シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
第一話からエロい話をしっかり組み込んでいたほうがツカみはよかったか。ちょっとガチ目に反省中。
そういうわけで、フェニックス編が終わってからはエロ要素をもっと底上げしたいと思っております。エロ買ったら布教してくれる人がいるかな~と思いつつ、頑張ります!
《樹下誠二》
『ライザー・フェニックス様の
さて、状況は中々に厄介だな。
地の利と奇策で、それぞれ敵の眷属を三人ずつ吹き飛ばした。これが分かったのが大きい。
「よっしゃぁああああ! 一気に六人も撃破! 木場もやったんだな!!」
「はい、これは大きいです」
イッセーも塔城も少しハイになっているが、だからこそ俺がしっかりアドバイスぐらいはしないと。
なるべく手出しはしない方針だが、流石にこの油断はたしなめないとな。
「落ち着け二人とも! こういう時の油断は致命的だし、つまり戦車は生き残ってるということだぞ!!」
「あ!? そういえばあれ喰らって無事なのかよ!?」
イッセーもハッとなってくれるが中々に厄介だ。
下手な眷属悪魔なら女王を狙えるだけあるというべきか。それとも、向こうも伏せ札の一つや二つは持っているということか。
どちらにせよただではすんでないだろう。ここで一気にとどめを刺しておいたほうがいい。
「イッセー先輩は朱乃さんと合流を。私は後始末を」
塔城が拳を握り締めながら、体育館の跡に向かう。
「悪い樹下、助かった」
「さてな。こればかりは経験と教育の差か」
イッセーはともかく、塔城の反応が遅れたのは意外だったな。
敵が多数いるのが確定している以上、半分も倒してない時に油断するのもリスクがあるんだがな。
実戦経験と専門教育がろくにないイッセーはともかく、塔城は実戦経験がそこそこあったはずなんだが。……ああ、傾向の問題か。
経験値があるとはいえ、はぐれ悪魔の討伐が中心だ。基本的に個人で脱走する連中だし、対多数の長期戦は経験値がないのだろう。
悪魔社会は才能の自然な成長や実戦経験が主体らしいしな。眷属悪魔となるとそれこそ「才能があるから拾う」というのが多いのかもしれない。おそらく専門的な軍事教練などは自力でやる必要があるのだろう。
一の実戦は百の訓練に勝るというが、百の訓練は一の実戦を生き残るためのものだ。これは、今後の付き合いにおいて戦技指導ぐらいしたほうがいいのかもな。
そう思った時、俺は寒気を感じた。
これは殺気……まずい!?
「イッセー伏せろ!」
「へ!?」
俺はとっさにイッセーに叫びつつ、素早く獲物を創り出して投擲。
その瞬間、俺を狙った攻撃は迎撃に成功して爆発。
だが同時に、別の個所が爆発した。
一からして狙って撃った。そしてあそこは塔城が!?
「こ、小猫ちゃん!?」
イッセーが駆けだすが、俺は止めずに警戒態勢を見せる。
俺を狙ってきたのは、確かライザーの女王であるユーベルーナだったか。
「……やってくれるな。もう少し周辺警戒をしておくべきだったよ」
「ふふ。敵を撃破した瞬間が最も隙が生まれるもの。むしろ警戒するよう言ってきたときは肝が冷えたけれどね」
まずいな。この女、間違いなく強者側だ。
しかも油断なく得意の空中戦に持ち込む構えだ。現状これでは俺もまずい。
さすがに奥の手の反粒子は、ゲームのシステムを超えて相手を殺しかねないから使えない。競技試合で人殺しは避けたいし、そんなことになったらこっちが反則負けになりかねないし。
そして嫌なことは重なるものだ。
『リアス・グレモリー様の
「ぐあぁ!? 嘘だろ……っ!」
イッセーがこっちに吹っ飛ばされ、相手の戦車も起き上がっていた。
どうやら塔城が転移した隙をついて反撃したらしい。
「ライザー様以外に裸を見させるような真似、許さないわよ!」
「……なんかすいません」
俺もばっちり相手の眷属の全裸を見てしまったからな。戦闘中で隙を見せるわけにはいかないし。ガン見はしなかったけど、敵を視界に映さない方が危険だったから。
「……様子見のつもりでしたが、これは手加減をする余裕はないようね」
「そのようね。一気に仕掛けるとしましょう」
そしてやばいことに、ライザーの眷属は二人揃って発動体を取り出した。
こいつら星辰奏者か。また面倒な。
「仕方がない。相手から来てるならもう動いてもいいだろう」
「まったくだ。小猫ちゃんをやってくれた借りは、全裸にして返す!!」
俺とイッセーが構えたその時だ。
「あらあら。そこは私に任せてもらいますわよ」
その声と共に、ライザーの眷属二人に雷が襲い掛かる。
咄嗟に二人とも迎撃するが、その隙に朱乃先輩が舞い降りた。
「イッセー君達は先に向かって、祐斗君達と合流してください。作戦は忘れてはいけませんよ?」
「……わ、分かりました!」
イッセーは若干戸惑っていたが、朱乃先輩の指示にすぐに従う。
実際問題、イッセーの禁手は正攻法における対ライザーの切り札だ。ここで過剰な消耗はできないだろう。
そして俺達は主力として立ち回らないようにする方針になっている。ここで敵の主力側を担当するのは方向性が違うということか。
「分かりました。そちらはお任せします!」
「やっちゃってください朱乃さん! 小猫ちゃんの仇は任せました!!」
俺達はそう言うと走り出す。
……まぁ、あの人ならそう簡単にやられることはないだろう。
そんな星なら、俺達が態々監視に派遣されることもなかっただろうからな。
さて、気合を入れ直すとするか……っ
《Other》
「……フン。神器保有者が雁首揃えて。ああいう少数派の所為でどれだけの者達が困ってることやら」
「でもイケメンも多いわね。それに赤龍帝君、多分後々化けそうだし……ちょっと誘ってみようかしら?」
「……お前のそういうところは心底ため息をつく。アイアンローズの中核に近しい立場に据えるべきではないな」
「もぅ、カリカリしちゃって。報酬分の仕事はちゃんとするから安心しなさい」
「二人ともその辺にしろ。どうやら戦闘が動きそうだぞ」
《樹下誠二》
……やることが、やることがない。
俺はイッセーと木場の戦闘を確認しつつ、それとなく隣の女に声をかけることにした。
「で、そっちは本当に何もしないのか?」
「口をはさむことはあれ、直接戦ったりはしませんわ。フェニックスの息女として、その名に誓って断言しましょう」
そう返すのは、ライザー・
なんということでしょう。かのライザー・フェニックス。実の妹であるレイヴェル嬢を眷属として所属させていたのです。
これそのものは問題ではありません。上級悪魔が他の上級悪魔に忠誠を誓うなど、むしろ珍しくもない話。ただし、実の家族を眷属にするのは比較的珍しい話ではあるでしょう。
問題はその理由。
あの男、「俺は妹萌えじゃないけど、ハーレムに妹を据えることには意味がある」とかとんでもない理由だった。
「……あんな出会いでなければ、イッセーはライザーを兄貴分として慕っていたかもしれないな」
「そうですか。そちらも苦労なさっているようですわね」
はいそうなんです。変態極まりないうえ、後二人もいるので大変な時はとっても大変です。
ま、それはともかくだ。
とりあえずそういう立ち位置なのか、レイヴェル・フェニックスは直接戦闘をする気はないようだ。
となると俺も動けない。方針もあって、まだ出張るタイミングではない。
なのでこうして話をしているわけだが、木場がちょっと追い込まれているな。
理由は単純。相手が星辰奏者だったことに由来する。
木場は俺達との模擬戦とかで自己研鑽を進め、魔剣に指向性のある呪いを加えることでブーストするという手段を確立した。
対女性特化の呪いを撒き散らすことで、自分の被害を最小限にしながら高性能化を実現した魔剣も持っている。実際、レイナーレ一派との戦闘ではそれで星辰奏者の女堕天使を下したことがあるしな。
だが、星辰奏者はその能力が千差万別すぎる。
今回の相手は、相性が悪かった。
「ついていたよ、この力は悪魔相手に向いているが……特に君にとって有効だったようだ」
「かまわないよ。まがい物程度打倒できないようでは、それを超えることなどできはしない!!」
木場と激突する女剣士のライザー眷属は、寄りにもよって聖剣を疑似的に再現する星辰呼応を保有していた。
それも聖なる加護を相手に与える類の聖剣だったらしい。おかげで木場の呪いをガン無視したうえで特攻を仕掛けている。
それに木場は木場で、かなり熱くっている上に怖い顔になっているからな。
朱乃先輩の来歴はある程度把握しているが、他の眷属に関しては事情に関してはそこまで詳しくは聞かされてないしな。相手にもプライベートとかあるし。
とはいえだ。創造系神器は冷静さと判断力と思考速度がオーソドックスな運用を極めるのに必要不可欠。そして木場は、基本的にオーソドックスを突き詰めていっている方向性。
結論として、このままだとほぼ確実に潰されるな。
……更に。
「あらあら。どうやらお兄様はこちらを集中的に潰すつもりですわね」
残りの眷属が全員登場か。
戦力の集中投入は戦術の基本。まぁ当然と言えば当然の戦術ではある。
しかもだ。
「……フン。神器を使ってこの程度か。なら真の戦力というものを教えてやらないとな」
そういう女を先頭に、更に二人の女が別口から来る。
ライザーと揉めた時に来た連中には見ていない。付け加えるなら、明らかにこれは十六人目以降。
あいつらがライザー側の増員か。
「今回はうちの所長が原因で、ご足労させてすまないな。桃山警護事務所所員の樹下誠二だ」
「気にするな、こちらも仕事で来ているからな。アイアンローズのオフェーラ・オオタチだ」
そう返す戦闘の女は、そのうえで日本刀型の発動体を構える。
「早速だが負けるといい。こっちも忙しいんでな!」
瞬時に踏み込み切りかかる。それを俺は素早く剣を使って迎撃する。
その瞬間、後ろに回り込んだのはスタイルが最もいい女。
「さぁて、一人倒して追加ボーナスをねだるわよ!」
突撃槍を持ってのランスチャージを俺は即座に回避するが、一瞬崩れたバランスをオフェーラは見逃さず切り上げる。
跳ね飛ばされる剣。その瞬間、同時にオーフェラともう一人が突貫する。
「合わせろスラスティ!」
「もちろんよ!」
迎撃する為の獲物を弾いてから、対処を難しくする左右からの挟撃。付け加えるなら、回避されても同士討ちにならない絶妙な位置取りだ。
個人の練度も連携の密度も高い。これは厄介だな。
なら、この油断は付け込まないとまずいか―
「もらった」
その瞬間、俺は双方向の攻撃を剣で受け流す。
加えてその勢いで距離を取ると共に、素早く剣を追加
都合十四本の投擲斬撃は、更に素早く七本ずつの追加投擲を連続で六回。
加えてイッセー達の戦闘を仕切り直させる為に、そっちにはそっちで二回投擲。
流石にこれだけやれば、一人ぐらいは……と思ったんだがな。
「……まったく。なめてかかりすぎだぞ、どいつもこいつも」
残っていた体格がいい女が、ため息を吐きながらトンファーを構えている。
もちろんそれも発動体。というより、こっちの意識がそれている間に星辰光を発動していたようだ。
微妙に何かがあると思える程度の小さな変化。その幕のようなものが、俺の投擲した魔剣を大半跳ね返していた。
イッセーと木場が仕切り直しの意図に気づいて走ってくれているからまぁいいがな。しかし一人も倒せなかったのは痛い。
「……創造系神器の一つである
そうため息をついたそいつは、レイヴェルの方に視線を向ける。
「どうする、レイヴェル嬢? そちらの見立てでは私達の必要はあるか?」
「赤龍帝が問題ですわね。こちらの戦力だけでは、おそらくこれ以上の倍化だと対応が困難です。あちらの騎士も中々に厄介で数を頼みに押したい所……ですが」
ガタイのいい女に聞かれたレイヴェルは、こちらを評価し自分達の不利を認めていた。
しかし同時に、明らかに不敵な笑みを浮かべている。
これは嫌な予感がすると思った時だ。
『リアス・グレモリー様の
「なっ!?」
「朱乃さん!?」
イッセーと木場が驚愕する中、俺も少し舌打ちをした。
まずいな。朱乃先輩にもこっちのメンバーがついていたはずだが、それが間に合わないほどの事態だったということか。
とはいえ、女王クラスの転生悪魔で星辰奏者。そんなのを二人も相手にして、一人道連れにしているとは朱乃先輩も大概だ。流石は
「あら、一人道連れにしましたのね。……少し戦力をなめすぎていたようですわ」
「嘘だ……朱乃さんが負けるわけが!」
イッセーがレイヴェルに食って掛かるが、そう簡単にはいかないだろう。
と、いうよりだ。
「……勝つ確信があったということか。フェニックスの涙を二つとも渡していたか?」
「万が一の為でしたが、最強戦力に全振りしたかいがあったようですわね」
俺の言葉にレイヴェルは頷いた。
フェニックスの涙。神に愛されぬ存在を、死に瀕しているところから完全回復させられる治癒の霊薬。
この時点で極めて限られた種類しか存在しない力だが、フェニックスはそれを自らの力で作り出すことができる。
悪魔社会においてもすさまじく高額。それ以外の社会が調達しようとすれば桁が一つは確実に上がる代物だ。俺たち桃山警護事務所がライザーの依頼という挑戦状を受けるにあたって前金として二個貰っているが、ぶっちゃけ当分贅沢な暮らしができるだろう。
レーティングゲームにおいても、使用制限として基本的に一試合につき一チーム二個までという使用制限がされるほどの価値がある。そして裏を返せば、調達できるのなら二回は使ってもいいということだ。
製造元であるフェニックス家なら二個は絶対に持っていると踏んでいた。
……色々あって、前金で貰った涙二個は上にお詫びとして送る羽目になったのが痛いな。回復面においては別の意味でアドバンテージがありすぎるからと判断したのはなめてかかっていたか。
さて、となるとこっちも流石にまずいな。というか―
「……ゴメンちょっと援護お願い! 流石に一人だとまずいかも!!」
―こっそりついていた流花さんが逃げてきたな。
息を切らさず凄い速さでこっちに来たのは認めるけど、これはまずい。
「ゴメン、距離を開けられたところで一気に押し切られた。……心臓が止まるかと思った……」
「いや、旗本さんは悪くないっす! ……つっても、これってまずいんじゃ……?」
「ええ、それはそうでしょうね」
イッセーが流花さんをフォローしたその瞬間、大量の攻撃が襲ってきた。
俺は瞬時に魔剣を連続投擲してそれを迎撃するが、これはまずいな。
完全に包囲されている。それも、残存勢力のほぼすべてを投入した圧殺だ。
「チェックメイトですわね。伏せ札もいるようですが……あの様子では」
レイヴェルがちらりと視線を向けた先は、本校舎の屋上。
そこでは既に、リアス先輩とライザーの激戦が起きていた。
……まずいな。あれでは押し切られる。
何とか突破して、一人だけでも送りたいところだ……が、今のままではそれも無理か。
俺達を全方位で包囲している上、俺の奇襲を受けた所為か周辺警戒もされている。
おそらく海砂さんも麗夜さんも来ているが、うかつに突入を試みても返り討ちだろう。
「……誰か何かないか? それがあるなら、とりあえず最強戦力のイッセーと伏せ札になる流花さんだけでも向こうに行かせる隙ができるんだが」
「それなら、いっそのこと誠二君も行くべきだよ。いや、そんな余裕はかけらもないだろうけど」
旗本さんの反論が正確だな。いや、これは俺達が凌ぐのも大変だぞ。
大きな隙さえできればいいんだが、どうしたものか―
「………樹下、樹下」
と、イッセーがなんか小声で呟いてきた。
「なんだ? 唇から読まれないよう口元を隠して伝えてくれ」
「じつは……」
と、イッセーが小声で伝えてきたのは―
「……マジか」
冗談抜きで、勝利を狙える切り札といえるものだった。
《Other》
観戦している者達は、この試合がほぼ決したと判断していた。
リアス・グレモリーは回復の力を持つアーシア・アルジェントによって凌いでいるも、ライザー・フェニックスが明確に優勢。
このままいけば、ライザーが削り殺して勝利といったところだろう。
初手で眷属を一気に六人も倒され、果てはフェニックスの涙を二個も使いながら一人が更に撃破された。
リアス達が下馬評で格下であることを考えれば、むしろライザーにとって手痛い結果となっているだろう。
だが、勝敗はこのままなら揺るがない。
そう、思った時だ。
『行くぜ、木場に樹下!
その瞬間、木場祐斗と樹下誠二の力が急激に増大化した。
瞬間、生成されるは数百を超える魔剣の群れ。
大半は樹下誠二が投擲する魔剣。同型の魔剣と同調する仕様になっているのか、一本の投擲でさらに六本を追随させていたそれ。それが同時に数十本の魔剣を追随させて投擲される。
更に大量に地面から生えるは、木場祐斗の呪いの魔剣。対女性に特化したその魔剣は、重度の生理と同様の負荷をかけることで、女性だけで構成されているライザー側の陣営に急激なデバフを与えることに成功した。
結果として生まれるは、まともに動けないような状態で襲い掛かる波状攻撃。その攻撃はライザーの眷属たちの大半を切り刻んだ。
しのげたのは、聖剣の聖辰光を持つ騎士。フェニックスである僧侶。そして地力の差で迎撃を間に合わせた女王。及び、助っ人のアイアンローズが防御役の奮起で防げたのみ。
一瞬、だが明らかに異常な性能向上を見せた二つの魔剣創造。それによって生まれた隙は決定的な動きを見せる。
『もらったわ。……さぁ、反撃と行くわよ!』
『この好機は、逃さない!』
『はーい! 騎兵隊の参上でぇす♪』
多方向から走り出すは、残された桃山警護事務所の面々。
更にあらぬ方向から大火力の砲撃や様々な現象が襲い掛かり、ライザー側の戦力が行動することを封じる。
そして次の瞬間、いち早く駆け寄った空本麗夜は、剣を構えた。
『創生せよ、天に描いた星辰を———我らは煌く流れ星!』
その起動詠唱と共に、稲光が立ち込める。
更に次の瞬間、多数の魔剣が彼らを包んだ。
『麗夜、加速は頼むわ! 木場、私達は足場を!』
『大型の魔剣のサービスだ! 軌道修正は自力で頼む!』
『大丈夫、そこはこっちで何とかする!』
そう告げる旗本流花の言葉をきっかけに、その瞬間三人が魔剣に乗って飛翔する。
『う……ぉおおおおおおおお!?』
『この移動方法、まさか遊び以外でやることになるとはなぁ』
絶叫を上げる兵藤一誠に、呆れ声を出す樹下誠二。
二人は何時の間にか現れていたワイヤーを掴んでおり、それは旗本流花に括りついており―
『見つけた、行くよ!』
その流花は、長大な鎖鎌を、分銅を持って投擲した。
投げ飛ばされた鎖鎌は屋根に突き刺さる。
そして、そのまま流花はオーラに包まれながら分銅を勢いよく引っ張った。
結果発生するは、物理法則に基づく空中での軌道変更。ライザー・フェニックスが反応して対処するより早く、三人は屋根に激突するようにしてリアス・グレモリーとアーシア・アルジェントの楯となる。
それを見て、サーゼクス・ルシファーは興味深そうに顎を撫でる。
「……なるほど。本番は此処からのようだ」
ここに、戦いはクライマックスを迎えようとしていた。
次回、VSライザー最終決戦です!