※この作品はR-18です。

シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚   作:グレン×グレン

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はいどうもー! 予約投稿ミスって投稿しているグレン×グレンです!

というわけで本編!


第二十四話 悪神、倒します!!(前編)

《木場祐斗》

 

 

 

 

 

 

 

 な、なんかよく分からないことが起きてよく分からないけど状況が大きく動き始めている!?

 

 正直困惑はしている。だが、この機を逃すわけにはいかない!

 

 そして、趨勢は更に大きく揺れ動く。

 

 転移の魔方陣が浮かび、そこから何かが飛び出してきた。

 

 龍の頭を思わせる黒い飛行物体。SF寄りの作品で出てきそうな空を飛ぶカプセルみたいな乗り物になっている。

 

『兵藤、無事かー!』

 

「さ、匙か!? え、それ何!?」

 

 そこから聞こえてきた声が匙君のそれで、イッセー君もびっくりしている。

 

 匙君にアザゼル先生達が期待していたのは知っていたけれど、このタイミングで来たというのか。

 

 そして驚愕することは続く。

 

 より具体的に言うと、乗物からオーラが出てきて龍みたいになった。そしてそれがラインを放ち、ラインで囲まれた量産型のミドガルズオルム数体が黒い炎に包まれる。

 

 え、なに? 状況がさっぱり分からない。

 

 と思った時、どこからか巨大なロボットが出てきた……あ、雲川さんの準神滅具だ。

 

「グリィイイイイイイゴォオオリィイイイイイイイッ!! 勝機! 一気に仕掛けるぞ!!」

 

 そして雲川さんが巨人に飛び乗ると、元気よく指を鳴らす。

 

「レェッツゥッ!! エグリ……オォオオオオオオオッン!!」

 

 そして掛け声に合わせて魔方陣から巨大な拳のようなものが飛び出すと、分解されて装着される。

 

 あ、以前どこかで見たことある。

 

「明星機神! エグリオン……(フレイム)ッ!!」

 

 あれ、何か違う!?

 

 困惑していると、凄い勢いでスルト・サードに突進するみょうじょう……きしん?

 

 するとサードは多数の敵を相手どって凄い熱量の炎を放って暴れていた存在だ。そのポテンシャルは純粋な出力だけならフェンリルにも通用するだろう。

 

 それに対し、エグリオンは真っ向から突き抜けてそのまま組み付いた。

 

「フハハハハハハハハハ!! 稼働時間内なら大気圏突入をしながらナパーム弾を喰らい続けられる、対炎特化型仕様のエグリオンFなら、稼働時間内なら問題なし! 一気に仕掛けるぞ諸君!」

 

 高らかに吠える雲川さんのテンションは絶好調だね。

 

『なんか分かんないけどそっちは任せました! こっちはドラゴン共をまとめて呪ってやるぜ!!』

 

 匙君は若干困惑したけれど、しかし一気にこっちも動いていく。

 

 というかよく見れば、あの機械の上に黒い炎の蛇みたいな龍が浮かんでいる。

 

『起き抜けによく分からんことをさせてくれるな、我が宿主は。……だが、ミドガルズオルム本体ならともかくもどき如き、十体でも二十体でも何とかしてやるとも』

 

 あの様子だと、もしかして龍王ヴリトラか?

 

「匙、一体何がどうしてそうなった?」

 

「神の子を見張る者に持ってるヴリトラ系神器全部植え付けられた!!! この乗り物は安全装置を兼ねた人工神器だってよ!!」

 

 樹下君が聞いたけど、答えが酷い。

 

 なんでそんな乱暴な方法……ぐらいいるよね、相手が神やフェンリルだと!!

 

 壮絶すぎる戦いだからね。現在進行形で。

 

 そして匙君の介入によって、量産型ミドガルズオルムの群れの数割単位を単独で追い込んでいる。軽く怖いぐらいの活躍だ。

 

 そして匙君が乗っているポッドが更なる変化を遂げる。

 

 頭部を模したポッドから黒い炎が長く伸び、巨大な蛇型の龍のようになる。

 

 更にオーラの出力も大幅に向上している。あれはもはや、タンニーンさんに匹敵する……っ!

 

「ほぅ、流石にヴリトラとルシファーが出張ればここまで動けるか……だが!」

 

 その瞬間、ロキはにやりと笑いながら星辰体と感応する。

 

 とたん、押し込まれていたスルト・サードと量産型ミドガルズオルム達が活性化する。

 

 ダメージを受けながらも強引に動き、そして負傷しているとは思えないポテンシャルを発揮していく。

 

 更にスコルとハティも活性化し、形勢をひっくり返そうとしてくる。

 

「試験的に分散させた眷属と化しているのだよ……試験的ゆえに、奥の手にさせてもらったがな!!」

 

 こちらも更に札を持っているということか!

 

 まずい。これでは押し切られるかも―

 

「悪いがロキ、その分散配置はそこまで怖くないぞ?」

 

 ―そこに、樹下君が反粒子を放ってロキの言葉を封じる。

 

「そのレベルの分散移植なら、頭部粉砕や縦に両断するレベルで殺せば死ぬし、一分足らずに数度殺すぐらいで無力化できる。使徒や神祖の何度も粉砕してなおすぐ直る反則性には程遠いな」

 

 経験値が豊富だとこういう時頼れる……!

 

 だけど、ロキも神の力を使って反粒子を捌いてあざ笑う。

 

「我が子達を? そのレベルで殺す? それを何度も繰り返すことがそもそも困難だという事実を悟るがよい!」

 

 正論だ。

 

 量産型のミドガルズオルムでも、上級悪魔クラスが手古摺るレベル。スコルやハティ、スルトサードに至っては、最上級悪魔クラスでも現在進行形で手古摺っている。

 

 それが非常に死にづらくなっている上に怪我の治りも早い。どう考えても難敵だ。

 

 そこにロキの不死を突破する必要がある以上、この状況下でなお強大な敵であることに変わりはない。

 

「まして反粒子を我に当てると? 貴様のその力は確かに脅威だが、連射ができないのなら貴様の警戒を解かねばいいだけの話……笑わせてくれるようだな……!」

 

 相手を警戒させすぎて逆に隙を作る為のブラフ。ロキはそう見抜いているようだ。

 

 高笑いすらしそうな勢いのロキに、樹下君すら苛立ちを見せるレベルで警戒をし―

 

「あら、それは残念ね」

 

 ―そのロキの後ろで、反粒子が巻き起こる。

 

 それを纏っているのは、黒い狗の獣人を思わせる影。

 

 その影が反粒子を纏い……完全に想定外だったロキに一撃を叩き込む。

 

 咄嗟の反射でロキは結界を張るが、反粒子の絶大な凶悪性ゆえに拮抗にまで持ち込まれる。

 

 神仏の中でも間違いなく上位に位置するロキを前に、それを成せるのは間違いなく強者のそれだ。

 

 だが、その脅威を前にロキは戦慄を覚えてしまっている。

 

 それは、あまりにも致命的な隙だ。

 

「……頼むぜ、秀華!」

 

「うん、もちろんっ!」

 

 秀華先輩がもたらす星辰体の結晶を経由し、彼女の想いが樹下君へと流れ込む。

 

 それは、精神力による限界の物理的な超越……っ

 

「「そう、()()()ッ!!」」

 

 その瞬間、一瞬だけだが樹下君の反粒子が蘇る。

 

 想定外の事態に生まれてしまったロキの隙は毛先一本にも満たないだろう。

 

 だが、精神力による限界の超越はその間髪を逃さない!

 

「ぐ……ぉおおおおおおおおっ!?」

 

 咄嗟に、ロキはダメージを受けながらも回避する。

 

 だが、前後からの反粒子は想定外ゆえに捌き切れない。

 

 そして、ロキから間違いなく力の多くが削れていく。

 

「……イッセー! ロキは当分不死じゃない……叩き込めぇっ!!!」

 

「いよっしゃおらぁああああああっ!!」

 

 凄まじい勢いで、イッセー君が突貫する。

 

 樹下君の言葉に一瞬で応え、全力を叩き込むイッセー君。

 

 こういう時、イッセー君は強いんだ!

 

「ぬぅ……ぉおおおおおおおおおおっ!?」

 

 対応が追い付かず、ロキが絶大な雷撃の一撃を受ける。

 

 その絶大な破壊力に、ロキはそのまま地面に叩きつけられる。

 

 その破壊力でクレーターが生まれ、その事態に誰もが意識をそちらにとられる。

 

 これは……やれてないとまずいんじゃ……。

 

「……やってくれるな。まさか、この搦手がここまで効果を発揮するとは……」

 

 その声が、上から響いて僕らは寒気を覚えた。

 

 咄嗟に上を仰ぎ見れば、そこに立つのは戦慄を表情で表している悪神ロキ。

 

 ……そんな、馬鹿な……っ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

《樹下誠二》

 

 

 

 

 

 

 

 

 おいちょっと待て。

 

 一体何があった? 直撃喰らって下に叩きつけられたばっかりだろうに!?

 

 俺も流石に困惑するが、すぐに復帰したのは秀華だった。

 

「やられた……依り代!?」

 

 依り代……そういうことか!?

 

「ごめん樹下、どういうこと!?」

 

「イタコとかその辺を知ってたらそのそっくりさん的なのを想像しろ!!」

 

 イッセーに簡潔に教えたが、おかげでこっちの理解もだいぶ追いついてきた。

 

 ぬかった……っ。

 

 世界各地の宗教は神話において、神が宿るなんて言うのは珍しくもなんともない。

 

 そういったことにも素質は必要だろうが、そういった素質も神代晃星は引き上げていることは間違いない。

 

 ……やってくれる。そういう搦め手は取っていたということか!

 

「翠星晶鋼を繋ぎに使った為、こちらも不死を失ったが……あれは肝が冷えた。やってくれるな」

 

 あの様子だと、どうやら念には念を入れた対策だったんだろう。で、それを突破されるなんて欠片も思っていなかった……と。

 

「畜生! 乳神様の加護は俺がおっぱいに愛されてるからまだちょっと残ってるっぽいけど、ミョルニル使えるほどはないって言ってんだけど!?」

 

「ツッコミはしないからな。それにまぁ、大活躍ではあるからそこまで落ち込むな」

 

 イッセーにはまぁフォローは入れておく。

 

 現実問題、第一段階とかそういうわけではなく最終手段を取らせているわけだ。十分すぎる大貢献だろう。

 

 問題は、ここからさらにロキを打倒する必要があるわけなんだがな。

 

「やってくれる。そして、ここまで我を追い込んだ相手に容赦をする理由もない……なぁっ!!」

 

 そういうなり、ロキは遠慮なく魔法をばらまいてこっちを片付けにかかる。

 

 流石にこっちもやばいと判断したようだが、この猛威はヤバイ……っ!!

 

「え、ちょっとま……うぉわぁっ!?」

 

 あ、イッセーが吹っ飛ばされた!?

 

「どうするのだ!? そろそろこちらはガス欠になるぞ!?」

 

 しかも麗華さんがスルトサードを抑えておくのもあと少しか! まったく、形勢をひっくり返せたかと思ったがそうもいかないってことか。

 

 やはり相当の死者は覚悟しないと……っ!

 

「こんの……隙ありっ!!」

 

 その時、リーナが回り込んでロキに蹴りを叩き込む。

 

 だがロキはあっさりとその足を掴み、舌打ちする。

 

「その気配はゼウスのか。あの雷神も四方八方に子を作ったものだ……神代晃星発生以降、先祖返りもポンポンと湧いて出てくるものだな……」

 

「こん……の……っ!」

 

 リーナはぼやくロキに打撃を入れようとするが、ロキも器用に捌いていく。

 

「まぁいい。ゼウスの血を引く者を殺せばハーデスも少しはいい顔をするだろう。手土産にその首でも貰うとするか」

 

 まずい。ロキも容赦する気がないぞ!?

 

「リーナ!? させると―」

 

「ぬるいぞ小娘」

 

 麗奈さんが慌てて助けに行こうとするが、ロキは抜き打ちの魔法攻撃でそれを止める。

 

 まずいぞコレは。

 

 とりあえず確実に一人潰す方向にロキは言っている。このままだとまずリーナが殺される。

 

 多少無理はあるが、ここは気合を入れて突っ込むほか―

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこまでだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―麗夜さん!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《空本麗夜》

 

 

 

 

 

 

 

 

 咄嗟の判断だった。

 

 ロキの魔法攻撃を、魔剣を足場代わりにパルクールの要領で回避し、そして切りかかる。

 

 理由は色々あるだろう。

 

 麗奈が悲鳴を上げる事態だった。ロキという敵が味方を殺そうとしている。誠二達ですら苦戦している。

 

 ただまぁ、色々あるけど結論な一つだ。

 

 リーナちゃんを助けたい。そして、俺はそれができる余地がある。

 

 これで十分。それで充分。

 

 あとは、それを俺が形にすればいいだけだ。

 

 狙いは一点。そこに一撃を当てられるか否かだけが重要。

 

 ロキに対して魔剣を構え、リーナちゃんに被害が入らないような軌道でロキに切りかかる。

 

 そしてそれはロキに当たり……砕け散った。

 

「至ってもいない魔剣創造、それで我に傷をつけるには神殺しぐらいは用意せねばッ!?」

 

 そしてロキは驚愕する。

 

 当然だ。今の衝撃はロキにとっても無視できないだろう。

 

 魔剣はオトリだ。

 

 俺は星辰光で可能な限り雷撃を収束し、そしてロキの腕……肘関節近くにある一点を狙った。

 

 ファニーボーン。人体にある、ぶつけるともの凄くしびれるような感覚が走る部位。

 

 一瞬だがこれで生じた隙をつき、俺はリーナちゃんを強引に引きはがすとそのまま後退。魔剣と星辰光を併用した電磁投射により、強引にロキをけん制しつつ後ろに下がる。

 

「……大丈夫っ!?」

 

「え、あ……はい!」

 

 呆気にとられて反応が遅れているけれど、どうやら無事みたいだ。

 

 安心したけど、気を緩めている余裕もない。

 

 心臓が止まりそうになるほどの格上が相手だからね。正直、今の一瞬の攻防でこっちは精神的にかなり消耗した。

 

「空本さん!」

 

「麗夜!!」

 

 木場君に海砂が駆け寄ってくるけれど、さてどうしたものか。

 

 間違いなく、敵は強大だ。このままだとこっちにも甚大な死者が出る。

 

 どうする……どうすれば……っ!

 

「……麗夜、木場もよく聞いて」

 

 その時、海砂が何かを決意した顔になって俺たちを呼ぶ。

 

「一つ、勝算を上げる手があるわ……土壇場でいきなりするなんて言う、とんでもない無茶をする必要はあるけれど」

 

 その言葉に、俺の答えは決まっている。

 

「やるしかないだろうね。……ただし、根拠はあるの?」

 

 そこだけは確認しないといけない。

 

 根拠のない博打は流石に討てない。それはただの悪あがきだ。

 

 未来を掴みたいのならば、多少は根拠がいるだろう。

 

 そして、それだけは海砂にもあるみたいだ。

 

「聖剣創造で似たようなことをやっている奴とついさっき戦ったの。どさくさに紛れて距離を取ったけれど、あいつの真似事をすれば……あるいは」

 

 ならやることは一つだろう。

 

「俺はやるよ。世の中、博打を打たないといけない時があるのは分かっているから」

 

 打たないで人生やっていけるのなら、その方が心穏やかに過ごせるとは思っているけどね。ギャンブルはほら……当たるとでかいから中毒になるっていうし。

 

 ただ、世の中そうも言ってられないことだってある。

 

 なら、ここは打つさ。

 

 なんたって……!

 

「高校生が体を張って命がけで戦ってるんだ。年長者だって頑張らないと駄目だってもんだよね」

 

 成人には成人の責任ってものがあるからね。

 

 ただでさえ道を踏み外して、女子高生の世話になっているなんて恥じの上塗りしているんだ。ここで彼女を……秀華所長を支えなくてどうするっていうんだ。

 

 だから、やることは決まっている。

 

「今すぐ教えてくれ。ここで一気に……決着をつける……っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なるほど。どうやらここが勝負の決め所のようだな」

 

 そして、そんな俺達に声が飛んだ。

 

 振り返れば、そこにいたのはサリアローズ・バアル様だ。

 

「話せ。こちらも切り札を切る……勝負所は此処だろうからな……!」

 

 




 変則的な投稿ですいません。個人用のノートパソコンを新古品でかったのですが、勝手が微妙に違うので操作をミスしました……<(₋ ₋)>

 ロキも簡単にはやられませんが、クライマックスではあります!

 次の話はいろいろすっごいぞー! 書き溜めも160kb超えてるので、よゆうあります!!
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