シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
だいぶ書き溜めもできたので、早めの連投を目指したいです!!
では本編!!
《空本麗夜》
状況が動いた。これはチャンスといえるだろう。
幼い九重嬢には悪いけれど、彼女がブチギレているおかげで趨勢が乱れた。
このチャンスは逃せない。
「八坂姫を抑える、援護を!!」
俺は素早く魔剣を創造し、突貫する。
九重嬢の攻撃は荒いおかげでこっちにも被害が出かねない。だけどその所為で曹操達も立ち回りに苦労している。
だからこそ、俺だ。
パルクールで鍛えた俺の軌道で縫うように掻い潜り、八坂姫に迫る。
『うぉおおおおおお!! こっちもだいぶヤバイぞ!?』
『耐えろ我が宿主! 操られているおかげで動きは荒い、つけ入る隙は必ずできる!!』
匙君がヴリトラと共に抑え込んでいるけれど、加減をする必要があることとヴリトラの力を制御するのが難しい点もあり押されている。
だからこそ、援護する機会はあった方がいい!
というか、だ。
さんざん攫った人達を操って、こうして殺し合いをさせるとか流石に苛立つね。
おかげでこっちも、色々大変だった。
……だから作ったよ、その状況をどうにかするために、ね!!
「そのまま抑えて! ……ネイルG!!」
飛び上がり、巻き散らかされる炎を回避しながら八坂姫の右足に魔剣を突き立てる。
若干心苦しいけど、流花やアーシアちゃんもいる。最悪処罰されることも覚悟して何とかして見せる!!
この魔剣は、操られた人達を殺さずに無力化させる為の魔剣。操られて死ぬまで戦おうとする者達を、殺さないで無力化する為の新しい札。
能力は恒常的に一定レベルの電流を流すこと。それにより筋繊維や神経を常時麻痺させ続けることで無力化する魔剣だ。刺しておいておく必要はあるけれど、もう不本意だけどそうでもしないと殺すことを考えないといけないという不可抗力だ。
これで何とか抑え込めれば……いや、抑え込む!!
いや、これで俺だけでも抑え込める。
「匙君行ってくれ! ヴリトラの力がいる……龍王クラスの力がなければ、おそらくこのまま削り殺される!!」
『空本さん……っ! 分かりました、行ってきます!!』
匙君は、龍王ヴリトラは希望だ。
おそらくヴリトラ状態の彼と俺が戦えば、十中八九こっちが負ける。
なら、九尾の狐を抑える手段があるだけの
……本当に、俺は弱い。
分かっている。俺はそこまで凄い奴じゃない。俺より凄い奴なんていくらでもいる。
だからこそ、できる範囲内で最善とは何かを考えないといけない。
俺は俺でできることをし続ける。だから、頼むよ皆……っ!!
《木場祐斗》
誰にとっても想定外の鬼札。それが切られた。
九重ちゃんの星辰奏者としての素質はずば抜けている。間違いなく、星辰奏者としてはヴァーリに匹敵する。
だからこそそれを基点に仕掛け……だが、まずい。
「どうしたのかなー? 私ってば、星辰光そのものは使ってないけどなー?」
「ぐ、ぬぅ……っ!!」
「くそっ!? 乳語翻訳も洋服崩壊も効いてない!?」
九重ちゃんとイッセー君を同時に相手取って、コハヤ・リバーは真っ向から単独で抑え込んでいる。
更に神器による波状攻撃を振るい、僕達全員の連携を阻害までしている。
これが、英雄派のサブリーダー……っ!?
振るう聖なる薙刀と思われる刃をもってして戦う。
「なんなんだ貴様らはぁ!! 英雄が、英雄が偉いのか!? 母上達を攫って、こんなことをしても許されるほど……偉いのかぁ!!」
涙すら戦闘で飛ばし、九重ちゃんが激高する。
当然だろう。母親を実験の為に誘拐され洗脳され酷使されている。怒って当然だ。
だが、その言葉にコハヤ・リバーは動じない。
「当たり前でしょ? 何言ってるの?」
心から不思議でたまらない。そんな答え方でコハヤ・リバーは九重ちゃんを一蹴し、イッセー君の攻撃を捌いていく。
あのイッセー君を相手に、コハヤ・リバーはどうやって凌いでいるんだ……!?
「英雄は偉いの。
「知るかよ……っ!!」
イッセー君が後ろから殴り掛かるのを、コハヤはまるで受け流すようにして躱している。
「
「「……まさか……っ!?」」
樹下君と秀華さんが何かを悟るように目を見開く中、コハヤ・リバーは微笑みながら戦闘を続ける。
動きが鍛え上げられているそれだ。優秀な指導者の下で最適化された指導方針の元、強い目的意識に基づいて高い才覚の持ち主が鍛え上げてきたそれだ。
「凡人がどれだけ凄いことを言っても誰も惹かれないけど、偉い人が適当なことを言ったら勝手に美化してありがたがる。だって夢が見れるもの……だから、人は英雄が大好きなんだよ」
旗本流を思わせる動きで捌きつつも、同時にそれだけではない強い骨子を持つ動きで立ち回っている。
その寒気すら感じさせる磨き上げられた動きで、戸惑うことなくコハヤ・リバーは宣言する。
「そういう夢を見せてくれる人を、愚民達は英雄って名づけるんだ。夢を見せてくれるお礼に……ね!!」
そしてその勢いをもってして、イッセー君を投げ飛ばして九重ちゃんを弾き飛ばす。
「中々キレッキレだね。そう思わないかい、木場祐斗」
「く……っ!」
そして曹操達の戦いぶりも凄まじく、形勢が再び向こうに傾いていく。
「巴御前は広範囲回復……特に範囲がずば抜けていてね。その分質はアーシア・アルジェントに大きく劣るけど、それは木曽義仲がカバーする。お似合いだよね」
それもまた大きい、相手の有利な事実を彼は告げる。
ここにきて、アーシアさんの最大の難点である「範囲回復が無差別になる」点が厳しくなる。
乱戦では一人一人を選ばないといけないのが、ここにきて致命的だ。
旗本さんは応用技による戦闘能力が売りだけど、それゆえに回復という点では聖母の微笑としては低い。巴御前も広範囲で敵味方の識別ができる代わりにアーシアさんに回復力で劣るけれど、相手が早々ダメージを受けないうえ、木曽義仲が聖杯の再現で対応するから問題にならない。
しいて言うなら木曽義仲を抑えれば行けるだろうけれど、彼を捉えることが僕達はできていない。
「義仲様、次は彼を!」
「分かった、ありがとう山吹!」
山吹御前がカバーしている所為で囲み切れず、気づけばあらぬ方向に移動している点が大きい。
転移系の能力を持っているのか……まずい……っ!
相手は一対一を避けて乱戦での多対多に持ち込んでいる。因縁の清算とかを振り切っているようだ。
これでは、このままでは……。
「……あまりなめるな、チンピラ共……っ」
その時、そんな寒気のする声が響いた。
《樹下誠二》
さっきから、好き放題言ってくれやがって。
こっちもいい加減切れかけている。ちょっとぐらいやりすぎても罰は当たらないだろうこれは。
いや本当に……いい加減にしろよオイ。
小学校の時は行けず、中学校の時も波柴殲滅とか桃山警護事務所初手やら色々あったりしており、中学に通う機会があっただけでも幸運な部類。そして待ちに待った高校においてはこのテロ活動との同時進行。
俺の修学旅行全部が全部台無しだよ。私怨だけで殺意沸くんだが、オイ。
挙句の果てにこんな年若い少女を泣かせるわ、好き放題阿呆のような真似をしてくれるわ。
と、いうわけでだ。
「ぶちのめす……手を貸せ秀華!」
「あたぼうよ……そうまだだぁ!」
俺も秀華も割とガチ目に切れている。
そういうわけで覚悟しろ。
「「天来せよ我が守護星……鋼の
お前ら一発……ぶっ飛ばす!!
そろそろ終盤です!!