※この作品はR-18です。

フルVRゲーム ギャラルホルンオンライン   作:山下敬雄

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5♡

⬜︎タコイカ学習帳

❶バトルウィッチ×2をさりげなく海老蝉のデコイにし俺が紅茶ウッドドラゴンを相手取る。

❷ふかしたメイドが海老蝉を付箋の酒木へと刻みアロマをつかって誘導する。

❷実はこいつらグルメで美味そうな樹液を見つけて吸い出す。

❸こいつら言ったら共生関係ってヤツで吸い出した樹液は紅茶ウッドの樹木ポットに遠隔でバフとして蓄えられるようリンクしている。だからセミがちゅーちゅー吸うほどに酔いデバフが蓄積するってわけ。

❹そんなことしなくても俺なら勝てるが、ステージギミックで勝った方が美しくないかい? ってかしこい凪さんが言ってた。ハハハハ

❺フルボッコ

⬜︎

 

 

「おーいチャンスだぞ? いつまでスペシャルMP溜めてんだバトルウィッチーズ」

 

「れれれのさっさっさ〜〜ってやっと出番!?」

「待ってましたーボス!!! れれれっつら〜」

 

大人しくなった魔女っ子ふたり毒落ち葉の掃き掃除を終えて、ふらふら酔い始めた紅茶ウッドドラゴンに仕掛けるならば今、パーティーリーダーは号令を出す。

 

職ごとの行動で漲ってきたスペシャルMPを一気に解放。

赤紫と青紫のトンガリ帽子が顔を見合わせて真っ直ぐに駆ける。

 

【魔女掃除乱舞】:

スペシャルMP技。箒でしばく物理連撃技。

幾多の星のエフェクトとともに通りすがりに殴打する、気持ちいい……まさにバトルウィッチの代名詞である。スペシャルMP量に応じてHit数が伸びる。

小芝と御子柴はGHO始めたての頃にたまたま通りすがりのダークな雰囲気の魔女プレイヤーが放ったこの技にあこがれてバトルウィッチを目指したという。

 

息の合った同時乱舞────おびただしいポップな星のHitエフェクトと、小芝と御子柴のドヤ顔が浮かぶ。

 

決めポーズをするバトルウィッチ2人は、しかし、地から襲う【根っこ尻尾】にそのジャージの尻を串刺されて──てんやわんや、慌てて避難する。

 

【喧嘩ミスト】:

アロマスターのスペシャルMP技。

敵を特別な煙で覆い……

連続Hit数が上昇するほどに次のイチゲキの威力と爆発力を上げる。

 

謎の煙に燻されてゆく樹木のドラゴンは酔いながら視界不良の中を暴れ続ける。

煙る巨影は────

 

「【シャドウボル…フレア】!!!」

 

既に100%掌握済み、100%以上の影魔法剣士の力の魅せ時。

メラメラと揺らぎだした自分の影にアサシンソードを突き刺す。

呼応するように、メラメラと炎上しだした巨竜の影は黒炎に包まれながらやがて一気に爆ぜた。

 

特大の黒い影炎魔法が、まともに炸裂。

酔い状態、ミスト状態、影完全掌握状態、複合的なバフデバフを受け渾身のスペシャルMP技【シャドウボルトフレア】をお見舞いした。

 

枯葉一片も残さない、黒い爆弾が秋の季節に場違いに咲き誇った。

 

 

両手を鏡合わせのように合わせてキャッキャと喜ぶバトルウィッチ×2。

吹き荒れる黒風に、剣士はアサシンソードを引き抜いて上機嫌に一回転させ鞘へと仕舞う。

 

「この世はモンスターばっかり、ミズガルズにこれぐらい強いヤツがいても────いいだろ? ははは。てか思ったより燃えたな? はははは」

 

戦闘時間11分27秒、戦闘は終了。遭遇したレアエネミー紅茶ウッドドラゴンを即席パーティーの4人は見事に倒した。

 

 

 

▼

▽

 

 

 

アイテムドロップ抽選結果の良かった小芝御子柴とさっそく交渉をしてシャドウは無事に目的のレアドロップ【甘渋紅茶ウッド】を回収。持つべきものは即席の友、2体目を狩る必要はなくなった。一匹狼を気取りすぎるより薄い友情を有効活用した方が美味いものにありつける事をシャドウ・シェードは知っている。

 

 

「あ、終わった?」

 

いらないアイテムを押し付けた小芝御子柴と別れ、シャドウはしゃがんで勝利の一服をしているメイドの元へと近づいた。

 

ピンク髪のメイドは一言それだけ、上目遣いのジト目でさしてきた影へと向いた。

 

「終わったけど。あんたずっとモクモクとやってくれてたんだな? ははは、おかげでやりやすかったぜ」

 

 

「────────────パンケーキ、食う?」

 

 

終わったのはやはりどうでもいいゲームでの戦闘シーン、だが女がふと見上げるとモクモクとけむる幻想の中にキラキラと広がっていた。

だが生と死の境があるようにそちら側へは決していけない、いかない。

やがて口元からこぼれ落ちた唾液の染みたタバココア、横道にそれる降ってわいた突然のパンケーキの提案を。

 

 

 

 

 

 

▼▼

▽▽

 

 

 

 

 

 

▼水の国バブロー I区 民宿〝魚卯〟▼にて

 

 

【甘渋紅茶ウッド】から抽出した紅茶を試飲する……チョコデスのギルマスにしれっと歯向かうそんなお使い途中のちょっとの少年のイタズラ心から始まった。

待ちきれず彼が淹れた紅茶を飲んでいる間に、民宿のマジックコンロでふんわりと焼き上げたのはメイド特製チョコパンケーキどりーむスフレ、机の上に飲み終わりのティーカップ2つとそのままずぼらに皿代わりにしたフライパンをのこして────────

 

 

 

黒服は床に投げ捨てられたようにドロップし、

 

ベッドの上で激しく発散するように打ちつける。乗りこなす軽い息遣いのような喘ぎ声と、圧されて喘がされつづける声が部屋にひびく。

 

既にメイドにメイド服のまま跨られ、硬くなったバーの上で上下し安いベッドが軋み揺れ続ける。

 

美味しいパンケーキの食欲に釣られたシャドウの身体はまた異常に火照り、装備を勝手に他人の手に違法に脱がされ、粘膜接触、肌接触、陰部にみっちりと挿入をされつづけ、X警告システムのセキュリティを溶かされ当たり前のように深くイケなく男女で繋がっていく。

 

今日1日見せつけていた散々のやる気のなさっぷりのゲームプレイが豹変したように、サボリ魔のメイドが騎乗位で若い雄のカラダを積極的に貪っていく。

だがその半分瞼を閉じたような目つきは同じ、じーーーっとシャドウの様を上になり見届けていく。

 

そしてゆっくりと目を閉じずそのままピンク髪の顔が近付いてくる。

じーっと目を離さない。

ゆっくりと口元はO字にひらいていき、やがて重なる唇同士、メイドのサンサンは啄むようにキスしながら自分という女の味を餌にして覚えさせるようにキスをつづける。

 

落ちそうに崩れたホワイトブリムを投げ捨てて、シャドウの顔を両手であたためながら蕩けさせていく。

 

感情の起伏の薄いメイド顔とキスしながらの、激しく攻め立てる水音を立てる騎乗位に────

 

我慢という概念は溶け失せて、シャドウ・シェードは射精した。

 

今日会ったばかりの女性プレイヤーに当たり前のように貪られて、当たり前のように膣内へと射精する肉棒の快楽が脳を伝う。脳を伝う快楽がずっと一定のキスでバフされて、一瞬の射精放出感をながくながく味わわされるように……。

 

やわらかい刺激が透明の糸を引きゆっくりと離れていく。

乱れたピンク髪、すこし見開いた黒い瞳、わずかに上がるべたついた唇の口角、ビターチョコ色のスカートの切れ端が視界から失せてゆく。

 

シャドウ・シェードは甘いあまい快楽の余韻と重なっていたオンナの余熱にひたるまま、荒い呼吸でベッドに横たわり。鼻にはモクモクと彼女のよく吸うニオイがひろがっていく。

 

 

ベッドに腰掛けたサンサン・シュガーはタバココアを燻らせる、たちのぼる煙の行方を追うように天をしばらく仰ぎ。

 

横目に一瞥した────乱れた黒髪の影にまたピンクの影を落としていく。

苦くて甘いそんな味を唇と舌先に絡ませじっくりと分かち合い重ね合う。

 

キラキラよりもモクモク煙らせる方がやはり似合う……ピンク髪を耳にそっとかきあげたメイドはそんなどうしようもないことを思いながら。

ギャラルホルンオンラインで繋がるリアルよりも豊かかもしれない感覚を通して、淫靡でだらけた色の方に身勝手にゆっくりと出会ったばかりのプレイヤーを誘い込んでいく。

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