シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
最近どんどん太ってきているので、ちょっと生やせないとあれだよなーと思いながら頑張ります。
では本編!
《樹下誠二》
「……え、今日イッセーっておっぱいドラゴンのイベントだったのか?」
「みたいだ……ね。冥界で、整理券もあるみたいだよ?」
コナユキと放課後デートをしていると、そんな情報が初耳で送られてきた。
ふむ。俺はあんまり子供向け特撮に馴染みはないけど、後でねぎらうぐらいはしておかないとな。
「あ、すいません。食べる注文とは別に、持ち帰りでそこのチーズケーキお願いします。で、俺は季節のスイーツ食べ比べセットと……レモンティーで。コナユキはどうする?」
「スコーンセットの……ミルクティーで」
順番が来たので注文をして、事前に見繕っていた席で一息。
コナユキもだいぶ落ち着いてきたな。よかったよかった。
だが、そうも言ってられないかもしれないのもあれだが。
「コナユキ。今日はコナユキの時間だから、ちょっとぐらい我が儘言ってもいいぞ?」
コナユキのことを愛していると、俺は言い切れる。もっと愛せるとも思っている。
そしてそれとは別に、かつての発言に責任は負う。その発言の意味を分かっているつもりで、気の迷いで言ったことでも断じてない。いざとなれば、首を刎ねて終わらせる覚悟は消えてなどいない。
だからこそ、俺はコナユキに頑張って幸せになってほしい。そして、その為の一助ぐらいにはなりたい。
そしてその点において、コナユキは大きな脅威に苛まれているだろうことも分かる。
アルティ・ブロウニングとビルカ・シュバルツァー。
コナユキの大切な親友であり、コナユキ
その彼女達と瓜二つな、強大すぎる星辰光を使う謎の少女達。
警戒は必須だろう。コナユキが深入りさせるのは止めたいが、コナユキの心情を考えると止めるのもはばかられる。
だからこれだけは宣言しよう。
「俺は覚悟を決めて宣言したことはきちんと守る。そしてその上で、できることならコナユキにも幸せに頑張ってほしいと思っている」
そこまで言って一口飲んで落ち着いてから、俺は真っ直ぐコナユキを見て宣言する。
「無理はするな。力が欲しい時は、俺や仲間達にちゃんと頼ってくれ。……そして、
「……
そうか。そうだな。
それが人情って奴だ。
非合理的だし、本来避けるべきだろう。
だけど、合理だけで人は動かない。
自分で向き合って区切りをつける。それは大切なことで、大切だからこその人だ。
俺は頷いてから、笑顔で胸を張った。
「なら、いざというときは任せてくれ。露払いも可能な限りやってやる。まずは、食べて英気を養うのが先か?」
「そうだ……ね。息抜きって大……事だもん」
じゃ、思う存分楽しむか。
《アザゼル》
「……まさかお前から連絡を取ってくるとは思わなかったぜ、ヴァーリ」
『まぁね。俺としても、念の為の根回しをしておいた方がいいと思っただけさ』
ヴァーリが、俺の隠し持っているねぐらの一つに入り込んで俺に直接連絡を取ってきやがった。
我が道を行きまくっているこいつが、こんな搦手じみた接触を取ってくるとはな。よほどの事態でも起きてるってのかとも思うが、まぁ分かる。
「既に何回かやりあってるんだろ? どうだったよ」
『中々手強い連中だ。俺達を殺す為の部隊なだけあるね』
サリアローズが先手を打って結成した、対ヴァーリチーム部隊である
今のところは捌かれているが、それでもデータは手に入っているらしい。対策兵器の開発が急務だとか大王派がぼやいていたらしいな。
元々あの部隊、大王派肝入りなだけあって「ヴァーリ・ルシファー討伐」の大義名分が成立する事態においては最上級悪魔クラスの権限を主要メンバーが全員持っている。提唱者のサリアローズは、必要性があると判断した部分においては積極的に尻拭いに奔走しているしな。そうでないと判断された時はしっかり処罰してるんで、今のところ規律もしっかりしているようだ。
『まさかラーメンフェスに張り込みをしているとは思っていなかった。大王派の貴族経由でテロリストが入ったという通報を成して、異形を知っている警察達で包囲させる形で人払いをされるとはね』
「実際
ま、それでも凌いでいるから笑い話にできてるがな。
「で? 何が目的だよ?」
『目的というよりは布石だ。そっち側で睨んでいる奴が多い以上、いきなりねじ込むより準備しておいた方がそっちが安全だろう?』
なんか妙なことを言ってきたな。
こいつがこっちにそんな気を使うレベルとはな。どんな面倒ごとを頼む気だ?
内容次第じゃこっちの首が飛びかねねえし、どう転んでもサリアローズ辺りが非難してきそうなんだが。
そう思いながら俺はヴァーリの頼みを聞き……目玉が飛び出るかってぐらい驚いたぜ。
「マジか?」
中々とんでもないことになってるな。
俺が聞き返すと、ヴァーリは肩をすくめて笑っていた。
『可能性止まりだ。京都の件で興味があるみたいで、もしかすると仲介した方がいいかもしれない』
確かに、これは俺の首が物理的にとんででもやる価値があるかもしれねえ。
だがそれだけってことでもないだろう。
禍の団内部にいる奴と
となると、だ。
「ろくでもないことが動いてそうだなオイ。お前さんの敵になるってことでいいのか?」
『なるならなるで歓迎だけどね。ま、俺としても話し相手になっている手前、あまり無碍にするのもアレだと思っただけさ』
妙なところで義理堅いことで。
ま、それならそれでやりようはある……が。
「サリアローズの動きで色々厳しいんだ。やってもいいが条件がある」
『なんだい?』
聞くだけ聞く態勢を取るとはな。こりゃ割とマジか。
だが好都合だ。ある意味でタイミングがぴったりだしな。
「
ある意味でこっちにとっても好都合だ。
お互い交換条件でwin-winってことにしようぜ、ヴァーリさんよ
《空本麗夜》
「ダーリンダーリン! 今日は一杯甘えていいんだよね?」
「もちろん。今日は君だけのダーリンだよ」
美子ちゃんとデートをしているけど、本当にほっこりするよ。
美子ちゃんには振り回されることも多いけど、本心から俺のことを慕ってくれているのは本当にありがたい。
それに、かつての俺がどういうものかと知ったうえで慕ってくれているというのはそれだけで俺にとって救いになった。
この子と会わなければ、彼女の言葉がなければ、俺はきっと立ち直ることもやり直すこともできなかった。当然、麗奈や麗華と関係を取り戻すこともできなかっただろう。
リーナちゃんに慕われているのも、その経験があったからこそだ。ある意味でこの子は俺にとっての女神だよ。
……たまに困ったことはあるけどね。麗華や所長と組んだ場合、とんでもない方向にぶっ飛ぶし。麗奈も頭痛案件だし、ちょっと付き合いで振り回される分俺より酷い。
ま、困ったこともあるのが人間関係。それはそれ、これはこれでいいだろうね。
そう思いながらデートを楽しんでいるけど、なにやら騒がしい人だかりができている。
電気屋さんか。なんだ一体?
俺と美子ちゃんは顔を見合わせると、互いに頷いて確認の為にある程度近づく。
仕事柄、大事になるようなら無視はできない。
ただまぁ、ある意味でその懸念は外れている。
人だかりがあるのは、テレビが映っているところだ。どうやらニュース速報で紛争が起きていると出ている。
良くも悪くも戦奏教団が派手だから、それ以外の国家間紛争は珍しくなっている。とはいえ世界的に見れば国家間で紛争が起きるなんてそこまで珍しくもないだろうに、何がそこまでとは思う。
なので色々と観てみるけど、ある意味で納得だった。
「ロザリオ聖教国がイスラム教国家と紛争突入……?」
思わず眉をしかめる。
ロザリオ聖教国がこの時期に国家間紛争とか、正気を疑う。
俺達異形側と睨み合いになっていると言ってもいいのに、人間国家側でも紛争を起こすなんて、後先を考えて無さすぎるだろう。理解に苦しむ。
「……ネットで調べたけど、聖教国側の布教活動が原因みたい」
「このご時世は抑えとこうよ……」
美子ちゃんがスマホで色々調べているみたいだけど、ロザリオが阿保なんじゃないかと思うね。
リソース配分がおかしい気がする。情勢を考えて多少は下出に出た方がいいと思うんだけどね。
それを見ながら映像を見て……目が点になった。
具体的に言おう。人型ロボットが戦っていた。
周囲の人とのサイズ差から見て、4m弱程度の小型ロボット。
手に持っているのは重機関銃を改造した物だろうか? あと肩にロケットランチャーが接続されているね。
星辰奏者に随伴しながら、走りながらの制圧射撃で歩兵部隊からのロケットランチャーによる攻撃を阻害。逆にロケット弾の投射で殲滅している。
その支援を受けながら星辰奏者が敵の陣地に突入して、ほぼほぼ無双だ。
『この紛争で初投入されたロザリオの新兵器ですが、
周囲の人達がざわついている上、四割ぐらい興奮している。
男として人型ロボットが実用化された兵器として出てくるのはロマンがあるし興奮する。ただ、荒事を担当する仕事をしている身としては手放しで興奮している場合でもない。
ただまぁ―
「麗華お姉様が知ったら凄いことになりそうですねぇ」
「だよねぇ」
―これが予想できるぐらいには、麗華はロマンに生きてるからなぁ……。
さて、ライオンハート編は禍の団薄めでオリジナル展開なのはこれまでのあとがきでぽつぽつ出した通りです。
この章では禍の団は主な敵として出てきません。その代わりアイアンローズとかロザリオ聖教国とかの深堀寄りにして、いろいろ出てきての週刊バトル漫画じみたバトルラッシュにしていきたいと思っております!