※この作品はR-18です。

シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! まだまだ暑い日で大変なグレン×グレンでっす!

 それはそれとして本編!!


第二十五話 悪神、倒します!!(中編)

《木場祐斗》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 判断は決まった。

 

 僕達は同時にある魔剣を大量に創造し、それを飛ばす。

 

 それは魔剣創造で作ろうとした神殺し……の失敗作。

 

 神がこの剣で傷をつけられると、傷が少しだけ悪化する程度の魔剣。普通の強力なオーラを持つ魔剣を作った方が効果的にダメージを与えられるだろう、概念として神殺しではあるけどそれだけの非効率的な魔剣だ。

 

 だけど、吹本さんの提案にのっとれば変わる。

 

 既に吹本さんは人形を作り出し、結界を生成する態勢に入っていた。

 

「仕掛けるわよ、二人とも!」

 

「分かってる!」

 

「いきます!」

 

 吹本さんの合図に従い、僕と空本さんは空を飛ぶ。

 

 同時に、投げ飛ばされた神殺しの魔剣が光り輝き壊れようとしていく。

 

 それに合わせ、僕達は同じ神殺しの魔剣を創造した。

 

 そして大量に連続で魔剣が砕け散ると共に、魔剣の結界が効果を発揮。

 

 同時にロキに対して切りかかり、ロキがそれによってかすり傷をつけられたことで結果は出た。

 

「……なんと!?」

 

 驚愕するロキから鮮血が僅かにだが飛ぶ。

 

 つけられた傷は、ロキが対応したこともあってかすり傷にも満たない。例えるなら薄い紙が滑ってついた傷。うっすらと血がにじむ程度のそれ。

 

 だが、それはかすり傷となってより多くの血をにじませている。

 

 これが海砂さんの提案した切り札だ。

 

 彼女をつけ狙ってきた音成光珠は、七分割されたエクスカリバーを模した聖剣を七本だし、それが砕けるほどの共鳴をさせることで手に持ったエクスカリバーの模造品を、本物に迫る性能へと向上させた。それが、瞬間的にだが分割状態級でエクスカリバーを再現した絡繰りだ。

 

 これはそこからの着想。とにかく大量の魔剣を同一規格で出し、星辰光で操る人形による結界内で共鳴させて、共鳴用魔剣を作り続けて砕き続ける。

 

 これにより、魔剣の特性を強引に底上げしようという物だ。

 

 結果は出た。効果はあった。有効となった。

 

 だから、こそ!

 

「畳み掛けるんだ、皆!!」

 

「オフェンスはこっちで担当する!!」

 

 空本さんと同時に声を飛ばし、僕達は左右からロキに神殺しの猛攻を叩き込む。

 

 ロキも即座に警戒レベルを高めて迎撃するが、不意を打たれた神殺しの猛攻に防戦に回らざるを得ない。

 

「この土壇場で神殺しを、このような形で会得するとは……やってくれる!!」

 

 警戒しながらも褒める余裕はあるようだ。

 

 だが、くさびを打ち込むことはできた。

 

 ここからが……本番だ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《空本麗夜》

 

 

 

 

 

 

 

 

 この猛攻が俺達が取れる最後の切り札だ。

 

 至近距離に神殺しを振るえる相手を入れてしまったことで、ロキはこちらに警戒せざるを得ない。

 

 これをもってして、趨勢のくさびを打ち込めるはずだ。

 

 だから、こそ!

 

「麗華! スルトサードを……空に打ち上げろ!!」

 

『なんと……いや、任せろぉ!!』

 

 隙の出たスルトサードを片付けるために、麗華に声を飛ばす。

 

 すぐに受け入れてくれた麗華は、スラスターをふかして強引にスルトサードを空に飛ばそうとする。

 

 だが当然、相手だって素直に飛ばされてくれるはずがない。

 

 抵抗すればするほど状況は悪化する。これはもう相手だって負けたくないんだし仕方がない。

 

 だけど……ねぇ!!

 

「『……麗奈ぁっ!!』」

 

「言うと……思ったわよぉっ!!」

 

 こっちにだって、頼れる仲間がいるんだよ!! 

 

 既に回り込んでいた麗奈が、膝カックンの要領で聖剣を叩きつけて、そのままスルトサードを動揺させる。

 

 そして更に、回り込んでいるのは美子ちゃんだ。

 

「神滅具行きます! 打ち上げますよ、麗華お姉様!」

 

『任せろぉおおおおおおおおっ!!!』

 

 麗華が反応したタイミングで、美子ちゃんは素早く神滅具を発動。

 

 二体掛りになった巨人によって、スルトサードは持ち上がる。

 

 ただまずいな。このままだと打ち上げるには―

 

「ちょうどいいわ。最優先目標から潰してあげる」

 

 ―そこに、下に回り込んだのはロザリオに流れている星辰奏者。

 

 ヴァーリと真っ向から渡り合えるレベルの化け物だ。確かロザリーとか言ってたような―

 

「吹っ飛べ……っ」

 

 ―そんなこと思ってたら蹴り上げたぁああああ!?

 

 蹴りで、蹴りで100メートルぐらいの高さまで、数十メートルの巨人が吹っ飛んだ!?

 

 いや、そうなるとここから、くる!!

 

「今だ撃て、マリヤァツ!!」

 

 サリアローズ殿が抜け目なく号令をかけ、そしてそれが放たれる。

 

 最初の戦闘でロキを包み込んだ、絶大極まりない大出力の魔力砲撃が、スルトサードを包み込む。

 

 そしてそれが消えた時、当たり所の関係で残っていた肉片や骨が落ちてきた。

 

『……三度……目は、無理……で……すぅ……~~~っ』

 

 あ、マリヤ様から通信が来たけど気絶したっぽい。

 

「よくやった! 後は私達が……繋げる!!」

 

 サリアローズ様がそうねぎらいながら、そしてロキに向かって突っ込んでいく。

 

「舐めるな! 如何にバアル本家であろうと………ぉ?」

 

 そしてロキが迎撃使用したタイミングで、その服装が吹き飛んだ……あれ?

 

「何時洋服崩壊を!?」

 

「こんなこともあろうかと、自己崩壊技術も仕込んでいるぞ……スイッチを入れて十秒かかるが!」

 

 どんなところに芸が細かいのですか!?

 

 とりあえず慌てないように頑張って対応しているし、ロキも呆気にとられてこっちの攻撃が入ったけど。それはそれとして意味不明だ。事前に見せられたのがいい方向に働くなんてね。

 

 だけど、これでも抑え込めているだけ。

 

 ここから更に、数手がいるだろコレ……っ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待たせた! ここから……巻き返す!!」

 

 

 

 

 

 

 

 その声は……誠二か!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《樹下誠二》

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここが勝負どころだ。

 

 札の過度な出し惜しみはしない……いや!

 

「今すぐくたばれっ!」

 

 開幕速攻でまず反粒子を叩き込む!

 

 ロキは当然だが、素早く反応する。

 

 当然だ。反粒子はこちらが震える手札の中でも最高峰の切り札中の切り札。ロキとしては絶対に直撃は避けねばならない。

 

 だからこそ、他に回せるリソースを絶対に減らせるし無視して喰らう選択肢も……ない!

 

 そして、切り札は他にも……ある!

 

「畳み掛ける、大量生産は得意でなぁ!」

 

 俺も大量に神殺しの魔剣を創造し、同時に刃狗を展開。

 

 一気に猛攻を仕掛け、削りにかかる。

 

「舐めるな! 貴様の手札は知っているが、獅子王の方は読めているぞ!! ……スコル、ハティ!!」

 

 ロキは素早く、無事な戦力であるスコルとハティに指示を出す。

 

 直後、接近を試みていた青蘭に向かって二体とも突っ込んでいく。

 

「死ぬな青蘭! 命を大事に!!」

 

「承知したご主人様!!」

 

 青蘭の命は大事だし、青蘭の命が無事ならロキは戦力のリソースを割くことも分かった。総合的にはこっちにも得だ。

 

 ただ、これだとこっちの戦力にも限度は―

 

「なら、私が行きます!」

 

 ―まだ余裕があったな!!

 

 朱乃さんが雷光を……いや、雷を放ちながら接近する。

 

 そして同時に、全身から聖なる光をうっすらと纏っている。

 

 あれはいったいなんだと思うより早く、朱乃さんは星辰体と感応を始めていく。

 

「創生せよ、天に描いた()()()を―――我らは煌く流れ星」

 

 その言葉と共に、朱乃さんの肉体が変化していく。

 

「神威に背きし堕天の巫女。炎に背かれ光に背き、渡り歩くは幾星霜」

 

 頭部から獣の耳が生え、また両腕が獣のように毛皮に包まれる。

 

「我が身はあまりに汚れて見える。ゆえに、涜神の獣王を宿すは必然。星の巡りの運んだ命に、失笑すらも浮かぶだろう」

 

 更に握られるのは聖なる剣。古代日本のそれは聖なるオーラを纏っている。

 

「されど紅き姫と赤き龍の微笑みは、そんな私に向けられる」

 

 あれこそが、朱乃さんによる黒刃の狗神(ケイニス・リュカオン)の再現。

 

 彼女は、黒刃の狗神となった二つの神の敵を、混ざり合った状態から分化した状態にして再現する。

 

「二人の笑顔に比べれば、この身の汚れがなんだという。そのほのかな弱き祈りに応え、炎も光も我が身を支え、ここに(つるぎ)は引き抜かれる」

 

 獣人の祖。オリュンポスの主神ゼウスの前で涜神すらなした王、リュカオン。

 

 神殺しの刃。日本神話において火の神を断ち切り神格化された剣、天之尾羽張。

 

 二種類の全く異なる異教の存在を混ぜ合わせて双方が変質した異能を操る神滅具。それが、黒刃の狗神だ。

 

「炎よ、光よ、雷よ。神威を断ち切るこの刃、獣の心を引き締めて、今こそ宿りてわが手に集え」

 

 それをあえて疑似的に分化し、獣人化した状態で聖なる剣を振るう。その亜種発現で黒刃の狗神を再現する星辰光。

 

「雷光の炎剣は、愛しき冥府魔道が為に。誇り高き冥府魔道を汚す全てを断ち切らん」

 

 それこそが、姫島朱乃の星辰光。

 

「あの笑顔を汚さんとする者ならば、神々の黄昏だろうと切り裂き断ち切り斬り捨てよう」

 

 黒刃の狗紙再現能力・亜種発現分化再現型……っ!

 

超新星(メタルノヴァ)――天より落ちし天之尾羽張よ、獣を纏え(テンハンド=ソード・エグリゴリ)

 

 それが、光を纏って明らかに高い性能でロキに迫っていく……っ!

 

 

 

 

 

 

姫島朱乃

 

天より落ちし天之尾羽張よ、獣を纏え(テンハンド=ソード・エグリゴリ)(赤龍帝譲渡化状態)

基準値:B

発動値:AA

収束性:B

拡散性:AA

操縦性:C

付属性:AA

維持性:C

干渉性:E

 

 

 

 

 

 

 あれが噂の、イッセーが譲渡したことでなんか強化されている星辰光。

 

 というかあれは、秀華による強化にも近しいぞ……っ!

 

 身体性能は明らかに向上し、更に剣による斬撃も通用している。

 

 ……確か、朱乃さんが星で再現する黒刃の狗神は特殊な亜種発現だ。

 

 そもそも、黒刃の狗神とは二つの存在を掛け合わせた神滅具。異教において涜神の最先端にいた結果獣人となったリュカオンと、異教において神を殺した刃である天之尾羽張。

 

 朱乃さんはその混ざり合わさっている特性をあえて分化させる形で、己の疑似獣人化と神殺しの聖剣具現をやってのける。

 

 いうなれば、黒刃の狗神再現能力・亜種発現分化再現型。

 

 そしてそれは、ここにおいて神殺しが振るわれるというロキにとって質の悪すぎる能力として展開されるだろう。

 

 更に星辰体との感応量や基本性能が違い、出力を微調整することで無駄がない。

 

 これがイッセーの持つ禁手の能力……いや、悪魔合体じみた謎の進化……っ!!

 

 所有者の星辰奏者適正を上昇させる亜種禁手に、そもそもとして倍化した力を譲渡する神滅具。そこの星そのものが付属性に特化した結果による、兵藤一誠だからこその星辰光。

 

 あいつ……怖いぞ……っ!!

 

 だがそれでも、敵も多い所為で決定打にはならない。

 

 もう数手がいる。だが、用意できるか?

 

「ロキ神よ、悪いが大王派(こちら側)の最大手段が取れた……英雄派を恨むがいい!」

 

 だからこそ、そのサリアローズ殿の声がやけに響いた。

 

「何を……何を、した!?」

 

 ロキが思わず二度見するほどの驚愕は、俺達にとっても通用する。

 

 だってそうだろう。いやちょっと待てだ。

 

「お待たせしましたサリアローズ様……! 神殺しの亜種禁手で、準備万端です!!」

 

 そう息を切らせて告げるのは、リンカ・ルシファー。

 

 そして彼女が引き連れている千人近い悪魔。それが、全員、神器を持っている。

 

 後全員禁手になっている。

 

 とどめに全員が同じものを持っている。神器も、禁手も。

 

 ……え、なにそれ?

 

「……私の忠臣、リンカ・ルシファーを舐めるなよ? もっとも、こんな手法は一時的な再現が限界だが」

 

 なんか勝ち誇っているサリアローズ殿に寒気を覚える。

 

 た、質が悪いレベルでやばいのを……やばいのを眷属にしている……っ

 

「神器を一時的に増産するだと……それも、おそらくこの数をこの戦闘が開始してから……っ!」

 

「大量にやる場合はこれが限界でな。もっとも、時間を掛ければこれぐらいのことはできるぞ?」

 

 狼狽するロキに、接近したサリアローズ殿が更に神器を具現化させる。

 

 聖なるオーラを輝かせるハルバート。それを素早く回転させ、そして一気に叩き切る。

 

 ロキはガードするが、そのオーラの出力もあって強引に跳ね上げられた。

 

 そして、それを逃さず全ての神器保有者が一斉に神殺しのオーラを叩き込む。

 

「ぐぅ……ぉおおおおおおおおおっ!!」

 

 跳ね飛ばしたロキだが、全身から血が流れている。

 

 神祖のような不死も発揮していない。本人が言った通りか!

 

 いけるか……いや、畳み掛ける!!

 

「一気に仕掛けろ! ここが勝機だ!!」

 

 ここを逃すとまずい……具体的には、俺の消耗がでかい。

 

 反動がでかい星辰光だからこっちもかなりきつい。終わったら、今日はもう帰って寝たいレベルだ。明日に響く自信すらある。

 

 それにあの大打撃も打てないと申告されている。神殺し亜種禁手バーゲンセールも、ここまで時間をかけていたんだから連発を狙えることではない。

 

 なので絶対にヤバイ。ここを逃すと逆に全滅もあり得る。

 

 禍の団はおろか、純潔十字連盟もロキを潰すチャンスから様子見を選択している。

 

 ならこっちはそこに集中する。ここで最大の敵を討つ!

 

「波状攻撃で……潰す!!」

 

「ええ、ここで行きますわよ!!」

 

 朱乃さんと共に切りかかり、麗夜さん達もまた一斉に攻撃を敢行する。

 

 だがロキもまた、しぶとい……っ!!

 

 だがさらに、より強大な雷がロキに叩き込まれる。

 

「ここを逃すな……朱乃!!」

 

「くっ! バラキエルまで復帰したか……っ!」

 

 ロキが舌打ちするほどのレベルの使い手が来てくれたのはありがたい。

 

 ありがたいが……雷光ではなく雷なのは、弱っていることによる限界か? 堕天使なら光力の方が出しやすいとすら思えるんだが。

 

 だが、ここで一気に叩き込めれば―

 

「……なめるなぁっ!!」

 

 ―行けるほど甘くはないか……っ!!

 

 あと一手ぐらい欲しいところだが、これは博打を打つしかないか?

 

 そう思った時、イッセーが通り過ぎる。

 

 そしてその手には携帯が握られ、画面がこっちに見える形になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……なるほど。よく分かった!!

 

 やはりここが、決め所か!!




長くなったのでいったん切ります!





それははそれとして、朱乃の星辰光の説明です!!


姫島朱乃

天より落ちし天之尾羽張よ、獣を纏え(テンハンド=ソード・エグリゴリ)(()内は赤龍帝譲渡化状態)
基準値:B
発動値:(AA)
収束性:B
拡散性:(AA)
操縦性:C
付属性:(AA)
維持性:C
干渉性:E

 姫島朱乃の星辰光。
 能力は黒刃の狗神再現能力・亜種発現分化再現型。神滅具である黒刃の狗神を構成する、獣人の王リュカオンと神剣たる天之尾羽張を分化した形で再現することで、獣人化と十束剣の形で具現化する星辰光。

 双方ともに再現度合いには限界があり、リュカオンとしての素養は狼の要素が肉体に反映される形でのみ発現し、天之尾羽張も神殺しの力はあるが神の炎は宿っていない。もちろんだが星辰奏者の領域では出力も完全には再現されておらず、加えて黒刃の狗神が本来持つ能力である「剣を生やす黒い狗の具現化」は行えず、「影から刃を生やす」能力も、己の自然に発生している影からが限界。
 黒刃の狗神としてみた場合、この星は間違いなく劣悪。また朱乃自身は典型的なウィザードタイプであり、近接特化型といえるこの星との相性は悪いと言わざるを得ない。

 だが、それをもってしてこの星が弱いということは断じて不可能。
 狼男の神祖たるリュカオンの素養を宿すことで、身体強化性能はステータスでは計り知れないほどに向上。天之尾羽張も神殺しの聖剣であり、すさまじい性能を発揮するのは言うまでもない。また黒刃の狗神が持つ「万象を切り裂く性質」はある程度残っているため、神殺しの聖剣たる天之尾羽張の性質を合わせれば、対魔性・対神仏に限定すれば神滅具に迫るポテンシャルを発揮可能。

 神仏の敵対者ともいえる悪魔にとって、この星を宿すことは決して無視できない価値を持つ。また、五大宗家の姫島にとって忌子に近しい朱乃にとって、姫島が無視できない黒刃の狗神を持つというのはその一点において重大な価値を持つといえる。

 その刃をもって神を切るか、それとも神と手を取り合うか。

 姫島朱乃の切り開く道は、この刃では悟れない。されど、切り開かれし赤い王道は、この刃すら慈しむ。

★詠唱
 創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌く流れ星。

 神威に背きし堕天の巫女。炎に背かれ光に背き、渡り歩くは幾星霜。

 我が身はあまりに汚れて見える。ゆえに、涜神の獣王を宿すは必然。星の巡りの運んだ命に、失笑すらも浮かぶだろう。

 されど紅き姫と赤き龍の微笑みは、そんな私に向けられる。

 二人の笑顔に比べれば、この身の汚れがなんだという。そのほのかな弱気祈りに応え、炎も光も我が身を支え、ここに(つるぎ)は引き抜かれる。

 炎よ、光よ、雷よ。神威を断ち切るこの刃、獣の心を引き締めて、今こそ宿りてわが手に集え。

 雷光の炎剣は、愛しき冥府魔道が為に。誇り高き冥府魔道を汚す全てを断ち切らん。

 あの笑顔怪我さんとする者ならば、神々の黄昏だろうと切り裂き断ち切り斬り捨てよう。

 超新星(メタルノヴァ)――天より落ちし天之尾羽張よ、獣を纏え(テンハンド=ソード・エグリゴリ)


 コンセプトとしては「本編とは異なる強み」といったところでしょうか?

 まず考えるにあたって、すでに主役の誠二が黒刃の狗神を持っている点もあり、便宜上の理由である「朱乃の監視」に説得力を持たせるために同種の星辰光という形にしました。

 血縁者が保有者である黒刃の狗神系列にすることでコカビエルに皮肉を入れる点を作ったりしておりますが、同時に黒刃の狗神の亜種つながりもできたり。

 近接戦闘能力を大幅に開ける星なので、原作とは異なるbattleシーンも混ぜ込んでみたいと思ったり思わなかったり。







 そしてこれを出せたことでようやく詳細説明が出せる、イッセーの星辰光。本当は後編のあとがきに乗せようとも思ったけど、きっと待ちに待っているだろうからもうやっちゃいます!!



兵藤一誠

赤き龍が護りし、紅侯爵の楽園(ガモリーズ・レッドドラゴン)
基準値:C
発動値:AA
収束性:B
拡散性:E
操縦性:D
付属性:AAA
維持性:C
干渉性:C

 兵藤一誠の、禁手と混ざり合ったことで習得した星辰光。
 能力は聖光装着。聖なる光をその身に纏い、攻防を強化する星辰光。

 極めに極めた付属性により、悪魔にとって天敵足りえる聖なる力も光の力も、純粋に己に害をなさない加護として運用可能。また副次作用として、聖剣や光力によるダメージを削減することすらできる。
 総合的な性能は出力と付属性以外にずば抜けたものを持たないものの、それでも十分すぎるほどに強大な星。悪魔が聖なる光を纏って殴りに来るという、そのシンプルな脅威は第一世代型魔星の如き暴挙である。

 ―そして、真に恐るべきはこの星を兵藤一誠が保有しているというその一点。

 人造惑星レベルの発動体として機能する禁手に、譲渡という赤龍帝が持つ特性が絡み合い、そこに付属性に特化し切った星辰光。
 この三つが絡み合うことで、兵藤一誠は他者を一時的に人造惑星と同等の星辰体感応能力を持つ存在へと変貌させることが可能。星辰奏者は性能が聖光を纏う形で強化され、素質が皆無でも星辰体と一時的に感応し、微妙な資質がある場合は独自の星辰光を振るうことが可能。それらを人造惑星レベルの感応量と出力の微調整を併せ持つ、反則級の存在へと進化させる余地を持っている。

 純粋なまでに才能・環境・意欲全てで上回る、先行し続けた史上最強の白龍皇たるヴァーリ・ルシファー。その対を成す立場として歴代最弱で選ばれた彼に、しかし運命は味方する。
 星を宿した赤龍帝は、守護と女の一念で、それすら超える化け物へと、一気に足を踏み入れた。

★詠唱

 創生せよ、天に描いた守護星を———我らは鋼の流れ星。

 神も魔王も見下す龍は、しかし天より堕とされる。天魔に並ぶ力も陰り、只人の中で幾星霜の眠りの時をただ過ごす。
 人に極みを与える力も、振るうが人ではそうは目覚めぬ。長きにわたる流浪の時は、されどついに報われる。

 紅の姫が御許にて、目覚めの時は訪れる。ストロベリーブロンドのその祝福は、我らに絆の星をもたらした。
 故に、全てを守る時。赤き龍の帝王よ、今こそ天へと返り咲け。

 神仏天魔も驚嘆せよ。ここに、天龍は光となって再臨する。

 超新星(メタルノヴァ)―――赤き龍が護りし、紅侯爵の楽園(ガモリーズ・レッドドラゴン)





 コンセプトとしては「赤龍帝兵藤一誠だからこその星辰光」

 個人的な推察である「付属性特化はコミュ力高い傾向」に基づき、イッセーの星辰光は付属性特化にする方向で決定。そこからさらに原作主人公としてふさわしい能力を考えた結果、「他の性質とのシナジーで「お前が魔星!」を可能とする」感じです。

 具体的には付属性特化で聖光を纏う星に、他者に力を譲渡する赤龍帝本来の性質が、星辰体感応能力を大幅に強化することに特化した禁手とかみ合った結果、他者の星辰光すら聖光を纏う形で超増強できるといった形です。

 そこそこ強い星辰奏者クラスに使えばこの通り魔星級になるという、真面目にやばい系のポテンシャル。我らが界奏には劣りますが、誰かを助ける星という点では超強力となっております!







 そして次の更新で、ロキ戦決着の予定です!! もうちょっと待っててくれ!!

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