※この作品はR-18です。

【貞操逆転世界】で逆レ〇プされたい! してくれなきゃ嫌だ!   作:BIBI

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第20話

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 超能力とは、〈特殊効果〉と〈拡張性〉の両方が同じくらい重要視される。

 

 一条テンリ。彼女の超能力は触れた物を、瞬間的に消滅させる。

 

 言うまでもなく、強力な部類の〈特殊効果〉だ。何せ体や衣服、武器に念を張り巡らすだけで、触れた物を瞬間的に消滅させるのだ。

 

 チグサの同様、〈無敵バリア〉と分類される運用法も可能。

 

 因みにチグサは念に呑み込んだ軌道の変化という性質上、大量の念を纏う必要がある。それに比べテンリは、全く念を纏う必要がない。

 

 殆ど念の消費をゼロに抑えられる。

 

 これだけでも破格の〈特殊効果〉であり、ほぼ全ての超能力者が対処不可能。

 

 だが彼女が最強と言われる所以は、〈拡張性〉にこそある。

 

 雷は通常、攻撃力が殆どない。速さ特化で威力は殆どないのだ。故に攻撃に不向きだと言われている。

 

 しかしテンリの撃つ雷は、触れた物体を消滅させる〈特殊効果〉付きだ。

 

 基本、当たれば何の抵抗も出来ず貫通。

 

 それも広範囲の雷撃が可能。

 

 つまり一条テンリは、最強の盾と矛を持つ超能力者という事。

 

 その強さ故、全人類を敵に回しても勝てると言われる。

 

――だから二年前の戦争で、日本は〈アーティファクト〉を使用した。

 

 如何に最強の超能力者だとしても、未知の力を前に適切な対処は難しかったらしい。いや初めて感じる異質な気配、初めて感じる恐怖に足が竦んだのだ。

 

 あの戦争でテンリとツムギは呪われた。明らかに超能力以外の力だ。どう体を癒して良いのかも分からない。日本から逃げて、イギリスに引き籠るしかなかった。

 

 敵が多い故に、周囲には呪いについて語れない。そもそも語った所で、どうしようもない部類の力なのは、呪いを受けた本人が一番よく理解していた。

 

 だから彼女は大人しく鍛えていた、超能力の使用困難な状態から脱却する為に。

 

 二年経ち、未だに彼女は超能力を万全に扱えない。

 

 念による身体能力の強化は殆ど不可能。仮に急激に身体能力を引き上げても、体の負担で自滅する。

 

 そして短い射程で雷を撃てる程度まで弱体化している。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 キサラは考えていた、テンリへの対抗策を。

 

 確かに彼女は強い。だが〈呪い〉に体が浸食されている今、無理に近づく必要を感じないのが本音。

 

 何せ放置していれば、それだけで呪いに体が蝕まれて死ぬのだ。どう考えても近づくだけリスク。

 

 セツナも当然承知の上だ。そこでキサラは考えていた、テンリが回復しつつあるのではないのかと。

 

 そうでなければ、無理してテンリに止めを刺そうとしている理由が説明できない。街を守る為というのも、セツナの本音なのは間違いないだろう。

 

 しかし、それだけならキサラと話し合いの余地を残してくれるはずだ。その程度の信頼関係は築いている。

 

 だったら、呪いを克服しつつあるテンリを始末したい。もしくは復活手段があり、それを悟られる前に止めを刺したい。

 

 この二択が有力な線だろう。

 

「キサラ、どうかした?」

 

 屋敷の広い一室。カナタに抱き締められながら、フミカはソファに座った状態でキサラの顔を見る。

 

「フミカ! 良かった! 本当に!」

 

 涙を流してカナタはフミカに抱き着き、親友の無事を喜んでいた。むぎゅうっと強く抱き締められ、少しフミカは苦しそうにしている。

 

「コウヤが無事だと良いんですが……」

 

「…………ッ!」

 

 そこでカナタは思い出した、コウヤがセツナに協力している事を。一条テンリは恐ろしい強敵だ。

 

 自分じゃあ到底勝てない最強の存在。コウヤの能力は聞いているが、正直運次第。敗色が濃い状況に様に思えた。

 

「分かる。セツナに襲われないか心配ね」

 

 全く別の心配をフミカはしていた。

 

「…………ッ⁉」

 

 それには思わずカナタは狼狽え、顔を上げる。

 

「セツナは百年近く処女を拗らせていますから、何か勘違いして強姦する可能性も……」

 

 キサラの心配もフミカと同様だったらしい。顎に手を当て、悩む素振りをしている。

 

「そ、そんな訳ないじゃないですか! セツナさんが、そんな最低な事をするなんて、考えられません……!」

 

 カナタはセツナを信頼している。それ故に強姦なんて最低な行為を、セツナが行うだなんて信じたくなかった。

 

 現代は精子バンクを利用して受精する人が多い分、男を必要以上に神聖視する人も多いのだ。

 

 そんな社会で強姦なんかは当然、殺人よりも重い罪として扱われる。疑いを掛けられた時点で、会社をクビにされ、再就職が難しくなるほど、社会では重たい罪なのだ。

 

 警察の中でもトップの地位にいるセツナが、まさか強姦なんてする訳ないとカナタは考える。

 

「セツナさんって最近、結婚願望を口にする機会が増えていましたよね……。子供が欲しいとか何とか……。少し焦っている様な気もしますし……」

 

 アヤセは少し表情を歪め、疑っている様子。「アヤセまで疑ってるの⁉ し、信じようよ流石に! セツナさんが可哀想じゃない!?」とカナタは不安そうな顔をしていた。

 

 周囲が疑い出す所為で、彼女まで現実味ある話に思えてきた。

 

「セツナがクズではない事を祈るしかないわ」

 

 彼女に抱き付かれたまま、フミカは少し真剣な表情で言う。

 

「そうですね。強姦なんて野蛮な真似。しないと信じましょう」

 

 キサラも真剣な表情でフミカに同意していた。

 

 

 

 

 

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