ドットフェイサーに乗り込んだライは、そのまま発進させる。
周囲には、人影はなかった。
だが、その代わりに、囲んでいる正体に、目を向ける。
「これは」
そこに並んでいるのは、戦車、ヘリコプター。
それらは、KMFという兵器の登場した結果、不要になった兵器達だ。
「この数を操作する人が、いや、これは」
そうしていると、襲い掛かってくる戦車。
それに対して、ドットフェイサーの手に持っている銃で、弾丸を撃ち込む。
その結果、剥き出しになった戦車の内部には、人の影はなかった。
つまりは。
「ドローン技術という訳か」
周囲にいる全ての兵器には人が乗っていない。
不要になった兵器ではあるが、KMFの技術が進む事によって、それらの兵器に新たな用途。つまりはドローン操作によっての数の暴力。それこそが、今の戦場の形なのだ。
それを理解した上で、ライは考える。
目の前にいるのは、機械仕掛けの兵士。
しかし、それらは全て無人機。
そして、それを操る人間は近くにはいない。
なら、とライは思考する。
「ならば」
まず最初に思い浮かぶのは、やはり、数の差を埋める事。
それを考えると共にドットフェイサーで地面を走らせながら、銃を撃つ。
それにより、次々と戦車、ヘリを破壊して行く。
だが、無尽蔵に、まるで数が減っている様子は見られない。
「これも、ギアスの力なのか、それとも」
そうしながらも、周囲の様子を見ていく。
ゲットーという放棄された土地。
それ故に、無人の兵器を設置するのは、それ程難しくないのだろう。
そんな事を考えながらも、ライは再び戦闘を行う。
幸いな事に、武器や装甲などは健在であり、まだ戦える状態ではあったが、このままではいずれ追い込まれるのは目に見えていた。
「この数の差、果たして」
どのように逆転するべきか。
思考を巡らせる。
「それに何よりも、常にこちらの位置を把握しているような気がする」
そうしながら、ドットフェイサーを後ろから迫った攻撃を手に持っている盾で防ぐ。
盾から爆風に襲われる。
そして。
「ぐっ」
それと同時に、そのまま、右腕が吹き飛ばされてしまう。
それは、盾で防いでいた左腕の反対側。
そして、武器を持っていた腕の為、このままではマズイ。
「どうすれば」
ライが、思考していた時。
『あぁ、あぁ、聞こえますか?』
「楯無さん?」
その通信に首を傾げる。
『今から、すぐに右腕を飛ばすわ、それを装着して』
「装着って」
そうしていると、トレーラーの方に目を向ける。
トレーラーから飛び出たのは、ミサイル。
それが、真っ直ぐと、ドットフェイサーに向かって行く。
困惑を余所に、そのままミサイルは開く。
ミサイルの中身が剥き出しになると、そのままドットフェイサーに近づく。
そして、その中身には、新たな右腕があった。
「ならば」
そのまま、新たな右腕を装着する。
「これは」
「開発中のKMFの霧纒の淑女の右腕よ」