ライは、今後の敵となる存在であるギアス嚮団の事についてを調べる為に行動していた。
事前に、楯無から貰っていた国境を越える時の許可書など、重要な書類を纏める。
彼が、現在、トレーラーによる移動を行いながら、その向かった先。
「まずは一番近くの中国から」
そう、ライが向かう先は、中国。
現状、ギアス嚮団のアジトの中でも最も新しい施設であり、ギアス嚮団にとっては最期となるアジト。
その場所は、かつての戦いによって、その設備のほとんどは既に破壊されていた。
なので、本来ならば、そこでの調査は無駄に終わる可能性がある。
「だけど、ギアス嚮団に関して、未だに隠されている設備がある可能性がある。その調査を行えば、今後の調査の方向性が分かる可能性がある」
その考えと共に、ライが次に考えたのは、ギアス嚮団と手を組んでいると思われる組織。
彼女からその組織に関しては、未だに謎が多い。
だが、それがKMFを手に入れた先だと、予測しているらしい。
「過去のギアス嚮団での記録を見る限りでも、KMFの開発能力はあまりなかったと」
ギアス嚮団は、過去にギアスの研究を徹底的に行っていた。
だが、それはあくまでもギアスという能力のみ。
ギアス以外に、KMFの開発に関しては、行っていない。
行ったとしても、過去にジークフリートと呼ばれる機体の改造のみ。
「だからこそ、重要になっていくだろうな」
過去に、KMFのデータを調べていた。
だが、最初の戦いにおいて、ドットフェイサーと戦闘したKMFに関して。
そのデータは、どのKMFにも該当しない。
それらを合わせて、一つの候補があった。
「ジルクスタン王国での一部過激派か」
ジルクスタン王国。
その戦いは、ある意味、ライにも大きな関わりがあった。
ジルクスタン王国によって、引き起こされた戦い。
それが起こり、和平が起こった年。
それは、ライの記憶の始まった年でもあった。
当時は、それを知る機会はなかった。
だが、偶然というべきか。
その戦いが起きた月日からそれ程経っていなかった事に、今になって気付く。
「ギアス嚮団とジルクスタン王国」
全く関わりのなかったはずの勢力。
だが、その関わりのなかったはずの二つの勢力を結びつけるのが、ギアスという力。
ギアスの正体も未だにライは分からなかった。
だが、自分の中にあった消えたはずの記憶。
その記憶の中の言葉を思い出していた。
「もしかして、俺にもギアスがあるのか」
それを自覚はしていなかった。
だが、それを思わせる事があった。
それは姉であるカレンと、楯無と行為を行った時、自分にこれまでなかった技術を習得した。
それを感じた。
「…それも、調べたら、分かるか」
そんな不安と共に、向かって行く。