※この作品はR-18です。

シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! ちょっと疲れ気味なグレン×グレンでっす!

 これは予約投稿ですが、多分ちょっと医者にかかっているころでもあると思います! 健康診断で微妙な部分があってねぇ……。

 それはそれとして本編!!


第十三話 禍に備えるべき連合

《空本麗夜》

 

 

 

 

 な、なんとか切り抜けられた……。

 

 和平会談にテロを仕掛けられ、更に魔王の末裔が乱れうつ事態。

 

 正直心臓に悪いけど、何とか生きて切り抜けることができたよ。

 

 今現在、戦後処理の真っ最中。俺達戦闘をした側は休息をとっているけれどそれ以外は破壊した後の修復とかで忙しく動いている。

 

 俺はまぁ、邪魔にならないところでジュースを飲んでいる。

 

 ……さて、本当に衝撃が……衝撃が……。

 

「魔王の先祖返りだったのか、麗華……」

 

 幼馴染が魔王の血を引いてましたとか、衝撃的過ぎるんだけど。

 

 ははは。俺の幼馴染がとんでもないことになってるよ。

 

 正直、事態が落ち着いた所為でそっちが気になってしょうがない。

 

 ……というより、ツッコミどころが多いというかなんというか。

 

 とりあえずジュースごと喉の奥に押し込んでいると、駆け寄ってくる女の子がいた。

 

「ダーリィイイイイン!!」

 

「美子ちゃん!」

 

 涙目で駆け寄ってくる美子ちゃんを抱きとめると、美子ちゃんは思いっきり抱きしめてくる。

 

「ごめんダーリン! こっちもこっちで襲撃されてて、余裕がまったくなくなってぇ!」

 

「大丈夫大丈夫。少なくとも、こっちは何とか切り抜けたから」

 

 やはり外も襲撃を受けていたか。まぁ、あんな大掛かりな真似をして外から妨害されましたは笑えないしね。

 

 いや、本当に笑えないだろう。つまるところ、禍の団にはそれだけの組織力があるということだから。

 

 無限の龍神を頂点に据えているだけのことはある。あの存在がトップになって人材を勧誘する動きがあるのなら、乗っかってしまう存在はいるだろう。

 

 俺は文献でしか知らないけれど、ムゲンを冠する二体の龍神はこの世界最強の存在。強さの桁がそれ以外と明確に違う。一段下となると主神クラスだろうけど、そのステータス総計が十万に届かないレベルで、二体の龍神は九十万とかそれぐらいで考えた方がいい。

 

 錦の御旗としてはこの上ない。明確な大義や強い帰属意識がないのなら、ついた方が勝ち馬に乗れると思う手合いは多いだろう。三大勢力の同盟だけでは足りないレベルだ。

 

 美子ちゃんを抱き寄せて慰めながらも、俺としても危機感がかなり高まっている。

 

 今後、日本政府も確実に狙われるだろう。今回のやり口だけでも正当な国家が素直に従うのは避けたい相手とは言え、敵対が確実ならより強い繋がりを作り上げる必要がある。

 

 俺も鍛え直さないとね。木場君に相談して、魔剣創造の禁手到達を当座の目標に据えるべきか。……普通に人間の生涯どころか、それ以上に生きている転生悪魔でも至ってないのが多いんだけどね。

 

 その辺りを考えつつ美子ちゃんを宥めていると、ため息をつきながら自販機に近寄る人がいた。

 

「あ、お邪魔だったかしら?」

 

「麗奈。そっちは休憩?」

 

 麗奈は麗奈で疲れているけど、精神的なのが多いだろう。

 

 今回、時間停止で最初から最後まで蚊帳の外だったからね。相当きているのか、かなり事後処理に力も入れていた。

 

 とはいえ休憩はきちんとある。で、そのタイミングで色々来たんだろう。

 

「適度な休憩は効率がいいのよ。……ちょっと、情報量も多いからきつくて……」

 

「だよねぇ」

 

 ものすっごく、情報量多いからねぇ。

 

 まだある程度時間差があって入ってきた俺と違って、麗奈は時間停止が解けてからまとめてきたわけだし。しかも俺と麗奈の場合、麗華が魔王血族だったという事実がかなり大きいし。

 

 悪魔側の事後処理班も割と困惑している人も多いしね。ルシファーのひ孫と先祖返りがどっちも神の子を見張る者に属していたとか、控えめに意って意味不明だし。

 

 ちなみに麗華は準神滅具を使って大きな作業を担当している。遠目に見ているだけでも悪魔側がもの凄くいたたまれなくなっているけど、止めたら止めたで色々ありそうだからスルーの方向で。

 

「そういえば麗奈お姉様。教会は和平を結んで問題ないんですか?」

 

「待った。美子だったっけ……何故お姉様?」

 

 だいぶ落ち着いた美子ちゃんが爆弾を投げ入れた気がするけど、麗奈もそこはちょっと考えてスルーする方向に行ったらしい。

 

「まぁ、和平を結ぶデメリットがメリットを下回ってはいるのは事実よ。……問題は、デメリットとして相当の不満や反対者が出てくることでしょうけど」

 

 そういう麗奈の表情は、かなりフラットだ。

 

 確実にそういうのが出るが、それ以上に恩恵の方が大きい。麗奈の中でその辺りは答えが出ているということだろう。

 

 まぁ実際問題、聖書の教えにとって「世界に悪徳を司る存在が悪魔」で「善たる主の(しもべ)でありながら悪に落ちた者」が堕天使となるだろうからね。聖書では厳密には同一の存在としてカテゴライズしているのもその辺りが大きいだろう。

 

 まぁ堕天使側や悪魔側にも出るだろうけど、それ以上の教会側で反発も出るだろう。

 

 特にグレーな研究を行っている側は、グレーだとしてもそれこそがよりよくする為だと思っているわけだし。自分達の研究を差し止めて、あろうことか悪魔や堕天使と手を組む……というのは強い不満が出るかもしれない。

 

「ま、三大勢力で和平を結べれば多少の離反者が出てもお釣りは来るでしょうね。余計な死人や犠牲者を出すリスクが減らせると計算できるのなら、容認する奴も多いでしょう」

 

 そう告げる麗奈は、その上で少しため息をついた。

 

「問題は、武闘派の連中に不満を持つ者が多いってことでしょうけどね」

 

「……まぁ、殺す殺されの遺恨は割り切れない人が多いだろうしね」

 

 現場で殺し合いをしている戦士達からは、不満の声も多いだろう。

 

 その点はデメリットがメリットを上回る部分だろうね。対禍の団において、戦力はある越したことはないだろうから。

 

 まったく。本当に世の中は大変だよ。

 

 三大勢力が和平をして、日本がそれに一枚かめた。これは明確にプラスだ。

 

 同時に世界最大級のPMCと袂を分かち、更に超強力なテロ組織に目をつけられている。これはマイナスだ。

 

 禍の団はどっちにしても動くだろうけど、アイアンローズが懸念点だね。流石にPMCの言い分を優先するまともな国家はそこまで多くないだろうけど、影響力を考えるとゼロじゃないだろうし。

 

 ……ふ。これはきっと、これからも大変なんだろうなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《木場祐斗》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦後処理を進めている中、ミカエル様が僕に近づいてこられた。

 

「ミカエル様……どうしましたか?」

 

「いえ、私はそろそろセラフに戻らねばならないので。その前に貴方に伝えておくことがありましたから」

 

 そう告げるミカエル様は、小さく微笑みながら一枚の指令書と思われるものを見せてくれる。

 

 その内容を見て、僕は目を見開いた。

 

 人工的な聖剣使い生成の停止命令。そう書かれている。

 

「禍の団との戦いも、和平が結ばれた以上は三大勢力が連携で行うことになります。相互に技術協力も行うことになる以上、問題のある技術に頼らず動いても問題ないでしょう。幸い、天然の聖剣使いは神代晃星が誕生してから桁違いに増えてますしね」

 

 そう告げるミカエルさんは、その上で僕に頭を下げた。

 

「聖剣計画による犠牲者であるあなたに、天界と教会を代表してお詫びします。今後は同様の犠牲者を出さないよう、私達も手を尽くすことをお約束します」

 

「……ありがとうございます」

 

 僕も感謝の意を込めて頭を下げる。

 

 同志達の無念も、これで少しは晴れるだろうか。

 

 いや、これからだろう。

 

 人工的な聖剣使いの増員が見込めない以上、それに代わる戦力が三大勢力には必要になる。

 

 僕達がそれを成さなければ、また聖剣計画が利用されることになるだろう。

 

 そう思っていると、イッセー君が駆け寄ってきた。

 

「……あ、ミカエルさん! ちょっといいッスか?」

 

「どうしましたか、赤龍帝?」

 

 イッセー君は息を整えてから、ミカエル様の方を真っ直ぐ向いた。

 

「その。悪魔が神様に祈ったりすると頭痛が起きるって聞いてますけど、聖書の神様が死んでいるならそれもシステムがやってるんですか?」

 

「ええ。システムが残した機能の一つですが、それが何か?」

 

 ミカエル様が答えると、イッセー君はちらりとアーシアさんやゼノヴィアの方を向いてから向き直った。

 

「アーシアとゼノヴィアは今でも時々祈ってるんです。その、二人に頭痛が起きるのだけでも止められませんか?」

 

 ……っ。

 

 確かにそうだ。アーシアさんもゼノヴィアも敬虔な信徒だったからか、時折反射的に神に祈っている。

 

 当然、その結果頭痛を起こしたりはしていた。僕達もそれを見て苦笑いはしていたけど、まぁ仕方のないことだと流してもいた。

 

 そうか。イッセー君はそれをなぁなぁにしたくなかったのか。

 

「……そうですね。二人ぐらい主に祈る悪魔がいても、和平を結んだ後なら問題はないでしょう。……後で二人に直接確認は取るべきですが、システムの調整担当とも話し合ってできないか健闘してみましょう」

 

「ありがとうございます!」

 

 イッセー君はその答えに、自分のことのように喜んでいた。

 

 ふふ。彼のこういうところは、本当に見習うべきだと思うね。

 

「ミカエル。もう行くのかね?」

 

「お前さんもか。俺もそろそろなんだがな」

 

 と、サーゼクス様とアザゼル総督も近くに来ていた。

 

「ええ。オーフィスを旗頭とするテロ組織や、アイアンローズの実態はセラフ全体で協議するべき内容です。そちらも、セラフォルーが既に動いているのでは?」

 

 やはりそうなるか。

 

 和平会談を成立させることができたのはいいことだ。だけど同時に、強大な敵が発覚もしているからね。

 

 和平を結んで共闘できるのが不幸中の幸いだろう。あの規模のテロ組織やPMCが敵対してくると、各勢力がばらけて動くのはリスクが大きいはずだ。

 

「その通りだ。外周に日本政府が配置していた祓魔庁の部隊に足止めも送っていたしね。今後は、人間世界の各国とも連携をした方がいいと判断し、アイアンローズに先手を打たれないよう動いているところだよ」

 

 確かにそこも厄介だ。

 

 万が一だが、アイアンローズと禍の団が手を組んで仕掛けてくると、三大勢力が手を取り合っても苦戦は必須。

 

 先のことを考えるのなら、人間側の国家にも釘を刺すべきだ。

 

「他の神話体系にも、この和平の輪に参加してくれないか話をするつもりだ。三大勢力だけが和平を結んでも、それだけでは消せない被害は少なからずあるからね」

 

「そうですね。今までの行動がネックではありますが、人類と世界全体を考えてくれるのならば、ある程度は手を取ってくれるかもしれません」

 

 サーゼクス様とミカエル様が頷き合う中、アザゼル総督は肩をコキコキとならしていた。

 

「そういう意味じゃぁ、今回は本気で悪かったな。……ヴァーリの奴はもうちょっとしっかり見ておくべきだった」

 

 ヴァーリ・ルシファーの離反か。確かにそこは無視できないだろう。

 

 彼の手引きでこのテロがここまでスムーズに進められたところがあるからね。責任を感じてもおかしくないだろう。

 

 ただ、サーゼクス様とミカエル様は首を横に振った。

 

「……確かに無視できない問題だが、そこを私達悪魔側は責められるわけもない。カテレア達レヴィアタンが動いているのなら、ベルゼブブとアスモデウスも同様だろうしね」

 

「その通りです。それにコカビエル打倒されて出鼻をくじかれたそちらや、既に旧魔王派閥が動いていた悪魔側はこれからはマシでしょう。こちらはこの後にタカ派から離反者が多数出かねませんしね」

 

 なるほど。どこにおいても問題は多いというわけか。

 

 ただ、それでも和平を選んだのが彼らだ。

 

 僕もそれに賛同する身として、微力ながら力を貸さないとね。

 

 僕が決意を新たにしていると、イッセー君が不安そうにアザゼル総督の腕を見る。

 

 そういえば、戦闘中に切り落とす必要に迫られたらしいね。実際綺麗に切り落とされている。

 

「そういや、アザゼルは腕……大丈夫なのか?」

 

「お、心配してくれんのか、兵藤一誠? まぁ問題ねえよ。……くっくっく、うちの技術でギミック満載の義手でも作るからな!」

 

 な、何故か総督は楽しそうだ。

 

 雲川さんも大概だけど、この人もロマンに生きているようだ。

 

「まぁ、これからも頑張って世界を回すしかないだろうさ。神が無くても世界が回る以上、回すやつらが頑張らないとだな」

 

 そう言ったアザゼル総督は、ふとイッセー君の方を見るとどこか穏やかな顔になる。

 

「……赤は女で白は戦いか。ま、今代の連中はどっちも一味違いそうだ」

 

 その発言の意図は分からない。

 

 ただ、長い年月を生きた存在の感慨深いその言葉には、意味が含まれているのは確実だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《樹下誠二》

 

 

 

 

 

 

 

 

 一通りの事後処理が終わった後、俺と秀華は小笠原長官に呼び出された。

 

 呼び出された部屋にはモニターが浮かんでおり、そこには堕天使と天使、そして悪魔が映っている。

 

『……なんかごめんね、こっちも面倒だけどそっちの方が面倒だよね~……』

 

 悪魔側がかなりだらけているんだが、大丈夫だろうか?

 

 確か現魔王アスモデウスの人だと思うんだが。だらけ切ってないかオイ。

 

 俺が悪魔の未来を不安視していると、小笠原長官が咳払いをする。

 

「さて、すいませんが二人とも? ……波柴・光吉・モンタギューについて説明を改めて彼らにしていただけないでしょうか?」

 

 なるほどな。

 

 まさか禍の団に光吉がいたとは思ってなかった。控えめに言って、頭が痛い。

 

 そして何より、秀華にとっても無視できない相手だろう。

 

「分かりました、長官。……波柴・光吉・モンタギューは、波柴一族の若き実力者です」

 

 秀華は説明を始めるが、その表情はかなり無に近い。

 

「元々は波柴と袂を分かち、欧州に逃げた者の孫です。ですが彼は十七歳の時に家族を売り、逆に波柴に舞い戻った上で欧州における波柴のネットワークを数段上のレベルに跳ね上げた功績から、瞬く間に有力者となりました」

 

『……人間でそれだけのことができるとは、相当優秀だな』

 

 堕天使側がしたくない感心をしているが、問題は此処からだろう。

 

 なにせ、奴の所業は此処からがやばいからな。

 

「……ですが、私が誠二と出会って波柴の一斉摘発に繋がる内部告発を試みていた際、彼はその来歴を「目をつけられたと判断した家族が、自分だけでも逃がし一矢報いる為にした大芝居」と偽り、積極的に私達の行動に協力しました。……素直に信じるリスクはありましたが、彼がいなければ波柴一族が絡む摘発の数は、半減していたと言い切れます」

 

 あれは本当に助かったといえる。

 

 波柴一族に気取られないようにする為の偽装工作。手が広がってない部分を経由するタレコミのルート探し。更に一斉摘発をスムーズに行う為の警備や脱出ルートの提供。

 

 奴の協力がなければ、波柴一族は大打撃を受けても壊滅的打撃には届かなかっただろう。そういう意味では、日本政府は足を向けて寝られない。

 

 そう、ここまでなら。

 

『……当てようかぃ? もしかしてそいつ、一斉摘発の時に別口で一族の資料や資産を持ち逃げしたでしょ?』

 

 悪魔側がげんなりした顔で言うが、俺も秀華も頷くしかない。

 

 慧眼だ。奴はそれをやってのけた。

 

 まぁ、問題はそこだけではないが。

 

「付け加えるなら、奴は自分の手で波柴一族の要人を始末しています。手駒によるものを含めれば、要職についていた者達の二割に届くかと」

 

『……そういうことか。奴は最初から、今回のような事態を考えていたのだな』

 

 堕天使側の代表が頷くが、そうなんだろう。

 

 ガタイのいい細目の男性だが、どこかで面影を感じる人がいたようないなかったような……?

 

 まぁそれは後でいい。問題は光吉の奴だ。

 

 一斉摘発により波柴一族は壊滅した。だが同時に、その規模の一斉摘発は大混乱を内部に生んだ。

 

 その隙を突く形で、光吉はいくつもの情報や資産を奪い姿を消した。その詳細を把握できる者達を殺しておくことで、追跡調査を困難にしてからだ。

 

 つまるところ、波柴一族と縁を切りつつもそこから得られるだろうメリットを得るべく、意図的に崩壊に持ち込んで、その混乱に乗じて根回しをしていたリソースを分捕る計画を立てていた。そして都合がいいタイミングで波柴一族壊滅の目的を持ち、かつ手を貸せばそれを最大限になせるだろう秀華を見つけて共闘を申し出る賭けを試みたってところだろうな。

 

「日本政府も危険因子として、欧州各国とともに追跡調査はしたんですけどね。……最も、あそこまで異形と異能側に舵を大きく切ったのでは、こちらの捜査網から大きくずれていますねぇ」

 

 小笠原長官が頷いているけど、本当に頭の痛い事態だ。

 

 おそらく持ち出せた資産もコネクションも、波柴一族全体で見れば少ないだろう。だが同時に、個人資産としてみれば明らかにやばいレベルだろう。

 

 確実に断言できる。奴は持ち出した資産とコネクションを元手に、更にでかくしている。

 

 そして禍の団の一員。それも、あの会話から見て幹部待遇だ。

 

 厄介な奴を逃したと、今更ながらに後悔する。あいつの協力がなければ波柴一族の一斉摘発は無理だったことを考えると、感謝する余地もあってしまうのが尚更にきついな。

 

「……仮説ですが、彼は自分の目的の為に波柴一族を利用する為に乗り込み、デメリットが多かったので壊滅させて使えるものだけ回収するつもりだったのでしょう。そして、リスクの分散を兼ねて一族摘発を目論む秀華君を見出し、彼女を主体とする形で己を警戒されないように動いたと思われます」

 

 小笠原長官はそう語り、その上で全体を見渡した。

 

「こちらも相応の備えをせねばなりません。その為、提案が一つあるのですが―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 え、そういう方向!?

 




 勘違いされていますが、秀華と光吉に血縁関係はないです。あれは親戚のお兄さんをしたっていう感じのそれです。

 非常に強い因縁があり、今後も光吉は誠二たちの前に敵として立ちふさがるでしょう。むしろ立ちふさがってこられても戦えるよう、頑張って誠二たちは強くならねばならない戦いとなっていくのです。



 そして次回、ヴァンパイア編のラストです!!
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