シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
適応障害による休職関連も進展の余地がついたので、そろそろ復職を進める段階でもあります。そうなるとさすがにこの投稿頻度は無理だと思うので、そこはご了承ください。
では本編!!
《樹下誠二 7:55》
なんだ!? 何人かが土下座をいきなりしたと思ったら、舌で床を舐め始めたぞ!!
「……男様の前で行う分には素晴らしい礼節だと思うのですが、無差別なのはいただけません」
ため息をつく原教団の女に、禍の団から来た奴が苦笑いを浮かべる。
「へーデルは別口だから、ごめんね?」
「……奴か……っ!」
ヴァーリが悟ったようだが、もの凄く嫌そうな顔だ。
「どんな奴だ?」
「弱い者いじめを絶対至上の文化とし、それを極める為に己を高め続ける女だ。忌々しいことに俺の年下の叔母でね」
聞いておいてなんだけど、後にしておくべきだった。
情報量が多すぎる。
「禍の団でも姿を見せていなかったが、兵藤一誠の乳技を見て感銘を受けていたという話を旧魔王派の使者から聞いた。まさか、そこから着想した技か!」
何をどう着想すれば、イッセーの乳技からこんな技を思いつくんだ。
俺は心の底から突っ込みたかったが、それより先に禍の団の女がうんうん頷いていた。
「らしいよ。なんか「魔力と性癖をもってあれだけのことができるとは! 負けてられんからいくつか作った!」って言ってたね」
なんかうんうんと、禍の団の女が頷いていた。
しかも複数あんのかい!
そして弱い者いじめを性癖として突き詰めるか! もうどこから突っ込んだらいいのか分からん。
そう思ったとき、更に足音が。
「あれ? まだ続いてんのか、お前いてそれはびっくり……お、すげえのがなんかいるじゃねえか!」
「まったく。小遣い稼ぎに来てみれば色々と騒がしいな」
なんか青年と中年が一人ずつ入ってきたな。
そしてまずいことに、ヴァーリが警戒心を見せているんだが。
「寄りにもよってあの三人が出てくるとはね。……これは少し、厳しいか?」
こいつがそこまで言うほどか。
「なんなんだ、あいつらは」
「単刀直入に言おう。三人とも、所有している神器が神滅具級だ。おそらくアザゼルが正確に調べ上げれば、三つとも新規神滅具としてカテゴライズされるだろう」
……それは言うほどだ。
頭が痛い状況になったってことか。
「やべえのが出てきてんのな。で、名前と所属ぐらい教えてくんね?」
右谷が軽い調子でそういうが、僅かに足に力が籠ってるのが分かる。
いつものことだが、コイツ飄々としてるようで抜け目がないところがあるからな。
そして、そういう体制を取っているだけはある敵だということも確定だ。
「禍の団にいる中小派閥の連中だ。最初に入ってきた背の高い女は、雌月猟団の椎名恵夢。若い方の男はデイブレイカーズのギョウ・アシカガ。中年一歩手前なのが虚星の
「様々な意味で面倒なのが揃ってんな、おい」
ヴァーリの説明で頭を抱えたくなるが、それをやる余裕はないだろう。
「で、どういう人達? 僕らそんな諜報組織と伝手あるわけがないんだけど!」
テイカーに珍しく語気強めで言われたので、俺は気持ちを切り替える。
「ヴァーリの言った順番で言うと、自分達を支配してくれる男のご主人様を探す男尊女卑女性集団、神殺しを目的としているとしかこっちも把握していない少数精鋭チーム、五大宗家に冷遇されて色々問題行動起こした連中の残党組織!」
全部ある程度の知識はあるが、面倒なのがごろごろと。
諜報データはそこまで詳しくないが、もうこの情報だけで面倒なのがごろごろと。
「おっすおっす、よろしくねー。……ま、ヴァーリと噂の曹操キラー君以外は期待しない方がよさそうだけど」
ギョウ・アシカガはそう言うと、肩を鳴らして一歩を踏み出す。
「ま、こっちも小遣い稼ぎとはいえ仕事なんでな。やることやって帰りますかぁ!」
そう言って一歩を踏み出した、その瞬間だった。
「いやいや、それはこっちのセリフだからね?」
その後ろから麗夜さんが切りかかった!?
《空本麗夜 7:40分》
「麗夜さん! こっちは終わったけど大丈夫……です、ね?」
別の対空陣地を対応していたリーナちゃんが来てくれたけど、後半疑問形になるのは仕方がない。
だって、ねぇ?
「うらうらうらうらうらうらぁ!!!」*1
「天誅でござぁる! 天誅でござるぅ!!」*2
「おらぁ! 人の初恋相手に変な前科つけやがって! 覚悟しやがれ!!」*3
「わざわざ殺してオッケーになるとか馬鹿なの? 死んでもならないってあれね……!!!」*4
「うぉおおおお! 先輩たちの仇ぃ!!」*5
『ぐぉあああっ!? なんだこいつら強いぃ!?』
……風巻部長達だけでフルボッコだよ。あと霧島さん、俺達死んでないから仇はどうなのかな?
なんか全員、コガネやナミネさんが持っている神器、
普通に五人とも強かった。たぶん、シトリー眷属となら一対一で戦えるぐらい強い。五人がかりでフルボッコだから、シュテルン・フランメもぼこぼこにされている。
思った以上に強かった所為で、対応できてない状態だ。変な攻撃は俺と竜胆さんと難波さんでどうにかしているので、もう圧倒的だった。
どうしよっかな、これ。
「なんかすいません。うちの一族がご迷惑おかけしまくりみたいで」
「いえいえ。そちらこそ、あのレベルは流石にあれですよね? 同情します」
なんか空気が微妙で、 竜胆さんと俺は謝り合ってしまうレベルだ。
と、そこで難波さんがため息をついた。
「自衛隊も動けたようで何よりだ。……ここは私達だけでいいだろう、というかそろそろ終わるし、味方の援護ができないか聞いてみてはどうかな?」
まぁ確かに。
思った以上にボコられている。一対一だと十分手古摺ったけど、部長達が思った以上に強かった所為でフルボッコにされてるな。
『畜生! 専用武装がないからって調子乗ってんじゃねえ! 特に女どもぉ!』
ブちぎれたシュテルン・フランメが強引に振り払って大技を出そうとするけど、その瞬間すっころんだ。
気づけば、シュテルン・フランメの人型兵器、足元に大量の油とベアリングボールが。
「忍びの系譜なめんな! 千也と一緒に現代での運用ブラッシュアップ研究してるんですよーっだ!! とどめ、お願いします!」
ガッツポーズする雷銅さんの声に応じるように、風巻部長と晴空君が、立ち上がろうとするシュテルンフランメの両腕部を攻撃して妨害。
そして、同時タイミングで飛び上がるのは嵐野先輩と霧島さん。
「創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌めく流れ星!」
「
しかも星辰奏者と神器保有者だった。
「「今すぐ、死ね!!」」
『この、糞女どもがぁあああああ!!!』
コックピットブロックと思われていた部分に本当にいたことで、シュテルン・フランメは粉砕。
そして距離を取れば、見事に爆発炎上した。
思った以上に部長達が強かったおかげでだいぶ助かった。
「……さて。流石に非合法な奴らがこれ以上出張るわけにはいかねえわな。足洗う手筈までくれるってんなら尚更だ」
風巻先輩はそう言い、そして五人とも笑顔で俺の方を向く。
「早くいけ、空本。復讐する機会を奪ったのは悪いけど、仕事をしなさい」
嵐野先輩がそう言ってくれた。
その点はありがたい。ありがたいんだけど―
「その、あいつこれで復活三回目なんで。たぶんまた復活するかと」
-いい加減その前提で動かないとなぁ。
「「「「「え!?」」」」」
あっけにとられるよなぁ。
「そこまでする価値ある感じでしたか?」
「おそらくだが、戦闘能力とは別の部分に価値があるんだろう。再生産しやすいから失敗しやすい分野の第一弾に向いているとか」
竜胆さんと難波さんが中々に興味深いことを言っているけど、その可能性が高いだろうね。
そうでもないと、そこまでする意義が見つけられないしなぁ。
とりあえず、急ぐか!
《樹下誠二 8:00》
「こっちはひと段落付いたんで援護に来た……よっと!」
「おぉっといい動き!」
ギョウ・アシカガの攻撃を回避し、麗夜さんは宙で回転して雷撃と魔剣で攻撃。
それを椎名恵夢と百鬼達基は素手で弾いた。
いや、少しオーラのようなものが見えるな。流石にそれぐらいはいるか。
そして麗夜さんは着地すると、小さく微笑んだ。
「戦闘が激しくなったんで、報道ヘリには退去命令が出た。対空砲火をある程度何とかできたからこそ、ヘリボーンや攻撃機の運用も可能だしね。……多少の大技許可するとさ!」
麗夜さんがありがたい情報を送ってくれた。
さて、それならやりようはある。
「それはありがたい。……六震脚全員、神器込みで行けるぞ!」
いいタイミングだ。周囲の目を考慮した立ち回りをする必要がなくなった。
空気が変わる。敵も警戒する。
だが構わん。むしろこっちも都合がいい。
まぁいい。ここから巻き返す。
それでは、だ。
「「「「「創生せよ、天に描いた星辰を―――我らは煌く流れ星!」」」」」
五人同時に、星に祈りを捧げて反撃を開始する。
真っ先に攻撃を仕掛けるのは美星。
振るわれる蹴りは強い光を纏い、放たれた攻撃を文字通り蹴り砕いた。
「……へぇ。じゃ、こっちからいこっか」
余波が襲い掛かるが、そうつぶやいた椎名恵夢が、花弁のように舞い散る光で防ぐ。
瞬間、凄まじい速度で椎名は美星に攻撃を敢行。投射攻撃を美星は蹴り砕き、具現化した神器で接近攻撃を迎撃。
そこに合わせて、他の連中も動いた。
まずギョウ・アシカガの周囲に六つほどの球体が具現化すると、砲撃を放つ。
瞬間、それを迎撃するのは千也。冷気を纏った蹴りが砲撃の多くを蹴り飛ばし、更に翼のように冷気が展開すると撃ち漏らしも裁く。
それに合わせて右谷とテイカーが回り込み、ギョウ・アシカガは両手から紫色の炎を放出させる。
だがそれは届かない。テイカーはそれを蹴りで断ち切り、右谷に至っては薄い結晶体にして蹴り砕く。
「……塩?」
「すげえだろ」
そういうなり、右谷はトンファーを具現化して打撃と共に爆発を起こしてギョウ・アシカガをけん制する。
そしてテイカーは連携する……と見せかけ、手に拳銃を具現化するとそこから荷電粒子の弾丸を椎名恵夢と百鬼達基に放つ。
椎名恵夢は美星と戦いながらそれを迎撃。百鬼達基は雷撃を纏った拳で流しつつ、俺に対して暴風を纏った飛び蹴りを放つ。
魔剣でそれをいなしつつ、反撃の黒刃で俺は迎撃。そこから更に、海蛇龍を出して神祖含めた敵主力に対して砲撃を敢行。
そこに対し、神祖の女が攻撃をあえて受けながら突貫。得物を構えて切りかかるが、それをヴァーリが拳で弾き飛ばす。
「面白くなってきたね!」
「恐ろしい話です。ですが、世界の尊き未来の為に!!」
ヴァーリに対して臆することなく戦闘を開始する神祖に対して、ヴァーリは楽しそうに微笑んだ。
「その意気は買うよ。だが、それを乗り越えてこその白龍皇さ!」
さて、そろそろ大一番か!
敵も味方も人間が頑張っている回でした!