※この作品はR-18です。

シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! ついにヴァンパイア編まで来たぜなグレン×グレンでっす!

 この調子で頑張っていきたいですねー。成果を上げたいですねー。

 読者も少しずつですが増えている感じなので、この調子で頑張っていきたいです!!


第四章 停止教室のヴァンパイア
第一話 プール開きも目前です!


《Other》

 

 

 

 

「それでは、()()()()()()はこういう方向でよろしいですね?」

 

『なかなかの辣腕ですね、小笠原長官。それと、総理大臣はご存じなので?』

 

「あちらは大統領とのすり合わせもやっております。大筋は内閣全体で固まっています。不幸中の幸いですが、ここ数年は野党は与党に責任を丸投げしている節があるのでね」

 

『……波柴一族は野党を中心に根を広げてましたからね。さらに戦奏教団を侵入させていたと』

 

「おかげで、ここ最近は我が党が一党独裁レベルで支持されてますからね。各党に数人は売国奴がおり、国内に巣くう多種多様な犯罪組織と無自覚に連携を取っていたのが効いたのでしょう。……それ以来、戦奏教団は日本の敵視がひどいですからねぇ」

 

『波柴一族からすれば、日本を支配する際に与党を敵としていたのでしょうね。自分たちが動く時に野党を利用することで、正義の革命軍と思わせたかったといったところでしょう』

 

「野党が漏れなく悪党だなんてかけらも思ってませんが、いいように利用されて肝が冷えているのは事実ですからねぇ。腑抜けたタイプは現状で主導権を握ろうと思わず、まともなタイプはだからこそ「当分は内輪揉めなどせず、一枚岩に近い状態で補佐に回ることで信用回復」がベストに近いベターだと悟っているようですから。そういう意味では大王派は大丈夫ですか、グレイフィア殿」

 

『……難しいですね、小笠原長官。ここ二十年弱で、大王派よりの民衆も増えてきていますし』

 

「ああ。人工授精技術の積極的採用に、結婚や子持ちによって税を軽減する政策のダブルコンボで出生率を増やしたとか。大変ですねぇ」

 

『魔王派としては、転生悪魔という代替手段がある状況下で多産の強制じみた手法は避けたいのですが、それを逆手に取られた形です。それに昨今、若手で動きが見えていまして』

 

「そちらもそちらで大変ですねぇ。まぁ、和平を結べれば多少は盛り返せるでしょう?」

 

『ええ。そういう意味ではそちらがうらやましいです』

 

「はっはっは。そこはほら、隣の芝生は青く見えるということで」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《樹下誠二》

 

 

 

 

 あれから結構な時期が立った。

 

 夏休みも見える中、夏服に適した気温になり、そろそろプール開きとなるだろう時期。

 

 俺はそんな日に、イッセーに相談を受けることとなった。

 

「……堕天使総督のアザゼルが、正体隠してお前に依頼をしまくってた?」

 

 なんだその展開。

 

 真剣に思ったが、イッセーのこの調子だと嘘はない。それ以前に嘘にしても突拍子がなさ過ぎて、逆に真実味がある。

 

「そうなんだよ。そのあとサーゼクス様がリアス部長のところにきて、俺の話も聞いてたのか「そういう男」って言ってたけどさ?」

 

 なるほど。つまり悪戯好きと。

 

 悪戯好きは塩梅を間違えるといじめになるからな。そのあたりの塩梅が上手いと考えるべきか。

 

 ま、そこまで問題でもないだろう。

 

「堕天使が悪魔に依頼してはいけないなんてルールは聞いたことがない。大前提として抜け穴なだけかもしれないが、報酬も高かったんだし適当に流しとけ」

 

「部長は営業妨害って言ってたけどなぁ」

 

 妨害ではあるのだろうか?

 

 イッセーが言った言葉にふと疑問を思えるが、まぁそこはいいだろう。

 

 そんなことを思いながら会話を思い返していると、一つとんでもないことに気が付いた。

 

 いや、ちょっと待て。

 

「そういえば魔王殿が来たって言ってたが、大丈夫なのか?」

 

 めっちゃ不安になるんだが。

 

 いや、本当に不安になるんだが。

 

「お前、リアス先輩の処女貰ってるだろ。あれ、問題になってもおかしくない気がするんだが」

 

 そしてそうなった場合、高確率で秀華はにらまれる。

 

 いやまぁ、コカビエルが相手だったんで魔王レヴィアタンの先祖返りであることは判明しているんだが。その恩恵でどうにかなるかもしれないが。

 

 いや待て。そもそも実態として日本政府の機関である桃山警護事務所が、レヴィアタンの先祖返りがボスでその力で疑似的にレヴィアタンになった社員たちのバーゲンセール。これは別の意味でまずいだろう。

 

 そもそもまずいから秘匿事項だったんだ。下手をすると大王派が暗殺者ぐらいは差し向けかねない。旧魔王血族辺りが知れば軍勢を率いそうな事態だ。

 

 そんな事態において、それを避けたい魔王派は味方にしておきたいグループそのものだ。とても大事というか、生命線と断言できる。

 

 必然としてだ。魔王様の不興を買うのはさすがにまずい。

 

 内心で冷や汗がだらだらな中、イッセーは急に真剣な表情になった。

 

「……樹下、これはサーゼクス様が言ったことなんだけど」

 

 ゴクリ

 

「リアス部長のおっぱいに譲渡を駆けたら、どうなると思う?」

 

「とりあえず、魔王様は一回妹に真剣に怒られたらいいと思う」

 

 それでいいのか現ルシファー。

 

 俺は真剣に頭が痛くなってきた。

 

 異形社会、文化がやっぱり人間界の島国とは価値観が違うよなぁ。

 

「帰っていいか? 正直、秀華も休んでるから総意も行かないけど」

 

 便宜上は監視役で、実体としては相互監視だからな。どちらかはこの学園にいたほうがいいのは事実なんだが。

 

 そういう意味だと、秀華が休んでいる以上は俺は帰りづらいのが実情だ。

 

「あれ、そうなの? ……って、まさか魔王レヴィアタンの末裔だってばらしたのがまずいとか?」

 

 イッセーも不安になるが、そこは安心していい。

 

「そっちはまだ大丈夫だ。というより、長官から許可はもらっているし実際最終手段レベルだからな。国内にとどまっているうちは致命的事態にはならないだろう」

 

 問題は、これが三大勢力に知られたことだからな。

 

 それが必要となりえる事態だったから言い訳は立つが、それでもいろいろとリスクは大きい。

 

 国家クラスの運営となると、正義感や個人の善意だけではどうにもならない。堕天使が危険な神器保有者を殺し、それを世界各国や異形勢力が容認しているようなものだ。場合によっては見捨てたり差しだすことが必要になってしまう世知辛い現実がある。

 

 旧魔王血族と大王派の連中がどう動くかが問題なわけだ。とはいえ、ここは今回関係ない。

 

「正社員が二人増えただろ? うちの正社員は秀華の星辰光で眷属にするというルーティーンが組まれているんだが、おかげでちょっとな」

 

 もうすっぱり本当のことを言ったほうがいいだろう。

 

「体力を消耗しすぎてダウンしてる。今も多分ベッドの中だな」

 

「え、どういうこと!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

《空本麗夜》

 

 

 

 

 

 

 

 一見すると平和。だけど同時にややこしいことにもなっている。

 

 まず三大勢力は、和平を結ぶことを大前提として会談が決定。そもそもそのつもりで裏でこっそりトップが手を組んでいたからね。戦争再開のためにコカビエルが動いたけど、それに伴う情報交換という名目で会談を違和感なくセッティングできているのが皮肉だ。

 

 三大勢力がそれぞれ歩調を合わせて動けば、否応なくほかの勢力が警戒する。なので和平を結ぶ場合、事前に入念すぎる準備をして一瞬で決めるのでないなら、表向きの理由を各勢力が納得できる形で作る必要があるわけだ。

 

 そういう意味ではコカビエルには感謝するべきことだろう。手間暇が一気に省ける、格好のチャンスになっている。

 

 そして、日本政府はそこに一枚かむ形になった。

 

 和平会談をこの駒王町、それも所長たちが通っている駒王学園で行うことになったこともある。あそこはかなり前から悪魔側が借り受けているとはいえ、日本で起きている上、俺たち桃山警護事務所も大きくかかわったからね。それも、最終手段を使ってまで尽力したわけだし。

 

 それを利用して、無理難題にならない程度で恩恵を得ようとしているわけだ。今後を考えると、三大勢力からそれぞれでかめの恩恵を得られるのは甚大な国益となる。

 

 まぁ、その最大の功労者ともいえる秀華所長はグロッキーだけどね?

 

「お疲れ様です、所長。おかゆ出来ましたよ?」

 

「ごめーん。流石に三人連続はちょっとね……」

 

 相当疲れてるね、所長。

 

 まぁ当然か。星辰光による眷属化を、ここ最近は連発しすぎた。

 

 所長の星辰光による眷属化は、触媒として所長の肉体を必要とする。

 

 血液や髄液で代用できるとは言え、量や消耗もあるからかなりきついそうだ。特にここ最近は、ひと月すこしで三人も眷属にしているからね。負担も大きい。

 

 美子ちゃんはともかく、信子さんやコナユキちゃんは早いほうがいいからね。二人は来歴が来歴だから、手早く眷属にする必要がある。

 

 それを、美子ちゃんが終わってから日がさほど経ってない時期に二連発したわけだ。おかげで体調が思いっきり崩れて、こうして休むことになっている。

 

「まぁ、別にそれぐらいで困らないでください。俺たちはそれ以上に面倒かけてるわけで」

 

 いやもう、本当にそこにつきる。

 

 俺も流花も海砂も、身を持ち崩した来歴を持つ。

 

 それを拾い、力を授け、そして折り合いのつけれるようにしてくれた。これだけで感謝してもしきれない。

 

 ちょっと享楽的なところはあるけど、真っ当に生きている人たちに対してきちんと配慮できる人生が遅れているわけだ。それも、社会秩序や国の安定に貢献できる形でだ。

 

 そこにおいて反論などかけらもない。今俺たちが前を向けているのは、その多くが所長のおかげ。俺は美子ちゃんの言葉があったけど、それでもここまでこれたのには所長の尽力があってこそだ。

 

 だから安心してほしい。

 

「暗殺者でも来るようなら、全力で守りますよ。今、流花が周囲に警戒網張ってますし」

 

 わかりやすいトラップを囮に、そこに気を取られたら本命の感知網に引っかかるようない仕込みをしている。それも物理的と異能的の二種類を用意することで、どちらかになれたほうは逆にもう片方に引っかかりやすくなる状況だ。

 

 その上で、なるべく近くに誰かひとりがついてすぐに動けるようにしている。これなら相当のことがなければ対応可能だ。

 

 まぁ、日本政府と現魔王派が連携を取れているし、念のためではあるけどね。

 

「そういえば、信子とコナユキはどうしてるの?」

 

 と、秀華首長が首を傾げた。

 

 ああ、あの二人はまだ日が浅いしね。

 

 それに誠二も学園のほうになるべく残るようにしているし、フォローの部分を気にしているのか。

 

「あの二人には、先輩がきちんとフォローできるようにしてるから大丈夫ですよ」

 

 そのあたりは抜かりなし。

 

 俺たちだって先輩だしね。新入りの面倒はちゃんと見ないと。

 

 それに、そもそも問題だ。

 

「同病類憐れむっていうでしょう? 俺たちだって拾い上げられたものとして、後から拾われた人にも優しくしないとね?」

 

「所長、デザートのシャーベットできました!」

 

 と、さらに美子ちゃんも入ってくる。

 

 さて、それじゃぁ看病に集中しようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《木場祐斗》

 

 

 

 

 

 部室で使う茶葉などの買い出しを頼まれて、僕は少し外出していた。

 

 その際、周囲になれるためにゼノヴィアも連れて行っており、場合によっては帰りに寄り道してもいいと言われている。

 

 そして今、まさに寄り道をしているわけだけど。

 

「……うまいな、この菓子はっ!」

 

「そうね。心が洗われそう……っ」

 

 そんな風にはしゃいでいる人たちを見ながら、僕は連れてきた者同士で苦笑していた。

 

「堪能してるようで何よりね」

 

「すごく楽しんでますね」

 

 そう僕と一緒に苦笑しているのは、桃山警護事務所の吹本海砂さんだ。

 

 たまにリアス部長たちがお茶をするときにかかわることはあるけど、そういえばこういう形で話す機会は少ない気がする。

 

「……お茶、お代わり」

 

 と、フロージアさんがお茶を飲んでほっこりしている。

 

 新入りに町を案内するついでに買い出しをしているという点では、大体僕たちと同じ感じだ。

 

 そしてばったり会ったので、こうしてお茶をすることになった。

 

「ゼノヴィアもですけど、お二人もこの街にはなれましたか?」

 

「うん、ここはいい所……前がひどすぎたけど」

 

 フロージアさんは僕の質問にそう答えながら視線を逸らす。

 

 うん。幼少期から相当ひどい環境で育っているそうだからね。比較対象が悪すぎるところがあるのは事実だね。

 

 樹下君にそれとなく話を聞いたけど、本当にひどい環境だしね。あそこと比べたら日本の一般的な街が天国に見えるだろう。

 

 特にフロージアさんは、心が壊れる一歩手前……いや、半歩手前だったところもあるようだ。それを考えると、今の質問はちょっと困るかもしれない。

 

 逆に、相応の期間を一般人として過ごしていた松森さんは、周囲を見渡しながら小さく微笑んでいた。

 

「いい街だと思うわ。都心からそう離れてないし、街自体も便利な設備が多いし。治安も話悪くないけど……変人が少し多い気がするわね」

 

 痛いところを突かれた。

 

 イッセー君の悪魔稼業でのお得意様に多いけど、意外と奇人変人が多いからね。いや、信じられないぐらい多いからね。

 

 鎧武者女子大生とか西洋騎士男子学生とかいるみたいだし。あと、ミルたんとかいう人もいるみたいだし。何ならどちらも、同好の士が数多く存在するみたいだし。

 

 ……人間界、意外と魔境なのかな? 駒王町だけだといいんだけど。嫌、良くないけど。

 

 そう思いながら、紅茶で流し込む。これはうかつに触れるべきことではない気がするからだ。

 

 とはいえ、少なくとも笑顔をある程度は浮かべられるようになっているならいいことだ。

 

 僕のあの時はいろいろとあれだったからね。そういう身では感慨深い。

 

「何か一人で無理なことがあったら、僕たちにも相談してください。気後れするなら依頼という形でもいいですから」

 

「え、いいの?」

 

 フロージアさんが遠慮しているみたいだけど、そこは気にしなくていい。

 

「樹下君は友達だからね。その縁者というのなら、リアス部長や僕たちもだけど何よりイッセー君が絶対に力になりますよ」

 

 彼はそういう人だし、僕らの主もそういう人物だ。

 

 なら、僕たちも当然力になるとも。そういう人たちが僕たちといってもいいからね。

 

 それに、吹本さんもうんうんとうなづいている。

 

「当然、誠二も所長も手を貸すわ。むしろ後々まずくなって、殺してでも止める形になるほうがキツいから甘えておきなさい」

 

 はは、なかなかすっぱりというものだ。

 

 すました顔で吹本さんはそう言ってから、どこか頬を赤らめつつ小さく微笑む。

 

「それに、誠二に殺し文句を言われたんでしょう? 本気の本気で言わせたんだから、むしろそういうときは頼られなさい。……あいつ、そのあたりは本当にやる気だし」

 

 そう語る吹本さんの頬はほんのり赤い。

 

 それを見て、フロージアさんも松森さんも何かに気づいたらしい。

 

「「……言われたの?」」

 

「私も流花もね。あいつ、あの殺し文句が二重の意味になるって気づいているのかしらね」

 

「ふむ。よくわからんが殺し文句とは日本のスラングなのか?」

 

 ゼノヴィアが首をかしげているけど、いやまぁどう説明したらいいのか。

 

「まぁ、イッセー君ばりに罪作りな人ってことで……かなり語弊があるなこれ」

 

 まずい、比較対象にふさわしいのがイッセー君だけど、イッセー君を比較対象にするのは問題がある。

 

 さて、これは時間がかかりそうだね……?

 




 まぁ今回は導入部なので、本筋には触れない軽い展開でした!
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