東京に、突然襲い掛かってくるテロリスト。
それらの正体は、未だに不明である。
カレンの家の前にあったKMFから、その情報を探ろうとした。
だけど、それらの情報は全てなかった。
戦闘を行ったと思われる人物達も、全てに情報がなかった。
それらの知らせ、カレンは、黒の騎士団の本部にて、その情報を聞いていた。
「それじゃ、奴らの正体はまるで分からないと」
「あぁ、奴らが使用したと思われるKMFを調べてみた限りでも、カムデンという機体である事は分かっているが、それ以外の情報はまるでなし」
「ただ、一つの手掛かりがあるとしたら」
それと共に、テロの際に行われた動き。
テロの当日に行われた襲撃の際に、警備を行っていたKMFも確かに出撃していた。
だけど、それらは、まるで意味のないように、あっさりと倒されていた。
「奴らのKMFの動きは、はっきりと言えば素人だ。だけど、まるで不可解な動きを行っていた」
「・・・あぁ、直感だけど、確かに分かるよ」
カレンは、同時に思い出したのは、ゼロが、二度目の復活を果たしたあの戦い。
バベルタワーで、ロロと始めて戦ったあの時。
今、考えても、カレンと卜部。
二人の実力と連携を考えれば、ロロに負けるはずはない。
『ギアス』という力がなければ。
「ギアスとは、それだけに大きな力だ。なんだって、この世界には良くも悪くも」
「あぁ、ギアスで、左右されたから」
だからこそ、この襲撃。
その目的が未だに分からない。
それは、本部にいた、多くの団員が思っただろう。
ただ一人、カレンは。
「やっぱり、ナオトが」
そう、ナオトが狙われた事。
あの日、彼に託された事が関係しているのだろうと考えた。
だからこそ、カレンは。
そんな彼女の悩みとは別に、彼は。
「・・・」
自宅にあるKMF、ドットフェイサーの中にいた。
彼は、記憶がなく、母の看病を行いながら、自宅で過ごしていた。
だが、先日の戦い。
その際の戦闘で、僅かに感じた事。
同時に少し蘇った記憶。
「おそらく、これが俺の無くなった記憶、それにあの時の感覚」
戦いを行った時よりも、強く感じたのは、姉と行為を行った時。
自分の中に何かが刻み込まれた感覚があった。
それは、おそらくは。
『君のギアスはね、かなり面白いね』
『他人の才能を真似て、自分の物にする事が出来る』
『まるで、それが自分の物のように扱う事が出来る』
『けど、これは欠陥品だね』
『だって、真似ている内に、分からなくなるから』
『自分じゃない、他人の個性を重ねるって事はね』
『自分を無くしてしまうという事なんだよ』
『そこから訪れるのは、果たしてどうなるだろうね』
まるで、他人事のように。
あの時の、自分の力。
ギアスの事が頭に過った。
同時に、KMFの操縦席。
そこにあった名前にも目を向ける。
おそらくは、それは自分の、ナオトになる前の名前。
自分ではない、他人の才能で戦う。
故に、それが、なぜ与えられたのか、分からない。
だが。
「俺は、もぅ姉さんと一緒にはいられない」
故に、彼は、既にその名前を再び使う。
偽りかもしれない。
本当の名前じゃないかもしれない。
だが、それは、ナオトの名前よりも違和感はなかった。
「ライ、それが、俺の名前か」