「や、やっぱりあの約束、無しにならない!?」
「残念ながら、ならないな」
ここは普段からエリザが借りているという宿屋の一室。
ここへ来るまでずっとエリザは顔を赤面させながら拒み続けていた。
「今度なんでも好きなご飯ご馳走するから、お酒も奢るから!」
「へえ、なんでもするって約束したのに破るんだな。さっき自分で約束は絶対に守るタイプって言っていたのに」
「うっ!」
わざとらしく大きなため息を漏らすと、エリザはうっとバツの悪い表情を浮かべる。
「あの時は、その……もう無理だって、そう思って何も考えられなくて……それに……私、そういう経験ないから」
「そこは安心していい、当然だが優しくする」
「優しく、って。そ、そもそも、私に魅力なんて……ダークエルフの私なんか」
「ダークエルフだからって何の問題がある」
「それは!」
「他人が何と言おうとも、俺はダークエルフのエリザを見て綺麗だと思った」
部屋まで俺を連れて来てしまった時点で、もう諦めるしかない。
「えっと、その……」
狭くて殺風景の、女性の部屋っぽく感じない宿屋の一室。
向かい合いながら見つめ合うが、エリザは恥ずかしそうに顔を背ける。
「クレスは、私のこと……その、好き……なの?」
「ああ、好きだ」
「即答!? な、なんで、そういうこと言うの……そんなこと言われたら」
「エリザは嫌か?」
「嫌、ではない……けど、その……わからない。だってずっと一人で生きてきたから、そんな風に誰かに……ましてや、男に求められるのなんて初めてだから」
大きく唾を飲み、上目遣いで潤んだ瞳に見つめられた。
「本気、なの……?」
「ああ、今日はずっとこのことしか頭になかった」
「変態!」
大きなエメラルドグリーンの瞳をうるうるとさせ、彼女はゆっくりと深呼吸する。
「途中で、やっぱり辞めたとか言わない?」
「ああ」
「次の日、何も言わず消えたりしない?」
「ああ」
「……ずっと、これからも、私と一緒にいてくれる?」
今まで一人だったエリザ。
今日一日誰かと一緒に過ごす時間を体験して、また元に、一人になりたくないと思っているのだろう。
俺は彼女の細腰を抱き寄せ伝える。
「もちろんだ。俺がそんな軽薄な男に見えるか?」
「……女好きの最低な男って印象だけど」
「否定はしない」
「否定してよ、最低」
はあ、と大きくため息をつく彼女。
「……私は約束、守るから。だからクレスも、守ってよね」
彼女は目を閉じた。
全てを受け入れる覚悟を決めた、そんな感じだ。
俺は彼女の唇にキスをする。
「ん、ちゅ……はあっ、んんっ」
さっきまでふっくらとしていた唇が、緊張からか硬くなってしまった。
「もう少しリラックスしろ」
「そ、そんなこと言われても……」
目を開けたエリザは、今にも涙を流しそうな潤んだ瞳で俺を見つめる。
ベッドに寝かせる。
横になりながら肩を抱き寄せ、再びキスをする。
「クレス……」
俺が啄むようなキスをすると、エリザも真似て啄むようなキスを返してくる。
彼女自身こういうのは嫌ではないようだ。ただ緊張感は消えない。
「エリザ、舌を出せ」
「舌……? あっ、んちゅ、ああぁ」
不安がりながらも突き出した舌に俺も舌を絡める。
石のように一瞬だけ全身が固くなったが、温かい感触と互いの吐息が交わる行為が気持ちいいのか、エリザから少しずつ緊張が消える。
「ん、はあ、む……っ!」
最初は舌先を動かす程度だったが、すぐに舌全体を回すように絡めてくる。
「経験は無いって言っていたが、意外と積極的なんだな」
「ん、ちがっ……これは、クレスが絡めてくるから」
「そうか。じゃあ、もう一回だ」
「あっ、も、もう……ッ!」
何度も何度も舌を絡ませながら、エリザの身体に手を触れる。
ビクンと身体を反応させたが、キスの心地良さに集中しているのか拒む様子はない。
肉付きのいい太腿を撫で、締まった腹部を撫で、その大きな双丘をゆっくりと撫で上げた。
「あ、んっ! ク、クレス、そこ……だめッ!」
太腿を擦らせながら可愛い声で鳴くエリザ。
俺はキスをしながら、手の平で覆いきれないほど大きな双丘を優しく揉みしだく。
「痛くないか?」
「んっ、はあ……痛くは……ない、んっ! た、ただ……」
「ただ?」
唇が触れ合う手前の距離で見つめ合いながら問いかける。
エリザは視線だけを背けながら、小さく声を漏らした。
「変な、感じがする……」
「気持ちいいのか?」
「そ、それは……」
「はっきり答えろ。俺が触って、お前が気持ちいいのかどうか」
優しく揉みながら再び聞くと、彼女は小さく頷いた。
「クレスに身体を触られると、全身が温かくなって……そ、それが、気持ちいいってことかは、わかんない。だって、初めてだから! でも、嫌な感じじゃ、ないの」
「そうか。じゃあ、もっとしてやる」
「あっ、んん……っ! クレス、激しいッ!」
着ている服をはだけさせ、直で手を触れる。
小麦色の乳房の真ん中に彼女の銀髪よりも白い乳輪と突起した乳首が見えた。
指先で弄ると、さっきよりも大きな声でエリザは鳴いた。
「あっ、そこっ、あ、ダメ……っ!」
「凄い硬くなってるぞ。興奮してるのか?」
「そ、れは……いや、恥ずかしいから、言わないっ!」
そっぽを向いてしまったエリザ。
頬も肌も凄く熱い。
俺は彼女の顔をこちらに向け、乳房を弄り続ける。
「ちゃんと答えるまで虐め続けるぞ?」
「……鬼畜」
「なんて言われようが、俺はお前の口から聞きたいんだ。俺に触られて、興奮してるのか?」
少し間を空けてから、諦めた彼女は温かい吐息と共に気持ちを漏らす。
「……興奮、してる!」