えば?」
「おじさんと女子高校生ぐらいの年齢の子とか」
「いやいや、そんなあからさまなの……」
ピコン!
ふと、エレベーターが止まった。
俺と桃花さんは視線を向けると、中から今言った通りの二人組が下りてきた。
二人は俺たちと顔を合わせないように下を向いたまま駐車場へと向かって足早に去っていく。
「ほら、いたでしょ?」
「……なんだろ、見なかったことにしよっか」
部屋を決めて俺たちもエレベーターに乗る。
そして部屋に入ると、
「うわあ、めっちゃお洒落な部屋……ていうか、ヤバッ!」
玄関から入ってベッドを見るまではお城に来たみたいなキラキラした表情だったが、大きな丸いベッドと鏡一面の天井を見て大きな声を出して驚く。
横になっていても自分の姿が見えるという、なかなかエロい仕様だ。
「派手な赤い丸ベッドに、天井も鏡になってて、なんか圧巻だね!」
「なかなかここまで気合入った部屋ないですから。探すの大変でしたよ」
「まあ、ここまでの部屋を求めてるカップルってそういないもんね。でも、ここでするのか……」
ベッドに座り、天井を見上げる。
俺は彼女の前に立ち頬を撫でる。
「興奮してくれますか?」
「興奮はたぶん、するかな……。でもそれ以上に恥ずかしくて死んじゃいそう」
「大丈夫ですよ。その緊張も興奮にすぐ変わりますから」
「もう、中学生のくせに」
「シャワー浴びますか?」
「あっ、うん。そういえば休憩じゃなくって宿泊で予約したんだよね?」
「はい、桃花さんが泊まりたいって言っていたので」
「そっか。じゃあ……いっぱいできるね♡」
弾んだ声で言われ、俺は彼女を抱き寄せキスをする。
「あっ……ん、ちゅ♡ はあむっ、ちゅ、ちゅっ、ぱあ……っ♡」
「シャワー、浴びますか」
「……うん、いこっ♡」
お互いにさっさと服を脱いでお風呂場へ。
透明なガラス張りのシャワー室を見て桃花さんは「うわ、エッチなやつだ」とテンションを上げる。
お互いに裸でシャワーを浴びながら聞く。
「桃花さんって、あんまり彼氏さんとラブホとか来なかったんですか?」
「うん、行かなかったよ。大学生ですぐ一人暮らししたから、お互いの家でするのばっかだったから。もちろん、こんなエッチなラブホに来たこともありません!」
「なるほど。じゃあ、思う存分に楽しまないとですね!」
向き合ってシャワーをお互いの身体にかけると、桃花さんは笑顔で「うん!」と頷く。
そしてすぐ、俺を見つめながらお願いした。
「えっとさ、今日はその……トモくんの話するの無しでお願い」
「えっ、どうしてですか?」
「朝言ったでしょ、今日は付き合ってる感じでいたいって。だから、ねっ……?」
「要するに、今日は俺と恋人みたいにセックスしたいと」
冗談混じりに言うと、桃花さんは小さな声で「うん」と答えた。
意外なほど素直な反応に、俺も素直に返す。
「わかりました。でも、彼氏さんのより俺の方が気持ちいいですよね? ってワード気に入ってたのに、これも駄目ですか?」
「ダメ! というか……もうわかってるでしょ」
俺の上半身を触っていた両手が勃起した肉棒に向かう。
一週間ですっかり俺の肉棒の大きさと硬さを熟知した彼女。
そんな慣れた手付きで彼女に触られると、すぐに肉棒がビクンと反応する。
「祐輔くんの方が大きくて、エッチしてて気持ちいいから。それに何度も射精できて、すっごく満たされるの。身体はもちろんだけど、心も……どんどん、これにハマっちゃってヤバイの♡」
「桃花さん」
トロンとした瞳で見つめられる。
「だからさ、もう聞かないでよ。祐輔くんの方が何もかもいいから……」