※この作品はR-18です。

シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 月曜投稿を忘れていたグレン×グレンでっす!

 いやぁ、いろいろと修正を設定の練り直しもしていたら執筆速度が遅れに遅れて。最近あまり寝れてないのも痛い。

 とりあえず本編!


第十一話 悪神襲来

《樹下誠二》

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、今日の護衛は比較的数が多い陣営だし、何なら本腰入っているだろう案件だ。

 

 イッセー、俺、秀華、麗夜さん、ゼノヴィア、リアス部長、アーシア、麗奈さん、リーナ。結構な面子といえるだろう。

 

 今回くじ引きで決まったはずなんだが、ちょっと錚々たる面子過ぎる気がしないでもない。ヴァーリが来ても返り討ちにできる案件ではないだろうか?

 

 そんなことを思いつつ、俺は外の様子を気配を探る形で確認はしている。警護としてこれぐらいは当然だ。

 

 そしてその時、一瞬だが確かに寒気を感じた。

 

「……全員、少し警戒心を強める方向で」

 

「どうしたの、誠二?」

 

 リアス部長が俺の言葉に首を傾げるが、それに対して秀華は呼吸を切り替えていた。

 

「気を付けた方がいいよー。波柴の要人警護においても訓練成績優秀だった誠二がこういうってことは、こっち狙いかはともかくこの辺ちょっとやばいかも」

 

 そういうことだ。

 

 本能的な危機感とでもいえばいいのだろうか。そういったものを感じ取る感性もまた養われている。特に俺の場合、自分がそれを出さないようにする為にも逆説的に習得するべき感性だしな。

 

 

 なので、これは絶対にやばい所に来ている。

 

 俺達を狙っている奴がいるとかそういう展開でないことを狙いたいんだが―

 

 

 

 

 

 

 

 

「止まってもらおうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―そんな幸運はなかったようだ。

 

 間違いなく、俺達に向かって告げられた言葉がかけられた。

 

 俺は呼吸を戦闘用に切り替え、そして臨戦態勢へと移る。

 

 気合を入れるほかないだろう。

 

 なので、戦闘態勢を取ってから外に出る。

 

 いい加減悪魔の翼にも慣れたので俺も滞空する分には問題ない。とはいえ、そういうレベルではないがな。

 

 ……俺達の目の前に立ち塞がっている存在はよく知っている。

 

 アースガルズの悪神ロキ。主神オーディンにも匹敵するだろう知名度を持ち、アイアンローズに賛同して後援者となった神の代表格だ。

 

 冥府神ハーデスに匹敵する、アイアンローズ側の神における代表格。力量も神としてみても上位側に位置するはずだ。

 

 そのロキが態々出張ってきている以上、敵と見ていいだろう。

 

「よぅよぅロキぃ。アイアンローズについて俺達に嫌がらせしたがりたいみたいだが、今回もその一環かい?」

 

 挑発的な言い分でアザゼル先生が聞いてくるが、それにしては少々違和感があるな。

 

 それならアイアンローズも大挙して戦力を送ってくるはずだ。というより、奴らなら積極的に推してくるだろう。

 

 ロキとしてもアイアンローズの持つ各種コネクションや勢力圏に価値があるからこその後援者だろう。断り切れるとは思えないがな。

 

 そしてそんなロキは、明らかに敵意を見せつけて胸を張る。

 

「我らが神話体系が他の神話体系と、寄りにもよって三大勢力の和平に便乗して和議を結ぶのが不快の極みでね。我慢できずに邪魔しに来たのだ」

 

 ……思いっきり言ったな、オイ。

 

「そっちだってハーデスとは仲良しこよしだろうに。俺らばっかり悪く言ってんじゃねえよ」

 

「これでも不本意極まりないのだ。貴様達が和議など結ばなければ、他勢力の協力などという歪みは生まれなかったろうに……っ!」

 

 相当言ってくれるな。外見とは異なり老害のレベルの保守派と思われるようだ。

 

 状況の変化に合わせた柔軟性なしに、未来を進むことはできないだろう。こいつらは基本的に明日ではなく今、むしろ昨日を大事にしすぎている。

 

 人の今はいつだって過去の積み重ねによってできていて、それが未来に繋がっていくものなんだが、その辺りが分かってないと見える。

 

 やはり相容れないな。これは可能な限りさっさと終わらせた方がいいだろう。

 

「いいだろう。ならハーデスと組む苦痛を味合わないよう……ここでぶちのめして監獄に封印してもらうとするか」

 

 この手のタイプは相手に折り合いをつける気がない限り意味がない。さっさと片づけるに限るだろう。

 

 幸い、交渉する気はほぼないだろうしな。そもそもアイアンローズの後援者が三大勢力の前に現れれば捕縛されて文句は言えない。

 

「容赦ねえなぁ、樹下。ま、オーディンのじいさんには手出しさせるわけにもいかねえか」

 

 イッセーも既に禁手に到達している。

 

 さて、問題は俺達だけで倒せるかだがな。

 

 そして幸いなことに、ロキは多少警戒の色を見せてくれている。

 

「ふむ。覇龍を使えるほどの赤龍帝に、反星辰体などという意味不明な現象にかの狗神を再現する例のレヴィアタン擬きか。流石の我も無策で挑めば足元をすくわれるだろう。……オーディン、一つ聞くが今のままで行くつもりか?」

 

 こちらを警戒しつつ、ロキはオーディン様に最終確認を行う。

 

 それに対し、オーディン様はあごひげを撫でつけながら余裕の表情だ。

 

「当然じゃな。お前さんと話すよりはアザゼル達と話しとる方が何倍も面白いわい」

 

 あっさりと言い切ったな。流石主神というか、胆力が違いすぎる。

 

「……良いだろう。ならば、ここで黄昏を執り行うとしよう」

 

 そう告げるとともに、ロキの背後から、空間を歪めて何かが出てこようとする。

 

 が、その瞬間になんか聖なるオーラが俺達を通り越してロキに直撃した。

 

「何かする前に倒せばそれでいいだろう」

 

 ゼノヴィア。考え無しすぎる。いや、正論だけど。

 

 敵が何かする前に倒すのはまぁ、妥当な策ではある。機先を制すのは立派な戦術だし、究極的に有無を言わせず相手を殺してしまえば大半の相手の手札は無用の長物になるからな。

 

 ただし、それは相手があっさり倒れてくれる時だけだ。

 

「……エクスカリバーを使い、デュランダルを補佐しているのか。面白い手法だ。神に手傷を負わせたことは褒めてやろう」

 

 ロキはオーラを腕で防ぎ、腕に一線の切り傷が出来ただけで留めている。

 

 神に不意打ちとは言え負傷を与えているだけ十分すぎるが、なんだそのデュランダルは。

 

 そう思って一瞬視線を向けると、俺はあることに気づいた。

 

 あ、麗奈さんこれ本物じゃない。幻覚だ。

 

「残念。実はそれ、祝福の聖剣(ブレッシング)も含まれてるの」

 

 俺がそれに気づいた時には、麗奈さんがロキの後ろから姿を現した。

 

 おそらく透明を併用して回り込んでいる。更にゼノヴィアが使った一撃に祝福が付けられているといっていた通りなのか、持っているゼノヴィアのとそっくりな聖剣が凄まじい聖なるオーラを放っている。

 

 ロキは振り返ると共に聖剣を迎撃するが、その瞬間麗奈さんは蹴りをその腕に叩き込み、動きを一瞬揺るがす。

 

 瞬間、ロキに対して増幅された聖なるオーラの斬撃を叩き込んだ。

 

 更に斬撃の勢いを利用して高く飛び上がると、何時の間にか左腕に展開されていたロケットブースターらしき物で急加速。

 

 一瞬でこっちに戻ってくると、勢い余っている麗奈さんをリーナと麗夜さんが受け止めた。

 

「心臓に……悪いよ!?」

 

「何時の間にですか!? 何時の間に回り込んでたんですか!?」

 

「いや、こういうのは初手の油断している間にキメられるに越したことないから。出る前にゼノヴィアにイヤホン付けてもらってフリック入力で……」

 

 麗夜さんとリーナに怒られている麗奈さんは、しかし肩をすくめた。

 

「……ま、結局まだまだだけれどね」

 

「気にすることはない。神を相手にここまでの手傷を負わせられること、主神の護衛をするに相応しい戦士でなければできぬからな」

 

 ロキはそう称賛するが、額から流れた血はさほどの量でもない。

 

 流石はアースガルズのメジャー神。知名度だけならオーディンと同等レベルのだけはある。

 

 だが問題は、この奇襲でぴんぴんしていること。そして後ろからついに転移した化け物だ。

 

 巨大な狼。言葉にすればそれだけだが、寒気のするオーラは洒落にならない。

 

 俺の経験から近いのを見せれば、駒王会談でヴァーリが一瞬だけ覇龍を出したのが同等に近いだろう。つまりは、二天龍の全盛期にケンカを売れる化け物だということだ。

 

「……フェンリルだと!?」

 

「こいつ、そこまでするか!!」

 

 バラキエル殿とアザゼル先生が戦慄している辺り、かなりまずい。

 

 そしてフェンリル。アースガルズの魔獣最強であり、オリュンポスと敵対するテュポーンと並び称される頂点格。

 

 ロキの子供とも伝承では伝えられる以上、奴が手札で使ってくる可能性は十分あった。

 

 なるほど、さっさと最強戦力を投入するという腹か……っ!

 

「アイアンローズもハーデスも心配性でな。初戦で殺し損ねたら手札を入れさせろとうるさいのだ。……できればアースガルズの汚名、アースガルズのみで濯がせてもらう……やれ」

 

 そのロキの言葉に対して、色々考える余裕はなかった。

 

 フェンリルの気配は間違いなく強者。そしてその殺気が向けられたのは―

 

「「……っ!?」」

 

 近くに並んでいる秀華とリアス部長……!?

 

 あまりの速さにこっちが反応し切れない。当然だが、秀華やリアス部長も対応しているが間に合わない。

 

 判断は一瞬。やることも一つ。

 

「「させるかぁっ!!」」

 

 至ったイッセーの拳と、俺の反粒子を纏った蹴りがぎりぎりで間に合った。

 

 が、フェンリルの反応もまた間に合っている。

 

 こっちの攻撃を最小限のダメージに抑えながら、爪の攻撃を叩き込んできた。

 

 こっちは反射で魔剣を大量展開して防御しているが、一瞬で血の気が引いている辺り十分すぎるダメージになっている。

 

 イッセーは自分の負傷に気づいていないが、こっちもかなり来ている。

 

「……お前ぇえええええええっ!」

 

 その瞬間、秀華がキレた。

 

 絶大な魔力の奔流と共に蛇の形と取ってフェンリルを囲むように襲う。

 

「……アーシア、すぐに回復を!!」

 

 リアス部長もアーシアに指示を飛ばし、アーシアも反応して回復のオーラを広範囲展開してくれる。

 

 だがまずい。今のは洒落にならない。

 

 力が一気に抜けている。あれが、神すら殺せる牙と爪の力……っ!?

 

「フェンリルに反応するのみならず、傷まで負わせるか。流石に無視できんからな、先に殺すか」

 

 ロキはこっちの警戒度合を跳ね上げたらしく、大量の魔法陣を展開している。

 

 それに対してアザゼル先生達が攻撃を放つが、フェンリルがそれを迎撃しているので魔方陣の展開を阻止し切れない。

 

 秀華の猛攻を捌きながらこれとか、本当に化け物だな。

 

 これはまずいな。増援が来るまで凌ぐにしても、数人は死ぬぞ……っ!

 

「我が子に反応を追いつかせたのは褒めてやろう。神の賞賛と共に死ぬが―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それは困るな。よしてくれ」

 

「同感。ちょっと色々うるさくなるし」

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだと!?」

 

 その瞬間、声が響くと共にロキに襲い掛かる影が二つ。

 

 一人はヴァーリ。奴は半減の力をフルに使い、分身と左右で挟み込むように魔方陣を潰していく。

 

 同時、落ちるように仕掛けてきたのはスティラとかいうヴァーリチームの少女。

 

 あろうことかすさまじい速さでロキに迫り、防御したロキを殴って吹っ飛ばした。

 

 ……50mぐらい吹っ飛んだな。ロキも唖然としているぞ。

 

「なんだその星辰体感応量は!? 神祖のそれに次ぐほどだと……っ!?」

 

 ロキは神祖とも繋がりがあるのか? まぁなんとなく理解できそうな気がするのがあれだが。

 

 そんなことを思いつつ、俺は呼吸を切り替えて戦闘態勢を取り直す。

 

 回復は追いついていないが、これで戦う余地は出来ている。

 

「俺のライバルを勝手に殺さないでくれ。まぁ、俺の今の獲物はお前達だがな、悪神ロキと神喰狼」

 

「調子乗らない。あいつら相手だとこっちも結構キツいからこの立ち回りでしょ?」

 

 軽口をたたくヴァーリにツッコミを入れるスティラ。

 

 しかし問題は、この二人がロキとフェンリルに通用する化け物だということだ。もっともそれはロキにとっての問題だが。

 

「……なるほど。どうやら我だけでどうにかできるほど甘い状況でもないらしい」

 

 ため息をついたロキは、肩をすくめた。

 

「今日のところは、今代の二天龍を見れただけで満足しよう。……だが、我が子の牙で貴様は喰らわせてもらうぞ、オーディンよ」

 

 ……そう言って転移していったが、質が悪いな。

 

 さっきの言い分を考えると、今度はアイアンローズやハーデスの子飼いも関わりかねない。

 

 そしてヴァーリたちがいまだに帰ってないのもあれだ。

 

 これ、絶対やばい案件だなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《Other》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そうか。彼らが討たれたのは確実か。……想定はしていたが、やはりまごうことなく脅威だな」

 

「どういたしますか、サリアローズ様。今後の戦略に影響が大きいかと思いますが」

 

「まぁそうだがな。とはいえそこは本命でない以上問題はないだろう、マリヤ。問題は、彼らを討つ手段を相手が持っているという事実だ」

 

「アドバンテージが奪われておりますからね。まして、今のサリアローズ様はそれを使うことが出来ないも同然」

 

「そういうことだ、リンカ。だが、こちらの一手も間に合っている」

 

「それはそうですが、ヴァーリ・ルシファーも動いているそうですよ? 色々と厄介なことになりそうですが」

 

「いや、そこはリンカがいれば大丈夫。私も連名で動けば変なことはさせられないわ」

 

「そうだな。では、ここはもう一手を入れるとするか。マリヤにリンカ、出立の準備だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「運がよければ目障りな白龍皇も殺せるだろうし、できなくても牽制にはなる。多少は示威行為をしておくべきだろう……悪神ロキ、討伐の準備を進めるぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどねぇ? ロキとハーデスも一手進めちゃったかぁ」

 

「どうしたの、光吉?」

 

「あ、やってきたねコハヤ。ロキが派手に動いたみたいだけど、個人的に情報が取れそうなラインが潰されててね?」

 

「諜報合戦は当たり前だし別にいいけど。で、どう動くの?」

 

「オーディンの日本神話との和平にキレて仕掛けるみたいだよ。……で、そっちの方は?」

 

「ちょうどいいわ。アイアンローズと直接一戦交えるべきだと思って、人材選定の準備をしてもらいたかったの」

 

「……それはちょうどいい。こっちもそれを頼もうと思っていたんだ」

 

「おや、ラウレルル・アスモデウス。君達もかい?」

 

「神々の絶対性を崩すのは必須だからな。こちらに手札が用意できるので、是非手伝ってほしい」

 

「安心して、ラウレルル。英雄派としても神殺しは必要だから、こっちも何人か用意できる」

 

「ならその補佐だね。……ちょうどいい、彼女達にも頼もうか」

 

「彼女達? 何か知ってるの光吉」

 

「差し支えなければ教えてほしいね、モンタギュー」

 

「はっはっは。小規模派閥に粒揃いのがいてね。それに伝説の神に最強の狼、ヴァーリ辺りも抱き込めるんじゃないか―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『報告します! ヴァーリチームが独自にロキと接敵、グレモリー眷属と接触している模様!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―あいつ人のジュリエットに何を……じゃない。こっちだって我慢してるのになに独断でとんでもない真似してるんだか」

 

「「……はぁ」」

 

「心配のため息しないでくれない!? 仕事はちゃんとしてるからね!?」

 




 乱戦をお約束します!!
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