※この作品はR-18です。

悪魔に魅せられた乙女   作:翔田美琴

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第10話 利権に取り憑かれた愚者達

 地上では金銭欲に眩んだ人間達を金銭欲を司る悪魔マモンが、地獄へと堕としている光景があった。 

 地上は金銭欲に目が眩みやすい世界となり、魔王マモンにとっては都合のいい世界となった。そして今日も、とある島国で巨大な利権を貪る年寄りの男共にマモンの魔の手が迫ってきた。

 その島国は、国民的なアイドルが女性に対して性的な暴行をしたと言う事がきっかけで、報道局に女性を上納していたと言う事件で大騒ぎになっている。

 世間では腐った報道局を潰すのは今しか無いとあらぬ事、ある事を挙げて、その余波は世界中にも波及している。

 そこには巨大な利権が闇の底に横たわっている。魔王マモンが狙っているのはその巨大な利権そのものだ。その為に外資企業にその報道局を叩くように促した。

 日を追うごとに報道局のアラは露わになり、世間は腐った体勢の崩壊を望んでいる。だが、望むだけで都合のいい口だけを出すマモンにとってもむかつく奴等でもある。

 ついでにその自分勝手な民衆も地獄へ案内してやるか。手前勝手は自らの首を絞める事を判らせるには打ってつけだった。

 

「なかなか面白い事になっているようだな」

「ルシファー様。貴方も来ていたのですね」

「この島国は穢れた魂には事欠かない国だからね。地獄の尖兵に打ってつけだよ」

「確かに……」

「君が狙っているのは、例の報道局の利権か?」

「ええ。世界規模で観たら端金かも知れません。ですが、その報道局の影響は世界的にも割と影響力がある。公共の電波をジャックできれば洗脳も容易いでしょう」

「洗脳か……その考え方、私には無い発想だな。流石はマモン」

「これからですよ。ルシファー様。あの報道局の経営陣は利権にしがみつく愚かな民衆。そいつらも地獄へ送って差し上げましょう」

「期待している」

 

 ルシファーはビルの屋上にて見下しているマモンの側で静観を決め込むように地上の様子を観ていた。

 島国の夜は何処か闇に染まりきった魂が漂う暗黒に満ちた闇夜のように不穏な空気が漂っている……。

 マモンの格好はお洒落なスーツを纏い、その両腕は組んで、黄金色の瞳は闇夜でも綺麗に輝いている。

 地上の島国では今も怒号が何処からか聞こえてくる。マモンはその光景にほくそ笑み、全く人間共の心の弱さは喝采ものだ、と嘲笑った。

 

 騒ぎが始まり、約一か月が経過する頃でも混乱状態は続いている。 

 コマーシャルを出稿していた企業は一斉に離れ、報道局側は一切の真実を話す事もせずに隠蔽する事に終始している。

 そうして腐った体勢の崩壊がこの一か月で決定的な事件が起きる。魔王マモンが心が弱い癖に自意識を肥大化させた男に対して、報道局の取締役や会長を殺せば貴様は英雄になれるという甘言を呟くと、1週間も待たない間に事件は起きた。

 

「天誅━━!!」

 

 人目を忍んで隠れていた会長、会見にて歴史に残る阿保な会見をした経営陣の男性達が、まるで引き金を引かれた暴発した弾丸のように何処にでもいるような男性達に拳銃で撃ち殺されたのだ。

 そして、その英雄的犯罪に走った犯罪者達は警察に即座に逮捕され、報道局の経営陣は一気に空席になる。

 そこに例の外資企業が報道局の買収に踏み切っていく。

 そうして、外資企業という隠れ蓑を用いて魔王マモンによる報道局の占拠が達成される。マモンは即座に電波ジャックをして、表側は普通の番組に戻ったが裏では人間共の洗脳を開始し始める。

 

「なるほどね。確かにこれは人間共が涎を垂らす利権だね。たったの1日、コマーシャルを流してきちんと経営するだけで10億もの金が動くとはね」

「この報道局は、魔王マモンが有効に活用して見せますよ、ふふふ……!」

 

 公共の電波に乗って魔王マモンの魔力が送られ、徐々に島国の者達が洗脳されていく━━。

 

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