ライが、基地から出た後、その向かう先は、バトレー将軍が家があったと思われる場所へと向かう事にした。
ルナマリアから事前に聞いていた場所もあり、その場所へとトレーラーを真っ直ぐと進めていた。
「それにしても、やはり国と国だからな、かなりの距離はある」
そうしながら、トレーラーでの運転を行いながら、ライは呟く。
周囲の風景はあまり代わり映えがせず、自然の多い場所であり、トレーラーが走っている道も舗装されていないような土の道である。しかし、それでも、先程まで居た街よりも人の気配を感じ取れ、活気のある場所である事は間違いがなかった。
そして、そんな場所に辿り着いた所で、トレーラーを止めて、周囲を見渡す。
「……さて、どうするか?」
周囲を見渡せば、それなりに人の姿があり、建物もそれなりにあり、また道にも人が居るのだが、その中で、特に気になったのが、道路に座り込んでいる子供や老人だった。
その様子はどこか疲れているように見えており、表情には覇気がないように思える。
「……何かあったのか?」トレーラーから出て、ライはその様子を見渡し、近くを通り過ぎる人々に声を掛ける。
「あの……どうかしましたか?」
「ん? ああ、あんた旅人かい?」
声をかけられた人物はライを見て、そう問いかけてくる。
「まぁ、そうなりますね」
「なら、知らないだろうけど、ここ最近になって、誘拐が多いんだ」
「誘拐?」
ライは、話を聞いて、眉間にしわを寄せてしまう。
確かに、この辺りは治安が良いとは言えないかもしれないが、それでも誘拐される程の事だろうか? と思ったのだ。
「しかも、かなり大人数だ。おかげで、仕事場でもピリピリしているよ」
「それは」
放っておけない。
そう思いながらも、どうすれば良いのか。
「その誘拐された人達って、一体?」
「それが、分からないんだ。ここ最近になって、急に変な力が使えるようになった奴らなんだ。本人達も、国に問い合わせようとしたけど」
「・・・ギアス」
ライは、すぐにその答えが出た。
これまで、戦ったギアス嚮団は、ギアスを使っていた。
だが、情報の中ではギアスは、流星雨のように降り注いだ。
ならば、ギアスもまた。
「あんた、何か知っているようだね」
「んっ?」
ふと、考えていた時。
後ろから声をかけられた。
ライが振り返ってみると、そこに立っていたのは、日本人だと思われる人物がいた。
「あなたは?」
「この近くで少しだけ世話になっている人間だよ、それよりも、何か情報を知っている様子に見えるが?」
「いや、全然分からないよ」
そう、ライははぐらかした。
未だに、それが真実かどうか分からない。
故に、それだけ言い、トレーラーへと戻っていく。
「・・・ユキヤ、多分だけど、怪しい奴がいた」