※この作品はR-18です。

シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 作ってみたかった料理を作るチャンスがやってきておりテンションがちょっと高いグレン×グレンでっす!

 後いろいろとネタを思いついていたりしています。本作のもあるよ♪

 では本編!!


第十二話 星の炎

《樹下誠二》

 

 

 

 

 

 

 

 

 頭が痛いことになってきたな。

 

 気づいたらなんか転移させられていた。

 

 そして問題は、だ。

 

「距離の問題があったんだろうな。本来は個別に転移させて仕掛けるって展開だったんだろう」

 

 イッセー達がコガネさんから若干離れ気味だった所為で、はぐれている点だ。

 

 コガネさんが絶霧の再現能力持ちだったので、それによってある程度相殺はできた。だが星辰光の再現は基本的に劣化再現なので、完全に防ぐのは無理だった。

 

 質が悪い事態だな。いや、個別撃破に持ち込まれないで済んだだけましなんだろうが、個別に転移させられたのがいるのも厳しいな。

 

 とりあえず通信機を繋いで確認するが……大丈夫だろうか?

 

『誠二! こっちは四人ともいるけど大丈夫!?』

 

 どうやら、個人個人に分けられて袋叩きってことは避けれたようだな。

 

「残りの面子は全員揃ってる。……秀華達と繋がった、残りのメンバーは全員集まってる」

 

 俺がすぐに最低限の情報を提供すれば、皆が安堵の息を吐いた。

 

 後は合流すれば何とかなるだろう。と思った時だ。

 

「おいおい。個別撃破って話じゃなかったのかぁ?」

 

 その声に振り仰げば、そこには波柴矢城もといシュテルン・フランメの姿が。

 

 ちっ。門番はしっかりいたということか。

 

「秀華、敵が来たので後で連絡する。二条城前で合流だ」

 

『オッケー。そっちも頑張れ!』

 

 短く言葉を交わして通話を切り、戦闘態勢を取る。

 

 敵は……こいつだけか?

 

 そう思ったが、そんなわけがない。

 

 周囲から、数十人ほどの人間が姿を現す。

 

「……慌てて呼び戻すのに苦労したぜぇ? で、誰から死ぬよ?」

 

 何を言うかと思えば、舐めている。

 

 俺はため息一つで意識を切り替え、言うべきことを言うことにする。

 

 魔剣を創造し、黒狗を纏い、切先をシュテルン・フランメに突き付け、宣言はシンプル。

 

「お前が死ね」

 

 お前如き小物の怨霊にとやかくされる道理はない。

 

 さっさと片づけて、イッセー達との合流を試みるだけだ馬鹿野郎が!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《兵藤一誠》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アーシア達が敵と接触したんですか!?」

 

「みたいだね。ま、こっちはこっちで接敵するだろうから自分のことに集中!」

 

 心配になる俺に、秀華さんがぴしゃりと言ってくれる。

 

 そ、そうか。英雄派は本当は俺達を分散して転移させて、自分達の戦力をぶつけるつもりなのか。

 

 なら俺達にも敵が来る。まずはそれを切り抜けてからだってことか。

 

 アーシア達には仲間たちが集まっているし、人数が素直に少ない俺達よりよっぽど安全だろう。なら、俺達がここで乗り越えてからになるんだな。

 

 と言っても、こっちもこっちで結構強いのが揃ってるし、多分大丈夫かな?

 

「油断しないでよね? 分散配置して仕掛けるってことは、勝ち目がある奴が選出されているって考えるべきなんだから」

 

 すいません雨宮さん! ちょっと油断してました!!

 

 ぴしゃりと雨宮さんに注意されて、俺は背筋を伸ばす。

 

 そうだな。俺達って毎回強敵と戦ってるところがあるし、やばいのがいるのは当然って考えた方がいいか。

 

 油断大敵油断大敵。気合を入れて乗り越えるぜ!

 

「……あと九重ちゃん! もうしょうがないから事後承諾でこっちが何とか誤魔化すけど、こっちの言うことは基本的に聞くこと!!」

 

「う、うむ! わかったのじゃ!」

 

 秀華さんが九重に厳しく言いつけているけど、敵はどこだ?

 

 転移させて来たってことは待ち構えていてもおかしくないだろうに……あれ、どこに?

 

「もしかして、変なところに転移ミスでもされたのか?」

 

 ぽつりとつぶやいた時、足音が響いた。

 

「そうでもないさ。他の奴まで来たんで、そいつらと合流してただけだ」

 

 そう言ってきたのは、サングラスをつけた一人の男。

 

 その後ろには、如何にも裏組織の暗殺者っぽい恰好をしてる奴に、悪魔祓いの格好をした奴もいた。

 

「……久しぶりだ、赤龍帝。ま、俺のことなんて覚えてないだろうがな」

 

 サングラスの男はそう言うけど、誰だったっけ?

 

 ちょっと思い出そうとするけど、中々思い出せない。

 

 ……ヤバイ。誰だっけ?

 

「オイコンラ、何か忘れられてないか?」

 

 悪魔祓いの方にそう言われて、コンラとかいう奴は苦笑する。

 

「ま、あの頃の俺なんて取るに足らないからな。あの赤龍帝に覚えられるような奴でもないさ」

 

 ん、ん……?

 

 会ったことがあるのは間違いないな。でも、誰だっけ?

 

 俺は本当にさっぱりだけど、

 

「……大方、英雄派が禁手到達法確立の為に突っかかってきたテロのメンバーじゃないの? 操られていいようにされるとかいう、えげつないの」

 

 あ、そっか!

 

 そういやいたぞ、こんな奴。確か影を使う神器を持っていたな。

 

「あの時のか! そういや結構手古摺ったっけ!」

 

「手古摺らせてはいたのか、嬉しいな。ただ、一つ勘違いを訂正しとくが……俺は操られているわけじゃない。操っている側だ」

 

 ちょっと嬉しそうなコンラはそう言うけど、え、マジで?

 

「正気? 幸か不幸かギリギリで救命が間に合った奴は多いけれど、あいつらからしたら使い捨ての手駒に自分からなったっての?」

 

「そうさ、雨宮麗奈。俺は曹操が目指す英雄の道の為なら、命を捧げても構わない」

 

 雨宮さんに堂々と言いきったコンラに、ちょっと寒気を覚える。

 

 俺だって、リアス部長の為なら命を懸けることもいとわない。だけど、リアス部長は決して俺達の命を使い捨ての道具のように扱うことを望まない。

 

 だけどコンラは、曹操に使い捨ての道具じみたことをされたのにも関わらず、命を懸けることを当然としている。操られているわけでもないってにだ。

 

「……なんでだ? 聞いてもいいか?」

 

 正直気になったので、ダメもとで聞いてみる。

 

「……お前には分からないかもな、赤龍帝。……俺の人生、神器の所為でどれだけ糞だったか……っ」

 

 そういうコンラの鬼気迫る気配に、俺は一瞬だけたじろぎそうになる。

 

 神器を持つ者達が、誰もが幸福になれるわけじゃない。

 

 中には人間社会で排斥される者もいる。それは俺だって分かっているし、何時かは解決するべきある種の社会問題だとも思っている。

 

 その一人が、その被害者が、こいつなのか?

 

「どん底だった俺の人生に、英雄という光を曹操は齎してくれた。命を懸けるに値する理由だ、使い捨ての道具だろうと、あいつの為なら惜しくはない。それが俺だ……俺という人間だ……っ!」

 

 そういうコンラの体から影が伸びる。

 

 そしてその影はコンラの全身に纏わり付き、影の鎧と化した。

 

「そしてお前と曹操のおかげで俺は至った。お前のような攻撃をものともしない鎧にな……! さあ、相手をしてもらうぞ赤龍帝!!」

 

 ……。

 

「事情はなんとなく理解したよ。少なくとも、私達が偉そうに言っても何も響かないのは分かったね」

 

 秀華さんが、気圧されそうになる俺より先に一歩を踏み出した。

 

「でも、自分が酷い目にあっているのは他人に酷いことをしていい理由にはならない。引き金に指をかけて引いた以上、自分が撃たれることも覚悟するんだね……っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《Other》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……色々と面倒なことになってるみたいだね、これ」

 

 そう苦笑するのは、木曽義仲こと旗本鏡夜。

 

 そして曹操はそれに応えて同じように苦笑する。

 

「断罪の聖女を舐めていたよ。ゲオルグの霧に干渉するとはね」

 

 本来、英雄派はゲストを用いた余興とし、中堅レベルの戦力を分断したグレモリー眷属達に各個でぶつける予定だった。

 

 だがその計画は九割がた失敗。コガネ・レイクメイデンの星辰光が転移に干渉した結果、少数がグループで分断される程度にとどまっている。

 

 保険として他の派閥から派遣されたシュテルン・フランメが、アドリブで多くを呼び寄せる形で行動しているが、初手から色々と躓いている状況だ。

 

「特にコンラは大丈夫かな? 相手は神滅具保有者だよ?」

 

「そのコンラのたっての願いだしね。それに、赤龍帝とは相性が良いから勝算はあると思うよ?」

 

 そう会話をする二人に、足音が響く。

 

「で、どうすんの? 私達はこのまま待機して待つ感じ?」

 

 そう聞きに来たのは、巴御前。

 

 彼女に対し、曹操は微笑みながら頷く。

 

「当然。やられるならそれまで、ここに来れるならゲストに相応しいさ」

 

 曹操達にとって、グレモリー眷属や桃山警護事務所は一種のゲスト。

 

 自分達の大規模な実験に対し、彩を添えるある種の添え物。

 

 そう宣言するだけの自身と実力が曹操にはある。それだけの実力者でなければ、禍の団の実権を握ることはできない。

 

 だがその上で、巴御前は肩をすくめる。

 

「調子に乗りすぎて実験失敗はよしてよね。あの神との裏取引だって、どこまで信用していいのか分からないんだから」

 

「それはそうだろう。実験が成功した途端に、儲けを総取りするべく刺客を軍勢で送るだろうさ。奴の配下は俺達と真逆すぎだから、そうでないなら取引が成立しない」

 

 曹操の返しに、巴御前だけでなく木曽義仲も呆れ気味になる。

 

 そこまで読んだうえで、態々そんな取引をするのかお前はと言いたげだった。

 

 最も、分かったうえで曹操はそれを流すが。

 

「必要な一手だよ。英雄派の、俺の理念を試すにおいて龍喰い(ドラゴン・イーター)はある意味で最重要だ。それに今回のプランで行くなら、オーフィスのご機嫌取りにも十分すぎるしね」

 

「それはいいけどね。あまり調子に乗って、余計なトラブルで理念破綻は嫌だよ?」

 

 木曽義仲に釘を刺され、曹操は頷いた。

 

 そしてその上で、二条城の外に視線を向ける。

 

「さて、ゲストの諸君はどうやって乗り越えるかな? ぜひとも、この実験を彩ってほしいんだけど……ね?」

 




 絶対相いれないよね、あの神の()()
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