ベルガモットバレーにある都市、
一般には観光地として知れ渡っているが、歓楽街として夜の街としての顔もある。
そんな夜の桃源郷を歩いていると、
「あら?お兄さん、色男じゃない。ちょっと遊んで行かない?」
目をやると、建物と建物の隙間に隠れるようにして女が立っていた。
口には
こちらが脚を止めたのを了承を見たのか、女はこちらの手をやわらかく引いてきた。
その薄暗い路地裏へと誘う様は、まるで底なしの闇に引きずり込もうとする淫魔のようにも思えた。
「ふふっ、カラダが強張っているわね?女を買うのは初めて?」
言い当てられて動揺する。そもそも桃源郷にも仕事の関係で訪れただけで、女遊びをするつもりなど毛頭なかったのだ。
だがこの女の誘いには何故か逆らえなかった。
「じゃあたっぷり愉しんでもらわないとね・・・」
先程の道からはそれほど奥まで進んでいないぐらいの場所で女はしなだれかかってきた。
同時にふわりと鼻をなにかの香りがくすぐった。香水かなにかなのだろうか?
ほんのりとした甘い匂いに頭がぼうっとしてくる。
「じゃあ・・・・・はじめましょ・・・・・」
女はいきなり唇を重ね、舌を差し込み絡めてきた。すると口内が甘い蜜で満たされる。
後から気付いたが先程の匂いも
思い返せばこのあたりから思考がまともではなかった気がする。
女はカラダを密着させ、貪るようにキスを続ける。
手慣れたその行為でこちらの欲も高まってしまう。ここまで来たらこちらも愉しませてもらおうじゃないか。
「あんっ・・・・・お客さん、たくましいのね。大きな手でがっしり掴まれるとこっちも興奮しちゃうわ・・・・・」
女はそう言いながらカラダをくねらせると、自分から帯をほどいてその淫らな肉体を更に押し付けてきた。
その女は決して肉付きがいいわけではなく、どちらかと言えば痩せた方だった。
しかしそのカラダが発する色気は
「すご・・・・・こっちもたくましいのね・・・・・うっとりしちゃう」
気付くと座り込んでいた女はこちらのイチモツを目の前に、恍惚とした顔をしていた。
かと思うとすぐにクチに咥え込み、口内と舌でさらなる勃起を促してきた。
「んっ、んっ、ぁん・・・じゅるっ、ぐぷっ・・・・・んっ・・・」
執拗な責めに思わず声が漏れる。このままではすぐに射精してしまうのを察したのか、女はほどほどで口淫を終わらせた。
「ふふっ、もうイきそうだったでしょ?出すならこっちに・・・・・ね?」
そう言うと女はこちらから離れ、壁に背中を預けると大きく脚を開いた。
恥ずかしげもなく自分の秘部を晒す女に興奮が止まらなかったが、すぐに挿入はしなかった。
「なに?見たいのかしら?」
今度はこっちが女の前でしゃがみこみ、その秘部をまじまじと見つめた。
そして女の左足を持ち上げ、秘裂に指を差し入れる。
「あんっ!」
女のあえぎと共に膣内をかき回す。女も興奮していたようで、中はトロトロにほぐれていた。
しかし、しばらくすると中から愛液ではないものが出てきた。
白く濃厚なその液体は明らかに・・・
「ああ、ごめんなさい。さっきのお客さんのがまだ残ってたみたいね」
やはり男の精液だった。つまり今日の『客』は自分だけではなかったということだ。
しかしその先客の精液が自分を更に興奮させた。
それもそうだ、普通の男女の性交なら他の男に抱かれた後の女を抱くなんてことはまずあり得ない。
その非日常や異常とも言える状況に自分の理性が限界を迎えた。
「んっ!あああああっ!・・・・・いきなり突っ込むなんて・・・・・優しそうな
女はそう言いながらもギチギチと肉棒を咥え込み、グイグイと締め付けてくる。
何人も男を『客』に迎えてるであろうその膣内は信じられないぐらいの心地よさだった。
思わず腰が動いてしまう。
「ああっ!ああああっ!激しっ・・・・・いいわよ、もっと突いてぇっ!」
「いいから、もっと激しくていいから!!!ああっ!あああん!!!」
女はこちらの背中に腕をまわし、しがみつくようにあえいだ。
こちらが腰を動かすたびにグチュグチュと淫らな水音を晒し、女は荒い息でこちらの欲情に応えてくる。
「いいっ!すごくいいのっ!」
「さっきの男も悪くなかったけど、お客さんの方が硬くて・・・・・奥まで届くのぉ!!!」
この女は男を悦ばせて興奮させる話術を知っている。
男性器のカリは女の腟壁を擦り上げるだけでなく他の男の精子をかき出す役割もあるとは聞いたことがあるが、実際に他の男の精液をかき出して自分の精液を残すような性交をする機会なんてそうそうない。
今まさにその機会に遭遇していることに興奮が止まらなかった。
「あっ、あっ、イきそう?もうイくの?いいわよ、中に出しても」
「わかってるでしょ?さっきの男も中に出したの!だからお客さんも中に出していいのよ!」
「出して・・・・・だしてぇ!!!あたしの
こちらに両足を絡め、しがみつくように腰を揺らす女のその叫びと共に限界を迎え、一気に精液を吐き出した。
「出てる・・・・・せーし出てるぅ・・・・・」
全身で抱きしめるようにこちらを拘束し、精を搾り取るように媚肉を動かし、膣内射精に震える女。
その必死な姿に興奮したせいで人生で一番長い射精を経験した。
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「もう、朝か・・・・・」
あたしが家につく頃には明るくなっていた。
まぁあんな生活をしていれば朝帰りなど当たり前なのだけれど。
「・・・・・ひどい顔ね」
鏡を見てそうつぶやく。
無愛想は昔からだけど、今は一層笑わなくなった。
顔を洗い、再び鏡に向き合うがその顔が変わるわけもなく。
「あたしには・・・・・もうこれしか残ってないから」
「発明家として落ちこぼれで何も後世に遺せないとしても・・・・・」
「ケンザンの血を絶やすことだけは・・・」
挫折を味わい発明家にもなれず、
その花から溢れる朝露のような涙は、あたししか知らなかった。