「25歳でお互いフリーだったら結婚しよう」なんて他愛もない約束を覚えていたダウナー系絵描きの幼馴染に筆おろししてもらって「約束通り」になる童貞の話 作:夜の機動戦士
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「は、ん……♡」
美春は夢見心地な表情で、翔真を見上げていた。汗に濡れた体から、甘酸っぱい色香が立ち昇る。顔に張りついて少し乱れた金髪も妖艶だった。絡ませていた脚はほどけ、だらしなく開いている。締め付けが緩み、ペニスが抜け出ていく。
「……あっ♡♡ ~~~~っ♡」
滑りに任せてぬるんと結合が解けると、美春がぶるっと身を震わせた。また軽くイッてしまったのだろうか。ぎゅっと閉じた目蓋が開かれると、美春は蕩けた目を潤ませ、口元をへらっと弛緩させた。
「うわ、ナカから出てきてる……」
角度を保ったペニスの先端と穴に、長く白い吊り橋がかかっていた。栓を失い、ひくひく蠢く膣口から、クリーム状に引き伸ばされた白濁液がこぼれだしてくる。どろりとしたそれは美春の尻を汚し、ベッドのシーツに染みを作った。
ティッシュで拭ってあげようとすると、美春の手が伸びてきて、翔真の手首を掴んだ。ぎゅっ、ぎゅっ、とリズムをつけて強く圧迫される。
「こんな感じだよ」
「何が?」
「ナカに出される感覚♡」
「……!」
そう言われて、翔真は唾を飲んだ。
初めてのキスを交わした相手。
童貞を捧げた相手。
子種を注ぎ込んだ相手。
目の前の幼馴染がそこまで自分を歓迎してくれたのだと思うと、本日幾度目かの幸福感が身を包む。膣口からこぷ、こぷっ……と垂れてくる白濁液を見ていると、込み上げる征服感と共に、愛しさが込み上げた。
「さてさて、ご卒業おめでとうございます♡ どうだった? 初めての感想」
「思ってたより、ずっと……すごかった……」
「小学生並の感想だね。まぁ、うん。そう言うと思ってたよ」
横並びに寝転び、どちらからともなく手を握る。美春は脚を擦りつけてきた。手を繋いだだけではすぐに物足りなくなって、ハグを交わす。
「なんか、感慨深いなぁ。幼馴染とこうなるなんて、マンガみたい」
「そ……そうだな。ところで……」
翔真は気になった。コンドームを着けなかった時点で分かっていたことだったが、何も言及せずにいられるようなことでもなかった。いわゆる生殖行為そのままのセックスをしてしまったのだ。
何度も美春から好意を打ち明けられ、粘膜同士で語り合って、翔真もすっかりその気になっていた。頭に浮かんだ二文字を、舌の根元にセットした。
「ナカに出しちゃったし、その、責任は……」
「責任? どうやって?」
「えっと……け、けっ……け」
「結婚する?」
「あぁっ、その……」
「小さい頃の約束通り……っていうのもロマンチックだね」
美春が頬を赤らめてはにかんだ。翔真も釣られて頬を緩めた。だが――
「でも、まだダメかな」
「えっ……?」
「恋人期間が欲しい。翔真のことはよく知ってるけど、もうしばらくイチャイチャしたいし、子作りのことはまだ考えないエッチもしたい。優しくて甘~いのだけじゃなくて、動物みたいな激しいのもさ。あ、この後もう一回戦する? 今度はアタシが動いてあげるよ♡」
枕元をごそごそ探し、美春はスマートフォンを手に取った。端末越しに、翔真と目を合わせる。
「明日、朝イチでお薬もらってくる。オンライン処方は24時間受け付けててさ。まぁ、そういう手段もあるってことで」
「そっか……ごめん、負担かけて」
「ううん、いいよ。その代わり、アタシ以外の子とは、絶対――」
美春が大きく目を見開いた。信じられないものを見たとばかりに、唇をパクパクさせ始める。
「美春? どうした?」
「ちょっ……ええっ、マジ!? うおぉぉ……!!」
「な、なんか大変なことか?」
「いやいやいやいや、マジで、これヤバいって、ヤバい! すっごいメール来た! ね、見て見て見て見てッ」
〝ヤングマガジン月刊新人漫画賞 大賞内定のご連絡〟
翔真も大きく目を見開いた。美春が応募していた新人賞の結果連絡だったのだ。80万円もの賞金が出ることや、応募した作品の雑誌掲載に加え、編集をつけての本格的なプロデビューまで打診されていた。
「ねぇッ、こんな日があるの!? 幸せすぎる~~~~!」
涙ぐんだ美春が、力いっぱい抱き着いてくる。たちまち美春は、翔真の肩に顔を埋めてずびずび鼻を鳴らし始めてしまった。感涙にすすり泣く美春を、翔真は優しく撫でてやった。
童貞卒業の余韻も、甘いピロートークの雰囲気も、二回戦目への期待も、どこかへ消し飛んでしまった。
けれど、夢を叶えた幼馴染の喜びが、自分のことのように嬉しくて――翔真はお互い全裸であることも、しばらく忘れていた。
<エピローグ>へ続く
エピローグへ続きます