【貞操逆転世界】で逆レ〇プされたい! してくれなきゃ嫌だ! 作:BIBI
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超能力とは、〈特殊効果〉と〈拡張性〉の両方が同じくらい重要視される。
一条テンリ。彼女の超能力は触れた物を、瞬間的に消滅させる。
言うまでもなく、強力な部類の〈特殊効果〉だ。何せ体や衣服、武器に念を張り巡らすだけで、触れた物を瞬間的に消滅させるのだ。
チグサの同様、〈無敵バリア〉と分類される運用法も可能。
因みにチグサは念に呑み込んだ軌道の変化という性質上、大量の念を纏う必要がある。それに比べテンリは、全く念を纏う必要がない。
殆ど念の消費をゼロに抑えられる。
これだけでも破格の〈特殊効果〉であり、ほぼ全ての超能力者が対処不可能。
だが彼女が最強と言われる所以は、〈拡張性〉にこそある。
雷は通常、攻撃力が殆どない。速さ特化で威力は殆どないのだ。故に攻撃に不向きだと言われている。
しかしテンリの撃つ雷は、触れた物体を消滅させる〈特殊効果〉付きだ。
基本、当たれば何の抵抗も出来ず貫通。
それも広範囲の雷撃が可能。
つまり一条テンリは、最強の盾と矛を持つ超能力者という事。
その強さ故、全人類を敵に回しても勝てると言われる。
――だから二年前の戦争で、日本は〈アーティファクト〉を使用した。
如何に最強の超能力者だとしても、未知の力を前に適切な対処は難しかったらしい。いや初めて感じる異質な気配、初めて感じる恐怖に足が竦んだのだ。
あの戦争でテンリとツムギは呪われた。明らかに超能力以外の力だ。どう体を癒して良いのかも分からない。日本から逃げて、イギリスに引き籠るしかなかった。
敵が多い故に、周囲には呪いについて語れない。そもそも語った所で、どうしようもない部類の力なのは、呪いを受けた本人が一番よく理解していた。
だから彼女は大人しく鍛えていた、超能力の使用困難な状態から脱却する為に。
二年経ち、未だに彼女は超能力を万全に扱えない。
念による身体能力の強化は殆ど不可能。仮に急激に身体能力を引き上げても、体の負担で自滅する。
そして短い射程で雷を撃てる程度まで弱体化している。
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キサラは考えていた、テンリへの対抗策を。
確かに彼女は強い。だが〈呪い〉に体が浸食されている今、無理に近づく必要を感じないのが本音。
何せ放置していれば、それだけで呪いに体が蝕まれて死ぬのだ。どう考えても近づくだけリスク。
セツナも当然承知の上だ。そこでキサラは考えていた、テンリが回復しつつあるのではないのかと。
そうでなければ、無理してテンリに止めを刺そうとしている理由が説明できない。街を守る為というのも、セツナの本音なのは間違いないだろう。
しかし、それだけならキサラと話し合いの余地を残してくれるはずだ。その程度の信頼関係は築いている。
だったら、呪いを克服しつつあるテンリを始末したい。もしくは復活手段があり、それを悟られる前に止めを刺したい。
この二択が有力な線だろう。
「キサラ、どうかした?」
屋敷の広い一室。カナタに抱き締められながら、フミカはソファに座った状態でキサラの顔を見る。
「フミカ! 良かった! 本当に!」
涙を流してカナタはフミカに抱き着き、親友の無事を喜んでいた。むぎゅうっと強く抱き締められ、少しフミカは苦しそうにしている。
「コウヤが無事だと良いんですが……」
「…………ッ!」
そこでカナタは思い出した、コウヤがセツナに協力している事を。一条テンリは恐ろしい強敵だ。
自分じゃあ到底勝てない最強の存在。コウヤの能力は聞いているが、正直運次第。敗色が濃い状況に様に思えた。
「分かる。セツナに襲われないか心配ね」
全く別の心配をフミカはしていた。
「…………ッ⁉」
それには思わずカナタは狼狽え、顔を上げる。
「セツナは百年近く処女を拗らせていますから、何か勘違いして強姦する可能性も……」
キサラの心配もフミカと同様だったらしい。顎に手を当て、悩む素振りをしている。
「そ、そんな訳ないじゃないですか! セツナさんが、そんな最低な事をするなんて、考えられません……!」
カナタはセツナを信頼している。それ故に強姦なんて最低な行為を、セツナが行うだなんて信じたくなかった。
現代は精子バンクを利用して受精する人が多い分、男を必要以上に神聖視する人も多いのだ。
そんな社会で強姦なんかは当然、殺人よりも重い罪として扱われる。疑いを掛けられた時点で、会社をクビにされ、再就職が難しくなるほど、社会では重たい罪なのだ。
警察の中でもトップの地位にいるセツナが、まさか強姦なんてする訳ないとカナタは考える。
「セツナさんって最近、結婚願望を口にする機会が増えていましたよね……。子供が欲しいとか何とか……。少し焦っている様な気もしますし……」
アヤセは少し表情を歪め、疑っている様子。「アヤセまで疑ってるの⁉ し、信じようよ流石に! セツナさんが可哀想じゃない!?」とカナタは不安そうな顔をしていた。
周囲が疑い出す所為で、彼女まで現実味ある話に思えてきた。
「セツナがクズではない事を祈るしかないわ」
彼女に抱き付かれたまま、フミカは少し真剣な表情で言う。
「そうですね。強姦なんて野蛮な真似。しないと信じましょう」
キサラも真剣な表情でフミカに同意していた。