シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
最近のカラオケは本人歌唱などをBGMに出来るし、気が乗ったときに一曲歌ったりできるしで割とハマりそう。ただお金は結構かかるので毎回はしないようにしないといけないわけですが。
それと有線でスマホの画面を映せる機能があると聞いて試しているのですが、自分のスマホはマシンスペックの問題か、なぜかできなくて残念です。それはそれとして今回板カラオケボックスにおっぱいドラゴンの歌があってびっくりですが、多少漏れ聞こえることを考えて歌えなかった……っ
それはそれとして本編!!
《兵藤一誠》
酷い! 皆が酷い!!
俺がおっぱいって言ったら俺だと信じるって、どんだけ俺はおっぱいで形容されてるんですか!?
「お~……生存の可能性は聞いてたけど、なんかぴんぴんしてるね」
秀華さんが呆気にとられているというか呆れてるというか。
え、そんな驚かなくてもいいじゃん?
「ご苦労イッセー。いい陽動だ」
「頼りになるよ、イッセー君」
と、その時樹下と木場の声が響いた。
そして気づいた時には、ジャンヌと切り結んでから素早くこっちに戻ってくる。
っていうか、子供の声は聞こえていたけど子供が抱えられてる。
え、もしかして人質だった!?
「嘘でしょ……!? 兵藤、一誠!?」
驚愕するジャンヌだけど、そういや俺って死んだ扱いになってたんだっけ。
色々あってまだ情報は把握し切れてないんだけど、俺はいわゆるMIAとかいう「多分死んでる」扱いだって聞いてた。
ま、シャルバの奴も俺にサマエルの毒を使ったって言いふらしてるだろうからそうなるんだろう。
実際体はなくなったしなぁ。そりゃ仕方ないのか。
「……桃山警護事務所とグレモリー眷属が来たと聞いて、急ぎ目にきたらどういう状況だ?」
その時、聖なるオーラが辺りに満ちる。
そこにいたのは曹操だ。
なんだろう。いつもみたいな駆る雰囲気がないっていうか、俺のことを化け物みたいに見つめてるんだけど。
「シャルバはサマエルの毒を持っていると聞いていた。そして君はこんな状況ならすぐに動く男だ。……何をしていたというんだ……?」
めっちゃ気味悪そうな眼をしてるんだけど。
え、なんか周りのリアス達も納得している雰囲気なんだけど!?
と、樹下がうんうんと頷いていた。
「聞いて驚け。俺もまだ詳しく聞いてないんだが……魂を籠手に宿したうえで、通りがかったグレートレッドに乗って、オーフィスとグレートレッドの血肉を使って自分の新しい体を作って戻ってきやがったんだコイツ」
めっちゃ呆れてる感じの声なのはなんでだ!?
「「「…………え……?」」」
おい、曹操達もドンビキしてるんだけど!?
「またすごいことになってるのね。そういえばオーフィスは?」
と、リアスが感心しながらそう聞いてくれた。
「あ~……。一応色々あれなんで、朝月さん達が面倒見てます。なんかするみたいですけど」
色々あって俺も詳しくは聞いてない。
ただ、碌でもないことをしそうなんだよなぁ。朝月博士、アザゼル先生達と同じ匂いというか雰囲気がするから。
巻き込まれている安城さんも霞城さんも大丈夫だろうか?
「……っと。曹操がいるなら急がねえとな。リアス、俺を改めて君の眷属にしてほしい」
真女王は勿論、今のままだと三叉成駒にだってなれないしな。
流石にそれじゃあ曹操には勝てねえ。ヘラクレスやジャンヌだって難しいかもしれない。
何より、俺はリアスの最強の
「ええ、もちろんよイッセー。私の為に生きなさい……っ」
微笑みながら、リアスが悪魔の駒を俺に使ってくれる。
ああ、これで思う存分暴れられるぜ!
で、振り返ったはいいけど曹操は俺を化け物みたいに見続けている。
「……なんなんだ、君は。グレートレッドが通りがかったという時点でどれだけの確率だと思っている……二天龍を宿しているなんて、そんな言葉で説明がつくような次元じゃないぞ……なんなんだ……っ」
なんか難しいこと考えてんのかねぇ。
ったく。そういうめんどいのは勘弁してくれって。
「なんか呼び名がいるんなら、おっぱいドラゴンでいいじゃねえか」
「「はぁあああああ……っ!?」」
ジャンヌとヘラクレスがめっちゃ不満そうなんだけど!?
「イッセー。そういう問題じゃないからな? 心から英雄派に同意したくなるようなムーブ止めてくれないか?」
樹下も酷い!?
「俺の涙を返してくれ、本当に。人生であそこまで泣いたの、多分母さんが死んだときと秀華と手を組めた時ぐらいだぞ? どっちの意味でも再来レベルだってのに……なんか殺意湧いて来た」
本気で酷い!?
「樹下が、泣いた……!?」
「うわ、ちょっと見てみたいかも……?」
ゼノヴィアと海砂さんがめっちゃびっくりしてる。
ま、樹下のマジ泣きとか俺も初めて見たし。そりゃびっくりするよなぁ。
「いや、誠二って泣く時は泣くわよ? 昔映画を一緒に見に行ったけど、素直に悲しいシーンとか感動シーンで涙ぐむし」
付き合い長い信子さんはそういうけど、それ小さい頃ですよね?
ただまぁ、秀華さんもうんうん頷いている。
「うんうん。初めて会った時のマジ泣きはなんていうか、こっちが逆に泣きそうになったっていうか少し泣いたっていうか。……でもそっから涙流したこととかあまりないかも?」
「そ……うですね。訓練機関じゃ、泣いてないです」
コナユキもそう言ってるし、多分泣いている余裕とか出せなかったんだろう。
大変だな、樹下。でもお前酷いよ今は。
ったく。シャルバのこともあるからさっさと反粒子に頼りたいってのに、話す余裕が中々ねえよ。
使徒ですら倒すのに手段が必要だし、神祖だともっとやばいだろうしなぁ。マジで反粒子が頼りだってのに。
「……はははっ。ま、君はそういうところがいいんだろうね」
曹操はなんか納得したのか、軽く笑うと槍を構える。
樹下もそれに呼応するように、黒刃を具現化して腰を落とした。
「まぁいいさ。旧魔王派もシャルバがやられた件で何かあったのか忙しいみたいだし、ここで仇を売って恩を売るとしよう。反粒子が不調な今の樹下誠二ならやりようはある」
「ほざけ。シャルバが既にやられているのなら、暗躍してるお前を何とかすればこの魔獣問題はヤマを越える。ただで済んでないとは思ってたがシャルバが死んでるってんなら、オーフィスのすげ替えもあって大刷新過ぎて禍の団も大変だろうなぁ?」
睨み合っている樹下と曹操だけど、今凄いことを聞いたぞ!?
「はぁっ!? あいつ死んでたの!?」
変な声が大きく出ちまった。
でもなんか今、妙なこと言わなかった?
めっちゃ素っ頓狂なことを言ってるというか、え、今樹下反粒子使えないの!? てかシャルバっていつ死んだの?
『『『『『『『『『『……?』』』』』』』』』』
なんか敵味方共に俺の方向いて困惑している!?
え、マジで!? 情報伝達されてないの!?
「……イッセー君、ちょっとマジで無視できないからちょっといい? 何に驚いてるのか具体的かつ簡潔に教えて?」
秀華さんが冷や汗をかきながら、俺に聞いてくるんだけど。
「ちょっと待ってくれ兵藤一誠。君は何を困惑しているんだい?」
曹操達英雄派も真剣に戦うの中断して聞く態勢なんだけど!?
え、これマジで?
……とりあえず伝えた方がいいか。
「いや、シャルバはグレートレッドが来て逃げただけで……そもそも神祖になってるから、俺じゃ殺せないし」
『『『『『『『『『『………は?』』』』』』』』』』
敵味方の垣根を越えて、目が点になってる。
え、これマジで情報届いてないの!? 嘘でしょ!?
禍の団すらあいつが神祖になってないこと知らないってのか!? マジで!?
『おそらくは、不死のごり押しだけではグレートレッドを倒す算段が立たなかったのだろうと俺は考えている。一方的にサンドバッグにされ続けられる状態ではオーフィスの確保は無理だと判断して逃げたようだ。……こっちが逆に聞くが、樹下誠二が反粒子を使えなくなってるというのは本当か?』
ドライグが補足してくれて助かった。馬鹿な俺はそういうの苦手だし。
「……すまん。菊花に奇襲喰らったのは覚えてると思うが、その時に反粒子との繋がりが切れたみたいでな。アモン領で菊花と再戦した時は逆にめっちゃ凄く使えたんだが、今はもう使えなくてこっちがよく分からん」
……え、そうなんだ。
そっか。樹下、反粒子使えないんだ。
そっかぁ。
…………
「嘘だろぉおおおおおおおおおっ!?」
反粒子無しで神祖になったシャルバ倒すの!? あいつめっちゃやばい星持ってるから大変なんだけどぉ!?
俺が絶叫した、その時だ。
『緊急伝達! リリスで避難活動をしている全ての者は、リリスを放棄して撤退せよ!!』
今度は何だよ!?
《樹下誠二》
なんだなんだなんだ。
なんだ今の緊急連絡は。
避難活動の最中に、それを全部投げ捨てて撤退しろとか……相当の事態が起きていると判断するしかないぞ……!
こっちが警戒していると、転移の光が輝いて200m近い空飛ぶ船が姿を現す。
「あれは、親衛隊に預けているフライフィッシュ級じゃないか」
『おーい曹操ー。撤退準備、マジでやばいことになっちゃったよー』
驚愕する曹操に、船から通信機で声を飛ばしつつ藤花が下りてくる。
と、こっちの通信もまた続いて来た。
『現在、グレイフィア様以下ルシファー眷属は全員戦闘不能!! それを成した超獣鬼
オイちょっと待て。
グレイフィアさん達がやられて、超獣鬼が四体に増えて、グレートレッドと戦闘中!?
何がどうしてそうなった……!?
信じられない情報の連続に動けないでいると、着地した藤花が曹操に振り向いた。
「…あいつらの通信は本当。シャルバの奴、なんかしんないけど神祖になってる上に、連れてた超大型魔獣の通常型を上位型に進化させてグレートレッドにケンカ売ってきたみたい。その勢いでこっちに転移して、そこの超獣鬼のコントロールにも成功したうえで邪魔しそうな殲滅女王達にまず攻撃集中させて半殺しならぬ九割殺しにしてからグレートレッドとマジバトルしてるんだけど……って赤龍帝!?」
あ、イッセーに漸く気付いた。
あと必要な情報も大体伝えられた。
「……さっきの内容は電子データにして各部に通達したわ。あとイッセーにドライグ、もしかしてグレートレッドってこっち来ようとしてたの?」
麗奈さんが素早く仕事をしながら聞くが、俺もピンとき始めた。
つまり、ここに超常決戦ガチバトルが乱入したのは、グレートレッドがイッセーを送ろうとしてたから?
『……ああ。グレートレッドは夢幻を司るからか、冥界の子供達の想いを繋げてくれたみたいでな。その前に朝月とかいう女が龍門擬きを使ったのでそれを経由する形になったが、俺がグレートレッドに頼んでお前達のいるところに転移してもらおうとしていたのだ』
ドライグが説明してくれたが、おかげで繋がった。
つまり、だ。
「もういなくなったことを知るわけがないシャルバが、イッセー殺しとオーフィス確保の為にグレートレッドを襲撃。その為の手段として、使徒の洗礼を利用する形で連れてきていた業獣鬼三体を超獣鬼へと強化。グレートレッドはぶっ飛ばされた勢いで、転移しようとしていた秀華達の近くに落ちたという感じか」
どういう手段で業獣鬼を超獣鬼に変えたのかは分からないが、魔王の血を使ったドーピング薬が神器には有効だからな。神祖は自分の不死を分け与える形で使途を作るし、その応用か何かだろうか。
魔王クラスでも対策なしでは遅滞戦術が限界の超獣鬼だ。四体もいればグレートレッド相手に勝負の土俵に上がれると考えたのだろう。
「旧魔王派側からの緊急招集がその件だったの。シャルバがやばすぎることになっててどうしたもんか案件だったみたいで……どうする? あとゲオルグは?」
藤花も別の意味で情報が繋がってなかったから、ちょっと困惑気味だ。
ぬかった。まず合流を優先してしまったのが、微妙に悪く絡んでいる。
というか、赤龍神帝と超獣鬼軍団とか、もう天変地異を超えるだろう。
黙示録がマジで起きるぞ。なんで冥界で起きるんだ。
思わず天を仰ぎたいが、そうも言ってられない。
なんたって、ここにいるのはイッセーだ。
「……ちなみに素直に撤退する気は?」
答えは分かっているが、念の為確認。
「あるわけねえよ! 避難がまだな可能性があるっていうし、そもそもある意味俺のせいだろ!?」
うんやっぱり。そういうと思った。
「ちなみに、ヴァーリチームも反撃開始してるよ。まずアイアンローズに一発かましたみたいで、迎撃に出たプルートが指揮下の部隊ごと文字通りの意味で全滅したとか」
藤花が色々と大きな情報を伝えてくれた。
ヴァーリはヴァーリで動いているようで何よりだ。
だがどうすんだこれ。
「これはまた、お祭り騒ぎにもほどがあるね。……なら、ちょっとは踊ってから帰ろうか」
「はいはい。いつも通り
と、藤花の言葉を
……その時、俺はふと気づいたことがあった。
もう状況はどうしようもない。ならもう仕方がない。
「どうせ全員撤退する気はないだろうし、なら俺も仕事をするか」
ため息をつきながら、俺は後ろ手に指を動かす。
それを理解したのは、秀華とコナユキ。波柴一族流の情報伝達手段だから当然だ。
と、いうわけで。
「じゃ、俺は誰と踊ろうかな―」
「―じゃあ俺にやられろ、
曹操に主導権を握らせることなく、俺は突貫。
素早く人工神器を纏うと同時、鬼手でブーストをかけた魔法道具を起動。
更に、そこで秀華が翠星晶鋼を展開。魔法道具に当てる形で増幅させる。
その機能は、事態を少しでもましなものにできる一種の賭け。
分は多分いい。失敗しても、ある程度は効果がある。
そしてその力は―
「……やってくれたな! 読んでいたか!!」
「どうやら、賭けは俺の勝ちだな!!」
―緊急用に備えていた、指定地点への転移用アイテム。
有効距離に限度があるが、手早く緊急転移ができる試作武装。
そしてこれが置かれているのは、和平に伴い祓魔省が秀華の協力で用意した、日本国の冥界施設。
外交用の大使館兼用で、緊急時に備えた戦闘部隊の基地としても機能している。
距離的に厳しいからか、遠くに見える程度には離れる誤差があった。だが同時に、その分安全を図ることはできる。
そして、曹操はため息をついて肩をすくめると、戦闘態勢に入る。
「いいだろう。正真正銘の一対一で、相手をしようじゃないか!」
今ここに、
《空本麗夜》
俺達の目の前で、波柴藤花が盛大にため息をついた。
「……何時から気づいてたの? 私って、波柴時代は星も偽装してたんだけどね」
「誠二に聞いてよ。ま、牢獄で聞くことになるだろうけど」
藤花の言葉に所長はそう答えながら、こっちもため息を盛大についた。
そんな所長と対峙する藤花は、星の開放により異能をもって牽制をしている。
複数の竜巻が彼女達と俺達の間を塞ぎ、それらは豪雨・雷鳴・吹雪を纏っている。
これはおそらく煌天雷獄の異能だ。
「つまりそういうこと。アンタの星辰光は、煌天雷獄を
「その通りだよ。ま、血の繋がりが微妙に感じるよねー。というかまぁ、
その藤花の答えで全てが繋がる。
血のつながりがある兄弟であろうと、星辰光は同じになることはない。ただ、類似性が見えることは十分あり得る。
所長の星も藤花の星も、様々な性質は違えど「他者を強化することが本領」という点では類似している。血縁者なら納得できるレベルの近さがあった。
それが、曹操が二種類の星辰光を使えた種か。
思えば、偽京都でもオーフィスの時も、曹操は藤花の近くにいた時に煌天雷獄を使っていた。
それをもって彼自身の星辰光を誤魔化すことで伏せ札としつつ、使った後でも「二種類の星辰光を使える」という一種の強みで精神的な駆け引きを優位に進める。それが狙いだったのか。
そういえば、どっちの時も二人は色々と話していたね。……もっと早く気付くべきだった。所長という実例が近くにいて、血縁者のコハヤが類似の力を持っている可能性を失念し続けてきたのはあれだね。
いや、所長だけでなく誠二も二種類使ってるから、そっちに引っ張られたかな?
ただそうも言ってられない。
「曹操様!? 一体どこに―」
「落ち着きなって。どう転ぶにしても、あいつらとっ捕まえて拷問でもして聞き出したうえで人質にするのが合理的だよ」
舞い降りてきた英雄派に、藤花はそう告げる。
「素直に拷問で吐いてくれる相手かしら?」
「大丈夫大丈夫。依存性のめっちゃ強い薬物叩き込めば知的生命体は壊れるから。体がそうなるように変化するからどうしようもない……お姉ちゃんみたいなの以外は」
ジャンヌ・ダルクに、藤花は平然とそう言い切る。
ろくでもないことを当たり前に言った彼女は、同時に一歩を踏み出して星の力を全力で解放しようとしている。
「創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌く流れ星」
それが、波柴藤花の星辰光。
「地の利、人の和、天の時。勝利をもたらす三つの秘訣、一つをここに御覧じろ」
「闇狙いの潜伏は雲が開ければ光で明かされ、猛火の如き銃撃も雨嵐では種火が持たず、大軍の進撃も冬将軍に止められる。人生僅かな五十年、諸行無常にあふれてる」
おそらくは、彼女の星は煌天雷獄を付属させる為の要素として各性質が機能している。
「だからこそ、それを操る私こそ、勝利をもたらす邪悪の君主」
だから、付属された場合は劣化再現とはいえ煌天雷獄としてオーソドックス。
「日輪を齎す覇王の栄華も、私が後ろで一突きすれば、脆く崩れてすぐに滅びる」
それをあえて自分自身に使う。そこにはもう、隠しきれない悪意が籠る。
「空すら戦の土俵となれば、優れた国さえ用意できれば領土全てが私の利」
今まで裏方に回る形で暗躍していたのを、ばれたとはいえやめる。
それはつまり、彼女が本領を発揮して動くということの証明だ。
「そして天の時こそ私の
悪意にあふれた詠唱と共に、波柴藤花は本気を見せる。
「妄執の血も妄想の夢も、一切不要ださようなら。我が短き人生に、栄華を齎す時が来た」
一族ですら隠していた本領。それをあえて見せる以上、容赦があるわけがない。
「日輪の栄光は我が手中。天国地獄も弄ぼう」
圧倒的なまでの悪意をあらわにし、彼女は詠唱を完成させる。
「
基準値:C
発動値:A
収束性:B
拡散性:A
操縦性:D
付属性:A
維持性:C
干渉性:D
「それじゃぁ、こっちはこっちであそぼっか!」
その悪意ある微笑に、所長の判断は一瞬だった。
「リアスちゃん! こうなったら誘導して超獣鬼にぶつけるよ! どうせ相手するんだから、シャルバがこいつら意に介さないことを利用して引っ掻き回す!!」
「大胆な策ね。でも乗ったわ!!」
このタイミングで誠二が曹操の相手をするのは迂闊な気もするけど、多分何か考えがあるんだろう。
誠二に限って、このタイミングで不死殺しが狙える自分が別の相手をする必要性がないことを失念するとは思えない。
それでも早めにお願いだよ……!
《冥界 日本政府借料地》
「ところで、姫島朱乃だけで神祖の相手は厳しくないかい?」
「……………あ˝」
「え、天然?」
はぁい。このためにイッセーをあえて先に転移させました。
ヒーローズ編は大筋として龍神イッセーVS神祖シャルバと、誠二VS曹操。その補佐として秀華やリアスが頑張る形となっております。すでに決着まで書いておりますので、その点はご安心を。
では、波柴藤花の星辰光を説明して終わっちゃいましょう!!
基準値:C
発動値:A
収束性:B
拡散性:A
操縦性:D
付属性:A
維持性:C
干渉性:D
コハヤ・リバーの星辰光。
星辰光の猛威は煌天雷獄再現能力・贈呈型。上位神滅具である煌天雷獄を再現する……存在を選んで贈呈する形で発動する星辰光。
各性質が基本的に「他者に煌天雷獄を使用可能にするための条件」として機能しており、いざ発動した煌天雷獄は出力以外はオリジナルに非常に近い運用ができるという反則じみた特性を持ち、各種性質では探れない反則的な性質を保有する。一度かけてしまえば維持性が続く間使用させることができるため、撤退時において殿を強化するといった運用すら可能とする。
コハヤはその運用において、主に曹操の強化用として運用。これにより曹操の本来の星辰光を偽装し、明かした後も異質の強さを偽装することで心理的に優位性を保つ運用を主体としている。
これは本人が優秀な手数の準神滅具を持つがゆえに、煌天雷獄の必要性が薄い点も大きい。
そして同時に、これを自ら振るう時こそが彼女の悪意が解放される時ともいえる。
わざわざ他者の星として偽装する必要性が無くなるか、そもそもそうやって偽装する意味がなくなるか。
どちらであっても関係なく、それこそ彼女が本気の悪意を示す理由としては十分すぎる。ゆえにその猛威はまさしく天災。もしくは豊臣秀吉が晩年の姿。
国家すら蹂躙する野心の人間。破滅の日輪は悪意が、顕現される時なのだ。
★詠唱
創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌く流れ星。
地の利、人の和、天の時。勝利をもたらす三つの秘訣、一つをここに御覧じろ。
闇狙いの潜伏は雲が開ければ光で明かされ、猛火の如き銃撃も雨嵐では種火が持たず、大軍の進撃も冬将軍に止められる。人生僅かな五十年、諸行無常にあふれてる。
だからこそ、それを操る私こそ、勝利をもたらす邪悪の君主。
日輪を齎す覇王の栄華も、私が後ろで一突きすれば、脆く崩れてすぐに滅びる。
空すら戦の土俵となれば、優れた国さえ用意できれば領土全てが私の利。
そして天の時こそ私の
妄執の血も妄想の夢も、一切不要ださようなら。我が短き人生に、栄華を齎す時が来た。
日輪の栄光は我が手中。天国地獄も弄ぼう。
といった感じです。
コンセプトとしては「秀華との血のつながりが感じられるような、傀儡を作れる星辰光」ですね。
曹操の増強を考慮するなかで「曹操が使っているように見せかけられるバフ系星辰光の上乗せがあったらおもろいやろなぁ」と思っておりまして。その時に藤花の星辰光も考えていたことから、こういったものを思いつきました。
秀華が永続バフをもともとの星辰光として持っていたので、それに近しいバフ系星辰光にした感じですね。
これにより曹操を化け物級の戦力としてみせかけることができ、ヒーローズ編での決着においてもバフを無くすことで勝利の説得力を作りやすくできました。シャルバの神祖化は即興ですが、そうでないときも絡繰りに感づいて曹操と藤花を引き離すことは確定でしたね。
詠唱は関ヶ原の決戦において徳川勝利に導いた要因の一つである小早川秀秋のエッセンスを入れつつ、極悪な性根を見せつけた感じです。悪党の詠唱っぽいと思ってくれたのならうれしいです。
さぁ、ヒーローズ編後半の山場たる大決戦の始まり始まりぃ!!