※この作品はR-18です。

【2巻11/14発売!】ずっと好きだった幼馴染にフられて始まる淫らに一途なハーレム生活   作:花染彩葉@幼馴染ハーレム2巻発売中!

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第39話『非日常な日常』

 

 

「私、人生で初めてお店を出禁になりました」

 

 公園のベンチに腰を下ろし、空を見上げながらエミちゃんがボヤく。

 

 他のお客さんに迷惑をかけたのは申し訳ない限りだが、俺はこれといって罪悪感を覚えてはいない。エミちゃんも特に思い詰めた様子はなかった。

 

 なぜなら、

 

「進藤くんのせいで追い出されちゃったじゃない!」

 

「お前に品がないからだろ!?」

 

 悪いのは全部このふたりであり、俺たちは巻き添えを喰らったに過ぎないからだ。

 

 俺とエミちゃんが並んで座る眼前で、ふたりは立ちながら今もなお口論を繰り広げていた。

 

「せっかくの修行もお前がいたら台無しだ。峰川、悪いが俺は帰らせてもらう」

 

「あんな粗チン、いくらチントレしたところで峰くんの十分の一にもならないでしょ。さっさと諦めて、女の子にフられ続ける人生受け入れなさいよ!」

 

「……いつか殺す」

 

 物騒な台詞を吐き捨て、進藤は踵を返す。そんな態度にも動じることなく、サキもフンと顔を背けた。

 

「進藤。帰るのはいいとして、さっきも言ったけど修行云々は今後なしにしてくれよ」

 

 サキとエミちゃんが乱入したことで話は有耶無耶になってしまったが、当初の目的は進藤との師弟関係を解消させることだ。解散する前にしっかりとその件を告げておかなくてはならない。

 

「なにを言ってる?」

 

 進藤は首だけ振り返る。その目は鋭かった。

 

「言っただろう、俺はお前の巨根に魅せられたと。そのバカ女に侮辱されたせいで、俄然、憧れは強くなった。今後とも末永くよろしくしてもらう所存だ」

 

「……は?」

 

「また連絡する」

 

「待て!」

 

 俺は思わず腰を上げた。

 

「お前さっき言ってたじゃないか! 自分は短小じゃなかった、全部サキの膣がガバガバだったのが悪いって! 俺もそう思う! 心の底から同意だ! だからもう、男根の大きさは気にしなくていいんだよ!」

 

「峰くん酷い……!」

 

 サキには悪いが、ここは貧乏くじを担ってもらう。進藤本人が都合のいい口実を使ってくれたのだ。それを利用しない手はない。

 

 ただ、進藤はまるで折れる素振りを見せなかった。

 

「馬鹿を言うな。それとこれとは話が別だろう。1より10、10より100、さらに高みを求めるのは人間の自然な欲求だ」

 

「俺はデカくなる方法なんて知らないんだよ! ひとりで調べて勝手にそれを実施したらいい、俺を巻き込むな!」

 

「ネットに転がってる情報など当てにならん。身近に本物がいるなら、そいつの過去と私生活を参照した方がいい」

 

「だから遺伝だって前にも言っただろ!?」

 

「それでもやってみなくちゃわからない。引き続きよろしく頼む、じゃあな」

 

「おい……!」

 

 前を向いて歩き出す進藤に、俺の声は届かなかった。ならばとそのあとを追おうとするが、急に背中に重圧がかかって身動きが取れなくなる。

 

「峰くんも私のマンコガバガバだって思ってるの?」

 

 肩甲骨辺りに豊満な乳房が押しつけられる。その感触と共に、拗ねた声が鼓膜を揺らした。

 

「いや、今のは言葉の綾っていうか……」

 

「こうなったのデカチンポのせいなんだから、峰くんだけにはそんなこと言って欲しくなかったな……」

 

 進藤への剣幕からは一転して、サキはしおらしい声を発していた。咄嗟に言った台詞だったのだが、存外それはサキを傷つけてしまったのかもしれない。

 

「悪かった……」

 

「いいよ! セックスしてくれたら許してあげる♡」

 

 またまた声のトーンは一転、元気よく飛び上がったサキが正面に回り込む。

 

「じゃあホテル行こっ! ストレス発散にはセックスが一番♡」

 

 俺の腕に組みつくと、サキは後ろを振り返ってエミちゃんを見た。

 

「神崎さんも行くでしょ? 3Pしよーよ!」

 

「いいですね。ご一緒します!」

 

 笑顔で賛同し、サキとは逆方向の俺の腕にエミちゃんがしがみつく。

 

「はあ……しょうがないな……」

 

 と、表面上は呆れてみせるが、両手に花な状況に内心では鼻の下が伸びている。進藤はこの状況を「まともじゃない」と評していたが、傷つく人間はひとりもいないのだから誰からも責められる筋合いはないだろう。

 

 ふたりを引き連れ、俺は気分上々で歩みを進めるのだった。

 

 

          *

 

 

 向かった場所はターミナル駅の裏側に建っている割と大きめのラブホテルだった。視界の先にその姿を収めると、隣を歩くエミちゃんがおもむろにこう言った。

 

「3人でホテル入るのって初めてですね」

 

 たしかに。まあ、普通の生活を送っていたら3人でラブホに入ることなどまずないと思うが。

 

 いや、ラブホ女子会なるものも世の中には存在するらしいし、世間ではそうでもなかったりするのだろうか。

 

「てか、そもそもラブホって複数人で入っても大丈夫なのか?」

 

 ラブホ女子会は置いておくにしても、男込みの複数人で利用するケースは俺の知識にはちょっと存在しない。ふと感じた疑問を、前方を歩くサキにぶつけてみると、

 

「小さいホテルだとないところもあるけど、あそこは大丈夫! 複数人向けの部屋があったはずだから!」

 

 肩越しにこちらへと振り返り、どこか得意げにサキは答える。

 

「ふうん」

 

 俺は間延びした声を出して会話を終わらせた。なぜそんなことを知っているのか、という疑念を心の中に閉まって。

 

 ――休憩で確保した部屋は、気持ち広めな間取りだった。3人目からは追加料金がかかるらしく、値段はいつもより割高になっていた。

 

「私はシャワー浴びてくるね。先におっ始めててもいいよ〜」

 

 部屋に入って早々に、サキは浴室の方に消えていく。残された俺たちは手荷物と上着をまとめ、ベッドにずっしりと腰を下ろした。

 

「進藤さんの件、大変ですね」

 

 隣からクスクスとした笑い声が上がる。心配している物言いだが、エミちゃんの本性はわかってきたつもりだ。

 

「そんなこと言って、本当は面白がってるくせに……」

 

「まあいいじゃないですか。前にも言いましたけど、あんなイケメンさんを手駒にするなんて中々できることじゃありませんよ?」

 

「前にも言ったけど、イケメンは余計な一言」

 

 嫉妬の感情を弄ばれているだけなのはわかっているが、やはり自分の彼女が他の男をイケメン呼ばわりするのは気分がよろしくない。

 

 浴室の方から水の流れる音が聞こえ初める。サキがシャワーを出したのだろう。

 

 ファミレスでは散々エミちゃんに弄ばれた。ここは仕返しをするチャンスだ。

 

 シーツに滑らせた手のひらを、エミちゃんの手の甲に重ねる。ピクッと体が強張ったのを視界の端で捉えると、俺たちの視線は吸い寄せられるように互いの瞳を向く。

 

「リョウタくん……♡」

 

 キス待ち顔に唇を合わせながら、俺はそっとエミちゃんの体を押し倒した。

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