シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚 作:グレン×グレン
さてさて、どんどんクライマックスに進んでますよー? そろそろ終幕も見えてきましたよー?
あと活動報告も更新したので、そちらも見てくれると嬉しいです!
そういうわけで、本編!
《木場祐斗》
到達した。その実感を覚えている。
同志達の願い。僕に生きてほしいという願い。
僕自身の怒り。同志達を奪った者へと怒り。
その二つを見据えたうえで、僕は世界の均衡すら崩そう。
「
「なんだその剣は……あり得るものかぁ!!」
バルパーは激高しながら、統合したエクスカリバーを振るう。
擬態で自分の剣技に最適化し、透明と夢幻で切っ先を判別できないようにする。更に天閃の聖剣で高速化し、祝福と破壊で悪魔に対する特攻を付与。
それぞれがシンプルな運用だが、十全な性能を発揮している。
だが、甘い。
「なんだと!?」
振るわれる斬撃の全てをいなされ、バルパーは驚愕している。
「ありえんぞ、これはエクスカリバーだぞ!? この剣技は敵の隙を創り出し貫く為の剣技だぞ!?」
「二つ、貴様は勘違いをしている」
僕はバルパーの連撃を思った以上に容易く捌きながら、宣言する。
「お前のそれは継ぎはぎだらけだ。本来のエクスカリバーならともかく、その程度で僕達の絆が紡いだこの聖魔剣がやすやす後れを取るものか」
この聖魔剣は奇跡の産物だ。
聖と魔の融合はあり得ない性能向上をもたらし、単純な剣としてなら本来のエクスカリバーに追随するだろう。
今回のデータをもとに、更に練り上げたうえで統合させたのなら話は変わる。だが六本しか統合できてないうえ、初の試みで粗もある。その分性能だけなら本来の状態より遥かに劣っているのが目の前のエクスカリバーだ。
それで僕達の聖魔剣を超えれると思うのは、舐められているというほかない。
そして、こっちが致命的だ。
「その剣戟は、相手にその剣戟の軌道を読み切らせないことで初めて成立する剣技だ。……分からないなら言ってあげるけど、気配と視線と殺気で、テレフォンパンチじみた分かり易さでは意味がない」
バルパーの星辰光は、おそらく動作の再現だ。
見た動作を己の者として取り込み、十全に再現する異能。星辰光としてはそこまで優秀ではないだろうが、剣術の習得においては凄まじい。
聖剣使いに至れたバルパーが、聖剣使いになる為の星といえる。だが、甘い。
バルパーが習得できているのは、あくまで剣の振るい方。そこに至る理念や戦術、なにより判断を必要とする部類が足りてない。
フェイントを的確に組み合わせる剣技で、こうも駆け引きが成ってないのでは惑わされようがない。イッセー君が相手なら彼がまだまだ未熟で猪突猛進だから通じるだろうが、冷静さを保って戦術を考慮すればしのげる手合いは数多い。
「どれだけ優れた聖剣や剣技だろうと、使い手が要点を理解して使いこなせなければ意味がない。……お前は確かに優れた研究者だが、だからこそ剣士としては三流未満だ!」
そう吠え、僕は素早く反撃に映る。
バルパーはそれを悟ったのか飛び退るが、そこにゼノヴィアが回り込んだ。
「ならばこちらも見せるべきか。……来い、デュランダル!!」
その瞬間、抜き放たれたのは青い大剣。
凄まじいオーラだ。それも、攻撃に特化した破壊のオーラ。
「ほぉ? 新しい使い手が誕生していたのか」
コカビエルすら舌を巻く中、ゼノヴィアは咄嗟に攻撃を仕掛けたバルパーの一撃をたやすく弾き飛ばした。
「……所詮は折れた聖剣。七つ全てが統合されねばデュランダルの敵には役者不足か」
「馬鹿な!? これはエクスカリバー、エクスカリバーなんだぞ!?」
狼狽するバルパーだが、その動きは隙だらけだ。
やはり所詮は研究者。技術だけを会得しようと、戦場に出るにはあまりに未熟!
僕は瞬時に踏み込み、聖魔剣を振り上げる。
「見ていてくれたかい、皆」
弾き飛ばされるエクスカリバー。
それを見て唖然とするバルパーに、僕は聖魔剣を振り下ろす。
「僕らの剣は、エクスカリバーを超えたよ」
「ぐ……ぁああああああああ!?」
かろうじて致命傷は交わしたようだが、バルパーは激痛でもんどりうって倒れる。
戦闘訓練を積んでないから、激痛に対する耐性も碌に無いようだ。まぁ、相応の深く切れてるから耐えられる方が少ないだろうけどね。
僕はそれを冷静に俯瞰しながら、切っ先を突き付ける。
「終わりだ。貴様は生かしておくにはあまりに危険すぎる」
放っておいても死ぬだろうけれど、油断はしない。
すぐにでも殺せるようにしているけど、バルパーはもはや目の前も見えていないほど動揺している。
「ありえん、……聖魔剣だと? 聖と魔の反発する要素が交じり合うなど、いくら
呆然と、現実を受け止め切れていなかったバルパーだが、なぜか急にハッとなった。
「……そうか、バランスだ! 聖と魔のバランス、それをつかさどるための存在が不在ならあり得る……すなわち、魔の魔王と同じように、聖をつかさどるせいっ!?」
その瞬間、バルパーが光の槍で吹き飛ばされる。
上半身が跡形もなく吹き飛んでは、もはや生存などありえない。
問題は、その下手人だ。
「……いかん。いつもの癖で反射で殺してしまったな」
光力の槍を投射したコカビエルは、まるでうっかりミスをした程度の感覚だった。
しかし反射で殺すとは、それだけの事態になりかけたということだろうか。だが、それにしてはコカビエルは動揺していない。
なんだろう。僕は今、とんでもないことに巻き込まれているのではないだろうか?
「何を考えているのかしら、コカビエル?」
と、そこで見慣れない女性が首をかしげている。
その周囲では複数体のケルベロスが戦闘不能になっており、高い実力を持っていることが嫌でもわかる。
気配とたたずまいから見て、純粋な戦闘技術なら僕を数段凌ぐだろう。彼女が例の、アイアンローズから派遣されたメンバーなのかもしれない。
「まぁ気にするな。聖剣の使い手を人工的に作り上げるやつの技量は認めていたし、アレに気づいたのも奴が優秀だからだがな。……結局はこの程度の結果しか出せないようだ」
そう答えるコカビエルは、ローブを脱ぎ捨てると地面に舞い降りる。
……ただそれだけで、まるで環境が激変したかのように僕たちは警戒心をわきたてられた。
これがコカビエル。堕天使最高幹部の一角であり、聖書にしるされた存在。
だが、負けるわけにはいかない。
状況は把握し切れていないが、僕たちはいま、この街最大の危機に直面しているからね。
「ほざいたな、コカビエル。……我らが主を裏切り堕ちたばかりか、これだけの事態を引き起こした罪、償ってもらうぞ!!」
ゼノヴィアはデュランダルを突き付けてそう宣言するが、コカビエルはそれを鼻で笑った。
「……はっ! デュランダルを使ってその程度の女が? 俺を倒す? 先代のストラーダなら今のお前ぐらいの年でもできただろうがなぁ?」
先代のストラーダ。
おそらく、コカビエルはそのストラーダとやらが僕たちぐらいのときに戦ったことがあるのだろう。具体的な批評からみて、もしかしてその時の経験が聖剣を利用することにつながったのか?
いや、それは今は置いておこう。優先するべきはそこではない。
そして、同じように動く者はほかにもいた。
「悪いが時間がないのでな! 速攻でつぶさせてもらうぞ、コカビエル殿!!」
雲川麗華がそう吠えるとともに。コカビエルの後ろに巨大な鋼の人型が具現化する。
それはすでに両手を構えており、そのまま勢いよく振り下ろした。
コカビエルはそれを翼であっさりと受け止めるが、その瞬間に回り込む影が二人。
「「もらった!」」
魔剣を構えた空本さんに、聖剣を構えた雨宮麗奈。
即興の連携とは思えない素早いタイミングだったが、コカビエルはそれを抜き打ちの光力で迎撃。
さらに鋼の巨人を弾き飛ばし、すぐに飛び上がると光力の槍を構える。
「足りんなぁ! 前座ぐらいにはなって見せろ!!」
「よく吠えました。……創生せよ、天に描いた星辰を———我らは煌く流れ星!」
その瞬間、朱乃さんが雷を放ちながらコカビエルに接近。同時に奥の手を開放する。
朱乃さんは僕たちグレモリー眷属で数少ない、星辰奏者の適性を持つ人物。事実、同じ星辰奏者でもあるライザーの眷属二人を相手にして、フェニックスの涙を使いつぶさせたうえで一人を道連れにする快挙を成し遂げている。
そもそも桃山警護事務所も、表向きの任務は朱乃さんの監視が目的だ。その理由は彼女の星辰光が、彼女の来歴と絡んで監視役を用意しないと余計な暴走が発生しかねないとされているから。
その朱乃さんの雷を纏った星を前に、コカビエルは目を向いた。
「なるほど……そういうことか!!」
真っ向からコカビエルは、それを光の剣で迎え撃つ。
迎え撃たれ、だがそれを受け止めたのは一振りの剣。
古来日本でいう
同時、朱乃さんの肉体はまるで狼の獣人を思わせる。
それを見て、コカビエルは愉快そうに笑っていた。
「クハハハハ! 姫島の老人共が知れば、賞金を懸けてでも殺したくなるだろうな! まさか姫島にとって因縁深い狗を、姫島にとって恨み骨髄だろうバラキエルの娘が星として宿すとは!!」
「……私を……あの者の娘と呼ぶなぁっ!!」
激高する朱乃さんは力を高めるが、コカビエルはそれをあっさりとはねのける。
「だがこの程度ではな! どっちにしても泣かれるぞ!」
コカビエルは追撃で光の槍を放つが、それは割って入ったイッセー君が弾き飛ばす。
「させるかよ!」
「でかした! 流花、仕掛けるわよ!」
「わかってる!」
そこで切り返すのは、吹本さんと旗本さん。
大量に魔剣を装備した人形がコカビエルの襲い掛かり、それを縫うように旗本さんが突貫する。
旗本さんの手に握られているのは、人形が持っている魔剣に酷似した日本刀。というより、連携を前提に吹本さんが日本刀型の魔剣を大量生産したというべきか。
猛攻に対してコカビエルは光の槍を大量に発生させるが、魔剣同士が共鳴して対抗力の結界を形成しているのか、破壊される速度が若干遅い。
そしてコカビエルが迎撃に意識を向けた瞬間、旗本さんは間合いに踏み込み―
「なるほど、なかなか楽しめる!」
―その瞬間、コカビエルの十の翼が人形たちを切り刻んだ。
一瞬で吹き飛ばされる数十の人形。その破片すらかいくぐった旗本さんは刃を振るうが、コカビエルは抜き打ちの光の剣でそれを断ち切った。
直後、コカビエルに巨大な魔剣が叩き込まれる。
「流花下がって!」
「ゴメン助かった!」
空本さんの声が響くあたり、さっきの攻撃は彼のだろう。
礼を告げながら旗本さんが下がる中、小猫ちゃんが整地用ローラーを投擲するも、コカビエルはただの拳でそれを粉砕。
それを目くらましに僕も聖魔剣で切りかかるけど、コカビエルはそれすらあっさりを捌いていく。
「素質はあるがまだまだだな。まぁいい、面倒ごとになりそうな芽は摘んでおくか!」
「くっ!」
反撃で体勢を崩されるが、気づいた時には強引に引っ張られてコカビエルの攻撃範囲から引き離された。
「ちょ、大丈夫!?」
気づけば、青紫の長髪をした少女が僕を抱えていた。
「助かったよ。だけど……っ」
今は雨宮さんが接近戦を仕掛けているけど、コカビエルは一切攻撃を喰らうことなく対裁きだけで回避している。
絶妙なタイミングで雲川さんが操る鋼の巨人がこぶしを叩き込むがそれも迎撃。ゼノヴィアもデュランダルを使って切りかかるが、コカビエルは真っ向から弾き飛ばした。
「下がりなさい! これなら!!」
その瞬間、放たれるのはリアス部長の消滅の魔力。それも、いつの間にイッセー君が移動していたのか、可能な限り譲渡で増強されたそれだ。
あの出力は尋常ではない。不死のフェニックスであるライザー氏でも当たればただでは済まない絶大な火力だ。
「面白い! そう来なくてはなぁ!!」
コカビエルはそれを、両手を構えて真っ向から迎撃。
絶大なオーラの奔流がコカビエルを吹き飛ばさんと迫るが……コカビエルは、それを吹き飛ばした。
そしてその直後、後ろからアイアンローズの女性が蹴りかかる。
リアス部長の攻撃を凌がれると見た判断は早いが、コカビエルはそれすら拳で迎撃。
僕たちがのけぞりそうになるほどの衝撃が発生する中、コカビエルは振り払うとにやりと笑った。
「今の一撃と奇襲はなかなかだ。流石に少しは肝が冷えたぞ」
「……それはどうも」
コカビエルの勝算を、女性は舌打ちをしたそうな表情で受け止める。
そしてそのうえで、コカビエルは面白そうに喉を鳴らす。
「しかしまぁ、育てば伸びそうな若芽が多いものだ。主どもを失った教会と悪魔にしては、なかなか面白いものだな」
……なんだって?
その言葉に、僕たちは思わず困惑した。
《空本麗夜》
今、コカビエルが妙なことを言っていた。
いや本当に何だ? 主どもを失った教会と悪魔?
悪魔に関してはまだいい。現四大魔王は襲名によるもので、初代四大魔王はかつての大戦で滅んだと学んでいる。
ただ、同列で教会を語るというのはどういうことだ?
「……ふざけたこと言うなよ、コカビエル! 主が失われたなどと、寝言をほざくな!!」
ゼノヴィアが激高して聖剣を突き付けるが、コカビエルは逆に首をかしげていた。
「なんだ。ミカエルの奴は俺の討伐を命じられたものにも伝えてないのか? いわれるかもと考えてないとは、平和ボケにもほどがある」
……その自然体の疑問形は、逆に信憑性を高めている。
自分の相手をさせるのなら、伝えてないほうがおかしい。そういう疑問を浮かべているというのは、つまり教会にとっての主—聖書の神—が無くなっていることに対して疑問を浮かべていないということだ。
これ、マジかもしれない。
「……ふ、ふざけるな!? 主が、主が無くなられているなど……そんな、馬鹿な!?」
俺が戦慄している中、ゼノヴィアは顔を真っ青にしながらも否定する。
当然だ。聖書の教えは一神教。聖書の神を唯一絶対の神と名乗るべき存在とし、それを崇拝する宗教体系。
その唯一神がすでに亡くなられているなど、宗教としての存続にかかわる致命的非常事態だ。聖書の教えが世界的宗教かつ、強国側といえる国家の多くで国教同然の布教率を持っていることを考えれば、世界恐慌が起きてもおかしくない。
熱心に宗教にこだわっているいるわけでもない俺ですら、寒気を感じる事態だ。正真正銘、聖書の神を信仰する聖職者がこれを知って冷静でいられるものか。
「そこの聖魔剣が証拠だ。聖と魔は相反する要素であり、つかさどる存在が存続しているなら交じり合いようがない。バルパーは
具体的な指摘までされ、ゼノヴィアは崩れ落ちそうになっている。
当然だろう。心の支えとなる根幹が破壊されていたも同然なんだ。下手をすれば、この場で発狂してもおかしくないだろう。
これはきつい。彼女がこのまま倒れたとしてもおかしくないレベルだしね。
「……主が、もうおられない……? では、人に与えられる、愛……は?」
と、途切れ途切れになっているアーシアちゃんの声が聞こえてきた。
まずいな。彼女は回復というかなめだけど、それ以上に敬虔な信徒だ。
悪魔に転生してからも、聖書を読もうとしたり祈ってしまうほど。それほどの信徒にとって、この情報は毒なんてものではないだろう。
そして当然だが、コカビエルがそこで容赦をするわけがない。
「もちろん、死んでいるんだから無いに決まっているさ。……ま、聖書の神はそのあたりを行うためのシステムを作っているから、取りこぼしや不具合が多くなる程度で済んでいるがな」
つまらなさそうに、コカビエルはそういった。
失神寸前の状態で崩れ落ちるアーシアちゃんのことなど、意にも介していないのが丸わかりだ。
「そういう意味では、ミカエルはよくやっている。神がいない中で何とかシステムをまわして、健在だったときほどではないが奇跡も加護も維持しているんだからな」
コカビエルはそういった後で、しかしすぐに殺意すら漏らしていた。
「……だがそのせいで、三大勢力はどの勢力も戦争に及び腰だ! あの時あのまま戦争を続けていれば、最も勝算があったのは、そういったしがらみを持たない俺たち堕天使だったのに!」
殺意があふれ出し、今までにない死の予感が襲い掛かる。
やばいね。こいつ、まだ本気のほの字も出してない……っ
「どいつもこいつも、一度振り上げたこぶしを下ろすだと……ふざけるな!! 波柴の連中を介したとはいえ、戦争を望むものは数多くいるのにだぞ!? だからやってやるのさ、俺が、再び戦争の幕を開くんだよ!!」
こ、こいつは。
戦争ってのは、本来どうしようもなくなった時の最終手段だ。だがコカビエルは、戦争以外の手段で解決するという発想がない。むしろ戦争という手段が目的になりきっている。
……寒気すら感じるの狂気。こいつ一人で、俺たち全員を殺すことだってできるんじゃ―
「ふっざけんなぁああああああっ!!!」
―その大声が、僕たちのひきつり気味だった意識を引き戻す。
見れば、イッセー君がこぶしを握り締めて激高していた。
「戦争だが何だか知らねえが、そんなことのために、俺のハーレム王に至る道を阻むっていうのか!? リアス部長たちとの平和な生活を邪魔しようってのか!? ふざけんなよ、このカラス野郎!!」
お、おぅ……。
状況があまりわかってないみたいだけど、だからこそ今の言葉はいい感じに空気を切り替えてくれた。
これなら、まだ戦えるかもしれない?
「ハーレム? ふむ、赤龍帝や奴の対策に使えるだろうし、俺の使えるというのならよさげな女を見繕ってやってもいいが?」
なんかコカビエルが勧誘した!?
いや、この流れで乗っかるほど馬鹿じゃないだろう。多分内容的に本質がずれてるだろうし。
「ばっば馬鹿め! リアス部長とアーシアの処女をもらららららった直後に言われても靡くきゃ!!」
めちゃくちゃ噛んでる!?
「イッセー君それ流石にひどい!? 昔の俺でもこの流れなら断れる自信があるよ!?」
「アンタこのタイミングでふざけんな!? 煩悩に正直すぎるわよ!?」
反射気味で俺が突っ込むと、麗奈も即座に突っ込んだし。
「コカビエル殿! おそらく赤龍帝は互いが思いあう恋愛傾向を踏まえて重視しておるので、多分強引にめとるやり口ではかみ合わぬと思うのだが!」
麗華はそっちでいいの!?
「イッセー!」
「はいすいません!?」
ほらリアス嬢に怒られた。
「反射で反応してすいません! ハーレムって言葉には本当に弱くて―」
「……もぅ。これを潜り抜けたらまた……その……シても、よかったのに……」
リアス嬢落ち着こう。俺いるよ!? コカビエルもいるよ!?
そしてイッセー君が急に固まった!?
「……え、いいの!?」
そこなの!?
「……えっと、え?」
アルトリーネさんがものすごく困惑している! ですよね!?
「れ、麗夜。状況がつかめてないんだけど」
あ、そういえば麗奈はまだ知らなかったね。
でも、この場で説明する……?
「とりあえず所長を殴ってくれればいいと思う」
もう所長に全部ぶん投げた。
このわけのわからない状況の半分は、所長にあると思う。さすがにそこまでフォローしてられないです。
いや心の底から感謝してるし、敬愛もしている。ただそれはそれとして、割とハイテンションで明後日の方向に吹っ飛んでいるし。たまには怒られてください。
「……ふ、ふふ、フハハハハハハハハッ!!」
あとイッセー君がすごいオーラを出しているんだけど。
「第二弾、第二弾だと!? そんなものがもらえるってんなら、俺は神様だって滅ぼせる……って滅んでたね、いっけねー♪」
ヤバイ、イッセー君のスケベ根性が酷いことになってる!?
いや元からか。元からだからこそパイズリ&フェラの初体験で至って死んだのか。今思い出しても酷い話だよね本当に。
いやもう、そこは置いといて。
イッセー君のオーラが凄まじいことになっている以上、これは基点におけるはずだ。
となると―
「所長、そろそろこっちも奥の手です!!」
「オッケーオッケー。こっちもそっちの準備は完了済みだよっと」
俺に応える所長は、そういうとにやりと好戦的な笑みを浮かべている。
「それじゃぁ、ここからは私達のターンだ。……覚悟はいいかい、コカビエル?」
「いいだろう。なら、俺もサーゼクス達の予行演習に本気を出してやる」
コカビエルと所長がにらみあい、そして本番が開始される。
「創生せよ、天に描いた星辰を———我らは煌く流れ星」
コカビエルが星を開放する。
だからこそ―
「所長、やってしまってください!!」
―頼みますよ、所長!!
とりあえず、バルパーの星辰光を書いて終わりにしましょう
バルパー・ガリレイ
基準値:E
発動値:D
収束性:B
拡散性:E
操縦性:AA
付属性:D
維持性:D
干渉性:E
バルパー・ガリレイの星辰光。
星辰光の能力は、動作解析及び再現。他者の動きを瞬時に解析し、それを己の動きとして取り込む星辰光。
極まって優秀な操縦性による、その動作再現は精度・速度ともに非常に優秀。極論すれば「見取稽古が以上に上手い」に留まるだけの星ではあるが、もはやその次元を遥かに超えるといってもいい。
仮に斬鉄を可能にする剣豪の斬撃を見れば、それが己の身体能力で再現できるのなら何度でも再現可能。完全に最適化して取り込んでいるため、いわゆるラッキーパンチの類もきちんと視認すれば同じように何度も放つことができるという、以上レベルのポテンシャルを保有する。
欠点としてはこれで再現できるのは「動作」でしかないという点。
戦闘とは瞬間瞬間の判断力や、身体能力も大きく作用する。それらまでカバーできないこの星辰光では、たとえ技量を同格にしても基本性能や判断力の差で、決して超一流の戦士には届かない。
故にこそ、その本質は精密作業に転用しての技術開発。その点でもバルパーは最適だったが、その狂気が邪道に割り振ってしまっているのが最大の不幸といえるだろう。
剣に見ほれるがあまり、その本質からかけ離れた外道を歩んでしまった愚かなる賢者。バルパー・ガリレイの星辰光である。
★詠唱
創生せよ、天に描いた星辰を———我らは煌く流れ星。
荘厳なりし聖なる剣。英雄譚を切り開く、王者の剣はそこにある。
欲し続けて幾星霜、担う資格は手に入れど、生かす力は手に入れられず。
だがあきらめるなどありえない。そのための力此処にある。
素晴らしきかな剣豪たちよ。その技術、我が身に取り込ませてもらおう。
今ここに、聖王の再来は訪れた。我が聖剣の一線を受け、悪鬼魔性よ滅ぶがいい。
とまぁこんな感じ。
バルパーの中ボス化のために用意した星となっております。
個人的な推察でしかないのですが、原作サイドで「成立するときもある」と出ている星辰光占い。操縦性に極端に特化したタイプは「生まれつき才能が研究者向き」であると思っております。純粋な星辰奏者だとシズルですが、シュウとかラグナとかもずば抜けておりますし。
なのでバルパーは優秀な研究者ではあるのでこんな感じとなりました。個人的には「干渉性特化型はやると決めると手段を択ばない」傾向があると思っているので、そっちも高くしたいけどそこまで優秀な性質にするのものなぁといった形です。
逃げ上手で出てきたフランス顔みたいに「使い手が技の要点を理解していない」のが最大の欠点ですが、バルパーが戦闘経験を積んで感覚で要点をつかんでいたら、打倒は非常に困難になってました。技術だけを習得して判断力や技の使い方をおろそかにしたのが最大の敗因ですね。
そして次回、ついに来るぜ……シルヴァリオの定番が!!