【イベント 学生寮】
キューピッズへの加入書類を提出し僕と矢部君は男子中等部の学生寮のあるエリアに向かった。
「しっかし広いでやんすね。学園都市……麻帆良」
「学校が幾つも存在しているしね。学生だけでも数万人いるんだっけ?」
「そうでやんすよ! しかも様々な場所を移動するために路面電車が各地を繋いでいるでやんすよ! 普通の電車の駅も麻帆良正門前駅、麻帆良中央駅、麻帆良市街駅と3つあるでやんすからね」
「あと先生からお金の代わりに学食の食券がお金代わりに使えるらしいね」
「1枚100円の価値らしいでやんすね。野球道具とかも学園内だったら交換してくれるらしいでやんす!」
「上手く使わないといけないね」
「食券は賭け事や学生間でのアルバイトでも使われるでやんすからオイラはコレクションのプラモデルの完成品を愛好家達に売るでやんす!」
「なるほど……そうやって稼いでいくんだね」
「あ! オイラ達の学生寮が見えてきたでやんす!」
そこには西洋風のレンガ造りの建物がそびえ立っていた。
「で、デカいでやんす」
「ここが僕達が3年間お世話になる学生寮か……」
すると寮を管理するおばさんが出てきた。
「新入生だね。私はこの寮の管理人の1人の山際だよ。皆から際さんって呼ばれているから際と呼んでおくれ!」
「「はい」でやんす」
「よろしい」
際さんに案内されると部屋は基本2人部屋で、部屋の中にキッチン、お風呂、トイレと2段ベットと勉強机が2つが置かれている。
広さ的にはトイレやお風呂等全部含めて16畳程で結構広い。
僕達は4階のエリアになる。
ちなみに麻帆良学園本校の男子中等部850人が丸々この学生寮の中で生活するため学生寮もものすごく広い。
お風呂は1階に大浴場があるので部屋の風呂じゃなくてもあまりに夜遅くじゃなければ入れるらしい。
あとお風呂の他に1階には売店もあり、食券やお金で食料や文房具等を買い揃える事が出来る。
品揃えはコンビニを広くしたくらいで、寮を管理するおばちゃん達が経営しているらしい。
寮内に食堂は無いので自炊を推奨されている。
部屋は寮側に申請すれば別の部屋の人とも交換できるが、基本は3年間同じ部屋で生活するらしい。
ちなみに本当に偶然で僕の部屋は矢部君と同部屋だった。
「部屋も一緒だね! 矢部君よろしくね」
「よろしくでやんす!」
基本的な家電は揃っている(電子レンジ、炊飯器、電気ケトル、冷蔵庫、洗濯機、エアコン)ので、寮の部屋を確認したら料理について矢部君と相談する。
「正直に言うとオイラは料理が自信無いでやんす」
「僕実家が食堂だったから料理には自信あるから料理は僕がするよ」
「ならオイラが掃除とかゴミ出しはするでやんす!」
「申し訳ないけど食費は折半で良い? 買い物は僕がするから」
「いいでやんすよ!」
「あ、あと電話番号交換しておこうか。用事が入ったりして食事作れない時にメールを送っておいた方が良いよね?」
「そうでやんすね!」
【矢部君の電話番号を交換した】
今日は矢部君と一緒に近くのスーパーに買い物に向かい、買い物をする。
「めちゃくちゃ重いでやんす」
「お米買ったからね。卵にお肉に調味料類も色々と……」
「今日は何を作るでやんすか?」
「せっかくだから今日は肉じゃがにしようかな。明日は肉じゃがを使ってカレーやシチューを作り置きしておくよ」
「本当に助かるでやんす!」
【イベント 学校のルール】
「えー、この学校は基本エスカレーター式だが、学園内受験というのが存在する。どんなに馬鹿でも高校には入れるが、学園内でも頭の良い高校と馬鹿な高校があるから将来の選択肢を広げるためにも勉強はしておいた方が良いぞ」
「あと成績優秀者や倶楽部活動で入賞したりすると学校側から食券が渡される事がある。食券は学園内で様々な事に使われるからあるに越したことはないぞ」
「6月には麻帆良祭という学園祭が始まるが、1年はクラスの出し物は希望制だ。まぁ最初の麻帆良祭は出し物をせずに楽しむだけ楽しむのも選択肢だ」
「そうそう、倶楽部活動の勧誘合戦が各地で行われているから何かしら入っておいた方が学校生活が楽しくなるぞ。倶楽部活動の掛け持ちも許可されているからな!」
「学園内がわからないなら散歩部を尋ねてみると良い。学園の事を教えてくれるからな」
〈ピンポーン 学園の行ける場所は順次開放されていきます。散歩部を頼ると多くの場所に行けるようになるので早めに頼りましょう〉
【放課後】
「えー、今日から1ヶ月間体験入部が始まります! 野球初心者から経験者と色々な人が来ると思いますので楽しくやりましょう!」
3年生のキャプテンからそう言われ、僕らは経験者組でキャッチボールをすることになった。
「俺は赤土球児! パワプロって呼ばれてる! よろしく」
「小泉純次だよ! 純って呼んでよ」
キャッチボール相手は小動物の様な男子の純君で普通にキャッチボールをする。
初心者組は近距離でキャッチボールをするが、経験者の俺達は30メートルくらい離れながらキャッチボールをする。
「ナイスボール!」
「純も上手いね!」
俺も純の胸にボールが行くように心がけるがどうしてもブレてしまう。
純はビシッと胸にボールを投げてくる。
コントロールが凄い良いみたいだ。
「よーし、じゃあ経験者組はポールダッシュするぞ」
そう言われたのでキャッチボールを終えてポール間のダッシュの練習に入る。
それを10本ダッシュを行い、ノックを受けて練習は終了した。
土曜日の全体練習以外は来たい日に集まって練習をするらしく、比較的緩い感じらしいが、レギュラーを目指すなら週3は練習に参加した方が良いらしい。
レギュラーは3年生優先ではなく上手い順及び頑張り順らしいので監督(顧問の先生)の目に留まれば1年生でもレギュラーになれる可能性があるらしい。
ちなみにレギュラー陣は毎週日曜日にリーグ戦が行われるので試合に出ているらしい。
外部の大会は夏の大会と冬の大会を目指してリーグ戦を戦うらしい。
ちなみにボールは硬球である。
軟式チームは同好会として麻帆良では活動しているらしい。
ノックを終えると18時となり今日の活動は終了となる。
「お疲れ様でした」
「「「お疲れ様でした!」」」
まぁ仮入部期間は土曜日の全体練習だけ参加して、残りの日は学園散策や交友を広げたりする方が良いなと思うのだった。
【イベント 散歩部による学園案内】
「学園広いからな。学園の事を知るために今日は散歩部に教えてもらおう」
というわけで散歩部の部室に行くと新入生達による行列ができていた。
ガイド役の散歩部の部員1名に対して4人の新入生が一緒に散歩をするらしい。
僕の番になると糸目の女の子と双子ちゃんの女の子が一緒に組になった。
「赤土球児です。パワプロって呼ばれてます! よろしく!」
「拙者は長瀬楓でござるよ」
「ボクは鳴滝風香!」
「な、鳴滝史伽です。あわわ男の人だ」
ガイド役のお兄さんも挨拶をして散歩を学園のガイドを始めた。
「まず麻帆良学園を1日で全部説明するのは不可能なので、中等部の生徒の皆さんに覚えておいて損は無いという場所を説明しますね!」
「では今居る場所が中等部のエリア。路面電車で行くとわかりますがエリア毎に細かく分かれています。大雑把に説明すると学校エリア、食堂棟、教員街、寮エリア、図書館島、裏山かな? 学校エリアは文字通り様々な学校がある場所で小学校20校、中学校12校、高校8校、大学6校が集まっているのが巨大学園都市麻帆良になります。その学校が一番集まっているのが学校エリアだね」
「次に食堂棟は1キロの道に食堂がズラリと並ぶ食べ処。地下から屋上まで全部食べ物屋さんでここだけでも150店舗は並んでいるよ。屋上はバーベキューとかのビアガーデン的なお店が多いけど、その1つ下の高い階層から順にお値段が高めのお店になっているから、お財布には注意だよ」
「で、エリアとはいかないけど各地に点在する部活動は運動部が21種類、文化部は160種類、同好会も合わせると1000を超えると言われているね。運動部も野球やサッカーみたいに競技人口が多い倶楽部はチームが幾つものある、なーんて場合もあるからね。チームが幾つもある場合リーグ戦が行われているから学生達も娯楽として見に行く事も多いね」
「教員街は学園都市唯一の大人の街で、学生が行くときは家電を買うくらいかな? 家電も工科大学とか理工学部とかが作った家電が大学で売られていたりするから既存メーカーのを買いたいって場合じゃなければ行くことはないかな」
「寮エリアは学生の居住区だね。男女別々の寮があるし、スーパーとかも寮エリアに多いね」
「図書館島は戦争の時に日本の書物を非難させるためにできたと言われる日本の国立図書館以上の蔵書量を誇る図書館だよ。内部になぜか滝があったりするんだけど、書物が全く傷んでいなかったり謎の多い島だね」
「最後に裏山と世界樹についてだけど……と説明していたら到着したね」
先輩の話を聞いていると大樹の前に到着した。
「これが世界樹だ。学園が建てられるずっと前から大樹だったらしい。ここで学園祭の最終日に告白すると恋愛が実るとも言われているね」
「ここから奥は本当に裏山になっていて川にはイワナとかが泳いでいたりもするよ。迷子になって遭難する人も偶に出るから世界樹から奥は目的がない限り行ってはいけないよ」
ガイドのお兄さんの説明も終わり、学校エリアに再び戻る。
「いやぁ広いとは思っていたでござるがここまで広いとは」
「世界樹おおきかったねー!」
「ねー!」
「1日歩いたので新入生の皆さん疲れませんでしたか?」
「いえ! 鍛えているので全然平気です!」
僕がそう言うとガイドのお兄さんは立派ですね! と言ってくれた。
鳴滝姉妹はクタクタらしいが楽しかったとか散歩部に入ろうかなと言っていた。
「拙者も散歩部に入ってみようかなと思ったでござる」
長瀬さんもそう言うが
「長瀬さんって忍者口調なんですね! カッコいいです!」
と、僕が言う。
「そ、そうでござるかね。少し照れくさいでござる」
「せっかく出会ったのも何かの縁ですし、連絡先交換しませんか? 僕はキューピッズっていう野球倶楽部で活動していると思いますが? 野球でよければ教えますよ」
「野球でござるか……」
「風香野球好きだよ! バットでフルスイング! ホームランとかカッコいいよね!」
「わ、私も好き……」
以外にも野球に対して好感触でガイドのお兄さん含めて4人の連絡先を交換するのだった。
【長瀬楓 鳴滝風香 鳴滝史伽の連絡先を手に入れた】