「それじゃあ試合よろしくお願いします!」
「よろしくお願います」
エヴァンジェリンさんの別荘で僕とペコリーヌが試合をすることになった。
魔法の習得数は流石に長年魔法に関わっていたペコリーヌさんに及ばないが、魔力の多さによる瞬間火力なら上回れるだろう。
ペコリーヌは僕と仮契約して手に入れたプリンセスソードという大剣を構える。
僕もエヴァンジェリンさんから貰った練習用の杖を構える。
『それでは始めてください』
茶々丸の掛け声で試合が始まる。
まず動いたのはペコリーヌで、身体強化をしてこっちに普通に走るより速く突っ込んできた。
「魔法障壁展開!」
僕は魔法障壁を展開して、それを障害物として足止めをしながら、足場にして空を駆ける。
まだ飛行魔法は教わってないので、この前楓が教えてくれた水上歩行から着想を得て、魔法障壁の展開時間を伸ばす事で足場にすることができた。
「魔法の射手、炎の100矢!」
ガガガガガと手前に魔法陣が出現し、そこから機関砲ののように魔法の矢が射出される。
ペコリーヌは大剣で攻撃を防ぐが爆破によるダメージが少し入り、服が一部燃える。
「プリンセススラッシュ!」
防ぎながらも隙を見て大剣を振るい、剣圧を飛ばして魔法の矢ごと切り裂きながら攻撃してきた。
「魔法障壁!」
ガンガンガンと複数枚展開した魔法障壁が割れながらも3枚目で剣圧を受け止め、反撃に出る。
「動け瓦礫よ」
先程の魔法の矢の飽和攻撃で砕けた地面の瓦礫を物を動かす魔法で散弾銃の様に瓦礫を飛ばす。
ペコリーヌは全方位に魔法障壁を展開して防ぐが、僕も魔法障壁の足場が解除されて落下する。
地面に着地するとすかさず魔法の矢を今度は250発放ち、爆炎で見えないようにする。
「なんの! これしき!」
プリンセスソードを振るい爆炎を切り裂き、魔法の矢よりも威力は落ちるが数を放てる魔法の弾丸でペコリーヌは攻撃してきた。
「魔法の銃手! 光の100弾」
魔法障壁1枚でこれを防ぐが、一瞬でペコリーヌが間合いを詰める。
「魔法の砲手! 炎の1発」
近づいてきた瞬間に大きな火球を発射し、ペコリーヌの足元で着弾させ、足場を消し飛ばす。
ペコリーヌ自身は魔法障壁で大したダメージは入ってないが、足場が一瞬消えた影響で態勢が崩れる。
そこを魔法の矢を纏め貫通力を上げた矢の塊を連続して放つ。
バリンバリンバリン
ペコリーヌが張っていた魔法障壁が粉砕され、無防備な姿が見えた。
「これで勝ちです!」
「いや、私の勝ちです!」
地面に倒れ込んでいたペコリーヌに魔法の矢を放とうとすると足元から光のテープが僕の足を雁字搦めにする。
見るとペコリーヌは地中を通して拘束の魔法を当ててきた。
雁字搦めになったテープが体までせり上がった所で茶々丸から
『そこまで』
とストップが入った。
拘束の魔法も解除され、握手をして試合は終わった。
そのまま観ていた皆で反省会に移る。
「パワプロ殿は魔法障壁を足場に活用したいという気持ちが強すぎて落下からの着地という無駄な動作が入ったのがいただけないでござるな。あれなら魔法障壁で空を移動しながら空爆していたほうが強いでござる」
「でも魔法障壁を足場にするの飛行魔法が使えるようになれば解決するよね」
「ボク的にはペコリーヌの光のテープみたいな拘束魔法が気になる! 地面の中通していたよね?」
「あれは採掘の魔法を先に仕掛けて小さなトンネルを無数に設置しておいたのですよ☆爆炎で見えなくなっている間にです。簡単な魔法なので教えますよ☆」
「ヤッター!」
エヴァンジェリンさんが総括して僕は魔力総量をもっと活かせるように弾数を増やせるようにし、ペコリーヌはアーティファクトのプリンセスソードの使用方法をもっと考えた方が良いと言われた。
着実に魔法使いとしても成長していたが、夜の方もどんどん成長していた。
エヴァンジェリンさんの別荘では客間があるのでそこの個室で寝かせてもらっているが、風香と史伽、楓とはほぼ毎日交わりまくっていた。
「あっ♥あっ♥駄目♥そこ弱いの♥」
風香の小さい体を押し倒して種付けプレスをしたり、史伽にY字バランスをさせながら性行為をしたり、楓の豊満な乳でパイズリをしてもらったり、エロ本で身につけた知識や僕に喜ばれようとどこからか仕入れてきた行為を3人はしてくれた。
「絶対に金持ちになって全員孕ませるからな!」
今は全員避妊をしているが、絶対に全員孕ませると決めるのだった。
そんな様子をこっそりペコリーヌが見ていたりもして、ペコリーヌは自慰行為をしているのだった。
夏休み期間も実家に帰らない人は野球の練習が勿論ある。
参加人数は少ないものの、それでも結構な人数が残って練習に参加し、僕は同じクラスの川角とよくバッテリーを組むようになっていた。
川角は野球初心者だったが、大きな体と当たれば飛ぶバッティングと強肩の肩を持っており、キューピッズが基本貧打の捕手しかいなかったので、守る位置に特に希望がなかったため、伊丹監督とコーチ達が川角を捕手として育てようということになり、捕手の入門としてブルペンキャッチャー……通称壁役をやっていた。
キャッチング技術があっての捕手な為、ブルペンで投球を受けて捕球する技術を身につけるしかない。
川角は体が大きいので投げる側としては的が大きく投げやすかったし、ワンバウンドしても体で止めてくれる。
後ろに絶対に逸らさないって意識が出来ているのでより投げやすい。
そんな川角に投げ込みを受けてもらい今日は変化球を中心に投げ込んでいく。
変化球はスナップと指の力関係で球の回転に変化を加えて曲げる。
僕が今投げられるスライダーとフォークで、フォークボールは特に指の力が必要と言われる球種だ。
フォークは中指と人差し指の間にボールを挟んで投げるため指の挟む力が強くないとすっぽ抜けてしまうのだ。
挟むことによって回転数を減らし、ストンと打者の手前で落下が発生する。
挟む力が強ければ強いほど変化するボールでもある。
スライダーは握りもそうだが肘に負担がかかるボールで、肘と手首、指先全体を使って球に回転を加え、変化させるため、カーブと共に曲げやすい変化球に数えられる。
変化球は切っ掛けを掴むと一気に変化量が大きくなったりするし、自分に合った変化球というのも存在する。
それを見つけられると魔球と呼ばれる素晴らしい変化球が完成するし、ストレートを極めても魔球と呼ばれるので奥が深い。
ただ今の僕の変化球はボール1個か2個動く程度で打ち損じは狙えるが空振りを取るには心許ない変化球しかない。
「パワプロ、焦るな。焦っても球は良くならん」
加藤コーチにも焦ってフォームが崩れていると注意される。
今僕の球はどれも中途半端で、球速はバッティングセンターで打ち頃とされる110キロ、スライダーとフォークもあまり変化せず……コントロールもストライクは取れるが四隅に投げ分けられるまではできない。
「変化球を思った位置に投げられるように常に考えながら投げてみろ。投げる位置が少しでもズレればキャッチャーに届く頃にはより大きなズレとなる。成長期もあるんだフォームを固める意識を持て!」
「はい!」
そう言われて投げ込みを続けるのだった。
新しい魔法で残像を記録してくれる魔法を覚えることができた。
フォームチェックを自分の目で何度も再生することができるし、像なのでビデオカメラでの映像みたいに二次元ではなく立体で確認することができる。
今まで投げる位置……投げる瞬間の手の位置を複数の残像を重ね合わせてみると自身が思っているよりもブレている事がわかった。
そこで手を投げる形にし、ピンポン玉を投げる位置に浮かせ、ピンポーン球に触れれば思い描いている投球位置、触れなければズレているという独自の練習方法を身につけた。
あとは浮かせる魔法を使い、ティーバッティングを室内でもできることがわかった。
夏休みなので空き教室が使えるため、柔らかいスポンジボールを浮かせ、それをバットで打つようにすれば素振りよりもボールを打つ感覚を身につけることができるし、残像を使い、投手が投げる残像をつければバッティングセンターでやっているような練習が室内の狭い場所でもできることがわかった。
雨で練習ができなくてもこういう練習ができれば他の人よりも上手くなれるかもしれないと思ったし、魔法を使えばより練習効率の高い練習を魔法の力でできるようになるかもしれないと確信するのだった。