【2巻11/14発売!】ずっと好きだった幼馴染にフられて始まる淫らに一途なハーレム生活 作:花染彩葉@幼馴染ハーレム2巻発売中!
正気を取り戻したときにはすべてが遅かった。
眼前に広がるのは、惨状とも呼べる光景だった。
「……ぉっ♡♡♡ ぽっ……でっ……でかち……ぽっ♡♡♡ でかぁ……♡♡♡」
ベッドの上で天井を見上げたまま、神崎さんはよだれを垂れ流していた。野球ボールが丸ごと入るんじゃないかというぐらい膣口は大きく拡張され、中からどろっとした白濁が大量に溢れ出ている。
シーツは正体のわからない液体でびしょ濡れになっており、暖房の効いた部屋で換気もせずにセックスしていたものだから部屋中にむわっとした淫臭が立ち込めている。
「ひっく……♡♡ ぁっ……♡ んぐっ……、ぽっ……♡ でかちぽぉぉぉ……♡♡♡」
だらんと放心しているのに、時折思い出したように神崎さんの体が跳ね上がる。
その様を見て、俺は思った。
「神崎さん……」
もしかして、俺はとんでもない過ちを犯してしまったのではないかと。
神崎さんがサキのようになってしまったら――そんな予感が脳裏を掠める。そうなっても俺は、今と同じように神崎さんを好きでいられるのか。
「なに考えてんだか……」
自分がひどく最低なことを考えていると自覚して、思考を放棄する。好き放題やったのは他でもない俺自身だ。だったら、神崎さんがこの先どうなろうと責任を取るのが彼氏である俺の役目である。
「とりあえず後始末を……」
部屋にある時計で時刻を確認する。
16時半。
映画を観始めたのが13時頃で、そこから1時間後ぐらいにヤリ始めたわけだから、ざっくり計算して2時間以上セックスし続けていたことになる。
これだけ匂いが溜まるのも当然だった。
外から見える位置にベッドは置いてない。俺さえ服を着ていれば、窓を開けても問題ないだろう。
そうして換気をしようと部屋のカーテンを開いたところで、
「うわああっ!?」
顔が潰れるぐらい窓ガラスに耳を押しつけた人影と至近距離で目が合った。驚きのあまり俺は尻餅をつく。
見上げる形でその正体を確認してみれば――そこにはなんと、サキの姿があった。
なに!? 怖すぎるんだけどッ!?
「デカチンポォォォォ……」
黒いワンピースの上に白のダウンジャケットを羽織った格好。サキは両手と顔面を窓にへばりつけて、恨めしそうな眼差しを俺の下半身に送っていた。
どうしてサキがここに……?
いや、細かいことはあとにしよう。まずは安全確保が第一だ。ドン、ドンっと窓を叩く姿は異常者そのもので、なにをされるかわかったものじゃない。
――殺される。冗談ではなく本気でそう思った。
サーッと咄嗟にカーテンを閉める。
「えっ、ちょ……無視はひど――」
ベッドに駆け寄り、神崎さんの肩を揺する。
「神崎さん起きて! なんでか知らないけどベランダにサキがいるんだよ!」
「ぽぉぉぉ……♡♡♡ でかちんぽぉぉぉ……♡♡♡」
「デカチンポじゃなくて! とにかく服を!」
「5回戦目でしゅかぁ……♡♡♡ ええへぇ……もうしゅきにちゅかってくださいぃ♡♡♡ でかちんぽだいひゅきなっちゃいまひたぁ♡♡♡」
「…………」
駄目だ。とても話が通じる状態ではない。
「――ねえ開けてよ峰くん! 私はただデカチンポのおこぼれを貰いに来ただけなのっ! ふたりのセックスが終わるまで寒い中じっとここで待ってたの! 偉いでしょっ? 健気でしょう!? だからご褒美! 私にご褒美セックスして! ねっ!? ねぇっ!? 無視はやだぁっ!」
近所迷惑なんて一切考えずに大声で叫び散らしている。下手をすれば、通行人が警察に通報しかねない状況だった。
……どうする?
もし警察を呼ばれでもしたら、神崎家全員に多大な迷惑をかけることになる。それに俺とサキだって家族ぐるみで付き合いがあるのだ。俺のデカチンポのせいでサキがストーカーになってしまいました、なんて、どの面下げてお互いの親に説明すればいいのか……。
「お願いよぉぉぉぉ……ずっと外にいて凍えそうなの……デカチンポで温めて欲しいの……なんでもするからぁぁ……ぐすっ……ひっ……ふぇぇぇん……!」
外から啜り泣く声が聞こえる。
サキの言い分は置いといて、とにかく警察沙汰はマズい。そう判断し、神崎さんに入室許可の是非を問う。
「ねえ神崎さん。このまま放っておくのもヤバいし、とりあえず中に入れてもいいかな?」
「でかちんぽ挿れてくれるんでひゅぁ♡♡♡」
「そっちじゃなくてサキ! サキが来てるんだってば! 頼むから正気に戻ってよ!」
今度は強めに肩を揺らして大声で呼びかける。すると、
「……ほえ?」
間の抜けた声を上げて目をぱちくりさせる神崎さん。虚ろだった瞳に理性の光が戻っていく。
「ふぇ……あぇ……なんでサキさんがウチにぃ……?」
まだ陶酔気味ではあるものの、会話が成立するレベルには正気に戻ってくれたらしい。
「なんか、デカチンポのおこぼれを貰いに来たとかでベランダにいるんだよ」
「……? よくわかりません」
「いや、俺も全然わかんないけどさ……サキの言葉が支離滅裂なのは今に始まったことじゃないでしょ」
「まあ、たしかに……」
「それよりヤバいのは、サキがいつもの調子でデカチンポだのセックスだの大声で叫びまくってるってこと! このままだとマジで警察来てもおかしくないよ!」
事の重大さを理解したのか、神崎さんは一瞬で青ざめた表情になった。
「こ、困ります! ご近所さんにそんなの聞かれたりしたら……!」
股間から滴り落ちる精液を拭うこともせず、神崎さんは裸のままベッドから下りて窓に駆け寄った。カーテンを開け、鍵を外して窓を開け放つ。
淀んだ空気が外へと排出され、冬の新鮮な空気が室内に流れ込む。
「あぁっ! セックスの匂いがするぅ! それに中出しまでされて……羨ましい!」
「そういうのいいですから! とにかく中に入ってください!」
「あっ、待って。靴脱がなくちゃ」
「不法侵入しておいて今さら常識的な行動取らないでくださいよッ!?」
神崎さんに腕を引っ張られ、サキが室内へと引きずり込まれる。素早い所作で窓とカーテンを閉め切った神崎さんは、ホッと安堵したように息をついた。
「で――」
床にへたり込んだサキを、神崎さんが低い声と共に睨みつける。
「本当になんなんですかあなた。大変はなはだ非常に迷惑なんですけど」
「そんな怖い顔しないでよ。何度も言ってるけど、別にふたりの邪魔をしようってつもりはないんだから」
「すでに十分邪魔な存在です」
ぴしゃりと言い切って神崎さんは続ける。
「そもそも、どうやってウチの住所を調べたんですか。共通の友達とかいないですよね?」
「家を出た峰くんについてっただぁけ。神崎さんの家でデート――てか、セックスすることはわかってたし」
ナチュラルにストーキング行為を口にしやがった。たしかに家を出るときに視線を感じたし、あるいはサキなのかもしれないと思ってはいたが……まさか本当に尾行していたとは。
「ここ、2階なんですけど?」
「そうそう。1階から物音全然しなかったから、だったら2階かぁって登るの大変だったんだよ?」
「……の、登る?」
信じられないといった声色で神崎さんが問い返す。
「昔から運動神経はいい方なんだ。さすがに素手じゃキツいから近くのコンビニで軍手買ってさ。ほら、これ嵌めて滑らないようにすれば、水捌け用のホース伝ってちょちょいのちょい!」
サキは得意げな顔になってダウンの懐から軍手を取り出した。その様子に俺は脳内で忍者の姿を連想する。
「ぁ…………」
神崎さんの開いた口が塞がらない。俺も同感だった。
「ストーキングに不法侵入……そこまでして、私たちの邪魔をしたかったわけですか……」
「違う違う、ふたりがどうとか本気でどうでもいいんだってば。私が求めてるのはデカチンポだけで、他にはなにもいらないの。――今の神崎さんなら少しは私の気持ちがわかるんじゃない?」
「……っ」
神崎さんが顔を伏せて押し黙る。まるで尿意を我慢するかのように足をもぞもぞと動かして。
「ほら! マンコの穴そんなんになっちゃうぐらいガン突きされて……中も奥もワケわかんない位置に押し込まれて……デカチンポ専用のマンコに改造されて! それなのにデカチンポを挿れてくれないなんて拷問もいいところでしょ!? 想像してみてよ! 神崎さんだってもう他人事じゃないんだよ!?」
言っていることは無茶苦茶だが、サキの剣幕には鬼気迫るものがあった。勢いに気圧されるように、神崎さんが一歩後退る。
その隙を見逃さず、サキは畳みかけるように続けた。
「峰くんとこの先ずっと恋人同士でいられる保証なんてない! いずれあなたも私と同じ立場になるかもしれない! だったら今ここで私を受け入れた方がいいって! 前例を作っちゃえば、もし峰くんが別の女の子を好きになってもデカチンポだけは共有できるかもしれないでしょ!?」
こいつは俺をなんだと思ってるんだ。
デカチンポを共有って……。
だがしかし、神崎さんはそれを否定してはくれなかった。痛いところを突かれた、と言わんばかりに眉間にシワを寄せている。
「そ、それは……」
「ふたりの恋は絶対に邪魔しない! キスも抱擁も望まない! だからデカチンポの挿入だけでも許して! お願いします!」
言い切りながら、サキは土下座をした。
「サキ……」
呆れてものも言えない気分だ。それでも俺はなんとか言葉を紡ごうとした。が、それより先に神崎さんが口を開いた。
「――わかりました」
「神崎さん!?」
驚く俺を、神崎さんが手のひらで制す。
「ただし条件があります。今あなたが言ったようにキスはしないこと。それと、大学内で必要以上に私たちに関わらないこと。このふたつを遵守していただけるのであれば……セックスを許可しても構いません」
「ほんと!? ほんとにいいの!? 神崎さん大好き!」
土下座の体勢から跳躍し、神崎さんの素脚にサキが抱きつく。
「ちょっ、くっつかないでください! 私はあなたを認めたわけじゃないんですから! これはあくまで保険で……本当に仕方なく譲歩してあげているだけなんですから」
「わかってるわかってる! 竿姉妹なんだし仲良くしよーね!」
「いやだから、あなたと仲良くするつもりはありません。離れてください!」
神崎さんはそっぽを向きながら脚を捻り、くっついていた変態を無理やり振り払った。
それでもサキの表情は明るいままで、今度は俺の方に体を向けて、
「これで心置きなくヤれるね!」
と、満面の笑みでそう言った。
会話に間が生まれる。
ようやく発言の機会を与えられ、俺は静かに切り出した。
「あの……俺の意思は?」
「両手に花じゃん。峰くん的にはハーレム状態! 良かったねえ♪」
サキは質問に答えようとすらしない。神崎さんは、
「ずっと付きまとわれるのも面倒じゃないですか。妥協案としては悪くないと思います。峰川くんだってサキさんの外見には一定の価値を感じているでしょう? 性格とか言動とかその他諸々のアレはともかくとして」
あくまでサキの望みを叶える方向で事態を片付けようとしていた。
どんなに変態でもサキが美少女なのは揺るぎのない事実。当然、セックスすること自体に抵抗などあるはずはない。もし神崎さんからの告白がなかったら、終わりにしなくちゃいけないとわかっていながらも、俺はなんやかんや誘惑に負けて今でもサキとの肉体関係を継続していたと思う。
俺がサキを拒絶していた理由は、ひとえに神崎さんがいたから。だから、その神崎さんがいいと言うなら要求を呑むことも吝かではない。
ないのだが……。
「神崎さんは本当にそれでいいの? ……俺たち彼氏彼女なのに」
なんだか、俺の存在を蔑ろにされているようでモヤモヤする。神崎さんが求めているのは俺という個人ではなくて、俺が持っているデカチンポだけなのではないかと不安になった。
「私だって気は進みませんよ。でも、これ以上断ったらどんな迷惑行為を仕掛けてくるかわかったものじゃないですから」
「それはそうだけど……」
「それに、サキさんの気持ちもほんの少しだけわかるんです。あんな……こんな快感を知ってしまったら普通の人生にはもう戻れません。そうさせたのは他でもない峰川くんなんですから、満足させるぐらいの責任は取ってあげてもいいと思います。もちろん、私に対しても」
やっぱりどこか腑に落ちない。
俺は神崎さんに聞いた。
「ひとつだけ確認してもいい? 神崎さんは俺のこと、好きなんだよね……?」
一瞬の間を経て――神崎さんは微笑んだ。
「当たり前じゃないですか。好きじゃなかったら、サキさんとのキスを禁止したりしません」
その言葉に嘘はないように思えるのだが、笑顔の裏側に得体の知れないなにかが隠れているような気がしてならなかった。
しかし、本人がそう語る以上、追及することは憚られる。結局、俺にできるのは神崎さんを信じることだけだ。
「どんなにサキとヤッても、俺が好きなのは神崎さんだけだから。一番好きなのは神崎さんだから」
「はい、私もです♡」
「――それよりセックス! 早くセックスしよ! ずっとオマンコぐちょぐちょにして待ってたんだからぁ! デカチンポぶち込んで♡♡♡」
横やりが入り、俺と神崎さんは顔を見合わせる。
同時にため息がこぼれた。
「わかったよ。本当、なんでこんな……」
そうして、俺たちの倒錯的な関係はスタートを切った。