シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
まぁ即興作成でどうにかなるレベルまであと少しだし、多分まだまだ大丈夫です。
では本編!!
《樹下誠二》
色々と忙しいこともあるが、それでも自主鍛錬を欠かさないのも大事だ。
日々の鍛錬は重要だ。この手の物は積み重ねがものを言うし、基礎ができていると多少の無理はできても基礎ができてないと脆さが露呈することも多いからな。
なので、俺達も日々鍛錬を積んでいる。これはもう当然だ。
で、現状だが。
「そろそろこっちからも反撃行くぞ!」
「分かってらぁ!!」
俺はイッセーと模擬戦の真っ最中だ。
仮にも神滅具を再現する俺の星辰光は、神滅具を宿すイッセーとの模擬戦相手に向いている。
また、神の子を見張る者に俺の再現する黒刃の狗神を保有している者がいるためある程度フィードバックがきくのも、オリジナルの神滅具で挑むイッセーに対応できる利点だ。
情報量が違うとこういう時助かる。積み重ねられたノウハウっていうのは馬鹿にならないからな。
おかげで、反粒子無しで渡り合えているわけだ。
オリジナルの神滅具とはどうしても性能差が出るからな。それ以外の部分で勝負する必要は多い。基本性能の差は中々に無視できない。
だが、倒せるだけの武器があるなら戦い方次第で埋める余地は十分ある。
俺は暗殺の訓練を生かしながら、一瞬の隙を突くべく対応している。
が、それでもイッセーはしのいでいる。
まだまだ粗削りにもほどがある物の、露骨な隙はだいぶ消えている。全体的に被膜が覆っている上で鎧を纏っていると言えばいいのか。軽い奇策では決定打を喰らわない程度には対応ができている。
……問題は多々ある奴だが、それでも総合的にはいい奴だ。
最大最悪の欠点である覗き癖もきちんと押さえられているからな。これならきっと、普通にモテることもできるだろう。
ただし、だ。
「ほれ詰み手」
「うおぉおおおおっ!?」
まだまだ甘い。
俺は数手を組み込んで作った隙を利用して、イッセーを盛大に転ばせる。
直後、二刀の魔剣と一つの黒刃を首筋に突き立てた。
「ま、これでも小さい頃からえげつない英才教育を受けてるんでな。ごり押しされたのならともかくそうでないなら負けられないさ」
「……強いよなぁ、樹下は」
模擬戦の決着がついたこともあり、俺達はひと汗を流すべくシャワーを浴びに向かう。
「樹下、俺がヴァーリとマジで戦うとどうなる?」
「現状ではやはり不利だな。長期戦になれば絶対に負けるし、短期決戦で潰せるかというとそれも困難だろう。今のお前の長所だと、あいつの短所がほぼない強さを貫くには足りなすぎる」
イッセーの質問に、俺は素直に厳しい現実を伝えるほかない。
そもそも、今代の二天龍はあらゆる要素が圧倒的に白側に傾いているからな。
宿主の基本スペックに各種才能、更に教育環境に星辰光の総合性能とイッセーより上な部分を語ればきりがない。
むしろ今の段階で、短期決戦なら単独で戦いになるのがそもそも異常だ。あと星辰光でも部分部分でヴァーリを大きく引きはがしているのも大きいな。
「感応度合いを調節できるという星辰光の異常な性質と奇抜な発想力は間違いなく上回っているが、それ以外が全方位で大きくヴァーリに負けているのは厳しい。あいつ本当に反則級に強いからな」
「なんだよなぁ。……だからって、負ける気はないんだけどよ」
その辺りの負けん気と根性も上と見えるべきか。
個人的にも、俺はヴァーリとは相性が悪いというか相容れないからな。そんな奴にイッセーは殺させる気はないわけだ。鍛えておかないとな。
とにもかくにも、やはり勝つのならば正攻法とは違うところになるだろう。
ルシファーの血を引いている上に、それを前提とは言え覇龍すらある程度の制御が可能。星辰光も自然覚醒しており、事実上発動値のスペックが無くなるような応用技を確立している。更に体術や魔法の知識も非常に豊富。
つけ入る隙があるとするなら、本人があくまで龍系の神器を持っている為、龍殺しの聖剣であるアスカロンがあまりにはまるところだ。当たらなければどうということはないが、当たるとやばい手段があるだけでも、戦術的にブラフを張れる余地はある。
「籠手本体……というより内蔵されたアスカロンをフェイントにした組み技を習得してみるのは一手だろう。流石のヴァーリもアスカロンには警戒度合が上がるから、逆手にとって絶対に当てれる状態に持ち込む余地はあるはずだ」
「組み技かぁ。……小猫ちゃんに頼んで教えてもらうかな」
イッセーも先を見据えて考え始めているが、ふとこっちを見た。
なんだと思うが、どうも気になることがある表情だ。いつものことだが分かり易いなオイ。
で、なんだというのか。
「つーか樹下、手札がいろんな意味で多いよな。魔剣創造もそうだけど、体術からある程度の魔法も習得してるじゃん」
「ま、質の悪い良質な英才教育を受けてたからな」
ちょっと矛盾している言い方だがこう言うほかない。
現状役に立っているのは事実だが、色々とな。
ま、利用できるのなら有効活用して個人にとっても世界にとってもいいことに使えるのが一番だろう。
そして戦闘においても有効ではある。
基本として、戦闘とは一つのメインウェポンを中核としてサブウェポンを数種類持っているのが効率的だ。というか、メインウェポンを複数持っていると逆に瞬間的な判断力が低下する。
俺が魔剣創造の特性を弾幕ならぬ剣幕での面制圧主体にしているのはその点だ。点の突破力を求める場合、俺の場合は星辰光が主体になりやすい。
ただし、やろうと思えば相応の手段をいくつも持っているのは事実だからな。
「俺は護衛としての教育だけじゃなく凶手としての教育も受けているからな。むかつくことに教えそのものは的確なんだよ。……「単独の手札に拘ると、それが使えないとすぐに詰む」ってな」
あのクソ指導、有効なのが本当に苛立たしい。
「まぁあまり参考にしすぎるな。あの教育環境は器用貧乏ならぬ器用富豪になれるやつを見出す為の側面もあるからな。基本はメインウェポンを固定してそれを中核。万が一に備えて別のメインウェポンを中核にしたスタイルBがあるといいって程度だ」
「……今度、なんか奢るよ。おっぱいドラゴンの収益、ちょっとは使ってみたかったし」
俺の過酷な幼少期を悟ったらしい。思いっきり同情されている。
ま、実際過酷だからな。どう考えても不幸な来歴だし、同情してくれるような友人がいるのはむしろありがたい話だろう。
しかしおっぱいドラゴンの収益か。
ちょっと考えて、結論が出た。
「じゃあ回らない寿司だな。多分既に、サラリーマンの平均年収ぐらい溜まってるだろうから問題ないだろ」
「子供向け特撮に夢見すぎじゃない!?」
結構な数の勢力で放映されているみたいだから、案外間違ってないぞイッセー。
《空本麗夜》
日々のトレーニングは大事だけど、それ以外にも大事はことはある。
それは技術研究だ。
技術力の差は戦力の差に直結しうる。それが人間社会の基本的な国力差にもつながりうる大きな要素だ。
だからこそ、新たな技術は確立されてしかるべき。そこは当然だろう。
で、俺は今数人で星斗さんのところに呼び出されている。
ちなみにメンバーは麗奈だけでなく、ゼノヴィアちゃんに海砂だ。
この面子な理由がよく分からないでいると、部屋に到着したのでとりあえず入ってみる。
「お、来たようだな!」
「「……なんで麗華?」」
何故か麗華が白衣を着て得意げな表情だったので、麗奈とツッコミがかぶったね。
あ、星斗さんもツッコミたかったのかちょっと呆れて麗華を見てる。
さて、それはともかくだ。
「雨宮司教。私達四人を呼び出した理由を聞いてもいいだろうか?」
首を傾げているゼノヴィアちゃんに、星斗さんは頷いた。
それなりに付き合いがあるから何となく分かるけど、結構自信ありげだね。
「分かっている、戦士ゼノヴィア。その件だが、四人に対してしてほしいことがあったのでな」
そう言いながら近くの機材を星斗さんが操作すると、四つの箱がせり出してなんか煙を出しながら開いた。
「ふっふっふ。この光景は良いものだろう?」
「あまりロマンを解さないのが私なんだが」
あ、麗華の発案だったみたいだ。星斗さんが呆れてたのこれもあるのか。
ただ問題は、中央部よりの二つ。
見た感じ聖剣だね。それも、かなり強力で……デュランダルに似ている。
思わず寒気を悪魔として感じていると、星斗さんはこちらを向きながら映像を投影する。
「まず聖剣の方だが、教会の技術開発局残存メンバーが錬金術でエクスカリバーを調律した、デュランダルの補正具及び装着状態のデータを取る為に作られたデッドコピーだ。最も、オリジナルの方はこれからデュランダルとの調整を行う必要はあるがな」
「……エクスカリバーとデュランダルの融合ということ? なんでまた」
麗奈が驚いていると、星斗さんは小さく頷いていた。
「必要に迫られると思ってな。……現状、戦士ゼノヴィアはデュランダルの力を歴代でも非常に高いレベルで引き出せるが、繊細な制御が追いついていない。これに対応する為、エクスカリバーを統合して制御するというプランが取られたわけだ」
「……感謝するべきか詫びるべきか迷いますね」
ゼノヴィアちゃんは複雑な表情だ。
褒められる才能があるとはいえ、こんな大掛かりな真似をする必要がある欠点があるとも言われているようなものだからね。
とはいえ大盤振る舞いだ。そこまで期待されているということか。
「デッドコピーについては麗奈の武装としてこちらが引き取った形だ。私もかなり興味が引かれる発想だったのでな、データを取りたいところだ」
なるほどね。試験用のデッドコピーまで持ってきたのはその為か。
ただ、聞いた麗奈は面食らっているけどね。
「……いいの、兄さん? 私より優先的に受け取るべき者が多い気がするけれど」
「かまわん。デッドコピーといっても二本ほど作って試しており、こちらは性能が劣っている方だからな。権限を使っても目くじらが立てられるほどではない」
二人の会話を聞くけれど、まぁそうだろうとは思う。
この状況下だと、戦力はある程度生かした方がいいだろうしね。
「確か、現段階でも人工的にデュランダル使いは作れないとのことでしたね。……麗奈の言い分だと、天然物もそんなにいるんですか?」
海砂がそこに気づいて質問するけど、星斗さんも頷いた。
「引退した者も含めて五名いるが、一人はロザリオ聖教国に亡命しているから残存は三名だ。麗奈と戦士ゼノヴィアだけでなく、最後の一人にもお前達は会っているぞ?」
「そうなんですか? あまり教会の人達とは縁がないですけど」
イリナちゃんは人工的な聖剣使いだから多分違う。
となると誰なんだろうと、俺は疑問に思う。
「教皇猊下を迎えに来たシスターがおられたでしょ? あの方はガラシア様という助祭枢機卿であらせられるけど、最後の一人は彼女よ」
「ああ。純粋な剣技ではおそらく私達二人より遥かに上。
麗奈とゼノヴィアちゃんが教えてくれるけど、それほどの方なのか。
確かにただ者ではないと思っていたけれど、そこまでとは。
「彼女はどちらかというと細身の剣による二刀流を得意としていてな。それもあってデュランダルの使い手としては後進に譲っている。……が、この技術を流用すればそれも変わるだろう」
確かに。
本来なら七つの異能を使えるエクスカリバーに、絶大な攻撃力を誇るデュランダル。
この二つを組み合わせ、それを生かすことができれば。
……間違いなく、聖剣の歴史に新しい一ページが刻まれる……っ!
「……さて、それはそれとして、そちらの二人を呼んだのはまた別件でな」
と、こっちが戦慄している中差し込むように声がかけられる。
星斗さんの方に意識を向けると、彼は得意げな笑みを浮かべていた。
「こちらの二つは私の謹製でな。君達二人の星辰光との併用を前提とする
……拡張、ユニット?
思わず目を見開いていると、麗華がちょっと得意げな表情をしている。
「元々は私が神の子を見張る者で提唱したものでな? 試験的に運用している物を今後に備えて更に広く広めようというわけだ。もっとも、技術的にはまだまだ粗削りなので少しずつ……総督殿と星斗さんがいるこの街の神器保有者達に優先供給する形になるだろうがな」
「ちなみに麗奈が使っている銃火器があっただろう? あれは試作型で、再調整を施せば十分完成になると踏んでいる」
「あれ便利だったわね。改良してほしい点はまとめて送っといたけどどんな感じ?」
さらりと話が進んでいる中、俺と海砂は顔を見合わせる。
「……凄いでしょ、俺の兄貴分」
「流石はあの年で大司教になるだけはあるわね」
だよねぇ。
ホント、頼りになる人だよ。
これは俺達も、しっかり頑張って成長しないとね!
《木場祐斗》
呼吸を整え、目を閉じて、僕は気配を探る。
そして気づいた瞬間、僕は素早く聖魔剣を振りぬいた。
「……お見事」
突き出した槍を断ち切られた旗本さんは、しかしそこで止まらない。
断ち切られた槍をそのまま突き出して僕をけん制しつつ、躱した僕に合わせて横に回して対応。
ギリギリで回避できた……と思いたいけど、鋭い断面で頬に薄く傷が走ったね。
「ご指導ありがとうございます。純粋な武芸ではやはり一枚上を行かれますね」
「こちらこそ。剣術だけでなく反応も早くて、師匠の教えも本人の才能も凄いからこそだね」
お互いに褒め称え合えることが多かったけれど、彼女の手合わせは実にいい経験になる。
道場では師範代だったとのことだし、やはり優れた人だ。
「でも、刀はあまり使わないんだね。お師匠様がお師匠様だし、そっちの方が得意だと思うけれど」
「師匠は流派を伝えるのではなく、僕に合わせた剣の使い方を教えてくださったので」
「なるほどね。ある意味だと旗本流にも通じるかな」
そう話しながら一休みをしているけれど、旗本さんはちょっとくらい。
「……ただまぁ、武芸だけでどうにかできる領域でもなくなってきてるからね。こっちも抜本改革は必要かも」
「そうですか? 星辰光との相性も抜群じゃないですか」
旗本さんは間違いなく強いだろうけどね。
実家の武芸を修めている上、それを生かすことができる星辰光。更に回復系神器を戦闘能力の強化にも転用している。
間違いなく強者の側だ。転生悪魔として活動していたのなら、どの上級悪魔に使えることになっても優秀と評されるだろう。
ただ、旗本さんは小刀を作りながら苦笑する。
「星の収束性が問題かな。どうしても強度の点で劣っているのは、戦闘用とすると無視できない欠点だからね」
なるほどね。
確かに武器の頑丈さは、戦闘において大事だろう。
強力な攻撃はどうしても、反動も大きくなる。もちろん技量で大部分はいなせるが、それでもいなせなくなると問題が露出すると。
「私の場合はその辺りの対応が今後の課題かな。……鏡夜とのことも考えると、情けないところをは見せたくないし」
「……幼馴染で恋人、だという話でしたが」
僕が確認すると、旗本さんは苦笑しながら首を横に振った。
「恋人未満……があってるかな。私は愛していたしだからこそ面倒を見させていたつもりだったけど、鏡夜にとっては重荷にしかならなかったかもしれないし」
寂しげに告げる旗本さんは、その上で拳を握り締める。
「だけど、彼を追い詰めたのは間違いない。だから……私は、木曽義仲として挑んできた彼と向き合いたい。幸い、仕事の一環で対応できる余地はあるからね」
そうか。
強さを求めるには十分な理由だ。それだけの想いを彼女は持っている。
「……もう少し付き合ってくれる? 忍術や槍術とかは試せたけど、鎖分銅とか試せてないのも多いから」
「かまいません。僕も多種多様な手札に対応する為の経験値が積み重ねられますから」
これは力にならないとね。
かつて、迷走気味な僕の過去の因縁に彼女達も協力してくれた。
なら今度は僕の番だ。僕だけじゃないのは当然だけど、僕が協力しない道理はない。
鍛え上げて強くならないとね、これからの為にも……!
それぞれが少しずつ頑張っております。
神器の数が増えたこともあって色々出したい特殊な人工神器。味方戦力の強化に回したいけど、作るのも結構大変なんだよなぁ……。
あと一番大変なのが流花です。星の性質上インフレについていきづらい点もあるので、聖墓の微笑み方面でどうにかするほかないのですがさてどうしたものか……。