シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
案がないでもないのだけれど、実家暮らしゆえに大反対されるのが予想されており説得をどうするかが困っております。妥協できる部分は少しずつするつもりだけれど、相手も多少は妥協してくれないと話のしようがないし。
正直しっかり者が多すぎるというか、なまじちゃんとできる人なせいで、別の意味でストレスがたまる毎日です。まぁ最大のストレス源から離れているので少しずつマシになってはいますが、離れているだけなのでその辺の抜本解決をしないことにはまた適応障害になるのが目に見えている。
……適応障害認定されるレベルでストレスたまってるときに、ダイエットの同時進行はマジでやめてくれ。ここ一年強の過食という肥満の原因が適応障害レベルのストレスが原因の可能性がめっちゃ高いうえに、ネットで調べた範囲内だと「ド素人の的外れ」とか出てきてるんだから。来週の心療内科でそのあたりも含めて改善ルートを作らないと。とにかく専門家を間に挟める環境でやらんとなぁ。
とまぁ愚痴が出ましたが、少しずつストレスは抜けてきているのか、執筆速度はどんどん上がっております。
ため込みすぎもあれなので、気分転換もかねて本編です!
《空本麗夜》
なんだあれは。あの化け物は……っ
背の高さは100mを優に超えている。200m近いだろう。
そしてその巨体の一つが握りしめているのは、マシーナリーゴッドの残骸。
……明らかに状況がヤバイ。
一体なんだと思った時、巨体の一つから誰かが舞い降りる。
「ふむ。何を遊んでいるのかと思ったが……存外に苦戦しているようだな、英雄派共」
あれは、確か資料で見たぞ?
「……シャルバ・ベルゼブブ?」
誠二が怪訝な顔をして名前を言うけど、間違いない。
旧魔王派の首魁である、シャルバ・ベルゼブブだ。
イッセー君に吹っ飛ばされて失脚したと聞いているけれど、なんでこんなところに……?
「シャルバか。こっちで治療された後、恩知らずにもどこかに消えていったって聞いていたけれど……何でここに?」
「なぁに。この偉大なるベルゼブブの後継者を愚弄した者達に、意趣返しをと思ってな。……それに、こんなものの材料に使っておきながら恩知らずとは人聞きが悪い」
ジークフリートにそう答えるシャルバは、懐から使用済みの注射器を取り出した。
それを見た瞬間、英雄派の表情が明らかに鬼気迫ったものになる。
「それは、
驚愕するゲオルグに、シャルバは嘲笑すら浮かべている。
「逆に何故私が持ってはいけないと? この魔王ベルゼブブの血を使って作られた物なのだから、血を提供したこのベルゼブブが必要な時に持ち出すのは当然だろう」
……英雄派が作成した、魔王の血を使った薬品。そういうことなのはなんとなく分かった。
おそらく、シャルバを治療するついでに血液を採取してそれで作ったんだろう。
問題は、英雄派の幹部が明らかに動揺している点。
それだけヤバイ代物だってことだ。
「おかげでこれだけの物を創り出すことができた。神滅具というのは凄まじいな。何故今まで禁手にしてなかったのやら」
「あいつ……レオナルドを強制的に
ゲオルグの表情がどんどんやばい方向に緊迫感を帯びていて、事態がまずいことにこちらも痛感する。
「その結果がその化け物だというわけ? それで何をしようというの!?」
リアス嬢が警戒心を見せながら問い質せば、シャルバは明らかな嘲笑を浮かべている。
「しようと? 違うな、既に
……どういうことだ?
違和感を覚えた時、麗奈が舌打ちした。
「……あぁなるほど。それ以外にも作り終わってるってわけね……っ!!」
その言葉に、俺達は遅れて状況を把握する。
誠二は創造系神器を、物量戦術という形で使っている。そして魔獣創造も多数の魔獣を同時に用意することができる。
つまり、目の前の三体の超大型魔獣は……っ!?
「何体作ったっていうのかなぁ……っ!?」
所長が戦慄を覚えるのも当然だろう。
このレベルの魔獣が、もし何十体も送られているのなら。
冗談抜きで、世界が滅びかねない……っ!?
そしてその動揺を心から楽しみながら、シャルバは胸を張る。
「完全に手綱を握れているこの三体を含め、二十二体」
最悪だ。
つまり十九体は放し飼い状態でどこかに出されている。
だが、シャルバは更に悪意を込める。
「そして手綱を握り切れぬほど強大な者が七体ほどだ。この三体以外は全て冥界に放っている」
「……は……ぁあ……?」
アザゼル総督が、唖然となった。
当然だ。ありえない。異常事態だ。
目の前の三体だけでも、それぞれが高位の神クラスに届くだろう。そんなオーラを放っている。
それが十九体も冥界に放たれている上、更に七体も格上がいる。その全てが、冥界に……?
「ふっ。神滅具に魔王の血を注ぐことでこれだけのことができるとは。偉大なる魔王の恐ろしさがよく分かっただろう。偽物を奉る愚民どもよ」
そう勝ち誇るシャルバは、狂気と憎悪をあふれ出させている。
「だがもう遅い!! まがい物を奉り、ぬけぬけと和平などを選ぶ者どもなどに、偉大なる魔王が支配する価値などない!! 私自ら廃棄処分してやるのだ……その慈悲に感謝しながら息絶えるがいいわぁっ!!」
ヤバイ。完全に狂っている。
ストレスで頭がどうにかしたんだ。だからもう、何もかもを滅ぼそうとしている。
「貴族も! 下民も! そして自然も!! 我ら真なる魔王の血族を排斥する者すべてを……滅ぼしつくす!! これはそのための最後通牒なのだよ……さぁ、滅ぶがいい!!」
「……ふざけん……なぁああああああっ!!」
イッセー君が激高し、渾身のドラゴンブラスターを放つ。
だが、シャルバはそれを回避しない。
直撃。そして……爆発を振り払ったシャルバは無傷。
「フハハハハハっ!! そんなことを言わずに滅びるがいい!! エリートも貧民も純潔も混血もまがい物の転生共の関係なく、区別なく滅ぼしてやろう!! 差別のない冥界がお望みなのだろう? 作ってやろう、誰一人特別扱いせずに滅ぼすことで……なぁっ!!」
イッセー君にそう吠えるシャルバは、そのまま抜き打ちで魔力を放つ。
そしてそれがヴァーリの放っていた砲撃に直撃し、それを破壊するばかりかヴァーリを弾き飛ばす。
「フハハハハッ! 史上最強の白龍皇が聞いて呆れる!! 所詮は混じり物のまがい物か!!」
「蛇頼りで強くなった奴がほざくか……っ」
「偉大な我ら真なる魔王を高める力だぞ? 平伏して名誉を受け取るべきことだっ!!」
チッ! 状況がまずすぎる。
既に巨大魔獣達も動き、残骸だったマシーナリーゴッドを握り潰して暴れだしている。
気づけばアイアンローズは即座に撤退している。引き際を見誤らなくて何よりだよ。
「くっ! シャルバにここまでしてやられるとは……っ」
歯噛みするゲオルグの肩に、コハヤ・リバーの手が置かれる。
コハヤは努めて無表情になっているようだけど、何を考えているのやら。
「撤退準備急いでー。ここからどう動くかで、英雄派の今後が決まると思った方がいいよぉー」
「……そうだな。失敗して終わってくれると助かる」
彼女の声を遮って、後ろに着地する者がいた。
って、誠二!?
既に反粒子を纏っている誠二は、冷静だった。
誠二、まさかこの事態に「とりあえず混乱しているし隙があったら幹部の首でも取るか」というムーブとってたのか!?
こちらから見えるコハヤの目が丸くなっており、完全に虚を突かれている。
ゲオルグも想定外すぎて反応が一瞬遅れており、それより誠二の動きが早く―
「そう来ると思ったわ」
―その言葉が響いてなお、誠二は眉をピクリと動かしながらも攻撃の敢行を試みる。
もうどうしようもないからだ。だからこそ、やり切ろうしている。
だけど、間に合わない。
その瞬間、誠二が纏っている以上の量の反粒子が、誠二を包み込む。
そして次の瞬間、黒い刃が光を放って一閃された。
「……まさか、この一点を……っ!?」
「難しい殺しより隙をついて弱らせる方が、合理的でしょう?」
そう言い切られ、誠二はこっちに向かって何百メートルも吹っ飛ばされる。
受け身すら取れそうにない飛び方の誠二を、俺は咄嗟に受け止めた。
ダメージは……あまりない。打撃系であることを差し引いても、致命傷じゃない。
最低限の安全は確認できたけど、もうその時点で色々としっちゃかめっちゃかだ。
既に空間も歪んでいる。このままだとすぐにでもこの空間が破壊される。
「さっさと逃げるわよ!! 今なら転移妨害も通用しないわ!」
離れたところから黒歌が声を張り上げるが、元々脱出が目的なんだしその方がいいか。
ただその時、シャルバの哄笑が鳴り響く。
「フハハハハ! まさかこの手でオーフィスをとらえられるとは思ってなかった! 恩に対する土産にするもよし、新たな蛇を提供してもらうのもよしだ!!」
シャルバがオーフィスを確保した!?
ろくなことになる予感がしない。だけどここでこれ以上かかずらっている余裕もない。
超大型魔獣のせいでこっちもいっぱいいっぱいだ。この辺りでそろそろ撤退をしないとそれこそ完璧に全滅する。
「ッチィ! とにかく転移だ。ここから急いでずらかるぞ……イッセーどうした!?」
撤退指示を出すアザゼル総督が、動かないイッセー君を見て声を上げる。
……なんか嫌な予感が―
「先に行ってください! 俺はオーフィスを助けます!!」
―した通りだったよ!?
「イッセー君状況考えて!?」
「いやです! ここでシャルバを逃がすことなんてできないし、オーフィスを見捨てるなんて論外です!!」
イッセー君ってば、オーフィスを助けることを目的としてここに残る気だ。
木場君達が説得するけど、イッセー君は一人で残ることを譲らない。最終的に龍門を使って転移できるからと理論武装まで組み立てている。
「……ああもう仕方ない! 一旦転移!」
「いいんですか、所長?」
ヤケクソ気味に声を上げた所長に、麗奈が確認する。
「イッセー君はワンチャンあるけどこっちはない! さっさと戻って強引に
確かに状況はまずい。これ以上の時間は駆けれない。
……くそっ! 大丈夫かなこの展開!?
正直かなり不安だけど、既に転移も始まった。
嫌な予感が非常にする。
どうなる。なんとか転移させるまで生きててくれればいいんだけれど……っ!!
《兵藤一誠》
よし。みんなは転移したみたいだな。
みんなの安全が確保できたんで安心した。これでお心置きなく暴れられる。
ここまで来たなら腹も括った。容赦する気は欠片もない。
「本っ当にクソ野郎だな、アンタ。……冥界の子供達まで殺そうってのがマジで酷い」
「酷いというのは貴様達のことだ。このベルゼブブの正統たる末裔をないがしろにした奴らの方だ。そんな汚らわしさに染まった子供達など、我らを敬わないのが目に見えているのだからな」
当然の権利みたいに吐き捨ててるけど、ホント、サーゼクス様達の方が立派な王様だぜ。
「まったくもって忌々しい紅色の鎧だ。そんな形になってまで、サーゼクス共にすり寄って何がしたい……っ。人間の分際で冥界でのし上がりたいとでもいうのか、まがい物如きが……っ」
のし上がりたいとかなんだとか、コイツの頭の中身はそんなのばっかりかよ。
なら言ってやる。
「どうでもいいよ、そんなもん。……くっだらねぇ」
「……ぁ?」
めちゃくちゃ切れてるみたいだけどどうでもいい。俺だって限界来てるからな。
「俺は俺の大好きな奴らと毎日楽しく生きて、エロエロな毎日を愛する女と送りたい。そして子供達が笑顔でいてくれるなら最高だ。お前みたいに下らねえことでいちいち愚痴ってなんている気はないんだよ!」
「魔王の沽券を……冥界の覇権を……下賎な日常如きより下とするかぁああああああっ!!」
ブチギレた勢いで魔力の奔流がほとばしる。
「オーフィス! さっさと蛇をよこせ!! そのまま拘束され続けたいかぁ!!」
「無理。無限でなくなった我、蛇を作れない」
オーフィスの言葉に、シャルバは唖然となる。
そして俺も半分呆れながら、その顔面を盛大に殴り飛ばした。
「さんざんイキっておきながら、まずドーピングって発想がだせえよ、アンタ!!」
「……おのれまたしてもこの私の顔に下賎なまがい物の下級悪魔が……殺す殺す殺してやるぅううううううっ!!」
ああそうかい。本当にそればっかりだな。
ならこっちもシンプルにいくさ。
「こっちのセリフだ、薄っぺらい三下魔王!! てめえはここで終わっとけ!!」
俺は拳を握り締めて、シャルバに突撃する。
シャルバも頭を振りながら起き上がると、俺を睨みつけた。
「真なる魔王を舐めるな! この選ばれた至高の魔王が辿り着いた奇跡の極限を見るがいい!!」
そう激昂するシャルバは一度呼吸をして―
「天争せよ、我が守護星―――鋼の
「……は?」
―
ウロボロス編のマッチメイクをどうするか考えた結果、シャルバを盛る方向でいきました。戦奏関連の根本設定上これができることに気が付いたのは個人的にラッキーでした。
シャルバ、業魔人で超絶大暴れの巻。ぶっちゃけ原作より星辰奏者案件で冥界も強化はされているので、これぐらい盛ったほうがいい案件ではあります。