「手掛かりを探そうにも、未だに数は少ないからな」
そうしながら、これまでの誘拐された人達を捜す為に、情報を収集する事にした。
街での情報を探りながら、地図にて周辺の地理を確認していく。
そんな中で、幾つか気になる点があった。
まず一つ目は、街から少し離れると、森の中には木々が多く生えていた事だ。
まるで、誰かが意図的に植えたかのように多く生えた樹木によって、街の中とは違い、見通しが悪い状況になっていたのだ。
そんな場所にある建造物を見つける。
一見すると廃墟にしか見えないのだが、よく見ると、周囲に人の気配を感じる事が出来たのだ。
(これは)
もしかしたら、ここに人が捕まっているかもしれない。
そう思ったライは、トレーラーを一度止め、
もしもの時を考えて、拳銃を片手に持ち、建物の前に到着する。
扉は鍵がかかっているので、強引に蹴破り中に入る。
中には、誰もいなかった。
どうやら、誰も居ないらしい。
しかし、それでも気配はある。
慎重に歩みを進めていく中で、地下に続く階段を見つけた。
そこから、更に気配が強くなるのを感じた。
ゆっくりと階段を降りていき、その先にある部屋に入った。
そこは薄暗く、何かの研究室のような場所だった。
薄暗い部屋の中、機械や実験器具などが置かれており、奥には大きなガラス張りの部屋がある。
その中には、何人もの人間の姿があった。
年齢も性別もバラバラな人々がおり、全員が眠らされている様子だった。
恐らく、ギアスの力を使っているのだろう。
「それにしても、なんなんだ、これは」
そう考えている時だった。
背後から誰かが迫る。
その一言に、ライは気付き、その手にある拳銃を構える。
同時に、ライを追っていた人物もまた、日本刀をこちらに構えている。
「…聞きたいけど、あんたはここの施設の関係者なの」
その人物は、白いフードで顔を隠しており、薄着という事で、女性だというのは分かる。
だが、ライが気になったのは、自身に向けて言った質問。
「いいや、俺はあの村で行方不明者が出ていると聞いて、気になって来ただけだ」
「軍人でもないあんたが?」
「あぁ、だけど、そういう君こそなんでだ」
「…少し世話になった人達があそこにいたから」
「そうか」
互いに味方ではなくても、敵ではない。
そう認識すると同時にとりあえず、武器をしまう事にした。
そして、ライはそのまま奥にあったガラスの部屋を見る。
「これって」「やっぱり、あのコックピット。しかも」
それは、ライが戦った神虎に使われた物と同じ。
「けど、これって、なんか欠陥じゃないの、だって、これ操縦桿も何もないけど」
「俺が戦った時の奴も、それには操縦桿はなかった」
「戦ったって、あんた、一体」
そうして、考えいてる時だった。
サイレンが鳴り響く。
それは、まさしくライ達の侵入をした事を知らせる物であった。