シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
一度買ってみたいエロ同人ゲームブランドの新作体験版をダウンロードしてプレイしてたら寝不足になり、執筆能力が低下していたためのインターバルの長さです。発売日がもうすぐそこなので多分またすぐに長時間開くと思います。ごめんなさい!
それはそれとして本編です!!
《木場祐斗》
振るわれる魔剣の猛攻に、僕達は明確に苦戦していた。
一振り一振りが、エクスカリバーやデュランダルと肩を並べるだろう伝説の魔剣。更にその筆頭たるグラムに至っては、最強の魔剣と称される代物だ。
そこに更に聖剣を含めた六刀流を、六つの腕をもってして振るうジークフリート。選択の取捨選択も判断速度も速いがゆえに、三人がかりで僕達は苦戦を強いられている。
だが、そう簡単にやられてやるつもりはない。
とはいえ、三人がかりで押し切られかねないのも事実だ。
「やるねぇ。流石は音に聞こえし聖魔剣に、かのレヴィアタンの眷属達だ!」
「そりゃ―」
「―どうも!」
余裕の表情でこちらを褒めるジークフリートに対し、左右から回り込む形で空本さんと雨宮さんが切りかかる。
双方向からの攻撃を、ジークフリートは魔剣で捌き……瞬時にバックステップを敢行。
次の瞬間、ついさっきまでジークフリートがいた地点が爆発した。
「爆発エネルギーを視認しにくいガス状に散布して炸裂させているようだね。中々芸が細かいうえ―」
そう語りながら、ジークフリートは魔剣の一つを使って鎖鎌を切り砕く。
「それを躱されることも踏まえた三段構え。中々やるじゃないか」
「年下にこの褒められ方は嬉しくないね」
ため息をつきながら、空本さんは右腕の手甲から伸ばした鎖鎌を消す。
空本さんと雨宮さんの拡張型人工神器を併用したフェイントだったようだけれど、これでも傷一つつけれないか。
もう一手いる、ということなのだろうね。
なら、僕も出し惜しみなしでいこう。
まだ不安定な手段だからうかつには使えないけれど、奥の手を出し惜しみするような真似はできない。
馴らしは数分。そして一気に詰める。
「二人とも、援護をお願いします! ……
瞬間的に、僕は聖魔剣を解除して聖剣の運用に集中する。
同時に、僕を囲むように龍を模した鎧を持つ聖剣の騎士団が想像された。
瞠目するジークフリートのその間隙を逃す道理はない。一瞬で、僕は聖剣の騎士団と共に囲んで切りかかる。
「……早い! そしてこれは……疑似的に会得したという聖剣創造の禁手化!」
「その通り、
僕の会得した魔剣創造の禁手、
だからこそできるイレギュラー。聖剣創造の禁手……僕の新しい到達点だ。
「聖剣創造がいたる基本の禁手は、
一瞬の戦いでそこまで悟るか。
そう、この禁手が基本形に対して持つアドバンテージ。それは技術と速度を模倣させられる点だ。
使い手が速く巧みであればあるほど、基本形を引き離す。そして僕の速さはかなりのものだと自負している。
事実、翻弄する連携斬撃にジークフリートは反応するのも苦労している。
だが、そのうえで彼は笑う。
「だが残念だ。……技術の再現まだまだのようだね。それでは僕達クラスは倒せないし―」
そう、僕はまだこの禁手を習熟していない。
だから比較的シンプルな速さはともかく、技術の再現は足りていない。
それをもってして余裕を取り戻したジークフリートは、四本の魔剣と一本の聖剣でしのぎ、一振りの魔剣に力を込める。
「聖魔剣でなく聖剣ということは二者択一。聖魔剣レベルのものじゃなくては、このティルヴィングは余裕で砕く!!」
次の瞬間、タイミングを見計らった横なぎの一線で騎士団が砕け散る。
これも欠点の一つで、こちらは構造上の問題だ。
聖剣と魔剣を融合させた聖魔剣は、魔剣創造の禁手。その副産物である聖剣創造だけを禁手にした場合、聖魔剣を振るうのには一歩足りなくなる。
だからこそ、強度と出力では落ちる。速さと連携で仕掛ける類の二者択一。それが魔剣創造を宿した僕の限界。
だけど、二つ見落としていることがあるよジークフリート。
「でも、俺達への注意が一瞬減ったよ?」
「おかげで準備も取れたわね」
既に、空本さんと雨宮さんは準備を終えている。
「撃ちまくれ、
「ハチの巣にしなさい、
二人の拡張型人工神器による砲撃がジークフリートを襲う。
魔剣創造を拡張し、腕に接続させる形で魔の属性を持つ武装を創造する魔装の創造腕。片腕に具現化する打撃を爆発させる籠手である
二人の神器を拡張する、雨宮司教が開発した拡張型人工神器。それはジークフリートを一瞬押しとどめる。
その瞬間、僕は再び聖剣創造で龍騎士を作り―
「予想通りだ……いくよ、
そのタイミングで、僕は聖魔剣を創造して一閃する。
攻撃は一瞬。ジークフリートは攻撃を回避はした。
だけど、手に持つ聖剣を弾き飛ばす程度のことはできた。
「……さっきまではブラフ……違う、そこの二人と同じか!」
「ああ、これが僕の拡張型人工神器。短時間だけ
本来、この拡張型人工神器はあまり意味をなさない。
創造系神器はその性質上、複数持つ意義が薄い。ただ、今の状況なら変わるし、僕なら更に倍だ。
この拡張型人工神器は、理論上禁手を複数用意できる。特に僕の場合、聖魔剣を具現化しながら龍騎士団を使役することができる。
すぐに悟ったからジークフリートに隠すことなく告げ、僕は聖魔剣を構えて宣言する。
「あまり僕達を舐めない方がいい……僕達は、ここからが強いからね……っ!!」
グレモリー眷属のど根性、舐めない方が身の為だよ?
《アザゼル》
俺は作戦指揮をとりながら、状況が面倒なことになってんのに内心で毒づいた。
「めんどくさいことになってんなぁ、おい!!」
「舌打ちしないでくださいアザゼル総督。気づかれたら妖怪側が大混乱です」
俺の近くにいる上級悪魔に釘を刺されるが、色々あれだぞこの状況。
まず、九重がどこかにいなくなった。イッセー達を追いかけて母親を助けようとしているんだろうが、ばれると妖怪側が大騒ぎだ。
次にイッセー達と連絡がとれねえ。つまり九重ごと隔離された可能性があるな。おそらくあの時の京都もどきか?
そして三つ目。これが面倒だ。
「総督! こいつら全員、急に行方不明になった者達です!!」
ロイヤルピースの一人からの連絡を聞いて歯噛みするが、英雄派の連中は民間人を攫って即興の戦力にしてやがる。
しかもやばいことに、身体能力が星辰奏者のそれ。その上、なんか自爆しやがる。
「はーい! 私のコノート軍団頑張ってー♪ メイヴ様の為に特攻♥特攻♥」
英雄派幹部のメイヴが妙なことを言ってる辺り、あの女の仕込みか!
あいつを潰せば何か変わるカモとは思うが、他の英雄派構成員が邪魔で近づけやしねえ。
魔獣創造の魔獣が控えめだから戦えているが、たぶん奥の手とかを考慮して温存してるだけだしな。下手をすると建築物の被害とかで億単位の金が飛ぶぞ!!
……だが、あいつらがそう簡単にやられるわけもねえ。
増援は突入準備に入っている。時間は掛かるが絶対に辿り着く。
だから、死ぬんじゃねえぞ……そうすりゃ勝ちだ!!
《空本麗夜》
戦闘は、祐斗君が隠し玉である拡張型人工神器を使ったことでこっち側に傾いている。
当然、ここで一気に潰したい所なんだけど―
「悪いけど、そう簡単にはやらせられないわよねぇ?」
―当然だが、邪魔が入るに決まっている。
振るわれる聖剣を迎撃すると同時に、それを囮に懐に潜り込んだのは巴御前だ。
いまだ本名不明。されど強敵なのは間違いない、海砂を付け狙った女戦士。
振るわれる小刀を回避しつつ、その勢いで魔剣を振るって攻撃すれば、相手のフードを切り捨てた。
それで済ませたけれど、すぐにそれで把握できる。
……その姿は、幼い少女ともいえるだろう若い女の子だ。
体格は小猫ちゃんに近いレベルで、竹林凛音と同等レベル。
ただ動きはいい。特に走ることにおいて洗練されている辺り、戦士になる前から走ることを鍛えていたのだろう。俺がパルクールの応用で戦闘における動きを洗練させているのと同様の類か。
ただ、見覚えがあるような気がするけど思い出せない。
どこかで見たのだろうか? たまに陸上競技の全国大会とかテレビで見た記憶はあるけど、それか?
訝しみながらも戦闘を行えば、巴御前は素早い動きで俺に対応しながら反撃を試み……っと!!
素早く飛び退れば、左右から聖剣の斬撃が襲い掛かる。
そして回避している時に視界に映るのは、中型の飛龍がこっちに向かって突っ込んでくる姿。
「すっこんでなさい!」
そこに麗奈が爆発を推進力にし、聖剣の斬撃を叩き込む。
エクスデュランダルの概念実証用に開発されたレプリカの聖剣。通称BREAD。
レプリカ故に性能は落ちるとはいえ、伝説の聖剣を参考にしている為ひとかどの聖剣だ。その攻撃力は相応にある。
それをもってしても深手が入らない。この時点で、龍も大概だろう。
そして何より今気づいたけど、俺達……動きが時々遅くなってないか?
「気をつけなさい麗夜! この感覚……多分
麗奈が時々オーラを放ちながらそう言うのは、停止の影響を聖剣のオーラで強引に吹っ飛ばしているからだろう。ゼノヴィアちゃんから教わったんだろうね。
そして問題は、そこだけじゃない。
体勢を立て直す龍をカバーするように立ち回るのは、聖剣を持つ聖なる騎士二体。
更に祐斗君から一旦距離を取ったジークフリートの怪我が、目に見えて回復している。
そしてそこに滑り込むように立ち回ったのが巴御前。
凄く想像したくないんだけど。
「神器をいくつも持っている……放浪型込みにしても多すぎないか?」
当たってほしくないけど多分当たっている。
「悪いお知らせがあるわ。多分あの龍、
「あと聖剣の騎士は
麗奈と祐斗くんが俺と並び立ちながらそう言ってくる辺り、凄く頭痛くなることだよこれは。
つまりだ。タイミングから言って巴御前は四つの神器を持っている。
停止世界の邪眼に龍の手ときて聖剣創造。そして後回復系神器。そう考えるほかない。
禍の団がギャスパー君を確保せずに停止を試みた辺り、停止世界の邪眼保有者を持っているとは思ってたんだよ。おそらく彼女だ。
「ちなみに回復系神器は
「そういうこと言わないでくれない? 手の内あんまり明かさないでよ」
ジークフリートが巴御前に非難されるが、嫌味と牽制には十分だろう。
というか、だ。
「一人でグレモリー眷属の再現しないでくれない? 嫌味が効いてるわねホント」
「本当にねぇ」
麗奈の言い分に納得してしまうよ。
なんたって、巴御前が持っている神器は基本的にリアス嬢の眷属達が持つそれと似通っているか全く同じだ。
……それが、幾度となく俺達の前に立ちはだかるってわけだ。確かに嫌味が効いているよ。
だけど、それが一体どうしたの?
「嫌味は効いているけど、ここで倒せばそれでいい話でもあるからね。手っ取り早くいこうか」
何故か今回、巴御前は海砂ではなくこちらに向かっている。
なら好都合だ。戦術的な判断かもしれないけれど、海砂に負担をかけさせるのは俺としても避けたい。
それに、態々突っかかってきた相手のいいようにされるのも舐められるしね。
「まだ戦いは終わってない。とりあえず一撃でぶちのめす攻撃を当てる戦術を組み立てればいいだけだ」
「言うじゃない。やれるもんならやってみなさい!」
言い返すように吠える巴御前の好きにはさせない。
俺達をあまり安く見積もらない方がいいと思うよ、巴御前!!
とりあえず原作英雄派幹部の直下部隊は傾向として―
ジークフリート:原作が魔剣五本持ちだったので特殊武装保有者集団
ジャンヌ・ダルク:本作の特徴である放浪型神器による多重神器保有者集団
ヘラクレス:超優秀な星辰奏者集団
―といったところです。英雄派が味方になった時は、オリジナルの来歴的にペルセウスがジークフリートの後釜になる予定。