あ、違った。まあいっか! となった話。
たぶん客人なので空いた部屋に放り込まれたとかそんなん。
水星育ちで寄る辺のない私は、学生寮すらも決められなかった。
というよりもスレッタと同じ寮に入る事は決めている。しかし肝心のスレッタが傍に居ないのだ。原作の詳しい流れを知らない私は、スレッタの判断に委ねるのが一番なのだけど、スレッタが居ないのでは寮を決めることも儘ならない。私のせいでスレッタが判断を変えることを恐れて、私は学園内の公園で夜を明かす他になかった。
段ボールで簡易的に暖を取り、太陽風による機器の故障で温水が使えなかった夜を思い出す。
端末でエリクトと通信を繋いでいるけど、決闘の後にスレッタとエアリアルが拘束を受けていることしか分からなかった。
万が一の時、エアリアルにはパーメットスコアを限界まで引き上げるように言っている。
スコアを引き上げるだけならスレッタじゃなくても良い。スコア6以上の負荷になると後遺症が残るレベルだとエリクトは云うけど、それでエリクトが死ぬのであれば、生体機能の一つや二つは安いものだ。
エリクトは不機嫌だったけど、私にとってはスレッタとエリクトが全てだ。
私が公園で一人寂しく段ボールに埋もれていると「おまえ、こんなとこでどうしたんだよ」と頭から桃色の綿菓子を二個も生やした前衛的過ぎるヘアスタイルの女生徒が話しかけてきた。
なんやかんやあって、お持ち帰りされた私は、地球寮のシャワー室を借りた後にベッドに寝かされる。
綿菓子娘と一緒のベッドである。彼女は、粗暴な言葉遣いとは裏腹に身嗜みには気を使っており、スレッタとは違った女の子らしい良い匂いがした。
私は今、欲求不満である。
此処に来るまでの道中、私はスレッタと同じ空間に居ながら何日も性行為をしていないのだ。自慰だって我慢した。それまで毎日のように、日に十回以上も射精を受け止め続けてきた身の上である。体調の悪い日なんかも含めた見積もりは、少なく見ても日に五回。スレッタの精通が八歳なので、七年間。毎年千八百回程度、一万二千回を超える回数の射精を、この身で受け続けている。
スレッタのチンコが欲しくて仕方ない。
数日間、オナ禁を強要されたスレッタに目茶苦茶にされる事を期待して耐えてきたのだ。身体が疼いて仕方なかった。エリクトにパメ焼きされたのもいけなかった。中途半端な状態で接続を切られたので、生殺しのような状態が続いている。
そして、昼間に気絶して熟睡していたのも悪影響を与えており、夜中なのに目が冴えて仕方なかった。
だけど私は常識を知っていたので人様のベッドで自慰をせず、夜間、ずっと綿菓子娘の良い匂いに包まれながら愛液を垂らし続ける。
まだ夜も明けない頃、綿菓子娘は大きく股を、開くように仰向けになる。
何時の間にか眠っていた彼女の股間には、スレッタと同じく元気に起立する陰茎がパジャマのズボンにテントを張ってるのを見てしまった。
不意に頭がクラリと来た。
スレッタはいずれミオリネと結ばれる事になる。ならスレッタのチンコは、私のものではなくなるのだ。浮気になるので彼女が私を抱くことが出来なくなる。それなら私はスレッタを離れて、新しいチンコを探す旅に出る必要がある。
これは仕方のない話なのだ。
だってエリクトにはチンコないし!
なけなしの理性で彼女、チュアチュリーが私の知る範囲で、本編の深い部分で関わってない事を再確認した私は、彼女のパジャマのズボンを一息に下げてやった。
待ち望んだチンコが、空気に晒されてピクンと反応したのを見て、私は舌舐め摺りした。
◆
午前四時、朝焼けもまだの時間帯。股間に蠢く気持ちの良い感覚に身動ぎする。
昨晩は、奇妙な奴に出会った。学園内であるにも関わらず、公園で、何処からか拾って来た段ボールに包まって暖を取る少女が居たのだ。学園指定の制服を着ているのに見た事のない顔だったので彼女が転入生だって事はすぐに分かった。自分よりも小柄な身体をしていたので、同学年なのかな。最初は見て見ぬふりをするつもりだった。スペーシアンは、地球を見下すいけ好かない奴ばかりだったから。
だけど彼女のホームレスのような境遇に見過ごす事もできず「おい、何やってんだ?」と声を掛けざる得なかった。
彼女は、自分の事をマリアンヌと名乗る。
メカニック科の二年生だけど水星育ちである彼女には学生寮の当てがなく、相方も行方不明。とりあえず、今日は一人で夜を明かす為に公園で横になっていたようだ。へらへらと笑う彼女の首は、包帯が巻いてある。「怪我でもしてんのか?」と問い掛けると「虫に刺されたんだよ」と、ゆるふわな長い金髪を揺らして曖昧に笑った。彼女は、自分達と同じように迫害を受けている訳ではないと思う。だけど、彼女の誰の助けも借りれない境遇は、自分達の境遇と少し被って見えた。
だから私は彼女の手を引っ張って、地球寮に誘った。
「私一人じゃ決められない」とマリアンヌはか弱く抵抗をしたけども「相方が見つかるまででいーだろ」と強引に連れ込んだ。
地球寮の仲間からは「不良が猫を拾った」と揶揄われた。
「誰が不良だ!」と怒鳴り返した。
ニカ姉とは既に面識があったようで二つ返事で承諾を得て、とりあえず私の部屋で飼う事になる。
学生寮は勿論、仮の宿舎も決めていなかったので荷物も降ろしていない。
との事だったので私の着替えを持たせて、地球寮のシャワールームに押し込んだ。肌を晒す時、彼女は首の包帯を取らなかった。小柄な割に綺麗な身体をしていると思った。人が暮らすも過酷な環境と呼ばれる水星で生まれ育ったとは思えない。だけど僅かに後遺症は持っているようで、歩く時、僅かに左足を引き摺っていた。
学園内の購買で買える菓子パンを与えてやれば「美味しい……!」と彼女は目を輝かせる。
「スレッタにも食べさせてあげたいな」
と彼女は窓の外を眺める。
購買のパン程度は、地球育ちの私でも食べ慣れた味だ。
だけど彼女にとっては違うようで、人種による差別や偏見のない辺境から来た事を嫌でも察する。
スレッタ、という転入生に関してはニカ姉が手を回してくれる事になっている。
儚く目を細める彼女の横顔は、まるで人形のようだった。
油断した。と言えば、それまでの話。
彼女の見た目は、深窓の令嬢という言葉が似合うか弱い美少女である。
その印象が間違いだと気付かされたのは今、午前四時。淫靡な水音が部屋に響く、甘美な快感が股間より伝わる。
精液が昇り、快感が解き放たれる。
温かい何かに包み込まれながら脈打つ陰茎、腰が砕ける程の快感に視界がチカチカした。
これまで感じた事もない程の快感だった。
悲鳴を上げる事もできず、吐精感を享受する。
遠のきそうになる意識の中、なけなしの気力を振り絞り、自分の下半身を睨み付ける。
ふわりと揺れる金髪。彼女、マリアンヌは私の股間に顔を埋めていた。
「んっ……んん……」
喉を鳴らす彼女の淫靡な姿に私は今、何が起きているのか理解が追い付かなかった。
「な……なにを……やって…………やがる……」
射精後で敏感になった陰茎に与えられる刺激に、辛うじて声を発すれば、私の亀頭を咥えていた彼女は上目遣いで私を見つめ返す。チュッと音を鳴る。亀頭から口を離した彼女は、首に巻いた包帯を解きながら白濁に染まった口内を見せる。包帯の下から覗かせる首には、誰かの噛み痕と無数のキスマーク。一度、口を閉じて、コクリと嚥下した彼女が開いた口の中にはもう精液は一滴も残されていなかった。
地球以上に過酷な環境の水星で生き残る為に彼女が取った手段が脳裏に過ぎる。
地球でも珍しくもない話。陰茎の先端から溢れ出した一滴の精液、押し潰す様に彼女の恥裂が宛がわれる。私には、憧れの人が居る。感情が昂った時、性欲を感じた時、彼女を想って自慰に耽っていた事もある。恋愛感情とは、また違う。尊敬すると同時に劣情を抱いている。そんな感じ、だから想いを伝えるつもりもない。
だけど、この時、何故か、彼女を裏切ってしまうような気がした。
「ま……待て……」
自分勝手な被害妄想。その想いを見透かすように彼女、マリアンヌは腰を落とす。
「ふッ……んっ! はあぁぁ……♡」
一息に根本まで陰茎を受け入れた彼女は、光悦に顔を蕩けさせる。
彼女の性行為には、恋愛感情がない。間違っている、と思いながらも股間から感じる初めての快感に意識が流される。耐えないと駄目だ、と分かっていても不意打ちの刺激に陰茎が暴発した。避妊具もない。生の感覚、少女は打ち付けられる精液の感覚に身動ぎしたかと思えば、嘲るように私を見下してくる。
まだ脈打つ陰茎に彼女は腰を回し、最後の一滴まで絞りながら肩を揺らす。
「ざっこ♡ ちょっと早過ぎない? 水星狸でも数分は持つんですけど?」
あーしはキレた。
◆
チュアチュリーが陰茎を入れたまま上半身を起こす。
「怒った? 童貞が盛っちゃった?」と煽る私をギュッと抱き締めたかと思えば、身体を入れ替えるようにベッドに押し倒される。膣に埋められる陰茎は、射精後にも関わらず、先程よりも固く大きくなっていた。実を言えば、精液を飲み下した時に軽く達している。数日ぶりの陰茎を受け入れた時は潮を噴いていた。一万回と抱かれた肉体は日常生活に支障を来すほどに開発され切っており、チンコなしには生きられない身体に作り替えられている。
外面程の余裕はない。だけど乱暴にして欲しかったし、性行為に罪悪感も感じて欲しくなかったのであえて煽る。
「アーシアンの猿は腰を振るのも満足に出来ない訳?」
綿菓子娘は怒りの形相で私を睨み付けて、更に強直になった陰茎が私の膣を穿った。
内側から殴られるような衝撃に一瞬、意識が飛んだ。だけど内臓全体を穿つ一撃、奥の奥まで貫かれる衝撃に意識は覚醒し、絶頂に全身が硬直する。ビクビクと跳ねるチョロ過ぎる肉体に「随分と余裕がないじゃねーか」とチュアチュリーが余裕のない笑みを浮かべる。「先程までの威勢はどうした、よっと!」と腰を打ち付けられて、プシュッと潮が飛んだ。ガクガクと揺れる全身、視界がまたチカチカし、そして快感とは別に溜め込んでいたものが漏れ出した。
尿道が溢れる黄色い液体、漏らすのは嫌いじゃない。全身が弛緩する感覚が心地良かった。
「水星のガキは躾がわりぃなあ! おしっこはトイレでしろって習わなかったのかよ!!」
「お゛っ!!?」
不意に腰を打ち付けられて、汚らしい喘ぎ声を零す。
「あ~そうか、そういう事か。便器が便器に小便垂らすなんておかしいもんなあ」
にんまりと笑みを浮かべた綿菓子頭の彼女は、下腹部に力を込める。
ほどなくして、お腹の中に注がれる温かい感触。精液とは違った感覚に何かを察した私は一瞬、顔を青褪めさせた。だけど、チュアチュリーの蔑む視線に、否応なしに身体は反応する。エリクトに嫌われるのは嫌だけど、時折、エリクトが自分に向けるゴミを見るような視線を向けられるのは嫌いじゃない。
「ピンク頭の癖して、せめてチンコだけでも一人前って所を見せてくれない?」
乱暴にされるのは好きだ。
◇
数時間後、外はもう明るくなっている。
噎せ返る程の淫臭、慣れた匂いだ。意識が朦朧とする中、思春期の性欲というのは凄まじく、正常位で抱き合いながら腰を打ち付けられている。何度目かになる射精、彼女が身を震わせながら吐き出す精液に勢いはない。だけど心の方はもう追い付いていないのか。彼女、チュアチュリーの意識もまた朦朧とし始めており、「ニカねぇ♡ ニカねぇ♡」とうわ言のように繰り返しながら腰を振り続けている。自分以外の名前を囁かれながら精液を吐き捨てられるのは、名状しがたい背徳感がある。
スレッタには愛があった。エリクトも、なんだかんだで想ってくれている。
だけど、本当の意味で劣情をぶつけられるだけの存在になった時、性欲だけで繋がる関係は気持ちいいだけを考える事が出来た。妙に恋愛感情を伴うよりも後腐れがないのも良い。気兼ねせず、性欲を満たすだけの爛れた関係が居心地が良かった。でも、道具として扱われるのも良いけども、性行為の途中で他の子の名前を呼ばれる事に何も思っていない訳ではない。
もう少し私の事も見て欲しいなって思ったから、私は、喘ぎ声に混ぜて名を呼んだ。
「んッ……! あァ……スレッ……タ……ァ……♡」
彼女の名前を呼んだ時、絶頂に身が震えた。
パンを食べた回数よりも遥かに多く身体を重ねた彼女との毎日を思い返すと自然と身体が昂るのだ。遺伝子にまで刻まれた快感。私の肉体は、私が想像する以上に、スレッタに分からされていた。
「ふッ!」と不意に力強く膣に陰茎が打ち付けられる。
「あーし以外の名前を呼んでんじゃねえ! チュチュって言えよ、チュチュって!」
理不尽だと思いながらも私は、復活した陰茎に攻められながら何度も彼女の愛称を呼び続けた。