霧纒の淑女。
その新たな右腕となっているKMFの名前であり、その色は全体的に青が特徴的な籠手がある。
「このKMFの特徴は一体」
『そのKMFはかなり実験機でね、ナノマシンを操る事が出来るKMFなの』
「ナノマシン」
それと共に籠手から僅かに溢れ出る水。
それが、楯無の言うナノマシンである事にライは気づく。
『だけど、そのナノマシンを操るにはかなりコツがあるの。本来ならば十分に説明したかったけど』
「・・・確認したいことがある」
そうしている間にも、ライは確認するように楯無に聞く。
「このナノマシンは、水に似たような事は出来るのか?」
『・・・そうね、確かにやろうと思えば可能だけど』
「ならば、十分」
その言葉と共に、ライは、ドットフェイサーを走り出す。
その速さは凄まじく、周囲に襲い掛かる戦車やヘリコプターからの攻撃を避けながら、目指したのはビル。
ビルに向けて、ドットフェイサーのスラッシュハーケンで、そのまま屋上まで向かう。
屋上まで向かうと共に、ライは、そのまま空を、飛ぶ。
「ふぅ」
それと共に、一瞬だけ、空に飛ぶと同時に、ライは周囲を確認する。
それは、まるで何かを見つけるように。
「あそこか」
それと共に見つめた場所。
それは、他の場所に比べて、戦車やヘリコプターの数が多い場所。
護衛するように。
そのビルに向かって、ライは、すぐに近くにあるスラッシュハーケンを打ち込みながら進む。
同時に、ドットフェイサーに向かって、次々と攻撃が襲い掛かる。
だが、ライは、それを気にせず、そのまま操作を行う。
「なぜか分からない。だけど、自然と出来る気がした」
そうしながら、霧纒の淑女の右手を構える。
すると、籠手から出てきたナノマシンは、そのまま巨大な爪が生える。
『もしかして』
そのまま右手をビルの壁を掴む。
同時に。
「弾けろ!!」
それと同時だった。
右手から放たれた衝撃。
それが、ビルは、一瞬で崩れ去った。
それに合わせるように、周囲にいた兵器達は、動きを止め、そのまま落ちていく。
「今のって、もしかして輻射波動」
黒の騎士団において、初めてその姿が露わになった兵器。
それと同時に、黒の騎士のエースである紅月カレンが乗っていた紅蓮シリーズを思わせる攻撃。
「水に近いナノマシン。確かに構造としては、電子レンジに近いって聞いた事がある。まさか、それを応用して、輻射波動を擬似的に再現したの」
それは、霧纒の淑女では想定した事のない使い方。
それを、この土壇場で思いついた事。
何よりも、なぜ、全てを操る黒幕の居場所が分かったのか。
ライに関して、未だに分からない部分が多い。
それでも、楯無は自分がやるべき事を言葉に出す。
「彼が、敵にならないようにしないとね」