大人の知識を持ったまま中学生に戻った俺は好き勝手に生きていく 作:柊咲
薄暗い部屋で聞かれた。
彼氏が電話で注文しているときに。
「高一だから同い年だな」
「へえ、そうなんだ。じゃあ、かえちゃんと同じクラスってこと?」
「まあそんな感じだな」
男から見たとき、世の中の女には二種類いる。
まずは恋愛対象にしやすい平均的な容姿の女。
もう一つが俺みたいな一般人には手が届かない恋愛対象になりにくい、めちゃくちゃ美人な女。
これに当てはめるなら、杏は後者寄りだろう。
顔はなかなかだし、胸もおそらく大きい。
だが”セックスできるかどうか”で判断すれば間違いなく前者だ。
「かえちゃんとは、どんな感じで付き合ったの~? 入学してすぐな感じ?」
別に俺のことがタイプとかではなく、単純に楓の彼氏だからこんな態度なのだろう。
楓に何かコンプレックスでも抱いているのかってぐらい、俺にグイグイくる。
距離も、俺が彼氏だったらぶちぎれてるほど近い。
当の彼氏は何も言わず、何を歌おうかデンモクを操作し始めた。
「もう、そんなこと聞かないで」
と、楓が俺の腕を組んで杏から引き離す。
彼女として危機を察知したのだろう。
「えー、いいじゃんいいじゃん。ノロケ話、聞きたいな~」
だが、上半身は楓に引き寄せられるが、下半身は杏に寄ったままだ。
しかも薄暗い部屋の中で、杏は俺の太股に手を置いた。
まるでキャバ嬢のような大胆さ。
ちなみに彼氏は気持ち良さそうに歌っていてこちらに気付かない。きっと杏が聞いてくれていると思っているのか、熱唱中だ。
「じゃあじゃあ、ゆうくんとかえちゃんってどこまでしたの?」
「え、ど、どこって……」
「高校生なんだから、そりゃあねえ……ちなみに、杏としゅんくんは最後までしちゃったよ?」
自慢気に話す杏。
おそらく、楓の反応から俺たちがまだ何もしていないだろうと予想しての挑発か。
高校生が旅行しているのに何もしていないわけないと思うんだが。
「あたしらも、したけど……」
負けじと楓がやり返す。
「えー、そうなの!? かえちゃんって意外と手が早いんだね!」
「……杏の方こそでしょ」
「別に。だって杏の初体験、中学のときだったから。いっぱいしてるんだよね~」
太股を杏に撫でられる。
経験値高いから自分の方が気持ちよくできるよ?
というのを言いたいのか。
だけど既に楓の方が上級者だと思う。
なんせ毎日のように犯しまくったから。
「じゃあじゃあ、二人っていつもどんな感じでしてるの?」
「そ、そういうの、別にいいじゃん……」
「えー、気になるんだもん。ねえねえ、どんな風に?」
太股に伸びた手が徐々に股間へと伸びる。
楓はそこまで言わなかったが、これは人のモノを奪うのが好きってレベルじゃない気がする。
明らかなコンプレックスを抱いている。
「おい、杏……っ!」
と、曲が終わってようやく彼氏が変な雰囲気に気付いた。
「なに、しゅんくん?」
「あんまその、他の男にだな……」
「あっ、もしかして妬いちゃった? ごめんごめん、しゅんくん♡」
猫撫で声で謝ると、杏が彼氏に跨る。
「杏は、しゅんくん大好きだから~♡」
そのままキスへ。
俺からしたら会って間もない男女のキスを唐突見せられた感じでポカーンとするだけだが、楓からしたら元彼と友達がキスしているのを見せつけられている状況だ。
「なっ、二人とも、こんなとこで止めてよ……」
「んちゅ、あむ、ちゅ……ぱあ♡ ん、ああ、ごめんごめん、しゅんくん怒らせちゃったから、ごめんねのちゅーしたの♡」
これが女と女の喧嘩。
なかなかパンチ力のあるやり取りだ。
「祐輔、もう帰ろ……」
楓が俺の手を引いて立ち上がろうとする。
だが、こんな面白い戦いはなかなか見れない。
俺は楓の手を引いて跨らせる。
「ちょ、祐輔……」
「見せつけられっぱなしはムカつくだろ?」
それに、女同士で戦っているが、彼氏も俺に敵意を向けている。
杏とキスしながら、ドヤ顔で俺のことをちらちら見てくる。
舐めるなよ、クソガキが……。
「で、でも……」
「それとも、元彼の前じゃ今の彼氏とキスしづらいか?」
「そういうわけじゃ、ないけど」
「実はさっきから、あの女に股間触られまくって誘われてたんだよ。このままだと、俺もあの女に取られそうだな?」
耳元でそう囁くと、楓はムスッとした表情をする。
そしてキスを。
強引なキスに、じゅるじゅると水音を響かせた舌の動き。
楓は踊り子のように跨ったまま腰を前後に動かす。
「あ、んっ、はあ……れろっ、れろ、ちゅ♡ じゅるっ、じゅぷっ、ちゅ……んんっ♡」
楓は背中を向けているから見えないが、さっきまで挑発してキスしていた二人が俺たちの行為を食い入るように見ていた。
俺は服の上から乳房を鷲掴みにする。
「んっ、はあ……っ♡ ちょっと、そこ……ダメっ♡」
「とか言って、いつも触らせてくれるもんな。ほら、どんどん先っぽが硬くなってきたぞ?」
「あんっ♡ や、ダメ……声、出ちゃうっ♡ 触ったら、声、我慢できないからぁ……っ♡」