「それで、ここは人間の王様が支配する都市になったわけか」
「ええ、そうよ」
「じゃあ、そのウェルダーって奴は中層と下層の間にあるセーフエリアにいるわけだな。だったら話は早い」
「え……?」
「そいつに会って、一発ぶん殴ってくるか」
カトレアはポカンと口を開けた。
「だってそうだろ。今日だってそいつの部下たちに襲われて探索する時間が減ったんだ。それにエリザは、都市内を歩いてるだけでずっと嫌な眼差しを向けられる。ぶん殴るぐらいいいだろ」
「で、でも……そんなことをすれば、ここにいる大勢の探索者を敵に回すことになるわよ?」
「そんなの今更だろ。初日から敵対視されてるんだ、こそこそするつもりはない。それに」
俺はカトレアに笑顔を向ける。
「カトレアの言っていた、中層に行けるようになったらするってお願いって、こういうことだろ?」
「……気付いていたのね」
「当たり前だろ。ウェルダーの話をしている間、ずっと悲しそうにしていたからな。そいつのこと、ぶん殴るだけでいいか?」
カトレアはおそらく、旦那であるウェルダーのことを好きではない。
ただそれはやっていることに対してであって、男としてではない。ずっと会えていないと言っていたが、今でも旦那のことを好きなら躊躇うかもしれない。
そう思ったのだが。
「一発だけじゃなく、ボコボコにして欲しいわね」
そう言って微笑んだ。
「なるほど。だったら任せておけ」
「でも、あの人とその仲間はたくさん古代遺物を持っているわ。殴るなんて……いいえ、会うのも難しいと思うわ」
「それはやってみないとわからないな。だが」
俺はエール酒を一気に飲み干す。
「お願いを聞いたら抱かせてくれる。そういう約束だろ?」
俺としては真面目な行動理由だったのだが、カトレアは嬉しそうに笑う。
「ふふふっ、ほんと……面白いわね、クレスって」
「男が難敵に挑む理由なんて、金か達成感か、女にいいところを見せたいだけだろ」
「そう言って行動に移そうとする男性は、そういないと思うわよ」
「そうかな。まあ、任せておけ。だからさっきみたいな悲しそうな顔をするな、せっかくの美人が台無しだからな」
「……ありがとう、クレス」
「ああ。それじゃ」
俺は立ち上がる。
いい時間だ。そろそろ帰るとするか。
「また呑みに来る。その時はまた話相手になってくれ」
「ええ、いつでも待ってるわ。ただ、あんまり一緒にいるとエリザが怒らないかしら?」
「問題ないだろ。エリザはいい女だからな」
「理由になってないわよ、それ」
外に出ると肌寒い風が吹く。
人通りは少なく、数時間前まで各地の酒場で叫んでいた連中は宿に帰ったのだろう。
「それじゃあ、おやすみ」
カトレアに挨拶して俺も宿屋に帰ろうと思った。
だが、
「カトレア……?」
腕を組まれ、酒場の隣の狭い路地へと連れて行かれた。
人が通る路地裏というよりは物を置くだけのスペース。
そして行き止まりまで行くと、俺は壁に背を付け、カトレアに抱き着かれていた。
「どうした?」
身体から甘い香りがした。
一瞬にして果実に包まれたような心地よさがあった。
「……あなたがあんなこと言ってくれたのが、嬉しかったのかもしれないわね」
「あんなこと?」
「私の為に、あの人をぶん殴ってくれるって……。今まで、そう言ってくれる人は誰もいなかったから」
「いい女の願いだからな。断る理由なんてない」
「またそうやって……。でも、嬉しかったから。だから、お礼の前払い……してあげるわ」
そう言ってカトレアが顔を寄せる。
ぽってりとした唇を重ね、啄むように求められ、彼女の手が俺の身体に触れる。
「ん、ちゅ……ああ、むっ……ちゅ、れろっ♡」
口内へと舌を挿入させ、互いに絡め合う。
肌寒い空気が一瞬にして熱くなったような、それほどまでにカトレアの吐息も触れ合う肌も温かい。
「まだ何もしていないのに、こんな前払い貰っていいのか? もしかしたら何もできずに逃げるかもしれないぞ?」
「……んちゅ♡ あなたは、そういう人じゃないでしょ。それにもしそうだったら、自分の見る目が無かったと納得するわ」
「そうか。だったら何が何でもカトレアの旦那をぶん殴らないとな」
「あん、ちゅ……はあ、んんっ♡」
抱き合いながらお尻を撫でると、カトレアは拒むことなく受け入れた。
薄いドレス生地に包まれたお尻は弾力があって触り心地がいい。
胸元に押し当てられた豊満な乳房が、俺の欲望を駆り立てる。
「それで、まさか前払いはキスだけじゃないよな? どこまで受け取らせてくれるんだ?」
「そうね、お酒で少し酔っているから、私をその気にさせてくれたら、今夜は好きなとこまで許しちゃうかもしれないわね……♡」
「なるほど、だったら頑張らないとな」
「あ、ふう、あぁん……っ♡ あらっ……期待、していいのかしら?」
乳房を優しく揉み上げると、カトレアは喘ぎ声を漏らした。
「ああ、もちろんだ。だが、こっちも期待していいんだろ?」
「ええ、もちろん。ちゃんとお礼、してあげるわね……♡」
股間に手を触れて「あらら」と、カトレアは恍惚とした笑みを浮かべる。
「もう、こんなに固くして……っ♡ それに、とっても大きい♡ こんなのでおまんこを突かれたら、エリザ、ずっとイキっぱなしだったんじゃない?」
「ああ、何度もな」
「何度も突かれたら、声……我慢できないわよね♡ 宿屋を追い出されて当然よ♡ あの子、処女だったのでしょ? 加減してあげなかったの?」
「そんなのするわけないだろ。エリザとはこれから何度もするんだ、ちゃんと俺のペニスを覚えさせないといけないからな」
「ふふっ、それもそうね。でも、こんなに狂暴なおちんぽ──生娘に満足させられなかったんじゃないかしら……♡」
そう言ってカトレアはズボンからペニスを取り出し、逆手に握ってくちゅくちゅと扱いた。