神虎の事件から数日。
ライは、その事件の解決の功労者であると同時に、これまで見た事のない謎のKMFであるドットフェイサーを持ち込んでいた事もあり、その素生の調査を、基地で行われる事になった。
彼の人柄を、基地の中でもある程度知っている最初に出会った軍人の女性、ルナマリア・ホークがその担当を行っていた。
「それにしても、まさか日本から派遣されていたのならば、最初に言ってくれたら良かったのに」
だが、その調査はかなり早い段階で終わりを迎えた。
それは、トレーラー内にあったとある資料であり、そこにはライの行動に関して、黒の騎士団がバックアップがついている事を示す証拠だった。
「それにしても、まさか少し前にブリタニアにいた組織の調査なんて、本当にあるのかしら」
「けど、それを使ったのが、今回の事件で明らかになりました」
神虎に使われた技術の経緯を知ると共に、それは今後の目的地が決まっていた。
「神虎に使われたシステムであるバトレー将軍の所か」
このシステムを開発したと思われるバトレー将軍の家。
現在は、黒の騎士団を中心とした組織が管理を行っているが、未だに発見されていない資料が多くあるかもしれない。
それを探る為に、ライは向かう事になった。
「けど、本当にありがとうね。今回の事、あなたがいなかったら、どうなっていたのか」
「・・・いや、それは」
「そうね。もしあなたが来なかったら、この基地は多くの被害があったわ」
その言葉と共に、ルナマリアはライに近づき、頭を下げる。
それは、本来であればライがしなくてもいい謝罪であり、それをしたからこそ、ルナマリアは心の底からの感謝を伝えたかった。
だが、その言葉にライは戸惑う。
「いや、ここで俺はあまり役に立っていない。
実際に今回の件も、俺は巻き込まれただけだ。
「・・・それでも、あなたが来てくれたのが嬉しかったのよ」
そう言って、ルナマリアは微笑む。
「そうか・・・なら、俺も嬉しい」
「えっ?」
「あ、いや、何でもないです」
ライの言葉に、ルナマリアは驚きの声を上げるが、それ以上にライは慌てた。
(う、嘘だろ?俺、今、何を言った?)
自分でも信じられない言葉にライは焦る。
「いやぁ、なんというか君みたいなイケメンに言われると照れるな」
「そうでしょうか」
そうして、ルナマリアは、ふと考えてしまう。
この基地において、彼女の周囲にはライのようなタイプはいなかった。
「その、お礼がしたいのだけど、今日、そっちに遊びに行っても良いかな」
ルナマリアは、そうライに問いかけた。