※この作品はR-18です。

シルヴァリオ ディアボロス~ハイスクールD×D銀月譚   作:グレン×グレン

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 はいどうもー! 花粉症のシーズンがやってきて大変なグレン×グレンでっす!

 ただねぇ? いつもの花粉症とは症状が違うから、只の鼻かぜって可能性がなくもない。ちょうど職場で風邪ひいた人がいるので、潜伏期間中に移されたって線も捨てがたい。

 なのでとりあえず予約しといたぜー! これなら多分大丈夫!








 追記:時間設定する前に間違えて投稿してしまいました。もう開き直って明日も投稿します。


第二十一話 困惑の戦場

『樹下誠二』

 

 

 

 

 

 

 俺は今、イッセーと共にヴァーリとの第二ラウンドを行っていた。

 

 ヴァーリは即座に星辰光を展開し、分身を生成。そのまま俺達を挟みこむようにして攻撃を仕掛けてくる。

 

 それに対し、俺とイッセーはあえて秀華達のところに引っ張り込むようにして逃げていた。

 

 理由は大きく分けて二つ。

 

 まず一つ。既に向こうではアイアンローズまで混ざった三つ巴になっていること。

 

 アイアンローズはアイアンローズで、兵野勝正が数十人の上級悪魔を引き連れて仕掛けてきているという。

 

 つまるところ厄介な連中が多く出ているが、禍の団とアイアンローズという奴らにとっても敵同士がいるのなら好都合。

 

 要はヴァーリと兵野勝正にぶつけることを視野に入れているわけだ。既にヴァーリチームは見境ない戦いをしているみたいだしな。

 

 そしてもう一つは俺とイッセーの星の問題。

 

 ヴァーリと俺達では維持性に違いがあるので、真っ向から星を使って戦うと長期戦で削り切られる。

 

 というわけで、俺達はインターバルを挟める環境に到達する為にもヴァーリを引っ張って兵野勝正にトレインしないといけないわけだ。

 

「はははは! 少なくとも避けるのは上手くなっているね! 回避もまた強さの一つ……楽しませてくれる!」

 

「舐めんなよ、ヴァーリ! 俺がタンニーンのおっさんにどれだけ追いかけ回されたと思ってんだ!!」

 

 イッセーが涙ぐましい努力を語ってくれる。

 

 イッセー。本当に頑張ったんだな……。

 

 俺はちょっと目頭が熱くなっているが、ヴァーリはヴァーリでなんか羨ましそうな雰囲気だ。

 

「かの元龍王タンニーンか! いいね、俺も一戦交えてみたいよ!」

 

 これだからバトルジャンキーは!

 

 いいだろう。アイアンローズの筆頭戦力と潰し合っている間にこっちはしっかり休憩してやる。

 

 俺は内心でそう決意をするが、さて問題はだ。

 

 ……向こうだって馬鹿ではない。数の利も地の利もこちらにあるのは分かっているはずだ。

 

 可能性としてだが、もう一手ぐらいは置いている可能性はあるんじゃないだろうか。

 

 ヴァーリチームは半ばちょっかいを掛けに来た程度だからそこまで不安ではない。だがアイアンローズはPMCであり、準軍事組織だ。戦略はともかく戦術を考える担当ぐらい入るはずだ。

 

 その辺りがどうしても不安材料。さて、どう出る……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『空本麗夜』

 

 

 

 

 

 

 

 まったくもう、やってくれるよ!!!

 

 アイアンローズはともかく、ヴァーリチームまで来ているとはね!!

 

「見つけ―」

 

「遅い!」

 

 こっちに気づいた敵上級悪魔の顔面に雷撃を纏った魔剣を叩き込んで黙らせる。

 

 流石に額が割れた程度で留まっているけど、激痛と顔の負傷で混乱している。

 

 容赦なく首を刎ねるぐらいした方がいいだろうけど、今はそれより早く動くべきところがある……というか、だ。

 

「遊び半分でテロをしないでくれないか!!」

 

「失礼な。真剣ですとも」

 

 素早く雷撃を纏った魔剣で切りかかれば、聖剣によって魔剣が断ち切られる。

 

 だが読んでいたので魔剣を側面に当てるようにして迎撃。それを手で押し出すことで、距離を一旦取る。

 

 その後抜き打ちで雷撃そのものを投射すれば、それを断ち切りながら敵の聖剣使いである、アーサー・ペンドラゴンであろう男は一旦距離を取った。

 

 範囲攻撃をできる相手にうかつに踏み込むべきではないという判断だろうか。そう思う直後に、寒気を感じる。

 

 素早く魔剣を楯にしながらバク転をすると、それで綺麗にすり抜けるような直線軌道で聖剣の刺突が放たれた。

 

 そして視界の隅で聖剣を突き出しているアーサーに、切っ先が消えている聖剣を見たことでどういうことかを何となく分かってしまった。

 

 ……空間を切り裂いての遠距離攻撃って、あり!?

 

 正直度肝を抜かれるけど、だが俺達をなめてもらっては困る。

 

 一対一だと流石にまだきついけれど、最初っからそんなつもりはないんでね。

 

「今だ美子ちゃん!」

 

『オッケーダーリン!』

 

 その瞬間、別の方向から光線と形容するべき攻撃が放たれる。

 

 アーサーは素早く剣を抜き放って迎撃するが、しかし切り裂ききれず弾き飛ばされた。

 

「聖王剣と私をもってして断ち切れないとは!」

 

 感心しながら体勢を立て直すアーサーだが、甘い。

 

「ド・ン・ピ・シャ!」

 

 その瞬間、鋭く飛んだひも状の剣がアーサーに襲い掛かる。

 

 アーサーはそれを聖王剣の柄頭であっさり捌くが、まだ甘い。

 

「そして本・命!」

 

 瞬間、突っ込んできた蹴りの迎撃が足りず、アーサーは空に打ち上げられた。

 

 麗奈とリーネちゃんの連携が、奇襲もあってアーサーに対して明確な隙を作らせた。

 

「「「……今!」」」

 

『もちろん……大技!』

 

 その瞬間、アーサーを狙い撃って数十本の光線が放たれる。

 

 アーサーはそれに対し、聖剣を抜き放つと素早く連続で切り払いを敢行。

 

 正面から断ち切るのではなく受け流す形にすることでしのぐが、それでも空中ゆえにどんどん打ち上げられていく。

 

 そしてあいつにとっては残念なことに、俺達は漏れなく悪魔だ。

 

「……終わりよ、放蕩息子」

 

「ペンドラゴン家にはコールブランドを即返却すれば問題ないかな?」

 

 俺と麗奈が飛び上がって回り込み、左右からアーサーに切りかかる。

 

 斬撃は共に切り上げ。凌がれてもこれで更に高く飛ばし、墜落死を狙う二段構え。

 

 それに対してアーサーは、僅かながらに戦慄を表情に浮かべている。

 

 だが―

 

「……残念です。()()()の私なら通用したでしょう」

 

 ―瞬時に、アーサー・ペンドラゴンは俺達の上に飛んでいる。

 

 飛行能力……! 魔法の気配はなかった、放浪型神器か!

 

 判断は一瞬、俺は勢いに任せて麗奈を抱きしめると同時に、全身の力を軽く抜く。

 

 この一瞬を逃すほど相手も甘くないだろう。ゆえに、対応策は一つ。

 

 攻撃の瞬間、魔剣を創造して最低限のカバーをしつつパルクールで磨いた体術で強引に捻って回避……あれ?

 

 なんか攻撃が来ないまま、俺は落下し始める。

 

 警戒しつつ着地するけど、アーサー・ペンドラゴンはこちらを興味深い表情で見下ろしている。

 

 その足場になっているのは、まるでSF作品に出てくるような飛行ユニットとでも形容するべき代物だった。

 

「……比較的新しい神器ね。確か名前は自在なる翼(ファトゥム・リフター)だっけ?」

 

 麗奈が目ざとく見据えて確認しているけど、ちょっと顔が赤くない?

 

 その、確かにそういうことになるかもしれないけれど今戦闘中だよ!?

 

 あ、やばい。意識したら俺の顔も赤くなってきてるかも―

 

「とりあえず死になさい!」

 

 ―と思ったら、抜き打ちで麗奈が射撃を敢行した。

 

 っていうか射撃!? そんなの持ってたっけ……ナニコレ!?

 

 思わずびっくりするけど、麗奈の左腕にはブレスレットが装着されている。そして問題は、そこからケーブルが伸びていて、サブマシンガンと繋がっている。

 

 その銃撃をアーサーは聖剣で弾くが、その瞬間に弾丸が炸裂してアーサーの動きを乱す。

 

 すぐに対応して距離をとるけど、中々に通用しそうな武器になっているね。

 

 というか、もしかしてそれが例の……?

 

「……ふむ。戦いを続ける前に一つよろしいでしょうか?」

 

 と、アーサーが興味深そうにこちらを見ながらそう尋ねる。

 

 なんだろうかと思いつつ、こちらも休息を入れることを兼ねて頷いてみた。

 

 と、こっちに駆け寄ってきた美子ちゃんの方を一瞥してからアーサーが一つ頷いた。

 

「やはり女性というのは、そういう風に抱き寄せられるのが嬉しいものでしょうか?」

 

 ……なんか妙なこと言ってきたぞ?

 

「もっちろん! 大好きな男の人に大切に抱き寄せられて、喜ばない女は特殊性癖をこじらせてる!」

 

 美子ちゃん即答やめようかな!?

 

「いや、ちょ……その、えっと……五秒待って!」

 

 そして麗奈も麗奈でめちゃくちゃテンパってるし。

 

 と、五秒立って麗奈はゴホンと咳払いした。

 

「悪くない……いいえ、正直堪能したかったわ」

 

「お、お褒めに預かり恐縮です……?」

 

 それでいいのかさっぱり分からず、俺も返答に困ってしまったよ。

 

 え、ちょっと待とうかそれでいいのかこの流れ。

 

 いや、聖王剣コールブランドともなれば神滅具の禁手に匹敵するだろう潜在性能を持っている。三人がかり程度で足止めできているなら普通に行幸だ。

 

 でもなんでラブコメ談義的な流れで抑え込んでいるのかが意味不明だ。帰っていいだろうかと真剣に問い質したくなる。

 

 とりあえず何だろうか。この流れを利用して情報を聞き出せないだろうか?

 

 となるとあれだね。速攻で切り込まずにまずは話がそれてない程度にだ。

 

「……ちなみに、お付き合いしている方が?」

 

「……まぁ、質問したのはこちら側ですからね。ええ、最愛の女性が一人」

 

 凄い。真剣にノロけた。

 

「ちなみに、出会いは禍の団で?」

 

「いいえ? むしろ……いえ、これは諸事情があって言えませんね」

 

 なんだろうか。反応から言うと訳あり?

 

 いや、とりあえず返答を拒否されたわけだし、これを逆手にとってもう少し禍の団の情報を聞き出せないと―

 

「……呆れた。もしかしてそういうこと?」

 

 ―と、麗奈がなんか本当に呆れ始めたんだけど。

 

 え、どういうこと?

 

「一時期の麗夜でもそこまで酷くないっていうか、アンタちょっと確認したいんだけど……」

 

 と、麗奈はそこで一旦一呼吸。

 

 そして盛大にため息をついた。

 

「……お家関係でOKが出ない相手、最悪バレたら実家に何かされかねない立場の女と愛し合ってるの?」

 

 なんか凄いことを言ってきたぞ!?

 

「……ノーコメントということで」

 

 眼鏡をかけ直しながらだから一瞬分かりづらいけど、視線が逸れているよアーサー・ペンドラゴン。

 

「その返答でほぼ言っているわよ。ペンドラゴン家が名門ということを考えると、従者……それも下位の立場と見てよさそうね」

 

 ビシバシと麗奈に切り込まれて、アーサーが明確に視線を逸らした。

 

 そして麗奈は麗奈でそれで確信したらしく、天を仰いで目元を覆う。

 

「……主よ、この馬鹿に哀れみを……っ」

 

 あの、麗奈は別にアーシアちゃんやゼノヴィアちゃんみたいな特例枠じゃないはずですよね?

 

 頭痛を堪えながら祈らない方がいいと思うよ麗奈。そこまでするほどなのかな?

 

「い、言ってくれますね……っ」

 

 流石にイラっと来たのかアーサーの戦意が復活するけど、麗奈は同情心すら見せて指を突き付ける。

 

「大方、ばれたらその子が追い出されかねないから自分が出奔して感づかれないようにする……とかでしょうね! お馬鹿!! 持ち出すのはコールブランドじゃなくてそっちの子に決まってるでしょうが!!」

 

 あ、昔の調子で説教し始めた。

 

「……ぬぅ。しかし、私以上にコールブランドを扱える者などペンドラゴン家には―」

 

「発想を変えなさい。惚れた女の為にテロリストに身をやつすぐらいなら、最初っからペンドラゴン家の名をまず捨てるのよ! そもそもその戦闘技術にエクスカリバーを扱えるレベルの聖剣因子があるなら、コールブランドが無くても十分やってけるわよ! 態々ペンドラゴン家が躍起になるような物を持ち出すとか論外よ!!」

 

 あれ? 戦闘が完全にできない状況下になってないかな、これ。

 

「というか、私がペンドラゴン家なら一度徹底的にアンタの周りを探るわ。下手すると感づかれてるわね。交渉材料に使われる前にコールブランド投げ込んだ勢いでそのままそいつを連れ出した方が得策よ?」

 

「な、なんと……! それだけのことを家の者ができると?」

 

「名門一族なんてのはね、鉄火場で強いだけじゃやってけないのよ。そもそもそこに持ち込ませない真似ができるような連中と渡り合う政治力ってのが嫌でも磨かれるの。……敬虔な信徒が多い教会ですら、兄さんがあそこまで成り上がれたのは腹芸とかも習得できたからだしね」

 

 なんか、なんか真面目に人生相談になってるような……?

 

「ダーリン。今って何してたっけ?」

 

 聞かないで美子ちゃん。今、ちょっとそんなことできるような状況じゃなから……ね?

 

「……皆、大丈夫かなぁ……?」

 

 正直ちょっと途方に暮れて、俺は天を仰いだ。

 

 やっぱり紫色の空って、どうしても違和感が出てきたりするよなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

『兵藤一誠』

 

 

 

 

 

 

 

 うぉおおおおお! この程度で、この程度で俺が倒れるかよ!!

 

 童貞を卒業し、ハーレムを作り、乳首をつついた!

 

 その俺が! こんなところで……倒れるかぁああああああ!

 

「お前、ヴァーリに殺されるだろうからその心の叫びはやめとけ」

 

 心を読むな樹下ぁああああ!

 

 あとなんでだ! 乳首だぞ!?

 

「……乳首をつついたことで禁手を別物にするとは聞いている。その結果として星辰光にも到達していることといい、非常に興味深い」

 

「お前はそれでいいのか?」

 

 ヴァーリのほうが好意的なのに、樹下が引いているのはなんでだ!?

 

 っていうか結構大変なんだけど!? そろそろ合流したい!!

 

「純粋な維持性では俺のほうが圧倒的に有利! だから勝機を見出すまで時間稼ぎに徹するのはわかるが……もう少したぎらせてくれないかな?」

 

「知るか。テロリストの要望に付き合う趣味はない!!」

 

 樹下が言い返すけど確かにな。

 

 でも、このままってわけにもいかないだろ。

 

 仕方ない、ちょっとだけ見せるか!!

 

「舐めんな!」

 

 俺はヴァーリの分身に両腕で殴り掛かる。

 

 左腕にはアスカロンがあるし、右腕だけに星を纏うだけならちょっと出力を上げるだけで十分だ。これなら当分できる!

 

「イッセー! ここで星の発動は後が―」

 

「大丈夫! ()()()()()()()()()()だけだから長続きできる!!」

 

 樹下を安心させるために言いながら、俺はヴァーリに拳を振るった。

 

 そして、なんか棒立ちの分身が殴り飛ばされた。

 

 あ、あれ?

 

 キョトンとしていると、ヴァーリも樹下も俺を信じられないような目で見ている。

 

「……イッセー。一つだけ言うことがある」

 

 うん。なんだよ樹下。

 

「……星辰光は出力の強弱は制御できない。星辰奏者は星の出力を基準値か発動値の二択でしか選択できないぞ?」

 

 ……え?

 

 ヴァーリを見ると、こっちもうんうんと素直に頷いてた。

 

 ……え?

 

 樹下を見直すと、これまたうんうんと頷いてきた。

 

 ………………え?

 

「ぇええええええええええ!?」

 

 ど、どういうこと―

 

 

 

 

 

 

 

「―ほぅ。まさか()()()()()()()()到達するとは思ってなかったな」

 

 げ、兵野勝正の方がこっちに来やがった!?

 




《悲報》アーサー神器持ちに。

 原作キャラにも原作では違うけど神器持ちになる。そんな素養が神代晃星にはあるのです。今後もいろいろとやってみたい所。……神器が渡り歩くタイプだったヴァルプルガ辺りは行けるか……?
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