麻帆良祭が終わり、超から給料を頂いた。
準備期間も合わせて3日ほど働いたので6万円とボーナスで1万円追加で支払われた。
「またよろしく頼むアルヨ」
とのこと。
料理研究会の中で一番の売上を稼いだらしく超包子へ合流や吸収されるグループが結構でたらしい。
そのため超やハカセは路面電車の改造で販路拡大を狙っているとのこと……本当に中学1年生なのか?
まぁそんなこんなで麻帆良祭が終わり、期末テストの時期が近づいてきた。
クラスでも今度こそ学年クラス順位1位を獲るために皆頑張ろうと熱が入る。
野球チームの方は外部の大会が始まっているので、負けてしまった僕達キューピッズは世代交代が行われていた。
まだ僕らは1.5軍的な立ち位置で、2年生の1軍メンバーを押しのけられるほど力も無く、少しずつ力を蓄えている段階だ。
こうした日々が過ごしている中、外部からコーチがやって来た。
【イベント 外部コーチ】
「えー、皆さんに報告があります。この度俺の元上司が定年で退職したんだが、それで野球が上手かったので外部コーチとしてチームに参加することになった加藤保憲さんです。加藤さん何か一言お願いします」
「初めまして皆さん、伊丹監督の知り合いの加藤と申します。どうぞよろしく」
「加藤コーチは元々ピッチャーをしていたのでピッチングコーチをお願いします。ピッチャーの皆も加藤コーチの言う事を聞いて練習に励んでくれ」
「「「はーい」」」
最初の数日は様子見だったが、加藤コーチの魔改造が始まった。
「君はパワプロ君だったね。君の場合、肩の可動域が広く肘、手首も柔らかい。もう少し気持ち高く、上から投げ降ろす投球フォームに変えてもいいだろう……そのためにこれを渡そう」
「竹の棒ですか?」
「これを頭に当たらないように投げ下ろしてみなさい」
すると自然に高い位置で棒を回転させる必要が出てきて、より上から投げ降ろすフォームを意識することができるようになった。
「凄い、球速が上がった!」
「今一時的に球速が上がった状態だけど、このフォームを定着したら、今度は踏み込み位置の調整だ。成長期で踏み込み位置が安定しないと思うが、私がその都度微調整してあげよう」
「ありがとうございます!」
加藤コーチは定年と言っても56歳で、自衛隊という特殊な環境だから定年したのであって、肉体的にはまだまだ一線級……いや、56歳にしては凄まじく若く、40代と言われても信じられそうな肉体をしていた。
自衛隊内の野球チームの指揮や高い階級で指揮をしていたらしく、本来なら麻帆良でコーチをしているような人材ではない。
伊丹監督のコネの凄さだろうか……。
一応麻帆良警備会社の職員ということで多分魔法使いなんだろうけど……。
案の定というかチームで魔法使いのメンバー(僕、ナギサ、風香、史伽他数名)が練習後に呼び出された。
「ここに居るメンバーがキューピッズの魔法使いで間違いないな」
「はい、間違いありません」
「ふむ、やはり麻帆良では魔法使いでない血統の魔法使いを育てているのか……」
加藤コーチはブツブツと呟くと
「いや、職業上確認しておく必要があったからな。麻帆良で有事が起こった際に君達の手を借りる必要があるかもしれないからな」
僕が加藤コーチは西か東、もしくは魔法世界のどこがが元の系統なのか聞くと
「元々は西だな。元々は陰陽師の家系だ。魔法世界に出兵時に私が所属していた派閥が壊滅的打撃を受けてな、それからは自衛隊員に鞍替えして自衛隊内で魔法使い育成に関わっていたが……あまり成果を出せずに引退というわけだ」
「すみません、言いにくい事を聞いてしまって」
「なに、用心深い方が長生きできるぞ。まぁ私は偉大な魔法使い等には興味が無いと言っておく。もし西の技術を学びたければ私が教えよう。勿論魔法や陰陽道だけでなく野球の事も教えるがな」
【加藤保憲コーチと出会った 球速が上がった】
【イベント 外部大会の様子】
ちなみに麻帆良学園は埼玉県にあるので、部活動も埼玉県予選を戦う必要がある。
他の学校からしたら全国大会の前に部員数だけでも数倍もしくは数十倍、なんなら幾つものチームの内部戦だったり麻帆良選抜チームと戦うという全国大会前に凄まじい罰ゲームが用意されていた。
ただ麻帆良に勝てるチームは全国大会でもそれなりに上位に食い込めることが確定ほぼ確定している。
今回は野球の大会を見ていこう。
中学野球は基本軟式でやるが、クラブチーム等は硬式球で試合をし、麻帆良の野球チームも基本硬式球を使っているので、クラブチームと対戦する。
埼玉予選を科学スターズが母体の麻帆良代表チームがほぼ全ての試合をコールド勝ちを収めて、全国大会の切符を勝ち取った。
全国大会は甲子園大会の前に開催され、場所は東京ドームで開催される。
なので科学スターズのレギュラーは夏休みの前半は東京ドーム近くで泊まり込みで試合をすることになるのだった。
【イベント 成長薬】
エヴァンジェリンさんと鳴滝姉妹と魔法薬を作る修行をしていると成長薬という薬の作り方を習った。
「背丈が伸びやすくなる魔法薬だな。特に副作用も無く、半年程度飲み続ければ成長期並に体を大きくすることができる。肉体の発育不全の子供に使う薬だな。スポーツ選手として身長が欲しいのなら飲んでおいて損はないんじゃないか?」
魔法薬とは言うものの成長を促す市販の補助食品の効果を増やした程度の物で、物は試しと不味くはないので、僕と鳴滝姉妹(食事を一緒に取ることの多い矢部君も)は成長薬入りの食事を食べ続けてみることにするのだった。