シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
それとは別に、多重クロスをあきらめずに頑張っています。実はこの作品も後半で多重クロスにしたかったのですが、以前「この作品は多重クロスにしないでほしい」と書かれていたのでプランを修正しております。
ロボット兵器はその名残ですね。コードギアスシリーズをブッコむ予定で「神代晃星の影響で誕生した天才が開発した、国土に合わせて開発された対KMF兵器を、ハイスクールD×D世界の技術力で再現したコピー機」といったところにする予定でした。
別同プランとして「神代晃星によって原作から異なっていく二次創作シリーズ」を夢想したこともあるのですが、まぁ何十年かかるんだよ案件ではありますしねぇ……。
それはそれで本編!
《木場祐斗》
上手く味方と合流しながら敵機械兵器に対応している中、それに気づいた者が唖然となっている。
「おい、フェンリルが解き放たれているぞ!?」
なんだって!?
慌てて振り返れば、そこにはヴァーリに食らいついているフェンリルがいた。
グレイプニルを破壊されたのか……!?
爪を数本ほどへし折られてはいるけれど、それでもそのたたずまいには威風堂々という言葉が相応しい。
「面倒なのが来たか……だがっ!」
「潰せば、それで充分でしょっ!」
雨宮充二達が左右から一気に仕掛けるけど、フェンリルは一瞬で回避すると逆に爪を振るう。
二人はガードこそ間に合うけど、その速度もあってか跳ね飛ばされる。
そしてその隙を突く形で、イッセー君とタンニーンさんが仕掛けた。
『潰すぞ兵藤一誠! こいつを許せば……詰む!!』
「分かった! ここで一気に潰してやる―」
タンニーンさんとイッセー君は、味方側の最強戦力の一角だ。
ここで彼らが相手をしきれないのなら、状況は一気に悪化する。
だが、フェンリルの凄まじさはあまりに圧倒的だ。
復帰した雨宮充二達の攻撃を踏まえてもなお、全てを回避して瞬く間に四人を跳ね飛ばしていく。
まずい……あれが、全盛期の二天龍にも匹敵する魔獣の頂点……っ!
このままだと、フェンリルだけで僕達が全滅する可能性も―
「やれやれ。一体どこに行ったのかと思ったら外周部の援護をしていたのか?」
―あの、サリアローズ様は何をしているんですか?
「いいからさっさと奥の手を使って助けに行ってやりたまえ。こちらの切り札と奴は相性が悪いのでな」
その、今何を―
「……分かっている。出遅れた詫びは成果で払うとしよう」
その声と共に、人影が僕達を通り過ぎる。
振り返った僕の視界に移るのは、サイラオーグ・バアル。
徒手空拳だけで最上級悪魔に通用する若手最強が、何かをフェンリルに投げつけた。
フェンリルはそれをあっさりと爪で弾き飛ばし……しかし、衝撃で揺らぐ。
あのフェンリルに僅かとはいえ通用する一撃!?
あれは、斧か……なっ!?
『手を貸す! ここで押さえるぞ!!』
斧が急に膨れ上がったと思ったら、その途端に姿を現すのは巨大な獅子。
そのままフェンリルと肉弾戦を繰り広げ、それに合わせる形でイッセー君とタンニーンさんがフェニックスの涙で回復してから戦闘を開始する。
「あれは……っ!?」
「あれが兄上の切り札だよ。
驚愕する僕達に、冷静に敵を薙ぎ払いながらサリアローズ様は聞いてくる。
それに応えるのは、イッセー君の方を見て痛まし気にしているアルトリーネさんだ。
「ヘラクレスの十二の試練に出てくるネメアの獅子。そのうちの一頭を封じ込めた神滅具……その、保有者を眷属に?」
神滅具保有者を眷属に。リアス部長にとってのイッセー君といえる者を、眷属に持っていたというのか?
だが、サリアローズ様は首を横に振る。
「いや、兄上が見つけた時には何者かによって殺されていたようなのだが、神滅具が独立して凶手を全滅させていたらしくてな。奇想天外なことに、奴は神滅具そのものが転生悪魔になった存在なのだよ」
……聞いただけで目を疑うような話だ。
だが、だからこそのあの力は凄まじい。
そして、更に介入したサイラオーグさんが拳を叩きつけてフェンリルは怯む。
もっとも怯んだだけだ。彼の拳でもその程度だとすると、まだ厳しいか?
だが、サイラオーグさんは一切動揺も驚愕もしない。
「いいだろう。貴様達を冥界の敵を断定し、その時だけに使うつもりだった切り札を切らせてもらう」
静かに告げる彼に、レグルスが並び立つ。
そして、二人をオーラが包み込む……この波動は!?
「行くぞ、レグルス! ……
その瞬間、サイラオーグさんが黄金の光に包まれる。
間違いない、あの奔流は僕が至った時のそれに非常に近い。
つまり、あれは獅子王の戦斧が至った姿か!
気づけばそこにいるのは獅子の鎧を纏った黄金の戦士。
「
《兵藤一誠》
うぉおおおおおおっ!? さっぱり分からないけどサイラオーグさんが凄いことになっているぅううううううっ!?
なんか凄いことになってる。っていうか、神滅具っぽいオーラなんですけど!?
『ぽいどころか、正真正銘の神滅具だ。……獅子王の戦斧を純血悪魔が保有する……どういうことだ?』
ドライグがめっちゃ困惑しているけれど、これどういうことなんだ?
ただ、今それを聞く時間はないだろうな。余裕もないし。
サイラオーグさんは拳を構えながら、フェンリル相手に構えている。
「説明は後だ、兵藤一誠! タンニーン殿も構いませんね?」
『どうせ大王派の老害が横槍でも入れていたんだろうさ。今必要なことはない……!』
とりあえず政治の話っぽいから後でいいか!
今はとっても頼りになる味方がいてくれてるってことでいいだろ!!
そういうわけだ。ここは思いっきり暴れてやる―
「……悪いけど、それはできないわね」
―と思ったらなんか来た!?
咄嗟に下がると、舞い降りた黒い影が俺達を邪魔するように立ち塞がる。
更に思いっきり嵐……っていうか吹雪……いや雷も!?
な、なんだあれ……確か依然助けてもらったデュリオが似たような力を振るっていたような!?
「……驚いたな……っ」
そしてサイラオーグさんも戦慄しているけど、よ、鎧が切れて血が流れてる!?
な、ななな……なんで!?
『馬鹿な……その力は、煌天雷獄……だが、その姿は黒刃の狗神が持つ基本の禁手に近いぞ……!?』
タンニーンのおっさんもびっくりしているけど、え、マジで!?
流石に神滅具を二つも持つってあるの? いや、どっちも持ち主は味方側ってことは……星辰光!?
「ま、まさか樹下や秀華さんみたいに……星を二つ持ってるのか!?」
「ありえんな。そもそも、星辰光は一人が複数宿せるほど体に優しいものでもない。あのレベルの特例がそう何人も出てくるのか……?」
サイラオーグさんが俺の言い分を否定するけど、それぐらいしか想像できるものがないと思うんだけ……ど……?
もうなんか恐ろしい奴だけど、ちょっとビビりそうになっている俺に通信が繋がった。
『イッセー先輩……。そうじゃないです』
小猫ちゃんか!
小猫ちゃんが、態々俺に通信を繋げるってことは何かあるのか!?
『気で分かります。目の前の敵は……二人です!』
ふ、二人?
二人の星辰光の合体攻撃ってことだとしても、おかしい気がするけど。
だって、目の前のは一人だし。
『細かいことは分かりませんが、先輩の目の前にいる敵は二人です。それは仙術でしっかり分かるから間違いありません……!』
そ、そうなのか……?
つっても、強敵であることに違いはねえだろ。
話に聞いているけど、多分空本さんがやりあったアーシアの誘拐に関わったのはあいつだろう。
空本さんが取り逃がすような相手なんて、強敵以外の何物でもないだろうってこった!
ただ、目の前の奴は手を前に出した。
「安心しなさい。私はヴァーリに頼まれて手出しをさせるなって言われてるだけ。フェンリルに何もしないのなら、これ以上手を出すつもりはないわ」
そういうけど、ヴァーリは既にやばいことになってる気がする。
思いっきり噛みつかれてるし。血がだくだく流れている気がするんだけど。
……いや、違うな。
こっちもやばいことになってたから気づくのが遅れたけど、ヴァーリは全く闘志を揺るがしてない。
「ふふ……。ロキも含めて相手取るのが理想だったが、流石にそれは驕り高ぶりすぎか……だが、
ヴァーリは血を吐きながらそう言って、俺の方を見た。
「ロキはそちらに譲るとしよう。互いに高みを越えてから再開しようじゃないか……っ」
そう言うと共に、ヴァーリから凄まじいオーラが放たれていく。
え、これ、もしかして……っ
《樹下誠二》
ここでヴァーリが覇龍を使うか。
一瞬とは言え安全かつ抜き打ちで発動できるようになっている中、詠唱をしながらの発動。
常時発動させるぐらいの状態でなければ勝てないと判断したのか。流石は神喰狼というべきか。
とはいえ、そっちばかりに気を取られてもいられない。
忌々しいことに、こっちはこっちで大乱戦の真っ最中なんでな……っ
とはいえ、ここはある意味で攻め時か。
「こうなりゃやけだ。ごり押しで反粒子を―」
「―誠二後ろ!!」
秀華の声に、俺は反射で横っ飛びする。
その瞬間、あり得ないような速度で何かが突き立った。
そこに至るまでのソニックブームに、着弾の衝撃で巻き上がる地面。
この攻撃力……物理的とはいえ隕石の直撃クラスはあるぞ!?
「あら、ザリチェールとタルウィーラも動いたのね」
明らかに心当たりがある風な音成光珠だが、厄介だなオイ……!
「ああ、誰かと思ったら
竹林凛音とやらは分かっているようだが、まあそこはいいとしよう。
かなり質が悪いことになっているのは間違いないな。禍の団も攻め時と判断したか?
というか、味方が集まっていると思われるところに似たような着弾が起きている。これまずくないか?
内心で舌打ちをしたくなるが、さてどうしたものか。
『全員! バラキエル様がフェンリルの子供にやられた!! 回復可能な者を寄越してくれ!!』
通信から聞こえる声も、譲許が大きく動いていることを示している。
まずいな。これはそろそろこっちも追い込まれ気味で―
『タンニーンのおっさん……いや、誰でもいい!!』
―なんだ?
イッセーが明らかに狼狽している。
凄まじく嫌な予感を覚えるが、いくらアイツでもこの状況下で素っ頓狂なことを言うとは思えない。
……いや、真剣に場を乗り越える為にリアス部長の乳首をつつかせるように頼んでくる奴だ。油断はできない。
目の前の敵に警戒しつつ、俺はそっちの心の準備も整える。
そして、イッセーが続けてくれた。
『乳神の使いとかいう、おっぱいの精霊ってのが朱乃さんのおっぱいを経由して話しかけてきたんだ!! どこの神話体系の神様だ!?』
あ、一秒思考が停止していた。
だが悲しむべきか喜ぶべきか、経験値の差から俺が一番復帰が早い。
よし、とりあえず目の前の連中だけでもぶっ飛ばしてからイッセーを助けよう。
「とりあえず魔剣!!」
「「え、ちょ!?」」
『『『『『『『『『『ぎゃぁああああああっ!?』』』』』』』』』』
よし、完璧に隙をつけた!!
「とりあえずイッセーのカバーしてくる!!」
「……そうね、任せた!!」
「よっし行ってきてついでに状況整理しといて!!」
経験が比較的豊富な海砂さんと秀華の復帰が早くてよかったよ。
圧倒的な経験値がも足らず復帰の速さ!!
だが頭痛は此処からだぜぇええええええええっ!!!