※この作品はR-18です。

シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 日々頑張っているグレン×グレンでっす!

 とりあえず書き溜めはいっぱいあるので、当分は投稿可能です! お楽しみに!!


第二十話 乱戦フルコース

《Other》

 

 

 

 

 

 

 

 ロキとの猛攻を繰り広げる中、ヴァーリは雨宮充二ともう一人に感心すら覚えていた。

 

 教会でもトップクラスの使い手が来ていることには楽しみの一つと捉えていた。雨宮麗奈の弟と聞いているが、かのデュリオ・ジュズアルドを一騎打ちによる立会限定なら勝ち越すような猛者なのだ。楽しみというほかない。

 

 そして実際、雨宮充二の力は絶大だ。

 

「神を前によく凌ぐ……っ!」

 

「凌ぐで済ますか! そう、まだだぁっ!!」

 

 既に最大火力同士の一撃に限定すれば、ロキ相手に真っ向から競り合う域に達している。

 

 荷電粒子の斬撃を投射する。言葉にすればそれだけだが、ここまでの力となれば戦慄すら覚える。

 

 星辰奏者として考えれば奇跡の領域だろう。あれだけの存在を目にすることができたという点では、もはやこの戦いにはせ参じた意味があった。できればもっと早く、シャルバ達が自滅したあの戦いで見ておきたかったものだ。

 

 そして、もう一人もまた凄まじい。いや、恐ろしいといえるだろう。

 

 白龍皇の光翼の力は、指定した相手の力を半減して己に上乗せする。

 

 もちろん無敵ではない。神クラス、それもロキレベルとなれば上手くハマらない為、主神クラスが相手では覇龍無しでは勝ち目がないのが本来の状態だ。星辰光による多角的対応があってこその戦いともいえ、そこに瞬間的な覇龍を札としてちらつかせることで駆け引きによって戦いを成立させている。

 

 だが、目の前の人間には半減が一切通用しない。

 

 文字通り何の影響も与えられていない。例えるならば、猫が爪を立てようとしても一切引っかからずつるつる滑って傷一ついていないという形容が妥当だろうか。

 

「主の造りたもうた神滅具が、ルシファーの末裔に宿りテロリストとなる……嘆かわしい、その威光を悪魔の身で宿したのなら、感動と共に主に敬服するべきでしょうに!!」

 

「無茶を言う。そんなことをしたら教会の者に殺されてしまうじゃないか」

 

 ヴァーリはさらりと言い返すが、目の前の女は首を横に振った。

 

「いえ、我らがプルガトリオの同士には純血悪魔も複数名在籍しております。貴方もきっと見初められることでしょうに」

 

「……妙なところで懐が深いな、そんな部署があるのか」

 

 一瞬本気で驚いたが、そんな余裕はあまりないのですぐに気を取り直す。

 

 目の前のロザリーという女、間違いなくただの人間である。種族としては間違いなくただの人間である。

 

 にも関わらず、今ヴァーリは純粋な身体能力で圧倒されている。

 

 膂力、瞬発力、反応速度、動体視力。あらゆる要素が鎧によって増幅されているはずの自分を圧倒している。

 

 あと星辰体の感応量も凄まじい。どうやら星辰奏者のようだが、このポテンシャルは瞬間的にスティラが到達できるレベルだろう。

 

 軽く引くレベルの星辰体との感応に、ヴァーリは気合を入れ直す。

 

 ()()()()()がまだ取れてないのに、こんなところで倒されるのはルシファーにとっても白龍皇にとっても恥だ。現在過去未来永劫最強になるとされる自分が、そんな恥ずかしい終わり方など許されるわけもない。歴代白龍皇の歴史に永遠の汚点として刻まれるだろう。

 

 そして同時に、この伏せ札に歓喜を覚え、ヴァーリは高揚する。

 

 世界にはまだまだ自分の知らない強者がおり、それがこの戦いによって姿を現した。

 

 禍の団さまさまであり、参加した意義は十分にあった。そう思いつつ、ヴァーリは戦闘を継続する。

 

 

 

 

 

 

 

 

《空本麗夜》

 

 

 

 

 

 

 

 

 乱戦が酷く、こっちは今一人で別の強敵を引き付ける形となっている。

 

 それはフェンリルの子供とかいうスコル。ハティの方が見つからないけれど、そっちを気にしている余裕はない。

 

 基本性能は最上級悪魔クラスのそのまた上位だろう。流石にタンニーン殿が真っ向から戦えば勝てるだろうが、至った神滅具保有者レベルのポテンシャルはあるだろう。

 

 こっちは攻撃力に限度があるから尚更厳しい。回避に集中していれば対応は可能だけれど、ジリ貧になるのが目に見えている。

 

 さてどうしたものかと思った時、更に後方からロキ配下の星辰奏者が複数名姿を現した。

 

「いたぞぉおおおおおおお!」

 

「奴はレヴィアタンの眷属、ここで討ち取れ!!」

 

 挟み撃ちか、まずいね。

 

 流石に数と質の両方でサンドバッグにされるのはまずい。

 

 そう思った時、別方向が騒がしくなった。

 

 視線を向けると、飛び出すように禍の団の者と思われる悪魔達から逃げている、悪魔祓いがいた。

 

「……お、アンタは空本麗夜かい? 戦闘しないで、しないで!!」

 

 そう言いながら走ってくるけど、こっちに対して敵意を向けてないのでこっちも攻撃しづらい。

 

 ロザリオ聖教国側とは、平和的に対応できるなら対応したいというのが各勢力の本音だ。

 

 バチバチに敵視しているアイアンローズや、テロリストである禍の団とは違う。あくまでこの急激な和平についていけてないだけであり、交渉の余地がある者は多数いるというのがトップの判断だからだ。

 

 なので距離は開けながら対応するけど、どうしたものか。

 

「こっちはこっちで大変なんだけど!?」

 

 三つ巴どまりなのはいいけれど、禍の団まで連れてこられたのはやはり困る。

 

 ただ、走ってくる男は禍の団の方を親指で示した。

 

「ならこのまま突っ走ってくれ! そしたらいい感じにインターセプトできんじゃね?」

 

 その提案に俺は確かにと思った。

 

 この流れならスコル及びアイアンローズに禍の団が挟まれる。そしてそうなれば、絶対に血で血を洗う争いになるだろう。

 

 つまり、陽動ができる。

 

 これは確かに一理ある。少なくとも、そう動く価値はあるだろう。

 

 合わせて並んで走ることで、俺たちは敵の同士討ちを狙う。

 

「おたくって確か空本麗夜君だろ? レヴィアタンやってる波柴って奴の眷属やってる? いや~俺もそんなのと肩並べて逃げるって、光栄なのかねぇ?」

 

 へらへらとなれならしい言い草だけど、油断はできない。

 

 目が微妙に笑ってない。これは、何とかしてこっちが油断するような立ち位置に入り込もうとしているんだろう。

 

 なんというか、初めて会った時の矢城がこんな立ち回りだった。ただ、今思い返すと分かるような悪意が彼からは感じられない。だからこそ、もっとやばい奴と考えるべきだ。

 

 ただ、その目は笑ってないけどどこか憐憫というか同情のようなものが見れる。

 

「俺は綺羅星雄(きら ほしお)。キラキラネームって奴だろ? いやぁ、親のセンスが酷いと大変だと思わねぇか、兄弟?」

 

「流石に悪魔相手にロザリオ側がその態度どうなの!?」

 

 ちょっとずけずけ過ぎて、逆に気を許す気になれないよ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《樹下誠二》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 量産型ミドガルズオルムが結構多い。

 

 上級悪魔が眷属率いてレイドバトルするようなレベルの手合いが、数十体は出ている。

 

 アイアンローズの協力を得たことで、こっそりどころか堂々とこれだけの戦力を用意できるということか。やってくれるな。

 

 ため息をつきたくなっていると、後方から凄まじい気配が見知った気配を追ってきているのが分かる。

 

 この気配は海砂さんか……まずいな!

 

「よっし誠二あっち任せた! そろそろ擦り付けられそうだから私はそこまで頑張るよ……GO!」

 

「イエスマムっと!」

 

 すぐにお互いのやることを選び、俺はわき目を振らずに海砂さんの方に走る。

 

 俺の視界は瞬く前にやばい気配の炎によって彩られる。

 

 戦闘中の手合いが、防御の力ごと燃やされるというちょっと意味不明な光景に頭痛を覚えそうになる。

 

 どんな異能だまったく。

 

 だが問題は、今まさに追い詰められている海砂さんの姿が見えたことだ。

 

 そして迫りくる海砂さんにどこか似ている赤の他人……確か、音成光珠だったな。

 

 俺は即座に斜め横に飛ぶと、魔剣を大量に連続投擲。

 

 念の為に対炎の魔剣も多数混ぜてゆっくり目に投げたうえで、すぐに別方向に飛んで回り込むように海砂さんのカバーに入る。

 

 魔剣が一瞬で対炎用を含めて焼き尽くされるが、海砂さんのカバーには間に合った。

 

「無事か海砂さん!」

 

「ゴメン、誠二。ちょっとやばかったわ」

 

 海砂さんはところどころが焼け焦げていたり切り裂かれたりしており、間違いなく追い詰められている。

 

 新兵器として人工神器を与えられていたはずだが、全く足りてないということか。

 

「邪魔よ、アンタ!!」

 

 そう吠える音成は、右手を振るうと聖剣を具現化させる。

 

 ……おそらく聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)。魔剣創造の聖剣版といえる神器だ。

 

 だが、聖剣ならこっちはエクスカリバーやデュランダルという上澄みを知っている。至っているならまた話は別だろうが、それでもアスカロンクラスに届くこともまずないだろう……と、思った時だ。

 

 同型の聖剣が手に持っているそれの周囲に六本創り出されると、一瞬で崩壊する。

 

 というかあの聖剣、破壊の聖剣(エクスカリバー・ディストラクション)に似ている気がするな。

 

 嫌な予感がするのと、体勢を立て直した海砂さんが顔色を変えるのは同時。

 

「でかいの来るわよ!!」

 

「だろうな!」

 

 決めに来る眼をしているからな、音成光珠が!!

 

 俺は素早く魔剣を大量に振るうとそれを目くらましに海砂さんを抱えて跳びすさる。

 

 その瞬間、魔剣の群れが強引に薙ぎ払われた。

 

 振るった聖剣は砕けるが、今度は天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)になっている。それも複数セット。

 

 と、いうことは!

 

「しつこいわね!」

 

「そりゃどうも!」

 

 全方位対応で迎撃態勢を取り、高速移動で迫る音成光珠を迎撃する。

 

 やはり、この女の持ち味は二つある。

 

 なんかなんでも燃やす炎に、七分割されたエクスカリバー級の聖剣を一時的に再現する技。

 

 俺達が魔剣創造で独自の特色を用いているのと同じだ。どうやら複数本の同型を共鳴破砕させることで、一時的に性能を大幅に向上させるといったところだろう。

 

 海砂さんが苦戦するだけのことはある……っ! 反則近いだろ……これ……っ!

 

「……助かったわ、誠二。こっちも割と復帰したわ……っ」

 

 その時、海砂さんが落ち着いたらしい。

 

 だがかなり追い込まれていたのは事実だ。流花さんもアーシアもいない以上、体力は多少回復しても負傷は回復していない。

 

 だが、海砂さんを見て俺は確信した。

 

「まだやれるみたいだな。なら、頼っていいか?」

 

 海砂さんの目は死んでない。なら、俺が一方的に助けるだけじゃ駄目だろう。

 

 俺達は仲間なんだから、助け合いが基本じゃないとな。

 

 俺が海砂さんを下ろすと、海砂さんはしっかりと立った。

 

「休んでいる間に仕込みはしたわ。それに、ここからが本番でしょう……所長!」

 

「もっちろん!」

 

 そこに舞い降りるのは秀華。

 

 しっかり敵を擦り付けたのか、派手に暴れている戦いがそこかしこで見えている。

 

 目の前の音成光珠は、げんなりした表情で何かを飲む。

 

 あれはスキットル……ということは、酒の類か?

 

「ったく。飲まなきゃやってられないわね……っ!」

 

「そう? なら、監獄に酒の差し入れぐらいはしてあげるわ」

 

 言い返す海砂さんは、魔剣を創り出すと両手で構える。

 

「手の内はある程度分かったわ。なら、こっちも反撃と行きましょうか!」

 

「そうだな。俺達も付き合うぜ!」

 

 さて、ここからが反撃開始だ!!

 




 まだまだ乱戦は続きまっす! このタイミングを逃さず、伏線を張りまくりたいです!!
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