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キスカの悲鳴が森の奥深くまで響き渡った。
自分が何をされるか、どうなるかを想像してしまったのだ。
カペラの骨ばった手が彼女の肩を掴み、細い体を冷たい土の上に押し倒す。
黒いローブの裾から溢れ出した白い蛆虫が、地面を這うように彼女の足元へと殺到した。
「やめろっ!」
アルフレッドが叫び、斧を握る手に力を込めて振り上げようとするが、新たに現れたデュラハンの冷たい腕が彼を後ろからがっちり押さえつけた。
ハリスもまたゾンビの群れに囲まれ動きを封じられる。
カペラのしゃれこうべがキスカを見下ろし、空洞の眼窩で揺れる青い炎が一瞬だけ強く燃えた。
『グブブ……美しイ、母体ダ。汝ノ、血肉ヲ、我ガ、新たな軍勢ノ礎ト、スル』
キスカは必死に剣を掴もうと手を伸ばすが、白い虫が彼女の手首に絡みつき、鎧の隙間から這い上がって指先の力を奪っていく。
冷たくぬめった感触が肌に広がり、その気色悪さでキスカの顔が恐怖で歪み、息が荒くなった。
「いやだ……やめてくれ!」
虫たちは数を増して彼女の太ももを這い上がり、腹を覆う。
そしてついには股間に群がるように潜り込み、内部を犯し始めた。
キスカの体が跳ね上がり、森の地面に背中が打ちつけられるほどの勢いで震える。
「ひぃっ!」
下腹部に感じる異物感はしかし、気色の悪さ以上に耐えがたい快楽をキスカにもたらした。
ただ女性器の内部で蠢くだけではなく、その分泌液が原因だった。
「ン゛ア゛ァ゛ッ!」
恐怖と屈辱、そして身震いするほどの快楽にキスカが絶叫する。
キスカに普段の気丈さは欠片も見られなかった。
小娘の様に涙で頬を濡らし、恐怖と混乱で瞳が揺れている。
髪が汗で額に張り付き、乱れた息が白い霧となって吐き出された。
焼けるような熱と押し寄せる快楽の波が交互に押し寄せ、キスカの抵抗の意志を溶かしていく。
──嫌なのに……体が勝手に反応してしまう……!
キスカの腰が無意識に浮き上がった。
感じているのだ。
虫たちはキスカの敏感な所に吸いつき、やめようとしない。
呼吸するたびにキスカは達した。
通常の行為では決して得られない快楽は、常人ならば即座に精神を崩壊させていただろう。
ここまで耐えられているのはキスカがそれだけ屈強な冒険者だからだ。
しかしそれにも限界はある。
キスカの足が地面を掻いて震えた。
足をピンと伸ばし、乳首をそそりたたせ、口の端からは唾液が漏れる。
「ア゛ッ! ン゛グゥ゛ッ! ……も、やめ……てぇ……」
震える声には色が滲んでいる。
そんなキスカを見て、恋人であるアルフレッドはもはや我慢の限界に達していた。
デュラハンに抑えられた腕を必死に動かそうとする。
「キスカを放せ! 貴様!」
怒りに震える声が響き渡るが──当然そんな事でキスカへの苛みが止まるはずもない。
ハリスも同様だ。
ゾンビの腐った手で口元を封じられ、魔術の行使もできない。
カペラが嗤い、しゃれこうべの口から不気味な音が漏れる。
『抵抗ハ、無駄ダ。この女ハ、我ガ、手勢ヲ、宿ス、タメノ、器トナル』
キスカの体が再び跳ね上がり、地面に爪痕を残しながら叫び声が上がる。
「イギ゛ァ゛ァ゛ッ! ア゛ッ!」
苦痛の絶叫だ。
しかし痛みを感じているわけではなかった。
快楽──余りにも度を超した、拷問レベルの快楽でキスカは苦しんでいる。
彼女の腹が膨らみ始め、内部で蠢く虫の動きが皮膚越しに見えるほど激しくなった。
哀れなキスカを助ける者は誰もいなかった。
アルフレッドもハリスも──キスカから目を逸らせず、あられもない姿を凝視する。
明らかに色を覚えている様子だった。
凛とした美女然のキスカが喘ぎ、悶え、快楽に狂っている。
虫はなるほど、不気味だがそれ以上に今のキスカは艶めかしかった。
健康的に焼けた肌は汗に濡れ、ピンク色の乳首をツンと立たせ、股間からは透明な液体をしとどに垂れ流している姿はアルフレッドらの視界を大いに侵した。
キスカがその視線に気づき、絶望が彼女の瞳を濁らせる。
「なんで──」
震える声が泣き声に変わった。
なぜ自分がこんな目に遭っているというのに、愛する恋人は、友人は股間を盛り上がらせて眺めているのだろう──そんな思い。
キスカは自身の精神がパキパキと音を立てて割れていくのを感じていた。
──ああ、もうどうでもいいや
そう思ってしまった瞬間。
キスカの体が痙攣し、口から涎が垂れて土に落ちた。
「ン゛ヒ゛ィ゛ッ! ア゛ァ゛ァ゛ッ!」
叫びが森を震わせる。
快楽に身を任せた“褒美”とでもいうべき、絶頂の叫び。
カペラが満足げに頷き、ローブの端を軽く揺らす。
『麗しイ、叫ビダ。汝ノ、子宮ハ、我ガ、子ヲ、孕ム』
キスカの腹が異様に膨らみはじめた。
腹の皮膚が薄く透けて内部の蠢きが影のように浮かぶ。
「貴様ぁ! 俺が殺してやる!」
ここへきて正気を取り戻し、怒りの叫びをあげるアルフレッドだが──
『おまエは、もう良い』
そんなカペラの言葉を聞き届けたデュラハンが黒い剣が振るい、一閃でアルフレッドの首を切り落とした。
血が噴き出し、体が地に崩れる。
アルフレッドの首がごろりと転がったが、その目はまだ怒りに燃えたままだった。
ちなみに股間も膨らんだままだ。
ハリスの末路も似たようなものだった。
「神よ! どうか!」
そこまで叫んだ瞬間、大量のゾンビに首を食いちぎられ──
キスカはそんな二人を悼むこともせず、ただただ笑っていた。
「ア゛ァ゛ッ……ハ゛ァ゛ァ゛……」
途切れ途切れの喘ぎ、掠れた息。
キスカは空を見上げ、虚ろな目で曇った空を眺めていた。
ぐちゅり、ぐちゅりと虫たちがキスカの性器を嬲り、凌辱し続ける。
──ああ、気持ちイイ……
急速に膨れ上がる狂気をボウと見つめ、キスカはただ快楽を貪っていた。